JP2541748Y2 - 吸引流体の再利用タンク装置 - Google Patents

吸引流体の再利用タンク装置

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JP2541748Y2
JP2541748Y2 JP3817992U JP3817992U JP2541748Y2 JP 2541748 Y2 JP2541748 Y2 JP 2541748Y2 JP 3817992 U JP3817992 U JP 3817992U JP 3817992 U JP3817992 U JP 3817992U JP 2541748 Y2 JP2541748 Y2 JP 2541748Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、圧力タンク内に汚水等
の汚染流体を吸引、貯留するとともにその汚染流体を浄
化、貯留し、この浄化流体を洗浄水等として再利用でき
るようにした、吸引流体の再利用タンク装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来下水道等の汚泥水をタンク内に吸引
して、その汚泥水を固形物と汚水とに分離収容してそれ
らを別々に排出するようにした、タンク装置は公知であ
る(実公平63−236830号公報参照)。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところが前記従来のタ
ンク装置では、分離回収した汚水と固形物とを別々に廃
棄処分しているに過ぎず、その分離回収汚水を再利用し
ようとする思想がない。
【0004】本考案はタンク内に分離、回収した汚水等
の汚染流体を、タンク内で一次濾過装置により一次的に
濾過したのち、さらに二次濾過装置により二次的に濾過
して、その回収汚染流体を綺麗に浄化して再利用できる
ようにした、新規な吸引流体の再利用タンク装置を提供
することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成のため、
本考案の特徴とするところは、密閉状圧力タンク、ポン
プおよびブロアを備え、前記圧力タンク内を、仕切壁に
より第1室と第2室とに仕切るとともにその仕切壁には
前記第2室内の貯留流体を濾過して前記第1室に移送す
べく、一次濾過装置およびチェックバルブを備えた連通
路を設け、また前記ポンプの吸込側と前記第1室とを連
通する吸込回路には、第1室内の貯留流体を濾過する二
次濾過装置を接続し、さらに前記第2室に、該室を加圧
あるいは減圧すべく、前記ブロアの吸込側あるいは吐出
側を切換バルブを介して接続し、前記一次濾過装置は粗
なフィルタエレメントを、また前記二次濾過装置は密な
フィルタエレメントをそれぞれ備えていることである。
【0006】
【実施例】以下、図面により本考案吸引流体の再利用タ
ンク装置をタンク車両に実施した場合の実施例について
説明する。
【0007】図1は、本考案吸引流体の再利用タンク装
置を備えたタンク車両の一部破断側面図であり、図2は
該車両のタンク組立体がダンプした状態の側面図であ
る。
【0008】タンク車両の車体フレームFはメインフレ
ームMと、その上のサブフレームSとからなり、このサ
ブフレームS上にタンクフレームTfが搭載され、この
タンクフレームTfの後端はヒンジピン1によりサブフ
レームSに連結されている。
【0009】タンクフレームTfの前端部とサブフレー
ムSとの間には、テレスコープ状のダンプシリンダ2が
連結され、このシリンダ2の伸長作動により、タンクフ
レームTfはヒンジピン1回りに後方に傾倒できるよう
になっている。
【0010】タンクフレームTf上には、タンク組立体
Tが一体に搭載されており、このタンク組立体Tは、そ
の後半部の密閉状の大容量圧力タンクTpと、その前半
部の小容量の密閉状清水タンクTwと、それら両タンク
Tp,Tw間に形成される密閉状セパレータ室Csとよ
り構成されている。
【0011】清水タンクTwの一側方の、タンクフレー
ムTf上にはブロアBが一体に搭載され、さらにタンク
フレームTf前方のサブフレームS上にはポンプPが一
体に搭載されている。そして前記ブロアBおよびポンプ
