JP2543132Y2 - 1線式発熱感温ワイヤ - Google Patents

1線式発熱感温ワイヤ

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JP2543132Y2
JP2543132Y2 JP748090U JP748090U JP2543132Y2 JP 2543132 Y2 JP2543132 Y2 JP 2543132Y2 JP 748090 U JP748090 U JP 748090U JP 748090 U JP748090 U JP 748090U JP 2543132 Y2 JP2543132 Y2 JP 2543132Y2
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豊一 久恒
精一 塩原
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THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
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THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は例えば電子毛布、電子カーペットに使用され
る発熱、感熱、ヒューズ機能を有するポリ塩化ビニル
(以下、PVCと記す)系1線式発熱感温ワイヤに関する
ものである。
[従来の技術] 電子毛布や電子カーペット等に使用される発熱感温ワ
イヤの機能として次の3つが重要である。
発熱性 感温性 安全性(異常温度で短絡する機能か、断線する機能
等) 上記の3つの機能を達成するため、従来電子毛布や電
子カーペット等に使用されるワイヤは、ヒータ線とセン
サ線の2つのワイヤを使用する2線式が主流であった。
しかしながら、ヒータ線とセンサ線の2つのワイヤを毛
布などに織りこむと、製品作成時の配線工数、端末加工
工数が多くなる欠点があった。
一方、工数の節減のため、1線中にヒータ機能及びセ
ンサ機能を兼備した製品もあったが、これは感温絶縁体
にナイロン系樹脂が用いられていた。これは、使用時に
異常温度(局部加熱)があった場合に絶縁部のナイロン
が溶融し、1次・2次導体を短絡させ、外部回路によっ
て給電を断絶させるための安全機構としていたためであ
る。
[考案が解決しようとする課題] しかしながら、ナイロン系の1線式ワイヤは感温絶縁
体に使用されたナイロンの吸湿性が高いため、使用初期
においては、暖まり難いといった問題があった。
更に、吸湿性の少ない絶縁体としてPVC系の樹脂で構
成された1線式ワイヤでは、異常温度(局部加熱)があ
った場合には、PVC系絶縁体に炭化が生じ、この炭化に
より1次・2次導体が短絡して給電を断絶する安全機構
が働く所謂炭化短絡型なので短絡温度が一定でなく、ナ
イロン系樹脂と比較して安全性に不安があった。
本考案は、1線式の発熱感温ワイヤであり、伝熱特性
の良いPVC系サーミスタ樹脂を絶縁体に使用し、しかも
安全性の高い発熱感温ワイヤを得ることを目的とする。
[課題を解決するための手段] 請求項1に記載の考案に係る1線式発熱感温ワイヤで
は、ヒューズ特性を有する検知芯材上に絶縁層が被覆さ
れ、該絶縁被覆検知芯材の外周に、発熱線とポリ塩化ビ
ニル系のサーミスタ樹脂と感熱信号線とが順次配設さ
れ、さらにその外側が外皮で被覆されてなるものであ
る。
また、請求項2に記載の考案に係る1線式発熱感温ワ
イヤでは、ヒューズ特性を有する検知芯材上に絶縁層が
被覆され、該絶縁被覆検知芯材の外周に、感熱信号線と
ポリ塩化ビニル系のサーミスタ樹脂と発熱線とが順次配
設され、さらにその外側が外皮で被覆されてなるもので
ある。
[作用] 本考案の1線式発熱感温ワイヤは、電子毛布あるいは
電子カーペット等に使用されるヒータワイヤとセンサワ
イヤの2線を1線式にしたものである。
本考案において、ヒューズ特性を有する検知芯材は、
局部加熱によつて溶融断線するヒューズ特性を有するた
め、これを電源の遮断機構のスイッチングに利用でき
る。好ましくはこのヒューズ特性は、140℃〜190℃で溶
融するものを用いるのが一般的である。
また、検知芯材を被覆する絶縁体の外側には、サーミ
スタ絶縁層を間に挟んだ感熱信号線と発熱線とが配設さ
れるが、何れが内側か外側かは問わない。この場合、感
熱信号線と発熱線との間に被覆されるサーミスタ絶縁層
が、PCV系のサーミスタ樹脂を使用しているため、イン
ピーダンス特性がシャープで安定し、且つ使用初期にお
いても暖まり易い特性を有する。無論、この観点から、
外皮シースもPCV系樹脂とすることは好ましいことであ
る。
本考案の1線式発熱感温ワイヤの安全機構としては、
中心にある検知芯材が熱により溶断した場合に電源を遮
断する機構を利用できるが、その検知芯材がたとえ溶断
しなかった場合にも、感熱信号線と発熱線との間に被覆
されるサーミスタ絶縁層がPVC系のサーミスタ樹脂から
なるので、その抵抗−温度特性に従って変化する感熱信
号線と発熱線との間の抵抗値による温度検出信号を用い
て安定な温度制御と、過熱防止が通常の制御回路で果た
せるとこになり、この2重の安全機構のため、安全性が
高い。
[実施例] 第1図は本考案の一実施例の構成を示す説明図であ
り、図において、低融点合金製の検知芯材(1)があ
