JP2541563Y2 - 楽譜貼付用台紙帳セット - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、開頁面にコピー楽譜単
紙を貼付けて使用する台紙帳を簡単作成することのでき
る楽譜貼付用台紙帳セットに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、複写機の普及に伴い楽譜をコピー
して使用することが多い。この場合、コピー楽譜単紙
を糊とかセロテープで貼り付けたものをそのままつなぎ
合わせたり、又は背貼りして使用したり、或は、クリ
アーフアイルと称する透明な袋でできたフアイルに入れ
て使用したり、又は、ノート或はスクラップブックに
貼付けて使用したりしている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】しかし、このような従
来手段では、上記の場合は、貼り合わせる手間がかか
る上に、仕上がりが非常に見苦しく製本にも手間がかか
り、の場合は、袋状であるためにポケットの数が限定
され、しかも書き込みを行う際、コピー用紙をその都度
袋から取り出さなくてはならない。更にの場合は、予
めその頁数が定まっており、貼付けるべき楽譜の枚数も
演奏曲ごとに異なっているので、楽譜の枚数と貼付ける
べき台紙の枚数とが合わないことが多い。従って使用者
は、どうしても台紙枚数の多い楽譜貼付帳を選択購入す
ることになる。このことは、必要以上に台紙枚数が増え
て無駄があると共に、枚数が多いと楽譜台に開いて載せ
た時に、開頁姿勢が不安定で楽譜が読み取りにくく、自
然に頁が閉じることがあって演奏に障害が生じる等の問
題があった。また、コピー楽譜単紙を貼り付ける台紙を
例えば便箋綴じのように一側縁部分で糊付けした状態で
ノート状に作成し、使用時に、２枚又は３枚等の必要枚
数だけを引き千切って使用することも考えられるが、こ
のような場合には、一側縁部分で連綴された糊付け部分
が容易に千切れて、単葉状にばらばらに分かれてしま
い、糊付け部分で連なった状態を長く維持することがで
きないという問題点があった。

【０００４】そこで本考案は、複数枚の台紙がオープン
開閉可能に折り込み連綴された台紙綴と、この台紙綴の
貼付け面にコピー楽譜単紙を貼り付ける為の所定寸法の
両面貼着テープと、コピー楽譜単紙を正しく台紙上に貼
り付ける為の手助けとなる合成樹脂シート材とをセット
し、これにより所要枚数の台紙を折り込み線から切り離
して使用できると共に、切り離された各台紙がばらばら
に分かれないで長く連綴状態を維持すると同時に、開い
た部分が折り目を境として完全な開き姿勢を保持するこ
とのできる台紙帳を簡単な操作で体裁よく作成すること
の出来る楽譜貼付用台紙帳セットを提供することを主た
る目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案に係る楽譜貼付用台紙帳セットにあっては、
Ａ４又はＢ５サイズのコピー楽譜単紙を貼り付ける用紙
であって、Ａ４又はＢ５サイズより縦横サイズが１０〜
３０mm大きい面積に形成した台紙(1a)…を複数枚オープ
ン可能に且つ引き千切り可能に連綴して成る台紙綴(1)
と、Ａ４又はＢ５サイズの縦辺又は横辺の長さと略同じ
長さに形成した帯状の両面貼着テープ(2a)と、Ａ４又は
Ｂ５サイズの縦辺又は横辺の長さから前記両面貼着テー
プ(2a)の幅の２倍幅を減じた長さよりも５〜２０mm短尺
とした両面貼着テープ(2b)…と、Ａ４又はＢ５サイズと
略同形同大に形成された厚さ０.５〜１.５mmの透明な合
成樹脂シート材(3)とから成り、前記両面貼着テープ(2
a)、(2b)が夫々前記台紙綴(1)の楽譜貼付面の数の２倍
かそれ以上の数が用意されて前記台紙綴(1)並びに合成
樹脂シート材(3)と共に包装袋(4)に収納されている構造
としたものである。

【０００６】

【作用】上記のごとく構成された楽譜貼付用台紙帳セッ
トで台紙帳を作成するときは、台紙綴(1)から所要頁の
台紙(1a)を合成樹脂シート材(3)によって折り目部分で
切断分離し、そして、図２で示すように、コピー楽譜単
紙(5)の裏面の周囲に両面貼着テープ(2a),(2b)を貼りつ
けて、これを図３のように台紙(1a)の貼り付け面に貼り
合わせて所要枚数の楽譜貼付用台紙帳を作成するもので
ある。

【０００７】

【実施例】以下、本考案の実施例について図面を参照に
して説明する。本考案に係る楽譜貼付用台紙帳セット
は、コピー楽譜単紙を貼り付ける為の台紙綴(1)と、２
種類の帯状両面貼着テープ(2a),(2b)と、コピー楽譜単
紙を台紙に貼り付けるときの手助けとなる合成樹脂シー
ト材(3)とから成り、これらが包装袋(4)に収納されて構
成されている。