Pは何れもタンク車両の走行用エンジンによりPTO
(動力取出装置)を介して回転駆動されるようになって
いる。
【0012】前記圧力タンクTpは円筒上に形成されて
おり、その後面には排出口3が開口され、この排出口3
は、その上部に枢支4されるテールゲート5によって開
閉される。テールゲート5には圧力タンクTpに枢支6
される開閉シリンダ7の自由端が連結8され、このシリ
ンダ7の伸縮作動によりテールゲート5を開閉作動する
ことができる。テールゲート5の外面には、ステー9を
介して大型ホースリール10が回転自在に支持されると
ともにその下方には、他のステー11を介して小型ホー
スリール12が回転自在に支持されており、大型ホース
リール10に巻装されるホース13の自由端には、洗浄
ノズル14が取付けられ、また小型ホースリール12に
巻装されるホース15の自由端には、洗浄ガン16が取
付けられている。
【0013】前記圧力タンクTp内は、仕切壁18によ
って第1室、すなわち分離室19と第2室、すなわち汚
泥室20とに区画される。前記仕切壁18は分離室19
側に凸の球面状に形成されており、支持軸21により圧
力タンクTpの両側壁に開閉可能に軸支されており、ま
たその外周にパッキン24が纏着されていて分離室19
と汚泥室20を流体密に仕切れるようになっている。
【0014】圧力タンクTp内において、仕切壁18の
上部には、圧力タンクTpに回動自在に軸支される開閉
シリンダ23が連結され、該シリンダ23の収縮作動に
よれば、仕切壁18は図1に実線で示すように起立して
高圧タンクTp内を分離室すなわち第1室19と汚泥室
すなわち第2室20とに流体密に区画し、また開閉シリ
ンダ23の伸長作動によれば、仕切壁18は図1に鎖線
に示すように略90°回転伏倒して分離室19と汚泥室
20とを連通させることができる。
【0015】前記分離壁18には、分離室19と汚泥室
20とを連通する連通路25が、該分離壁18を貫通し
て設けられる。この連通路25の、汚泥室20側の開口
端には汚泥室20内に貯留される汚泥水中の水分を一次
的に濾過し得る、一次濾過装置Fi−1が設けられる。
【0016】次にこの一次濾過装置Fi−1の構造につ
いて図3〜5を参照して具体的に説明する。
【0017】図3は、図1の3線矢視拡大部分図、図4
は、図3の4線矢視部分図、図5は、図3の5線矢視部
分図であり、これらの図において、仕切壁18を貫通し
て支持される連通路25の、汚泥室20側開口端は、該
仕切壁18の背面にステー80を介して支持される箱状
の濾過室81に連通されている。濾過室81の、汚泥室
20に開口する開口面には一次フィルタ本体26が設け
られている。この一次フィルタ本体26は、方形状の枠
体261 内にメッシュ状のフィルタエレメント262
装着して構成され、該フィルタエレメント262 は汚泥
室20内の汚泥水を一次的に濾過すべく比較的粗いメッ
シュに形成され、その表面は平坦面に形成されて直接汚
泥室20に露出される。
【0018】図1に示すように、前記連通路25の、分
離室19側半部は上向きに屈曲され、その開口端には汚
泥室20から分離室19へのみ流体の流れを許容するチ
ェックバルブ27が取り付けられる。後述するように汚
泥室20を加圧し、分離室19を大気に連通すれば汚泥
室20内の貯留汚泥水中の水分は一次フィルタ本体26
によって一次的に濾過されたのち、連通路25およびチ
ェックバルブ27を通って分離室19に移送することが
できる。
【0019】前記一次濾過装置Fi−1には、その一次
フィルタ本体26の清掃装置Clが設けられる。この清
掃装置Clはフィルタクリーナ82と、これを作動する
アクチュエータ、すなわちエアシリンダ86とよりな
る。このフィルタクリーナ82は、前記枠体261 に上
下に摺動自在に嵌合される箱状のクリーナ枠83に断面
山形状のスクレーパ84を固着して構成され、このスク
レーパ84は前記フィルタエレメント262 の表面を覆
うようにそれと略同幅に形成され、その上下両縁のエッ
ジ部841 は前記フィルタエレメント262 の表面に当
接されている。
【0020】前記一次フィルタ本体26の枠体261
は上方に延びるステー85が固着され、このステー85
