JP2542764Y2 - Hst式変速装置のロックアップ装置 - Google Patents
Hst式変速装置のロックアップ装置Info
- Publication number
- JP2542764Y2 JP2542764Y2 JP6152891U JP6152891U JP2542764Y2 JP 2542764 Y2 JP2542764 Y2 JP 2542764Y2 JP 6152891 U JP6152891 U JP 6152891U JP 6152891 U JP6152891 U JP 6152891U JP 2542764 Y2 JP2542764 Y2 JP 2542764Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hydraulic
- transmission
- hst
- oil
- type transmission
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Control Of Transmission Device (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はHST式変速装置を搭載
した走行車両において、エンジンの動力を有効に使うべ
く、そのポンプ軸とモーター軸を直結するロックアップ
装置に関するものである。
した走行車両において、エンジンの動力を有効に使うべ
く、そのポンプ軸とモーター軸を直結するロックアップ
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から作業車両において、走行ミッシ
ョンへ変速動力を伝動するのに、変速操作が容易で無段
の変速が得られるHST式変速装置がよく採用されてい
る。しかしながら、このHST式変速装置は油圧ポンプ
と油圧モータとの間で圧油を循環させることで動力伝動
を行うものである為、動力伝達効率が悪くエネルギー損
失が大きいものである。
ョンへ変速動力を伝動するのに、変速操作が容易で無段
の変速が得られるHST式変速装置がよく採用されてい
る。しかしながら、このHST式変速装置は油圧ポンプ
と油圧モータとの間で圧油を循環させることで動力伝動
を行うものである為、動力伝達効率が悪くエネルギー損
失が大きいものである。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】そこで、油圧ポンプの
ポンプ軸と油圧モータのモータ軸との間に、例えば歯車
等の機械的な動力伝達経路で直結する、いわゆるロック
アップ機構を介在させることが考えられるが、該動力伝
達経路を直結した際にHST式変速装置からの伝動を確
実に遮断し無駄な動力や抵抗が発生しないよう配慮する
必要があり、またその伝動切換えを略同時に行う必要が
あり、未だ実用には至っていない。
ポンプ軸と油圧モータのモータ軸との間に、例えば歯車
等の機械的な動力伝達経路で直結する、いわゆるロック
アップ機構を介在させることが考えられるが、該動力伝
達経路を直結した際にHST式変速装置からの伝動を確
実に遮断し無駄な動力や抵抗が発生しないよう配慮する
必要があり、またその伝動切換えを略同時に行う必要が
あり、未だ実用には至っていない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本考案はこのような問題
点を解消するために、走行ミッションに無段の変速動力
を伝動するHST式変速装置において、平行する油圧ポ
ンプ軸と油圧モーター軸間に油圧クラッチ付き動力伝達
経路を設け、HST式変速装置における該動力伝達経路
の減速比と略一致した変速位置を検出する検出手段を設
け、該検出手段の作動によりHST式変速装置のチャー
ジポンプの吐出油を前記油圧クラッチの接続圧油として
切り換える切換バルブを設けるとともに、油圧ポンプと
油圧モーターの閉回路に設けたバイパス弁を前記油圧ク
ラッチの接続動作に連動して油圧モータの回転をフリー
にするよう切換え操作したものである。また、前記検出
手段を、HST式変速装置の変速レバーを案内するレバ
ーガイドに前記動力伝達経路の減速比と略一致する変速
