JP2542284Y2 - 白蟻防止材 - Google Patents
白蟻防止材Info
- Publication number
- JP2542284Y2 JP2542284Y2 JP1992044075U JP4407592U JP2542284Y2 JP 2542284 Y2 JP2542284 Y2 JP 2542284Y2 JP 1992044075 U JP1992044075 U JP 1992044075U JP 4407592 U JP4407592 U JP 4407592U JP 2542284 Y2 JP2542284 Y2 JP 2542284Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- termite
- amorphous
- copper alloy
- alloy foil
- prevention material
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Building Environments (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、木造家屋等の白蟻の住
み易い部分に貼り付けることによって、白蟻の被害を防
止するようにした白蟻防止材に関する。
み易い部分に貼り付けることによって、白蟻の被害を防
止するようにした白蟻防止材に関する。
【0002】
【従来の技術】木造家屋が多く、温暖多湿な気候である
我が国においては、白蟻の被害が重大な問題となってい
る。木造家屋の柱等に白蟻が住み着くと、知らない内に
柱の内部が食い荒らされ、家屋に甚大な被害を与える。
したがって、特に木造家屋においては、白蟻の防除対策
をとることが、必須条件となっている。
我が国においては、白蟻の被害が重大な問題となってい
る。木造家屋の柱等に白蟻が住み着くと、知らない内に
柱の内部が食い荒らされ、家屋に甚大な被害を与える。
したがって、特に木造家屋においては、白蟻の防除対策
をとることが、必須条件となっている。
【0003】白蟻防除剤としては、従来より有機塩素系
殺虫剤(クロルデン類)が使用されていたが、安全性の
面で問題があり、環境汚染を起こす虞れがあるため、近
年、使用禁止になっている。このため、安全性が高く、
環境汚染の少ない有機リン系薬剤の転用がなされている
が、有機リン系薬剤は、光分解をしやすく、効果の持続
性が短いという問題があった。
殺虫剤(クロルデン類)が使用されていたが、安全性の
面で問題があり、環境汚染を起こす虞れがあるため、近
年、使用禁止になっている。このため、安全性が高く、
環境汚染の少ない有機リン系薬剤の転用がなされている
が、有機リン系薬剤は、光分解をしやすく、効果の持続
性が短いという問題があった。
【0004】また、建物の木部や土壌表面に対して金属
を溶射し、白蟻の侵入を防ぐようにする試みもなされて
いるが、金属を溶射するために大がかりな装置や、作業
が必要となり、施工上困難なことが多かった。
を溶射し、白蟻の侵入を防ぐようにする試みもなされて
いるが、金属を溶射するために大がかりな装置や、作業
が必要となり、施工上困難なことが多かった。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】本考案は、上記従来技
術の問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、長期
に亙って白蟻の防除効果が維持され、現場における施工
が容易な白蟻防止材を提供することにある。
術の問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、長期
に亙って白蟻の防除効果が維持され、現場における施工
が容易な白蟻防止材を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本考案の白蟻防止材は、Cu60〜81at%、N
i5〜15at%、P14〜20at%の組成からなる
アモルファス銅合金箔を主材とするものである。
め、本考案の白蟻防止材は、Cu60〜81at%、N
i5〜15at%、P14〜20at%の組成からなる
アモルファス銅合金箔を主材とするものである。
【0007】本考案に用いられるアモルファス銅合金箔
は、アモルファス組織が形成できる組成となるように配
合された金属材料を溶解させ、例えば片ロール法、双ロ
ール法等の方法で、上記溶湯を回転する冷却ロールに衝
突させて急冷凝固させることにより得ることができる。
は、アモルファス組織が形成できる組成となるように配
合された金属材料を溶解させ、例えば片ロール法、双ロ
ール法等の方法で、上記溶湯を回転する冷却ロールに衝
突させて急冷凝固させることにより得ることができる。
【0008】本考案の好ましい態様においては、白蟻防
止材は、アモルファス銅合金箔の片面に塗装を施し、他
の面に粘着剤層を介して剥離シートを貼着してなる。
止材は、アモルファス銅合金箔の片面に塗装を施し、他