に、前記アクチュエータ、すなわちエアシリンダ86の
基端がピン連結87される。エアシリンダ86はフィル
タエレメント262 の略下方にのびており、その下端が
前記クリーナ枠83の中央部に連結されている。
【0021】エアシリンダ86の伸縮作動によれば、フ
ィルタクリーナ82は枠体261 に沿って上下に摺動
し、スクレーパ84はフィルタエレメント262 上を摺
動してその表面に付着する汚泥を掻き落とすことができ
る。
【0022】図1に戻って第1室すなわち分離室19内
には、二次濾過装置Fi−2が設けられる。この二次濾
過装置Fi−2は前記ポンプPの吸込側に接続される吸
込回路45(図8参照)に連通されており、後に詳述す
るように分離室19内の貯留水を二次的に濾過できるよ
うになっている。
【0023】次にこの二次濾過装置Fi−2の構造を主
に図6,7を参照して説明すると、図6は、図1の6線
矢視拡大部分図、図7は、図6の7矢視部分図である。
【0024】分離室19前壁内面には、ステー89が固
着され、このステー89に四角形状の支持枠90が支持
されている。この支持枠90の前面は開口されており、
その開口端にフィルタ本体91が着脱自在に取付けられ
る。前記フィルタ本体91は、四角形状の枠体911
開口前面にフィルタエレメント912 を装着して構成さ
れており、このフィルタエレメント912 は前記一次濾
過装置Fi−1のフィルタエレメント262 よりも細か
いメッシュの濾材により構成されている。前記支持枠9
0と枠体911 の左右側面には、それらの上下対角位置
に半円状の連結片92,93が突設されており、それら
の連結片92,93を互いに衝合した円筒状衝合部にそ
れぞれゴムバンド94を弾発、嵌着することにより、支
持枠90にフィルタ本体91を着脱自在に取付けること
ができる。フィルタ本体91には、前記ポンプPの吸込
回路45(図8)がその第4分岐管56を介して連通さ
れ、該ポンプPの駆動により、分離室19内の貯留水は
前記二次濾過装置Fi−2をより濾過されたのち、該ポ
ンプPに吸引される。
【0025】フィルタエレメント912 に目詰まりを生
じたときは、ゴムバンド94を連結片92,93から外
すことにより、フィルタ本体91を支持枠90から簡単
に外して清掃することができる。
【0026】図1に戻って圧力タンクTpの後部上壁に
は、旋回筒31が旋回自在に支持され、この旋回筒31
に支持ブーム30が俯仰可能に支持されている。支持ブ
ーム30には、可撓性の吸引管32が支持され、この吸
引管32の基端は前記旋回筒31の下部に垂下されて前
記汚泥室20内に開口する吸引ポート33に連通され
る。吸引管32と吸引ポート33との連通部には、開閉
バルブ29が介装されて支持ブーム30から外方に長く
延長され、その先端部は後述するように、下水道34内
に挿入できるようになっている。
【0027】図8には、エア回路Caおよび水回路Cw
の全体概略図が示されている。
【0028】次に図8を参照して、前記ブロアBおよび
タンク組立体Tに接続されるエア回路Caについて説明
する。
【0029】ブロアBの吐出口に接続される吐出管35
は切換バルブ37の切換操作により出入ポート371
るいは大気開口ポート372 を介して前記セパレータ室
Csもしくは大気に切換連通され、またブロアBの吸込
口に接続される吸込管36も切換バルブ37を介して大
気もしくはセパレータ室Csに切換連通されるようにな
っている。
【0030】前記セパレータ室Csと汚泥室20とは第
1エア配管38を介して相互に連通され、該第1エア配
管38の、第2室すなわち汚泥室20側開口端にはフロ
ートバルブ40が設けられる。さらにセパレータ室Cs
は第2エア配管39を介して前記第1室すなわち分離室
19および大気に連通され、該第2エア配管39の、分
離室19への連通部にはフロートバルブ41が設けられ
る。また第2エア配管39の、分離室19への連通部の
上、下流側には、第1、第2エア抜きバルブ42,43
がそれぞれ設けられ、第1、第2エア抜きバルブ42,
43をともに開弁すればセパレータ室Csは大気に連通
され、また第2エア抜きバルブ43だけを開弁すれば、
セパレータ室Csは分離室19に連通される。