位置に設けた凹部と、該凹部に変速レバーが係合したこ
とを検知するセンサーとで、構成したものである。
点を解消するために、走行ミッションに無段の変速動力
を伝動するHST式変速装置において、平行する油圧ポ
ンプ軸と油圧モーター軸間に油圧クラッチ付き動力伝達
経路を設け、HST式変速装置における該動力伝達経路
の減速比と略一致した変速位置を検出する検出手段を設
け、該検出手段の作動によりHST式変速装置のチャー
ジポンプの吐出油を前記油圧クラッチの接続圧油として
切り換える切換バルブを設けるとともに、油圧ポンプと
油圧モーターの閉回路に設けたバイパス弁を前記油圧ク
ラッチの接続動作に連動して油圧モータの回転をフリー
にするよう切換え操作したものである。また、前記検出
手段を、HST式変速装置の変速レバーを案内するレバ
ーガイドに前記動力伝達経路の減速比と略一致する変速
位置に設けた凹部と、該凹部に変速レバーが係合したこ
とを検知するセンサーとで、構成したものである。
【0005】
【実施例】本考案が解決しようとする課題及び解決する
ための手段は以上の如くであり、次に添付の図面に示し
た実施例の構成を説明すると。図1は走行ミッション正
面図一部断面図、図2は油圧回路図、図3は変速レバー
のレバーガイドを示す斜視図、図4は電気回路図、図5
はレバーガイドの他の実施例を示す斜視図である。
ための手段は以上の如くであり、次に添付の図面に示し
た実施例の構成を説明すると。図1は走行ミッション正
面図一部断面図、図2は油圧回路図、図3は変速レバー
のレバーガイドを示す斜視図、図4は電気回路図、図5
はレバーガイドの他の実施例を示す斜視図である。
【0006】図1、図2において全体構成から説明する
と、ミッションケース1の一側に油路板2を固設し、他
側上部にポンプケース3が貼設され、前記油路板2側面
にHST式変速装置Aが貼設され、該HST式変速装置
Aのケース3とミッションケース1、油路板2上部にポ
ンプ軸4が横架され、ケース4外側の該ポンプ軸5上に
プーリーが固設されてエンジンからの動力が伝達され
る。該ポンプ軸5の他端には延長軸5aを固設してチャ
ージポンプP1を駆動可能としている。
と、ミッションケース1の一側に油路板2を固設し、他
側上部にポンプケース3が貼設され、前記油路板2側面
にHST式変速装置Aが貼設され、該HST式変速装置
Aのケース3とミッションケース1、油路板2上部にポ
ンプ軸4が横架され、ケース4外側の該ポンプ軸5上に
プーリーが固設されてエンジンからの動力が伝達され
る。該ポンプ軸5の他端には延長軸5aを固設してチャ
ージポンプP1を駆動可能としている。
【0007】前記HST式変速装置Aはケース4内に油
圧ポンプP0と油圧モーターMが内装され、油圧ポンプ
P0はポンプ軸5上にシリンダー6が外嵌され、該シリ
ンダー6にピストン7・7・・・がポンプ軸5回りに数
個配設され、該ピストン7・7・・・はバネに付勢され
て頭部が可変斜板9に当接され、該可変斜板9は後述す
る変速レバー25に連動連結されて角度を変更可能と
し、油圧ポンプP0からの圧油の吐出方向及び吐出量を
調節してモーター軸10の回転方向、回転数を無段に変
更可能としている。
圧ポンプP0と油圧モーターMが内装され、油圧ポンプ
P0はポンプ軸5上にシリンダー6が外嵌され、該シリ
ンダー6にピストン7・7・・・がポンプ軸5回りに数
個配設され、該ピストン7・7・・・はバネに付勢され
て頭部が可変斜板9に当接され、該可変斜板9は後述す
る変速レバー25に連動連結されて角度を変更可能と
し、油圧ポンプP0からの圧油の吐出方向及び吐出量を
調節してモーター軸10の回転方向、回転数を無段に変
更可能としている。
【0008】油圧モーターMのモーター軸10は前記ポ
ンプ軸5と平行にミッションケース1、油路板2、ケー
ス4に横架され、該ケース4内のモーター軸16にシリ
ンダー11が外嵌され、該シリンダー11にピストン1
2・12・・・がモーター軸10回りに数個配設され、
該ピストン12・12・・・はバネに付勢されて頭部を
固定斜板13に当接され、前記シリンダー6とシリンダ
ー11の間の油路板2には吐出用と戻り油用の油路2a