の面に粘着剤層を介して剥離シートを貼着してなる。
【0009】この場合、アモルファス銅合金箔の厚さ
は、20〜50μmが好ましく、塗装膜の厚さは2〜5
μm程度が好ましい。
は、20〜50μmが好ましく、塗装膜の厚さは2〜5
μm程度が好ましい。
【0010】また、アモルファス銅合金箔の合金組成
は、Cu60〜81at%、Ni5〜15at%、P1
4〜20at%からなる。
は、Cu60〜81at%、Ni5〜15at%、P1
4〜20at%からなる。
【0011】上記において、Cuが60at%未満では、
白蟻防除効果が乏しくなり、Cuが81at%を超える
と、他の元素の含有量が制限されることから、アモルフ
ァス化が困難となる。
白蟻防除効果が乏しくなり、Cuが81at%を超える
と、他の元素の含有量が制限されることから、アモルフ
ァス化が困難となる。
【0012】また、Niが5at%未満では、アモルファ
ス合金になりにくく、かつ、銅合金が酸化しやすくな
り、白蟻防除効果の持続性が低下する。また、Niが1
5at%を超えると、必要とされる銅イオンの溶出量を確
保することが困難となる。
ス合金になりにくく、かつ、銅合金が酸化しやすくな
り、白蟻防除効果の持続性が低下する。また、Niが1
5at%を超えると、必要とされる銅イオンの溶出量を確
保することが困難となる。
【0013】更に、Pは、14at%未満でも、また20
at%を超えても、アモルファス合金になりにくくなり、
20at%を超えると、アモルファスが形成されても脆い
材料となる。
at%を超えても、アモルファス合金になりにくくなり、
20at%を超えると、アモルファスが形成されても脆い
材料となる。
【0014】なお、アモルファス化を妨げない範囲で、
上記元素の他に、Al等の他の元素を含んでいてもよ
い。
上記元素の他に、Al等の他の元素を含んでいてもよ
い。
【0015】
【作用】アモルファス銅合金箔を木造家屋等の白蟻の住
み易い部分に貼り付けると、湿気や雨水等に接触してア
モルファス銅合金から銅イオン(Cu+ )が徐々に溶解
し、この銅イオンによって白蟻が侵入したり、住み着い
たりすることが防止されるので、白蟻防除効果がもたら
される。
み易い部分に貼り付けると、湿気や雨水等に接触してア
モルファス銅合金から銅イオン(Cu+ )が徐々に溶解
し、この銅イオンによって白蟻が侵入したり、住み着い
たりすることが防止されるので、白蟻防除効果がもたら
される。
【0016】また、アモルファス銅合金は、粒界がなく
均一表面をもつため、銅イオンの溶出が安定して徐々に
なされるため、上記白蟻防除効果を長期に亙って維持す
ることができる。
均一表面をもつため、銅イオンの溶出が安定して徐々に
なされるため、上記白蟻防除効果を長期に亙って維持す
ることができる。
【0017】更に、本考案の白蟻防止材は、アモルファ
ス銅合金箔を木造家屋等の白蟻の住み易い部分、例えば
柱等に貼り付けるだけでよいので、現場においても施工
が容易で迅速に行うことができる。
ス銅合金箔を木造家屋等の白蟻の住み易い部分、例えば
柱等に貼り付けるだけでよいので、現場においても施工
が容易で迅速に行うことができる。
【0018】本考案の好ましい態様において、アモルフ
ァス銅合金箔の片面に塗装を施し、他の面に粘着剤層を
介して剥離シートを貼着した場合は、剥離シートを剥し
て柱等に簡単に貼ることができ、また、塗装を施すこと
によって、銅イオンの溶出を遅らせて白蟻防除効果を更
に長く持続させることができる。この場合、銅イオン
は、塗装膜の微細な孔から徐々に溶出する。
ァス銅合金箔の片面に塗装を施し、他の面に粘着剤層を
介して剥離シートを貼着した場合は、剥離シートを剥し
て柱等に簡単に貼ることができ、また、塗装を施すこと
によって、銅イオンの溶出を遅らせて白蟻防除効果を更
に長く持続させることができる。この場合、銅イオン
は、塗装膜の微細な孔から徐々に溶出する。
【0019】また、アモルファス銅合金箔の合金組成
が、Cu60〜81at%、Ni5〜15at%、P1
4〜20at%からなるので、アモルファスを形成しや
すく、銅イオンの溶出を徐々に行わせて白蟻防除効果を
持続させることができる。
が、Cu60〜81at%、Ni5〜15at%、P1
4〜20at%からなるので、アモルファスを形成しや
すく、銅イオンの溶出を徐々に行わせて白蟻防除効果を
持続させることができる。
【0020】
【実施例】図1に示すように、Cu72at%、Ni10
at%、P18at%の組成からなる厚さ25μm、幅10
mmのアモルファス銅合金箔1の片面に、厚さ3〜5μ
mのアクリル樹脂塗装膜2を施し、更に、銅合金箔1の
他の面に、酢酸ビニル樹脂からなる粘着剤層3を塗布
し、その上から塩化ビニル樹脂からなる剥離テープ4を
貼って、本考案の白蟻防止材を得た。
at%、P18at%の組成からなる厚さ25μm、幅10
mmのアモルファス銅合金箔1の片面に、厚さ3〜5μ
mのアクリル樹脂塗装膜2を施し、更に、銅合金箔1の
他の面に、酢酸ビニル樹脂からなる粘着剤層3を塗布
し、その上から塩化ビニル樹脂からなる剥離テープ4を