【0031】次に図8を参照して、前記ポンプP、タン
ク組立体Tおよび前記ホース13,15に接続される水
回路Cwについて説明する。
【0032】ポンプPの吐出口には吐出回路46が接続
され、その端部に四方分岐ジョイント47が接続され、
その一つの接続口に外部洗浄回路17が接続され、この
回路17はその途中に洗浄バルブ44が介装され、その
端部には前記大型ホースリール10に設けた連通路13
1 を介してホース13が連通される。前記分岐ジョイン
ト47の他の二つの接続口には、他の外部洗浄回路48
およびタンク内洗浄回路49が接続され、前記他の外部
洗浄回路48は前記ホース15に接続され、またタンク
内洗浄回路49の端部は、圧力タンクTpの分離室19
の前端部底壁に設けた噴出ノズル50に接続される。他
の外部洗浄回路48およびタンク内洗浄回路49にはそ
れぞれ開閉弁51,52が接続される。
【0033】ポンプPの吸込口に接続される吸水回路4
5は、第1、第2および第3分岐管53,54および5
5に分岐されており、第1分岐管53は第1開閉バルブ
57を介して大気に開口され、第2分岐管54は第2開
閉バルブ58を介して分離室19の下部に連通され、さ
らに第3分岐管55は第3開閉バルブ59および第1リ
サイクルバルブ60を介して前記清水タンクTwの下部
に連通されている。さらに前記第3分岐管55の、第3
開閉バルブ59と第1リサイクルバルブ60の途中から
は第4分岐管56が分岐されており、この分岐管56の
途中に第2リサイクルバルブ61が介装されている。第
4分岐管56の開口端は、分離室19内に開口されてそ
こに二次濾過装置Fi−2が接続されている。
【0034】ポンプP、切換バルブ37、清水タンクT
wおよびセパレータ室Csの底部には、第1、第2、第
3および第4ドレンバルブ64,65,66および67
がそれぞれ接続される。
【0035】前記テールゲート5の上下中間部および下
部には、吸引バルブ70および排出バルブ71が設けら
れ、吸引バルブ70は汚泥室20内に汚泥以外の流動体
を吸引処理するのに利用され、また排出バルブは圧力タ
ンクTp内の収容流体を排出するのに利用される。
【0036】次に主に図9〜14を参照してこの実施例
の作用について説明する。
【0037】図9〜14において、開閉バルブ、エア抜
きバルブ、洗浄バルブ、リサイクルバルブ、ドレンバル
ブ等はそれらのポートが白色のものは開弁状態を、また
黒色のものは閉弁状態を示し、また水配管において左下
りの斜線部分は水の流れを示し、またエア配管において
右下りの斜線部分はエアの流れを示し、さらに左下り斜
線に斑点のある部分は汚泥水の流れを示す。
【0038】.下水道の洗浄作用(図9) これはポンプPからの高圧水により、下水道を洗浄する
作用で、第一室すなわち分離室19には、後述する加圧
リサイクル作用で既に一次濾過後の水が貯留されてい
る。ポンプPの駆動によれば、一次濾過後の貯留水は、
二次濾過装置Fi−2により二次濾過されて浄化された
後、図9に矢印aで示すように第4、第3分岐管56,
55より吸込回路45を通って水ポンプPに吸込まれ
る。洗浄バルブ44の開弁により水ポンプPからの高圧
水は図9に矢印bに示すように吐出回路46、外部洗浄
回路17およびホース13を通って洗浄ノズル14に圧
送される。ホース13を大型ホースリール10より引き
出して洗浄ノズル14を下水道34に挿入した後、これ
を開作動すれば、そこから高圧水が噴射され、下水道3
4は綺麗に能率良く洗浄され、その際洗浄ノズル14よ
りその後方に噴射される洗浄水の噴射反力により洗浄ノ
ズル14は、下水道34内を前進させることができる。
【0039】.汚泥水の圧力タンク内吸引作用(図1
0) これは、下水道34に貯留される汚泥を汚水とともに第
2室すなわち汚泥室20に吸引する作用で、切換バルブ
37の切換操作により、ブロアBの吸込管36を出入ポ
ート371 を介してセパレータ室Csに連通し、またそ
の吐出管35を大気開口ポート372 を介して大気に連
通した後ブロアBを駆動すれば、セパレータ室Cs内は
減圧されて負圧となり、圧力タンクTpの汚泥室20内
のエアは図10矢印cに示すように第1エア配管38お