・2bが穿設されて油圧ポンプP0と油圧モーターMの
間で閉回路が形成されている。
ンプ軸5と平行にミッションケース1、油路板2、ケー
ス4に横架され、該ケース4内のモーター軸16にシリ
ンダー11が外嵌され、該シリンダー11にピストン1
2・12・・・がモーター軸10回りに数個配設され、
該ピストン12・12・・・はバネに付勢されて頭部を
固定斜板13に当接され、前記シリンダー6とシリンダ
ー11の間の油路板2には吐出用と戻り油用の油路2a
・2bが穿設されて油圧ポンプP0と油圧モーターMの
間で閉回路が形成されている。
【0009】前記ミッションケース1内のポンプ軸5上
には油圧クラッチL・Hが外嵌され、該油圧クラッチL
・Hによりそれぞれ接続可能な遊嵌歯車14・15がポ
ンプ軸5上に遊嵌され、該遊嵌歯車14・15にはモー
ター軸10上に固設した歯車16・17と噛合されてモ
ーター軸10へ動力が伝えられるようにしている。遊嵌
歯車14と固設歯車16、遊嵌歯車15と固設歯車17
の噛み合わせによる2列の正転系の動力伝達経路の減速
比は、本考案を適用する作業車両において、その実施例
では作業走行時及び路上走行時で頻繁に使用する作業走
行速度及び路上走行速度に設定している。該モーター軸
10上には固設歯車18が固設されてカウンター軸19
上の歯車20と噛合し、該歯車20からサイドクラッチ
等を介して車軸21に動力を伝えることを可能としてい
る。
には油圧クラッチL・Hが外嵌され、該油圧クラッチL
・Hによりそれぞれ接続可能な遊嵌歯車14・15がポ
ンプ軸5上に遊嵌され、該遊嵌歯車14・15にはモー
ター軸10上に固設した歯車16・17と噛合されてモ
ーター軸10へ動力が伝えられるようにしている。遊嵌
歯車14と固設歯車16、遊嵌歯車15と固設歯車17
の噛み合わせによる2列の正転系の動力伝達経路の減速
比は、本考案を適用する作業車両において、その実施例
では作業走行時及び路上走行時で頻繁に使用する作業走
行速度及び路上走行速度に設定している。該モーター軸
10上には固設歯車18が固設されてカウンター軸19
上の歯車20と噛合し、該歯車20からサイドクラッチ
等を介して車軸21に動力を伝えることを可能としてい
る。
【0010】本考案はこのような走行ミッションにおい
て、HST式変速装置Aが所定減速比になると前記油圧
クラッチL・Hを作動させてポンプ軸5とモーター軸1
0が歯車を介して機械的に直結されるようにしたロック
アップ機構であり、図3に示すように変速レバー25の
レバーガイド26において、前進側溝26aのHST式
変速装置Aが作業走行速度を現出する位置に凹部26b
を設けその裏側にレバー検知センサー30を配置し、路
上走行速度を現出する位置に凹部26cを設けその裏側
にレバー検知センサー31が配置されている。よって、
変速レバー25を前進側ガイド溝26aに沿って操作す
るときは、油圧ポンプPOの可変斜板9が傾動しHST
式変速装置Aが無段変速されるが、該変速レバー25を
凹部26b或いは26cに対向する位置で留めて該凹部
26b或いは26cに係合させた際にはレバー検知セン
サー30或いは31がONしてロックアップ機構が作動
しHST式変速装置Aの機能は解除するように構成した
ものである。該レバー検知センサー30・31は図4に
示すようにそれぞれ後述する切換バルブ23のソレノイ
ド23a・23bと接続されセンサーがONすると切換
バルブ23を切換可能としている。
て、HST式変速装置Aが所定減速比になると前記油圧
クラッチL・Hを作動させてポンプ軸5とモーター軸1
0が歯車を介して機械的に直結されるようにしたロック
アップ機構であり、図3に示すように変速レバー25の
レバーガイド26において、前進側溝26aのHST式
変速装置Aが作業走行速度を現出する位置に凹部26b
を設けその裏側にレバー検知センサー30を配置し、路
上走行速度を現出する位置に凹部26cを設けその裏側
にレバー検知センサー31が配置されている。よって、
変速レバー25を前進側ガイド溝26aに沿って操作す
るときは、油圧ポンプPOの可変斜板9が傾動しHST
式変速装置Aが無段変速されるが、該変速レバー25を
凹部26b或いは26cに対向する位置で留めて該凹部