【０００８】而して、前記台紙綴(1)は、一枚の帯状の
用紙を交互に反対方向に折り込むことによって複数の台
紙(1a)…がオープン開閉可能に連綴して形成されてい
る。そして前記各台紙(1a)は、Ａ４又はＢ５サイズのコ
ピー楽譜単紙(5)を貼り付けるのに適した大きさ、即
ち、Ａ４又はＢ５サイズより縦横サイズが１０〜３０mm
大きい面積に形成されている。

【０００９】又、前記２種類の両面貼着テープ(2a),(2
b)の内、一方の両面貼着テープ(2a)はＡ４又はＢ５サイ
ズの縦辺長さと略同じ長さに形成されており、他方の両
面貼着テープ(2b)はＡ４又はＢ５サイズの横辺の長さか
ら前記両面貼着テープ(2a)の幅の２倍幅を減じた長さよ
りも５〜２０mm短く形成されている。尚、この両面貼着
テープ(2a),(2b)は図１で示すように、切取り線(7)…か
ら容易に切り取る事ができるように巾広のシート状に形
成しておくのが好ましい。又これら両面貼着テープ(2
a),(2b)の表裏両面には使用時に剥離することのできる
カバーが形成されている。

【００１０】更に、前記合成樹脂シート材(3)は、厚さ
０.５〜１.５mmの透明又は半透明の硬質合成樹脂材で作
られ、且つＡ４又はＢ５サイズと略同形同大に形成され
ている。

【００１１】上記のごとく構成された楽譜貼付用台紙帳
セットで台紙帳を作成するときは、台紙綴(1)から所要
頁の台紙(1a)を合成樹脂シート材(3)によって折り目部
分で切断分離する。そして、図２で示すように、コピー
楽譜単紙(5)の裏面の周囲に両面貼着テープ(2a),(2b)を
貼りつけて、これを図３のように台紙(1a)の貼り付け面
に貼り合わせる。この際、一方の両面貼着テープ(2a)は
Ａ４又はＢ５サイズの縦辺長さと略同じ長さに形成され
ており、他方の両面貼着テープ(2b)はＡ４又はＢ５サイ
ズの横辺の長さから前記両面貼着テープ(2a)の幅の２倍
幅を減じた長さよりも５〜２０mm短く形成されているの
で、図３で示すように、上下に位置する短い方の両面貼
着テープ(2b)の両端と左右の両面貼着テープ(2b)との間
に隙間(Ｌ)が形成されることになる。従って、貼り付け
られるコピー楽譜単紙(5)の裏面と台紙(1a)との間に残
留する空気をこの隙間(Ｌ)から逃がすことができてコピ
ー楽譜単紙を皺の無い状態で奇麗に貼り付けることがで
きる。尚、コピー楽譜単紙(5)を貼り付ける時に、セッ
トされた合成樹脂シート材(3)を図３で示すようにコピ
ー楽譜単紙(5)の上面にあてがってその上から手の平で
上下に擦することにより前記空気抜きをスムースに行う
ことができる。又、台紙(1a)は、Ａ４又はＢ５サイズの
コピー楽譜単紙(5)を貼り付けるのに適した大きさ、即
ち、Ａ４又はＢ５サイズより縦横サイズが１０〜３０mm
大きい面積に形成されているので、コピー楽譜単紙(5)
をを容易に貼り付けることができると共に、貼り付ける
ときにコピー楽譜単紙(5)の周囲に空白な輪郭が形成さ
れて体裁がよい。

【００１２】尚、前記合成樹脂シート材(3)は次のよう
な用途にも使用することができる。即ち、普通楽譜を複
写機でコピーする時に、例えば部厚い楽譜本を開いて所
望の頁をコピーする場合には図４で示すように、複写す
べき部分が用紙からはみ出るようなことが無いように、
安全性をみて少し大き目の用紙、例えばＢ５サイズのも
のをＡ４サイズの用紙でコピーすることが多い。従って
この場合は、コピーされた用紙の周辺部分(5a)が黒く露
光されて見苦しいので、この不要な露光部分をカッター
ナイフでＢ５サイズに体裁よく切除してから楽譜帳に貼
付けている。又、図５で示すように斜めにコピーされた
場合も、同様にその輪郭に沿って正しくＢ５又はＡ４サ
イズに切除して体裁を整えている。しかし、カッターナ
イフで正しく切断するためには長尺の定規を４角形の各
辺にあてがって切断しなければならず、しかも相当の注
意力を払いながら切断しても尚且つ上下又は左右の平行
線がずれて正しい４角形に切断されないことがあって大
変面倒な操作である。このような場合、本考案における
合成樹脂シート材(3)は前記の不要な周辺部分(5a)を切
除するのに役立つ。即ち、例えばＢ５サイズの楽譜をＡ
４サイズのコピー用紙されたものでは、Ｂ５サイズに形
成された合成樹脂シート材(3)を中央の複写部分(5b)に
あてがってその輪郭に沿ってカッターナイフで不要な周
辺部分(5a)を切除して体裁の整ったＢ５サイズの楽譜に
整形するものである。