貼って、本考案の白蟻防止材を得た。
【0021】この白蟻防止材の剥離テープ4を剥し、柱
の木の土中に埋め込まれる部分に貼り付け、その柱を白
蟻がいる土中に差し込み、6箇月間放置した後に白蟻の
被害を調べたところ、白蟻によって食い荒らされた部分
は発見されなかった。
の木の土中に埋め込まれる部分に貼り付け、その柱を白
蟻がいる土中に差し込み、6箇月間放置した後に白蟻の
被害を調べたところ、白蟻によって食い荒らされた部分
は発見されなかった。
【0022】
【考案の効果】以上説明したように、本考案によれば、
アモルファス銅合金箔を主材とするので、これを木造家
屋等の白蟻の住み易い部分に貼り付けるだけで、白蟻防
除効果を長期に亙って発揮させることができ、薬剤を用
いる場合のように安全性や環境汚染の問題がなく、金属
の溶射に比べて手軽で簡単な作業で白蟻防除を行うこと
ができる。また、アモルファス銅合金箔の片面に塗装を
施し、他の面に粘着剤層を介して剥離シートを貼着して
なる場合には、剥離シートを剥すだけで柱等の必要な部
分に簡単に貼り付けることができる。
アモルファス銅合金箔を主材とするので、これを木造家
屋等の白蟻の住み易い部分に貼り付けるだけで、白蟻防
除効果を長期に亙って発揮させることができ、薬剤を用
いる場合のように安全性や環境汚染の問題がなく、金属
の溶射に比べて手軽で簡単な作業で白蟻防除を行うこと
ができる。また、アモルファス銅合金箔の片面に塗装を
施し、他の面に粘着剤層を介して剥離シートを貼着して
なる場合には、剥離シートを剥すだけで柱等の必要な部
分に簡単に貼り付けることができる。
【図1】本考案による白蟻防除材の一実施例を示す部分
拡大断面図である。
拡大断面図である。
1 アモルファス銅合金箔 2 塗装膜 3 粘着剤層 4 剥離テープ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−58735(JP,A) 実開 昭58−4601(JP,U) 実開 昭59−687(JP,U)
Claims (2)
- 【請求項1】 Cu60〜81at%、Ni5〜15a
t%、P14〜20at%の組成からなるアモルファス
銅合金箔を主材とする白蟻防止材。 - 【請求項2】 前記アモルファス銅合金箔の片面に塗装
を施し、他の面に粘着剤層を介して剥離シートを貼着し
てなる請求項1記載の白蟻防止材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992044075U JP2542284Y2 (ja) | 1992-06-02 | 1992-06-02 | 白蟻防止材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992044075U JP2542284Y2 (ja) | 1992-06-02 | 1992-06-02 | 白蟻防止材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH068518U JPH068518U (ja) | 1994-02-04 |
JP2542284Y2 true JP2542284Y2 (ja) | 1997-07-23 |
Family
ID=12681508
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992044075U Expired - Lifetime JP2542284Y2 (ja) | 1992-06-02 | 1992-06-02 | 白蟻防止材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2542284Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5357408B2 (ja) * | 2007-07-25 | 2013-12-04 | 孝一 西本 | 防蟻シート |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6023281Y2 (ja) * | 1981-06-26 | 1985-07-11 | 古河電気工業株式会社 | 防蟻性テ−プ |
JPS59687U (ja) * | 1982-06-25 | 1984-01-05 | 増子 健一 | 防虫テ−プ |
JPS6458735A (en) * | 1987-08-26 | 1989-03-06 | Toda Construction | Method of covering structure concrete with metallic foil |
-
1992
- 1992-06-02 JP JP1992044075U patent/JP2542284Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH068518U (ja) | 1994-02-04 |
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