26b或いは26cに係合させた際にはレバー検知セン
サー30或いは31がONしてロックアップ機構が作動
しHST式変速装置Aの機能は解除するように構成した
ものである。該レバー検知センサー30・31は図4に
示すようにそれぞれ後述する切換バルブ23のソレノイ
ド23a・23bと接続されセンサーがONすると切換
バルブ23を切換可能としている。
【0011】そして、図2に示すように、前記チャージ
ポンプP1からの吐出油は切換バルブ23のポンプポー
トに供給される。切換バルブ23には油圧クラッチH・
Lにそれぞれ繋がるクラッチポートと、前記閉回路に配
した一対のチェック弁24a・24bから延びた補給油
路に繋がるチャージポート及び油圧クラッチの接続油を
排出するタンクポートを有する。切換バルブ23の中立
位置ではポンプポートに入った吐出油はチャージポート
に導かれると共に、両油圧クラッチH・Lの接続油はタ
ンクに排出される。前記ソレノイド23a・23bの一
方を励磁すると切換バルブ23が切換わり、ポンプポー
トは一方のクラッチポートに連通し、他方のクラッチポ
ートおよびチャージポートはタンクに連通するよう構成
している。また、HST式変速装置Aの閉回路を構成す
る油路2a・2bの間に油圧パイロット作動型のバイパ
ス弁35が設けられ、該バイパス弁35のパイロット油
室35aと前記シャトル弁33がパイロット油路34を
介して接続され、バイパス弁35は油路2a・2bの間
を連通或いは閉鎖に切り換え可能としている。
ポンプP1からの吐出油は切換バルブ23のポンプポー
トに供給される。切換バルブ23には油圧クラッチH・
Lにそれぞれ繋がるクラッチポートと、前記閉回路に配
した一対のチェック弁24a・24bから延びた補給油
路に繋がるチャージポート及び油圧クラッチの接続油を
排出するタンクポートを有する。切換バルブ23の中立
位置ではポンプポートに入った吐出油はチャージポート
に導かれると共に、両油圧クラッチH・Lの接続油はタ
ンクに排出される。前記ソレノイド23a・23bの一
方を励磁すると切換バルブ23が切換わり、ポンプポー
トは一方のクラッチポートに連通し、他方のクラッチポ
ートおよびチャージポートはタンクに連通するよう構成
している。また、HST式変速装置Aの閉回路を構成す
る油路2a・2bの間に油圧パイロット作動型のバイパ
ス弁35が設けられ、該バイパス弁35のパイロット油
室35aと前記シャトル弁33がパイロット油路34を
介して接続され、バイパス弁35は油路2a・2bの間
を連通或いは閉鎖に切り換え可能としている。
【0012】また、油圧クラッチH・Lに繋がるそれぞ
れの油路には、油圧クラッチの接続を緩やかにするため
の可変式流量調整弁36が介在されているとともに、両
油路の間に油圧パイロット作動型のシャトル弁33aが
介装されており、そのパイロット油圧源を油圧クラッチ
H・Lの接続油圧としている。シャトル弁33aは、前
記バイパス弁35のパイロット油室35aより延びたパ
イロット油路34に接続されている。
れの油路には、油圧クラッチの接続を緩やかにするため
の可変式流量調整弁36が介在されているとともに、両
油路の間に油圧パイロット作動型のシャトル弁33aが
介装されており、そのパイロット油圧源を油圧クラッチ
H・Lの接続油圧としている。シャトル弁33aは、前
記バイパス弁35のパイロット油室35aより延びたパ
イロット油路34に接続されている。
【0013】前記閉回路の補給油路とパイロット油路3
4との間には、HST式変速装置の作動油の補給油圧と
油圧クラッチの接続油圧とで共通する、例えば15Kg/C
m2程度のリリーフ設定値としたリリーフ弁39が介装さ
れている。切換バルブ23が中立位置の時ではチャージ
ポンプP1からの吐出油は閉回路の補給油路に導かれ一
対のチェック弁24a・24bを開いてHST式変速装
置の閉回路内に作動油が補給される。前記リリーフ弁3
9がその補給油圧を設定する時に排出されるリリーフ油
はパイロット油路34側に向けて排出される。一方、両
油圧クラッチH・Lは非接続状態で、シャトル弁33a
は切換わらず、パイロット油路34はシャトル弁33a
