JP2544373B2 - ジルコニア膜およびその製造方法 - Google Patents

ジルコニア膜およびその製造方法

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JP2544373B2 JP62044689A JP4468987A JP2544373B2 JP 2544373 B2 JP2544373 B2 JP 2544373B2 JP 62044689 A JP62044689 A JP 62044689A JP 4468987 A JP4468987 A JP 4468987A JP 2544373 B2 JP2544373 B2 JP 2544373B2
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敏雄 平井
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ジルコニア膜およびその製造方法に関し、
特に、特定の結晶面が特定方向に配向した透明性が高
く、緻密なジルコニア膜およびその製造方法に関する。
〔従来の技術〕
ジルコニア膜は、一般に、耐熱性、断熱性、耐食性に
優れ、金属等の表面保護被覆材料、絶縁膜、誘電膜、光
学的被覆材料として利用されている。
このようなジルコニア膜を製造する方法として、従
来、比較的成膜速度が速く、操作が容易である方法とし
て、化学気相堆積法(以下、CVD法という)が知られて
いる。このCVD法の中、より工業的であること、安全性
が高いことなどの利点があるため、酸化剤として酸素を
用いる方法が注目されている。この方法は、反応成分と
して、ジルコニウム原料としてのハロゲン化ジルコニウ
ム、酸化剤としての酸素を用い、これらを予め混合し
て、大気圧下、900〜1400℃に保持された基板を配置し
てなる反応容器に導入することにより成膜する方法であ
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、前記従来の方法によって得られるジル
コニア膜は、透明性が高く、密度が低いという問題を有
している。
そこで本発明の目的は、緻密で透明性に優れ、特定の
結晶配向性を有する新規なジルコニア膜およびその製造
方法を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、前記問題点を解決したものとして、基体上
に形成され、(11)面が該基体の表面に平行に配向し
ているジルコニア膜を提供するものである。
また、本発明は、上記のジルコニア膜の製造方法とし
て、 ハロゲン化ジルコニウム及び酸化剤としての酸素ガス
を用い、化学気相堆積法により基体上にジルコニア膜を
製造する方法において、 前記酸素ガス及び前記ハロゲン化ジルコニウムを、混
合せずに別個に、700〜1400℃、100〜800Torrに保持さ
れた前記基体付近の反応帯域に供給することにより、
(11)面が基体の表面に平行に配向している前記膜を
得ることを特徴とするジルコニア膜の製造方法を提供す
るものである。
本発明のジルコニア膜において、「(11)面が基体
の表面に平行に配向している」とは、X線回折で測定さ
れる(11)面の回折強度を100としたときに、他の結
晶方位の回折強度がすべて20以下であることを意味す
る。
前記本発明のジルコニア膜の製造方法に、ジルコニウ
ム原料として用いられるハロゲン化ジルコニウムとして
は、塩化ジルコニウム、フッ化ジルコニウム、臭化ジル
コニウム、ヨウ化ジルコニウムなどが挙げられるが、蒸
気圧などの点で塩化ジルコニウムが最も好ましい。
ハロゲン化ジルコニウムは、通常気化されてガス状で
反応帯域に導入されるが、酸化剤である酸素ガスとは混
合せずに別個に反応帯域に導入される。このハロゲン化
ジルコニウムは、通常、搬送用ガス、例えば窒素、アル
ゴン等の不活性ガスとともに反応帯域に導入される。搬
送用ガスの流量は、線速度で200〜600cm/minが好まし
く、特に、250〜500cm/minが好ましい。上記線速度が20
0cm/min未満であると、生成物が粉体として生ずること
がある。また、600cm/minより大きいと、基体温度を低
下させることがあり、注意を要する。このハロゲン化ジ
ルコニウムを気化させる際には通常加熱するが、温度は
使用する化合物の種類及び圧力により異なる。一般に高
過ぎるとその化合物の蒸気圧が高くなりすぎて供給量の
制御が困難になり、低過ぎると十分な供給量が得難い。
適切な加熱温度は、当業者は容易に見出すことができ、
例えば塩化ジルコニウムでは、大気圧下、290〜310℃程
度である。
本発明の製造方法に酸化剤として用いられる酸素ガス
は、前記のハロゲン化ジルコニウムとは別個に、すなわ
ち混合せずに、反応帯域に供給し、ここで、反応に供さ
れる。上記酸素ガスをハロゲン化ジルコニウムとともに
反応帯域に導入すると、気相中での反応が起こり粉体の
生成による成膜速度の低下や膜中に粉体が混入して好ま
しくない。酸素ガスは純酸素のままでも、アルゴン、窒
素等の不活性ガスとの混合物としても導入することがで
きるが、いずれの場合でも、導入は線速度で50〜100cm/
minが好ましい。流速が50cm/minよりも小さいと基体上
への酸素供給が不充分となり、100cm/minより大きいと
ハロゲン化ジルコニウムに対する酸素の比が大き過ぎ、
粉体が生成し易くなる。
本発明の方法では、酸素とハロゲン化ジルコニウムの
混合は反応帯域で行なわれるが、特に、基体表面から40
