JP2541939Y2 - 集積回路冷却用ヒートパイプ - Google Patents

集積回路冷却用ヒートパイプ

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JP2541939Y2
JP2541939Y2 JP7224291U JP7224291U JP2541939Y2 JP 2541939 Y2 JP2541939 Y2 JP 2541939Y2 JP 7224291 U JP7224291 U JP 7224291U JP 7224291 U JP7224291 U JP 7224291U JP 2541939 Y2 JP2541939 Y2 JP 2541939Y2
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working fluid
heat
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heat pipe
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伸一 杉原
昭太郎 吉田
正孝 望月
耕一 益子
雅彦 伊藤
祐士 斎藤
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Fujikura Ltd
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Fujikura Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、集積回路を冷却する
ためのヒートパイプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】通信衛星などで使用される集積回路は真
空中あるいは無重力状態で使用されるから、大気の自然
循環による空冷を期待することができず、そこで従来で
は、ウイックで発生する毛細管圧力によって作動液を蒸
発部に還流させるヒートパイプで集積回路から熱を奪っ
てこれを冷却している。この種の冷却装置の例を図2お
よび図3に示してある。
【0003】図2に示す例では、LSI10の表面に方
形板状のアルミニウム合金製の受熱ブロック11が取付
けられており、この受熱ブロック11内に、ヒートパイ
プ12の後端側の蒸発部が挿入されている。ヒートパイ
プ12内には、メッシュやファイバあるいはワイヤーな
どからなるウイック(図示せず)が配置されており、ヒ
ートパイプ12の先端側の凝縮部は、熱を外部に輻射
し、または他の部材に伝熱することによって放出する放
熱部13内に挿入されている。
【0004】また図3に示す例では、ヒートパイプ12
の蒸発部12aを箱形に形成し、この蒸発部12a内に
LSI10の端子を除くパッケージ部分を配置したもの
であり、図2に示す例と同様に、ヒートパイプ12内に
は図示しないウイックが配置されており、ヒートパイプ
12の他端は放熱部13に接続されている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかし図2に示す冷却
装置では、LSI10と受熱ブロック11との間の伝熱
抵抗が大きく、また受熱ブロック13自身の熱抵抗もあ
るため、冷却効果が充分ではない。これに対して図3に
示す冷却装置では、図2に示す例と比較して伝熱抵抗が
少ないため、冷却効果の向上が期待される。
【0006】しかしながら上述した従来の装置では、ウ
イックで生じる毛細管圧力のみによってヒートパイプの
作動液を蒸発部に還流させるよう構成しており、得られ
る毛細管圧力が必ずしも高くないうえに、ウイックによ
って形成される作動液流路での流動抵抗が大きいため
に、作動液を蒸発部に充分かつ迅速に還流させ得ないお
それがある。また特に図3に示す構成の装置では、箱形
の蒸発部の全体にウイックを充填することは困難であっ
て、その内面に例えばメッシュウイックを貼る程度のこ
とが限度であるから、内蔵したLSI10に対して作動
液を充分還流させることが困難である。
【0007】このように上述した従来の冷却装置では、
蒸発部に対する作動液の還流量が少なく、ひいては冷却
能力が不足する問題があった。特に最近の高密度化され
た宇宙用電子機器に使用することは困難である。
【0008】この考案は上記の事情を背景としてなされ
たもので、熱輸送能力を増大させて冷却効果を向上させ
た集積回路冷却用ヒートパイプを提供することを目的と
するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この考案は、コンテナの内部に、蒸発および凝縮
する作動流体を封入するとともに、そのコンテナの一方
の端部を作動流体の凝縮する凝縮部としかつ他方の端部
を作動流体の蒸発する蒸発部とし、さらにコンテナの内
部に毛細管圧力を生じさせるウイックを設けたヒートパ
イプであって、前記蒸発部に集積回路を配置するととも
に、前記コンテナに振動を与える振動発生器を設けたこ
とを特徴とするものである。
【0010】なお、上記の振動発生器は、少なくとも振
動を蒸発部に伝達できるように、蒸発部に連結されるて
いるものであればよく、振動発生器全体が蒸発部に設け
られている必要はない。また振動発生器の構成は特に限
定されるものではなく、所望の振動を発生させて蒸発部