とチェック弁33bと切換バルブ23を通じてタンクに
連通される。
4との間には、HST式変速装置の作動油の補給油圧と
油圧クラッチの接続油圧とで共通する、例えば15Kg/C
m2程度のリリーフ設定値としたリリーフ弁39が介装さ
れている。切換バルブ23が中立位置の時ではチャージ
ポンプP1からの吐出油は閉回路の補給油路に導かれ一
対のチェック弁24a・24bを開いてHST式変速装
置の閉回路内に作動油が補給される。前記リリーフ弁3
9がその補給油圧を設定する時に排出されるリリーフ油
はパイロット油路34側に向けて排出される。一方、両
油圧クラッチH・Lは非接続状態で、シャトル弁33a
は切換わらず、パイロット油路34はシャトル弁33a
とチェック弁33bと切換バルブ23を通じてタンクに
連通される。
【0014】切換バルブ23のソレノイド23a・23
bの一方を励磁するとチャージポンプP1からの吐出油
が油圧クラッチH・Lの一方を接続すると同時に、シャ
トル弁33aが切換わり油圧クラッチの接続油圧がパイ
ロット油路34を通じて、バイパス弁35のパイロット
油室35aに供給されバイパス弁35が前記油路2a・
2b間を連通するよう切換わる。前記リリーフ弁39が
油圧クラッチの接続油圧を設定する時に排出されるリリ
ーフ油は閉回路の補給油路側に向けて排出される。
bの一方を励磁するとチャージポンプP1からの吐出油
が油圧クラッチH・Lの一方を接続すると同時に、シャ
トル弁33aが切換わり油圧クラッチの接続油圧がパイ
ロット油路34を通じて、バイパス弁35のパイロット
油室35aに供給されバイパス弁35が前記油路2a・
2b間を連通するよう切換わる。前記リリーフ弁39が
油圧クラッチの接続油圧を設定する時に排出されるリリ
ーフ油は閉回路の補給油路側に向けて排出される。
【0015】切換バルブの前記タンクポートとタンクと
の間には、例えば1Kg/Cm2程度に設定した低圧リリーフ
弁37を介装しているので、油圧クラッチH・Lの一方
は非接続状態であるが、補給油路には該低圧リリーフ弁
37による低油圧の供給状態が維持され、油圧ポンプP
のシリンダー6や油圧モータMのシリンダー11が空転
して各回転部分等から閉回路内の作動油がリークしても
それを補って閉回路内は作動油で常時満たされるよう図
っている。これにより、ロックアップ機構を解除してH
ST式変速装置を作動させた際の伝動切換えがスムーズ
となる。なお、38はオーバーロードリリーフ弁であ
り、切換バルブ23の切換え過渡期において発生する過
剰圧を逃がすために設けられている。
の間には、例えば1Kg/Cm2程度に設定した低圧リリーフ
弁37を介装しているので、油圧クラッチH・Lの一方
は非接続状態であるが、補給油路には該低圧リリーフ弁
37による低油圧の供給状態が維持され、油圧ポンプP
のシリンダー6や油圧モータMのシリンダー11が空転
して各回転部分等から閉回路内の作動油がリークしても
それを補って閉回路内は作動油で常時満たされるよう図
っている。これにより、ロックアップ機構を解除してH
ST式変速装置を作動させた際の伝動切換えがスムーズ
となる。なお、38はオーバーロードリリーフ弁であ
り、切換バルブ23の切換え過渡期において発生する過
剰圧を逃がすために設けられている。
【0016】レバーガイド26は図3の直線状のガイド
溝の他に、図5で示したような作業走行速度をガイドす
る溝と路上走行速度をガイドする溝が階段状に連続する
ガイド溝に構成してもよい。また図1の実施例では2列
の正転系の動力伝達経路を構成したものであるが、例え
ば遊嵌歯車14と固設歯車16とを直接噛み合わせずそ
の間にアイドル歯車を介在させて、一方に逆転系の動力
伝達経路を構成しても良い。この場合、レバーガイド2
6におけるレバー検知センサー31の位置はそのまま
で、レバー検知センサー30の位置を後進側溝の、HS
T式変速装置の後進速度域において逆転系の動力伝達経
路による減速度に略一致する位置に設けた凹部の裏側に
配置するものである。
溝の他に、図5で示したような作業走行速度をガイドす
る溝と路上走行速度をガイドする溝が階段状に連続する
ガイド溝に構成してもよい。また図1の実施例では2列