mm以内の領域において混合することが好ましく、より好
ましくは20mm以内の領域である。混合が40mmを超える領
域で行なわれると、得られるジルコニア膜は多孔質で、
しかも無配向か配向性の低いものとなる。
本発明の製造方法では、基体は700〜1400℃、好まし
くは1000〜1100℃に保持される。基体の温度が700℃未
満であると、原料のハロゲン化ジルコニウムが未分解の
まま基体上に析出することがあり、また1400℃を超える
と、(11)面が基体の表面に平行に配向したジルコニ
ア膜は得られない。
基体の材料としては、例えば、石英、アルミナ、ジル
コニア、マグネシアなどの無機物の多結晶体、単結晶お
よびガラスなどが挙げられる。
本発明の製造方法における圧力は、100〜800Torrの範
囲が好ましく、通常大気圧で十分であることは、本発明
の方法の利点の一つである。
上記本発明の製造方法によれば、ジルコニア膜が1〜
10μm/hrの成長速度で得られる。
以上説明した製造方法を実施する装置としては、後記
実施例で使用の装置が例示できるが、上述の条件を達成
できる装置であればいずれの装置も使用することができ
る。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例により、より詳しく説明する。
実施例1 第1図に示す反応装置を使用した。第1図において、
内径19mmの石英ガラス製反応管1には酸素ガス導入口2
および排気口3が設けられている。この反応管の内部に
は内径8mmの石英ガラス管からなるハロゲン化物導入用
の内管4があり、アルゴン等の不活性気体を導入口5か
ら流せるようになっている。内管4の内部にはハロゲン
化ジルコニウムを入れ気化させるための容器6が配置さ
れている。この容器6は、外径6mmの石英ガラス管の両
端を封じ、側面に穴を開けたものである。この容器6
は、外部に配置した電気炉7により、それぞれ設定した
温度となるように加熱され、気化したハロゲン化物は導
入口5から流入するアルゴン等の不活性気体により運ば
れて、内管出口8から反応管1に供給される。ハロゲン
化ジルコニウム導入用内管の出口近傍には、基体台9の
上に該内管の出口8から5mm離れた位置に基体10が配置
されている。基体10は、外部に配置した電気炉11によ
り、設定温度となるように加熱され、基体上での原料の
ハロゲン化ジルコニウムと酸素ガスが反応することによ
りジルコニア膜が基体10上に生成される。
本実施例では、ハロゲン化ジルコニウムとして、塩化
ジルコニウムを使用した。原料供給用内管には、毎分16
0ml(318cm/min)のアルゴンガスを流し、塩化ジルコニ
ウムは300℃に加熱した。酸化用ガスとしては、純酸素
を用い、毎分170ml(60cm/min)導入した。基体として
は10×40×1mmの石英ガラス板を使用し、1100℃に保持
し、1時間成膜を行った。
得られた膜は、膜厚が約6μmであり、柱状組織で半
透明であった。
X線回折の結果、すべての膜において(11)面の回
折強度が最も強く、これの強度を100としたときに、(1
11)面の回折強度が14、(11)面の回折強度が3でそ
の他の面の回折強度はすべて1未満であった。
得られたジルコニア膜は、透明性が高いものであるこ
とから、緻密で耐食性も高いことがよくわかった。
〔発明の効果〕
本発明のジルコニア膜は、透明性が高く、緻密である
ため、耐熱性、断熱性、耐食性がさらに向上したもので
ある。
また、本発明のジルコニア膜の製造方法は、管理およ
び使用装置が簡便であり、また常圧で実施可能で連続化
も容易であるから工業的に有利である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の製造方法の実施に用いる装置例を示
す。 1……反応管、2……酸素ガス導入口 6……ハロゲン化ジルコニウム用容器 10……基体

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体上に形成され、(11)面が該基体の
    表面に平行に配向しているジルコニア膜。
  2. 【請求項2】ハロゲン化ジルコニウム及び酸化剤として
    の酸素ガスを用い、化学気相堆積法により基体上にジル
    コニア膜を製造する方法において、 前記酸素ガス及び前記ハロゲン化ジルコニウムを、混合
    せずに別個に、700〜1400℃、100〜800Torrに保持され
    た前記基体付近の反応帯域に供給することにより、(
    11)面が基体の表面に平行に配向している前記膜を得る
    ことを特徴とするジルコニア膜の製造方法。
JP62044689A 1987-02-27 1987-02-27 ジルコニア膜およびその製造方法 Expired - Lifetime JP2544373B2 (ja)

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US07/161,101 US4920014A (en) 1987-02-27 1988-02-26 Zirconia film and process for preparing it
US07/477,425 US5145720A (en) 1987-02-27 1990-02-09 Chemical vapor deposition of dense and transparent zirconia films

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