に伝達できるものであればよい。そして振動発生器で発
生する振動は、効率よく蒸発部側に移動させることでき
るものであればよく、例えば、蒸発部を一方向に振動さ
せるような振動が選択される。
【0011】
【作用】この考案のヒートパイプにおいては、作動液
は、発熱している集積回路によって蒸発し、蒸気流とな
って凝縮部へと流れ込み、また凝縮部では、放熱部など
によって熱が奪われて、作動流体蒸気は凝縮する。この
作動液は、ウイックの毛細管圧力によって再び蒸発部に
戻るように移動し、その場合、振動発生器によってコン
テナに加えられる振動により、作動液の流動が促進さ
れ、その結果、蒸発部に速やかに作動液が還流するの
で、熱輸送量を大幅に増大させて冷却効率を向上させる
ことができる。
【0012】
【実施例】以下に、この考案の一実施例を図1に基づい
て説明する。通信衛星などに使用されている発熱体であ
るLSI1は、コンテナの一部を箱形に形成したヒート
パイプ2の蒸発部3内に、端子部分を除くパッケージ部
が収容されており、蒸発部3の一面には、蒸発部3に一
方向の振動を与えるパルス振動発生器4が取付けられて
おり、蒸発部3に連続した流通部5内には毛細管圧力を
生じさせるメッシュやワイヤーからなるウイック(図示
せず)が設けられている。さらに流通部5に続けて凝縮
部が設けれており、この凝縮部は金属ブロックなどから
なる放熱部6内に挿入・接続されている。
【0013】上記の冷却装置の動作を説明すると、LS
I1で発生した熱は、ヒートパイプ2の蒸発部3で作動
液を蒸発させることによって、作動流体蒸気となって蒸
発部3から流通部5を通って凝縮部へと流れ込み、この
凝縮部で放熱部6に熱を与えて凝縮する。放熱部6で
は、熱が放散されており、LSI1で発生した熱が効率
よく輸送・放散される。また凝縮部で凝縮した作動流体
は、重力を利用することなく、凝縮部からウイックによ
る毛細管圧力によって蒸発部3へ移動して還流される。
【0014】ところでヒートパイプ2には、パルス振動
発生器4によって振動が与えられており、好ましくはそ
の振動方向は作動流体の流動方向と一致しているから、
ウイックの内部を流動する作動流体はその振動によって
蒸発部3への流動が促進され、現象的には流動抵抗が低
下した状態になる。したがって本来の静的なウイックの
能力を越えて作動液を蒸発部に向けて移動させることが
でき、移動した作動液は充分LSI1を濡らして熱輸送
流を大幅に増大させる。
【0015】なお、上記実施例では、蒸発部3の先端面
にパルス振動発生器4を取付けたが、その取付け場所が
特に限定されるものではなく、流通部の作動液の移動を
促進する位置に取付けたり、またはその一部を蒸発部に
連結するものであればよい。ま振動の種類も特に限定さ
れるものではなく、要は、作動液の移動を促進できるも
のであればよい。
【0016】さらにまた上記の実施例では、通信衛星な
どのように無重力下で使用される場合について説明した
が、この考案はそのような無重力下での使用に好適であ
るものの、使用環境は無重力状態に限定されないのであ
って、重力下での使用においても同様な作用・効果を得
ることができる。
【0017】
【考案の効果】以上説明したようにこの考案の集積回路
用ヒートパイプによれば、コンテナに与える振動によっ
て、ウイック内を流れる作動液の流動が促進されるの
で、蒸発部にある集積回路への作動液還流量を多くし
て、ヒートパイプによる熱輸送流を増大し、集積回路の
冷却能力を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例のヒートパイプを用いた冷却装置の斜
視図。
【図2】 従来の冷却装置の斜視図。
【図3】 従来の他の冷却装置の斜視図。
【符号の説明】
1…LSI、 2…ヒートパイプ、
3…蒸発部、4…パルス振動発生器、 5…流
通部、 6…放熱部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 益子 耕一 東京都江東区木場一丁目5番1号 藤倉 電線株式会社内 (72)考案者 伊藤 雅彦 東京都江東区木場一丁目5番1号 藤倉 電線株式会社内 (72)考案者 斎藤 祐士 東京都江東区木場一丁目5番1号 藤倉 電線株式会社内

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンテナの内部に、蒸発および凝縮する
    作動流体を封入するとともに、そのコンテナの一方の端
    部を作動流体の凝縮する凝縮部としかつ他方の端部を作
    動流体の蒸発する蒸発部とし、さらにコンテナの内部に
    毛細管圧力を生じさせるウイックを設けたヒートパイプ
    において、 前記蒸発部に集積回路を配置するとともに、前記コンテ
    ナに振動を与える振動発生器を設けたことを特徴とする
    集積回路冷却用ヒートパイプ。
JP7224291U 1991-08-14 1991-08-14 集積回路冷却用ヒートパイプ Expired - Lifetime JP2541939Y2 (ja)

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JPH0518040U JPH0518040U (ja) 1993-03-05
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