の正転系の動力伝達経路を構成したものであるが、例え
ば遊嵌歯車14と固設歯車16とを直接噛み合わせずそ
の間にアイドル歯車を介在させて、一方に逆転系の動力
伝達経路を構成しても良い。この場合、レバーガイド2
6におけるレバー検知センサー31の位置はそのまま
で、レバー検知センサー30の位置を後進側溝の、HS
T式変速装置の後進速度域において逆転系の動力伝達経
路による減速度に略一致する位置に設けた凹部の裏側に
配置するものである。
【0017】
【作用】本実施例において、変速レバー25をレバーガ
イド26に沿って操作するときは、油圧ポンプPOの吐
出油量が増えその圧油で油圧モータMを駆動しHST式
変速装置Aが前後進、低速から高速まで無段変速する。
そして、変速レバー25はレバー検知センサー30・3
1をONしないので、切換バルブ23は切り換えられ
ず、チャージポンプP1からの圧油は切換バルブ23、
チェックバルブ24a・24bを介してHST式変速装
置Aの閉回路内に圧油が補給可能とされるのである。
イド26に沿って操作するときは、油圧ポンプPOの吐
出油量が増えその圧油で油圧モータMを駆動しHST式
変速装置Aが前後進、低速から高速まで無段変速する。
そして、変速レバー25はレバー検知センサー30・3
1をONしないので、切換バルブ23は切り換えられ
ず、チャージポンプP1からの圧油は切換バルブ23、
チェックバルブ24a・24bを介してHST式変速装
置Aの閉回路内に圧油が補給可能とされるのである。
【0018】変速レバー25でレバー検知センサー30
をONするとソレノイド23aが作動し、切換バルブ2
3が切り換えられてチャージポンプP1からの圧油は油
圧クラッチLに送油されて接となり、ポンプ軸5から油
圧クラッチL、遊嵌歯車14、歯車16を介してモータ
ー軸10に動力が伝えられ、該モーター軸10上の固設
歯車18から歯車20等を介して車軸21に機械的に動
力が伝えられ作業走行速度が得られるのである。また、
油圧クラッチLへ送油された圧油がシャトル弁33から
パイロット油路34を介してパイロット油室35aに導
かれ、バイパス弁35が切り換えられて油路2a・2b
間が連通され、油圧ポンプPから吐出された圧油はこの
間を循環するので、油圧モーターは駆動されなくなるの
である。
をONするとソレノイド23aが作動し、切換バルブ2
3が切り換えられてチャージポンプP1からの圧油は油
圧クラッチLに送油されて接となり、ポンプ軸5から油
圧クラッチL、遊嵌歯車14、歯車16を介してモータ
ー軸10に動力が伝えられ、該モーター軸10上の固設
歯車18から歯車20等を介して車軸21に機械的に動
力が伝えられ作業走行速度が得られるのである。また、
油圧クラッチLへ送油された圧油がシャトル弁33から
パイロット油路34を介してパイロット油室35aに導
かれ、バイパス弁35が切り換えられて油路2a・2b
間が連通され、油圧ポンプPから吐出された圧油はこの
間を循環するので、油圧モーターは駆動されなくなるの
である。
【0019】また、変速レバー25でレバー検知センサ
ー31をONするとソレノイド23bが作動し、切換バ
ルブ23が切り換えられてチャージポンプP1からの圧
油は油圧クラッチHに送油されて接となり、ポンプ軸5
から油圧クラッチH、遊嵌歯車15、歯車17を介して
モーター軸10に機械的に動力が伝えられ、路上走行速
度が得られ、前記同様にシャトル弁33よりバイパス弁
35が切り換えられて油圧モーターは作動されないので
ある。
ー31をONするとソレノイド23bが作動し、切換バ
ルブ23が切り換えられてチャージポンプP1からの圧
油は油圧クラッチHに送油されて接となり、ポンプ軸5
から油圧クラッチH、遊嵌歯車15、歯車17を介して
モーター軸10に機械的に動力が伝えられ、路上走行速
度が得られ、前記同様にシャトル弁33よりバイパス弁
35が切り換えられて油圧モーターは作動されないので
ある。
【0020】
【考案の効果】以上のように構成したので次のような効
果を奏するものである。即ち、HST式変速装置を搭載
した車両において、使用頻度の高い路上走行や作業走行
時においてポンプ軸とモーター軸を直結するロックアッ