よびフロートバルブ40を介してセパレータ室Cs内に
吸引され、該汚泥室20内は減圧される。ここで開閉バ
ルブ29を開弁し、吸引管32の開口端を下水道34内
の汚泥水中に挿入すれば、その汚泥水を図10に矢印d
に示すように汚泥室20内に吸引、貯留することができ
る。この場合汚泥室20内の負圧力によりチェックバル
ブ27は閉じられているので、汚泥水が分離室19に流
入することがない。
【0040】.加圧リサイクル作用(図11) これは汚泥室20内の貯留汚泥中の汚水を一次濾過しつ
つ該汚泥室20から分離室19へ加圧分離移送してその
水を再度濾過して浄化したのち、洗浄水等に再利用する
作用で、開閉バルブ29を閉弁した後、切換バルブ37
の切換操作によりブロアBの吸込管36を大気開口ポー
ト372 を介して大気に開口し、またその吐出管35を
出入ポート371 を介してセパレータ室Csに連通し、
さらに第1エア抜きバルブ42の開弁により分離室19
を第2エア配管39を介して大気に開放した後、ブロア
Bを駆動すれば、そこからの加圧エアは図11に矢印e
に示すようにセパレータ室Csから第1エア配管38、
フロートバルブ40を通って汚泥室20に圧送され、汚
泥室20内は高圧に加圧される。これにより汚泥中の汚
水は図11矢印fに示すように一次濾過装置Fi−1
の、粗なフイルタエレメント262 を通って一次的に濾
過されて汚泥と分離した後、連通路25、チェックバル
ブ27を通って分離室19に圧送される。その際セパレ
ータ室Cs内のエアは図11矢印gに示すように第1エ
ア配管39を通って大気に放出される。分離室19内の
貯留水が所定レベルまで、すなわち圧力タンクTpの上
部に設けた窓まできたら、汚泥室20の加圧を停止す
る。
【0041】前記作用の継続によりフイルタエレメント
262 の表面には、次第に汚泥が堆積して遂にはその表
面を塞いで濾過機能が損なわれるので、この場合には前
記清掃装置Clを作動させる。すなわちエアシリンダ8
6を伸縮作動すれば、フィルタクリーナ82は枠体26
1 に沿って往復作動され、これによりスクレーパ84は
第1フィルタ26の表面に付着した汚泥を掻き落とすこ
とができる。
【0042】そして分離室19に貯留された水は前記
で説明したように、ポンプPの駆動により、二次濾過装
置Fi−2のフイルタエレメント912 で二次的に濾過
されて浄化されたのち、洗浄水等として使用される。
【0043】.加圧排出作用(図12) 汚泥室20内に吸引貯留され、水分を分離された汚泥
は、タンク組立体Tを前述のようにダンプできるところ
では、図2に示すようにこれをダンプさせて排出する
が、室内等タンク組立体Tのダンプできないところでは
以下の加圧作用により汚泥室20内の汚泥を排出する。
図11の状態から第1リサイクルバルブ60を開弁する
とともに第2リサイクルバルブ61を閉弁し、さらに排
出バルブ71を開弁すれば、図12に矢印hに示すよう
に汚泥室20内の汚泥を加圧排出することができる。こ
の場合水ポンプPは駆動しない。
【0044】.圧力タンク内洗浄作用(図13) これは圧力タンクTpを清水により洗浄する作用で、開
閉シリンダ23(図1)の伸長作動により仕切壁18を
閉成位置から約90°回動して略水平な開放位置に保持
する。第2リサイクルバルブ61を閉弁し、第1リサイ
クルバルブ60および第3開閉バルブ59を開弁した
後、ポンプPを駆動すれば、清水タンクTw内に予め貯
留されている清水は図13矢印iに示すように第3分岐
管55、吸込回路45を通ってポンプPに吸い込まれ、
そこからの加圧水は図13に矢印jに示すように吐出回
路46、分岐ジョイント47、タンク内洗浄回路49を
通って噴出ノズル50から圧力タンクTp内に噴出さ
れ、該圧力タンクTp内を洗浄することができる。
【0045】.タンク外洗浄作用(図14) これはタンク組立体Tの外面、その周囲等タンクの外部
を清水タンクTw内の清水により洗浄する作用で、前記
図13の状態から開閉バルブ52を閉、開閉バルブ51
を開に切換れば、図14矢印kに示すように、高圧水は
吐出回路46、分岐ジョイント47および他の外部洗浄
回路48よりホース15を通って洗浄ガン16に供給す
ることができ小型ホースリール12からホースを引き出