【００１３】以上本考案の代表的な実施例について説明
したが、本考案は必ずしも上記の実施例構造のみに限定
されるものでない。例えば、前記した両面貼着テープ(2
a)(2b)の長短の配分を何れの側にしても良く、又、台紙
綴(1)の折り目に切り取り用破線を形成して切断を容易
にするようにしても良い。又、体裁のよい表紙カバーを
別途添付しておくのもよい。その他本考案ではその精神
を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施することが出来
るものである。

【００１４】

【考案の効果】以上詳述したように本考案では、コピー
楽譜単紙を貼り付ける為の台紙綴(1)と、２種類の帯状
両面貼着テープ(2a),(2b)と、コピー楽譜単紙を台紙に
貼り付けるときの手助けとなる合成樹脂シート材(3)と
が１つのセットとして構成されているから、台紙帳を作
成するときに糊やカッターナイフ当の他の部材を何ら使
用することなく簡単な操作で体裁よく作成することがで
きる。又、作成された台紙帳の各台紙(1a)は折り目を介
して単に折り込まれた状態で連綴されたものであるか
ら、楽譜として楽譜台に載せて使用する時にこの折り線
を押しひらくことにより完全オープンの状態で開頁姿勢
を安定よく維持することができて、演奏時に自然に閉じ
るようなことがない。特に本考案では、一方の両面貼着
テープ(2a)をＡ４又はＢ５サイズの縦辺長さと略同じ長
さに形成し、他方の両面貼着テープ(2b)をＡ４又はＢ５
サイズの横辺の長さから前記両面貼着テープ(2a)の幅の
２倍幅を減じた長さよりも５〜２０mm短く形成したの
で、コピー楽譜単紙(5)を貼り付けた時に短い方の両面
貼着テープ(2b)の両端と左右の両面貼着テープ(2b)との
間に隙間(Ｌ)が形成されて、この隙間からコピー楽譜単
紙(5)の裏面と台紙(1a)との間に残留する空気を逃がす
ことができ、これによりコピー楽譜単紙を皺の無い状態
で奇麗に貼り付けることができる。又、本考案における
合成樹脂シート材(3)は、前記したようにコピー楽譜単
紙(5)の不要な周辺部分(5a)を切除するのに役立つと共
に楽譜の線引きの為の定規としても使用することがで
き、且つ前記空気抜きの際の押え板として使用できてコ
ピー楽譜単紙の貼り付け操作を手助けすることができる
等の種々顕著な効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る楽譜貼付用台紙帳セットの斜視図
である。

【図２】図１で示したコピー楽譜単紙を台紙に貼り付け
る時の過程を示す斜視図である。

【図３】図１で示したコピー楽譜単紙を台紙に貼り付け
た状態を示す平面図である。

【図４】コピー楽譜単紙の一例を示す斜視図である。

【図５】コピー楽譜単紙の他の例を示す平面図である。

【符号の説明】

(1) 台紙綴 (1a) 台紙 (2a),(2b) 両面貼着テープ (3) 合成樹脂シート材 (4) 包装袋 (5) コピー楽譜単紙

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 Ａ４又はＢ５サイズのコピー楽譜単紙を
   貼り付ける用紙であって、Ａ４又はＢ５サイズより縦横
   サイズが１０〜３０mm大きい面積に形成した台紙(1a)…
   を複数枚オープン開閉可能に折り込み連綴して成る台紙
   綴(1)と、Ａ４又はＢ５サイズの縦辺又は横辺の長さと
   略同じ長さに形成した帯状の両面貼着テープ(2a)と、Ａ
   ４又はＢ５サイズの縦辺又は横辺の長さから前記両面貼
   着テープ(2a)の幅の２倍幅を減じた長さよりも５〜２０
   mm短尺とした両面貼着テープ(2b)…と、Ａ４又はＢ５サ
   イズと略同形同大に形成された厚さ０.５〜１.５mmの透
   明な合成樹脂シート材(3)とから成り、前記両面貼着テ
   ープ(2a),(2b)が夫々前記台紙綴(1)の楽譜貼付面の数の
   ２倍かそれ以上の数が用意されて前記台紙綴(1)並びに
   合成樹脂シート材(3)と共に包装袋(4)に収納されている
   楽譜貼付用台紙帳セット。