プ機構を構成したので、エンジンからの動力を効率良く
車軸に伝えることができるようになり、エネルギーロス
を小さくすることができたのである。そして、HST式
変速装置のチャージポンプからの圧油を、切換バルブの
切換え動作によってHST式変速装置方向またはロック
アップ機構方向とに択一選択するので、両者が同時に伝
動状態になることは無く、その切換えが簡素化されてい
る。
果を奏するものである。即ち、HST式変速装置を搭載
した車両において、使用頻度の高い路上走行や作業走行
時においてポンプ軸とモーター軸を直結するロックアッ
プ機構を構成したので、エンジンからの動力を効率良く
車軸に伝えることができるようになり、エネルギーロス
を小さくすることができたのである。そして、HST式
変速装置のチャージポンプからの圧油を、切換バルブの
切換え動作によってHST式変速装置方向またはロック
アップ機構方向とに択一選択するので、両者が同時に伝
動状態になることは無く、その切換えが簡素化されてい
る。
【0021】また、ロックアップ機構の油圧源として、
チャージポンプからの圧油を利用しているので、ロック
アップ機構の為の専用の油圧回路を構成する必要無く構
造簡素化、低コスト化を図ることができたものである。
チャージポンプからの圧油を利用しているので、ロック
アップ機構の為の専用の油圧回路を構成する必要無く構
造簡素化、低コスト化を図ることができたものである。
【0022】更に、ロックアップ時に、油圧モータをフ
リー回転させるバイパス弁が作動するので、HST式変
速装置に無駄な動力や抵抗は発生しない。
リー回転させるバイパス弁が作動するので、HST式変
速装置に無駄な動力や抵抗は発生しない。
【図1】走行ミッション正面図一部断面図である。
【図2】油圧回路図である。
【図3】変速レバーのレバーガイドを示す斜視図であ
る。
る。
【図4】電気回路図である。
【図5】レバーガイドの他の実施例を示す斜視図であ
る。
る。
A HST式変速装置P0 油圧ポンプ P1 チャージポンプ M 油圧モーター L・H 油圧クラッチ 1 ミッションケース 5 ポンプ軸 10 モーター軸 23 切換バルブ 25 変速レバー 26 レバーガイド 30・31 レバー検出センサー 33 シャトル弁 35 バイパス弁
Claims (2)
- 【請求項1】 走行ミッションに無段の変速動力を伝動
するHST式変速装置において、平行する油圧ポンプ軸
と油圧モーター軸間に油圧クラッチ付き動力伝達経路を
設け、HST式変速装置における該動力伝達経路の減速
比と略一致した変速位置を検出する検出手段を設け、該
検出手段の作動によりHST式変速装置のチャージポン
プの吐出油を前記油圧クラッチの接続圧油として切り換
える切換バルブを設けるとともに、油圧ポンプと油圧モ
ーターの閉回路に設けたバイパス弁を前記油圧クラッチ
の接続動作に連動して油圧モータの回転をフリーにする
よう切換え操作したことを特徴とするHST式変速装置
のロックアップ装置。 - 【請求項2】 前記検出手段を、HST式変速装置の変
速レバーを案内するレバーガイドに前記動力伝達経路の
減速比と略一致する変速位置に設けた凹部と、該凹部に
変速レバーが係合したことを検知するセンサーとで、構
成したことを特徴とするHST式変速装置のロックアッ
プ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6152891U JP2542764Y2 (ja) | 1991-08-05 | 1991-08-05 | Hst式変速装置のロックアップ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6152891U JP2542764Y2 (ja) | 1991-08-05 | 1991-08-05 | Hst式変速装置のロックアップ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0514717U JPH0514717U (ja) | 1993-02-26 |
JP2542764Y2 true JP2542764Y2 (ja) | 1997-07-30 |
Family
ID=13173697