して圧力タンクTp、その他の機器の外面を圧力洗浄水
により洗浄できる。
【0046】以上の実施例では、本考案装置をタンク車
両に実施した場合を説明したが、これを他のタンク装
置、たとえば定置式タンク装置に実施してもよく、また
汚泥水の外、他の汚染流体を吸引してこれを固形物と汚
染流体とに分離し、その汚染流体を浄化して再利用して
もよいことは勿論である。
【0047】なお、前記圧力タンク、および清水タンク
は種々他の利用が可能である。例えば、仕切壁を開放し
て圧力タンクの第1、第2室を何れも汚泥水の収容タン
クにしてもよく、また清水タンクと圧力タンクの第1室
を何れも清水タンクとしてもよく、さらに清水タンクと
圧力タンクの第1、第2室の何れも清水タンクにしても
よい。
【0048】
【考案の効果】以上のように本考案によれば、密閉状圧
力タンク、ポンプおよびブロアを備え、前記圧力タンク
内を、仕切壁により第1室と第2室とに仕切るとともに
その仕切壁には前記第2室内の貯留流体を濾過して前記
第1室に移送すべく、一次濾過装置およびチェックバル
ブを備えた連通路を設け、また前記ポンプの吸込側と前
記第1室とを連通する吸込回路には、第1室内の貯留流
体を濾過する二次濾過装置を接続し、さらに前記第2室
に、該室を加圧あるいは減圧すべく、前記ブロアの吸込
側あるいは吐出側を切換バルブを介して接続し、前記一
次濾過装置は粗なフィルタエレメントを、また前記二次
濾過装置は密なフィルタエレメントをそれぞれ備えてい
るので、圧力タンク内に吸引貯留した汚染流体は、一
次、二次濾過装置により段階的に濾過して浄化し、洗浄
水等に再利用流体として供することが可能である。また
ポンプには、浄化後の流体を吸引して異物の吸込を可及
的に低減して、その損傷を防止してその寿命延長を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案装置を備えたタンク車両の一部破断側面
【図2】タンク車両のタンク組立体ダンプ時の側面図
【図3】図1の3線矢視拡大部分図
【図4】図3の4線矢視部分図
【図5】図3の5線矢視部分図
【図6】図1の6線矢視拡大部分図
【図7】図6の7線矢視部分図
【図8】エア回路および水回路の全体概略図
【図9】下水道の洗浄作用図
【図10】汚泥水の吸引作用図
【図11】加圧リサイクル作用図
【図12】加圧排出作用図
【図13】圧力タンク内洗浄作用図
【図14】圧力タンク外洗浄作用図
【符号の説明】
18 仕切壁 19 第1室(分離室) 20 第2室(汚泥室) 25 連通路 262 フィルタエレメント 27 チェックバルブ 37 切換バルブ 45 吸込回路 912 フィルタエレメント B ブロア Fi−1 一次濾過装置 Fi−2 二次濾過装置 P ポンプ Tp 圧力タンク Cl 清掃装置

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉状圧力タンク(Tp)、ポンプ
    (P)およびブロア(B)とを備え、前記圧力タンク
    (Tp)内を、仕切壁(18)により第1室(19)と
    第2室(20)とに仕切るとともにその仕切壁(18)
    には前記第2室(20)内の貯留流体を濾過して前記第
    1室(19)に移送すべく、一次濾過装置(Fi−1)
    およびチェックバルブ(27)を備えた連通路(25)
    を設け、また前記ポンプ(P)の吸込側と前記第1室
    (19)とを連通する吸込回路(45)には、第1室
    (19)内の貯留流体を濾過する二次濾過装置(Fi−
    2)を接続し、さらに前記第2室(20)に、該室(2
    0)を加圧あるいは減圧すべく、前記ブロア(B)の吸
    込側あるいは吐出側を切換バルブ(37)を介して接続
    し、前記一次濾過装置(Fi−1)は粗なフィルタエレ
    メント(262 )を、また前記二次濾過装置(Fi−
    2)は密なフィルタエレメント(912 )をそれぞれ備
    えていることを特徴とする吸引流体の再利用タンク装
    置。
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