る。この検知芯材(1)は、局部加熱によつて溶融断線
すると電源の給電を遮断するヒューズ機構(図示せず)
に連絡しており、通常は140℃〜190℃で溶融する低融点
合金で作製されている。
検知芯材(1)は、更に後述の感熱信号線(3)と混
触を防ぐために、第1の絶縁層(2)が被覆されてい
る。
この第1の絶縁層(2)は、種々の絶縁物が使用され
得る。即ち、PE,PVC,PET,EVA,ポリウレタン,ナイロ
ン,ポリイミド等の樹脂をコーティングしたもの、或い
は押出し被覆したもの、或いはそれらを架橋したものの
他に、ポリアミド繊維、ポリイミド繊維等を一層、又は
二層横巻したもの、或いはその上に樹脂を焼付コーティ
ングしたもの等が用いられる。
この第1の絶縁層(2)で被覆された検知芯材の周囲
には、感熱信号線(3)が螺旋状に巻き付けてある。
感熱信号線(3)を巻き付けた線材は、耐熱サーミス
タとして機能するPVC系のサーミスタ樹脂絶縁層(4)
で被覆している。更に、このサーミスタ絶縁層(4)で
被覆された線材の周囲には、発熱線(5)が螺旋状に巻
き付けてある。
更にその上をポリエチレンテレフタレート(以下、PE
Tと記す)製の耐熱テープからなる耐熱絶縁層(6)で
捲回被覆し、この耐熱絶縁層(6)で被覆した線材は、
更に外皮構造として、PVCシース(7)と、ポリエチレ
ン融着層(8)により被覆している。
本実施例では、発熱線(5)から、耐熱サーミスタと
して機能するPVC系のサーミスタ絶縁層(4)を介して
漏れてくる電流を感熱信号線(3)でキャッチし、これ
によって発熱線(5)の温度を検出して発熱量のコント
ロールに利用できるようにしてある。これに局部加熱の
安全機能として、140℃〜190℃で溶融する低融点合金で
作成された検知芯材(1)を備えた1線式構造としてい
る。
検知芯材(1)は、例えば通常時パイロットランプ電
源ONの回路に用いて、局部加熱によつて溶融断線すると
電源の給電を全体をOFFするリレー回路に接続すること
ができる。
尚、検知芯材(1)の種類は140℃〜190℃で溶融する
低融点合金導体であればよく、例えばSn−Pbのハンダ合
金、Bi−Pb−Snの低融点合金、Sn−Zn−Cd,Sn−Zn等の
アルミニウム−ハンダ合金等が使用できる。即ち、本考
案でいうヒューズ特性とは、例えば局所的に140℃〜190
℃で溶融断線する機構をいう。
尚、PVC系サーミスタ絶縁層(4)を介して配設され
る感熱信号線(3)と発熱線(5)とは、何れがサーミ
スタ絶縁層(4)の内側・外側でもよい。
また、検知芯材(1)の常温時の機械的強度を向上さ
せるために、前記に示した低融点合金にPET,PVC,EVA等
の樹脂をコーティングしたものを用いてもよい [考案の効果] 本考案の1線式発熱感温ワイヤは以上説明したとお
り、電子毛布や電子カーペット等に使用されるヒータワ
イヤとセンサワイヤの2線を1線式にしたものであるた
め、配線工数、端末加工工数が節減となる。
本考案の1線式発熱感温ワイヤにおいて、ヒューズ特
性を有する検知芯材は、局部加熱によつて溶融断線する
ヒューズ特性を有するため、これを電源の遮断機構のス
イッチングに利用できる。
また、検知芯材を被覆する絶縁体の外側に配設される
感熱信号線と発熱線との間に被覆されるサーミスタ絶縁
層が、PCV系のサーミスタ樹脂を使用しているため、イ
ンピーダンス特性がシャープで安定し、且つ使用初期に
おいても暖まり易い特性を有する。
更に、本考案の1線式発熱感温ワイヤの安全機構とし
ては、中心にある検知芯材が熱により溶断した場合に電
源を遮断する機構を利用できるが、その検知芯材がたと
え溶断しなかった場合にも、感熱信号線と発熱線との間
に被覆されるサーミスタ絶縁層がPVC系のサーミスタ樹
脂からなるので、その抵抗−温度特性に従って変化する
感熱信号線と発熱線との間の抵抗値による温度検出信号
を用いて安定な温度制御と、過熱防止が通常の制御回路
で果たせるとこになり、この2重の安全機構のため、安
全性が高いという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例の構成を示す説明図である。 図において、(1)は検知芯材、(2)は絶縁層、
(3)は感熱信号線、(4)はサーミスタ絶縁層、
(5)は発熱線、(6)は耐熱絶縁層、(7)はPVCシ
ース、(8)はポリエチレン融着層である。

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヒューズ特性を有する検知芯材上に絶縁層
    が被覆され、該絶縁被覆検知芯材の外周に、発熱線とポ
    リ塩化ビニル系のサーミスタ樹脂と感熱信号線とが順次
    配設され、さらにその外側が外皮で被覆されてなること
    を特徴とする1線式発熱感温ワイヤ。
  2. 【請求項2】ヒューズ特性を有する検知芯材上に絶縁層
    が被覆され、該絶縁被覆検知芯材の外周に、感熱信号線
    とポリ塩化ビニル系のサーミスタ樹脂と発熱線とが順次
    配設され、さらにその外側が外皮で被覆されてなること
    を特徴とする1線式発熱感温ワイヤ。
JP748090U 1990-01-31 1990-01-31 1線式発熱感温ワイヤ Expired - Lifetime JP2543132Y2 (ja)

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