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6152891U Expired - Fee Related JP2542764Y2 (ja) | 1991-08-05 | 1991-08-05 | Hst式変速装置のロックアップ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2542764Y2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4492989B2 (ja) * | 2000-09-18 | 2010-06-30 | 株式会社 神崎高級工機製作所 | 変速操作機構 |
JP4643608B2 (ja) * | 2007-05-07 | 2011-03-02 | ヤンマー株式会社 | コンバイン |
US9334934B2 (en) * | 2010-11-08 | 2016-05-10 | Yanmar Co., Ltd. | Belt type continuously variable transmission |
-
1991
- 1991-08-05 JP JP6152891U patent/JP2542764Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0514717U (ja) | 1993-02-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6199441B1 (en) | Fluid supply system in vehicles | |
US4376371A (en) | Hydraulic circuit for a hydraulically driven vehicle | |
JPH0732221Y2 (ja) | 作業車両用の油圧供給装置 | |
US3451218A (en) | Compensator valve for hydrostatic transmission | |
US20090029607A1 (en) | Propeller power transmission device for 1-engine, 2-shaft vessel | |
US6044720A (en) | Drive transmission assembly for working vehicles | |
JP2542764Y2 (ja) | Hst式変速装置のロックアップ装置 | |
JP2009270607A (ja) | 作業車の変速操作装置 | |
JPS6318055B2 (ja) | ||
CN212868105U (zh) | 一种电液控行走系统 | |
JPH051170B2 (ja) | ||
JPH051171B2 (ja) | ||
JP3236483B2 (ja) | 作業車の走行変速構造 | |
US4142600A (en) | Control system for auxiliary front wheel drive | |
JP2006258237A (ja) | 液圧モータユニット | |
US5237819A (en) | Pilot control circuit with preselected actuation delays | |
JP4960935B2 (ja) | 作業車の走行伝動構造 | |
JP3549300B2 (ja) | 農用トラクタ | |
US4111287A (en) | Shift modulating control accumulator | |
JPH051169B2 (ja) | ||
JPH07232568A (ja) | 作業車の油圧操作機構 | |
JP2022188378A (ja) | 作業車両 | |
JPH0372846B2 (ja) | ||
KR930004578B1 (ko) | 작업차의 주행조작장치 | |
JP3005864B2 (ja) | 機械油圧式伝動装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |