JP2541421B2 - 3−ブテン酸誘導体及びその製法 - Google Patents
3−ブテン酸誘導体及びその製法Info
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- JP2541421B2 JP2541421B2 JP4119481A JP11948192A JP2541421B2 JP 2541421 B2 JP2541421 B2 JP 2541421B2 JP 4119481 A JP4119481 A JP 4119481A JP 11948192 A JP11948192 A JP 11948192A JP 2541421 B2 JP2541421 B2 JP 2541421B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗血栓薬として、又そ
の合成中間体として有用な新規3−ブテン酸誘導体及び
その製法に関する。
の合成中間体として有用な新規3−ブテン酸誘導体及び
その製法に関する。
【0002】
【従来の技術】血栓が心筋梗塞、脳卒中、肺塞栓症等の
各種疾病を惹起することは良く知られており、このため
従来から組織プラスミノーゲンアクチベーター、ウロキ
ナーゼ、ストレプトキナーゼ等の酵素製剤が血栓防止に
広く用いられている。しかし、これらの薬剤は血中で速
やかに分解して薬効を消失し、また非経口投与でしか医
薬用途に供しえない難点がある。一方、ヌーボウ・ジャ
ーナル・デ・キミー(NOUVEAU JOURNAL
DE CHIMIE),Vol.1,No.5,413
−418(1977)には、ジベンジリデンコハク酸が
開示されているが、該化合物の薬理活性はなにも知られ
ていない。
各種疾病を惹起することは良く知られており、このため
従来から組織プラスミノーゲンアクチベーター、ウロキ
ナーゼ、ストレプトキナーゼ等の酵素製剤が血栓防止に
広く用いられている。しかし、これらの薬剤は血中で速
やかに分解して薬効を消失し、また非経口投与でしか医
薬用途に供しえない難点がある。一方、ヌーボウ・ジャ
ーナル・デ・キミー(NOUVEAU JOURNAL
DE CHIMIE),Vol.1,No.5,413
−418(1977)には、ジベンジリデンコハク酸が
開示されているが、該化合物の薬理活性はなにも知られ
ていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、それ自体経
口投与及び非経口投与のいずれでも使用可能な抗血栓薬
として有用であり、また優れた抗血栓薬である2,5−
ピロリジンジオン誘導体の合成中間体としても有用な新
規3−ブテン酸誘導体を提供するものである。
口投与及び非経口投与のいずれでも使用可能な抗血栓薬
として有用であり、また優れた抗血栓薬である2,5−
ピロリジンジオン誘導体の合成中間体としても有用な新
規3−ブテン酸誘導体を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に係る3−ブテン
酸誘導体は一般式〔I〕
酸誘導体は一般式〔I〕
【0005】
【化5】
【0006】(式中、環Aはトリ低級アルコキシフェニ
ル基、R1及びR2は、一方が低級アルコキシ基で他方
がアミノ基を表す。)で示される。
ル基、R1及びR2は、一方が低級アルコキシ基で他方
がアミノ基を表す。)で示される。
【0007】本発明の目的物〔I〕の具体例としては、
環Aが3,4,5−トリ低級アルコキシフェニル基、
2,3,4−トリ低級アルコキシフェニル基、2,4,
5−トリ低級アルコキシフェニル基、2,4,6−トリ
低級アルコキシフェニル基などのトリ低級アルコキシフ
ェニル基である化合物があげられる。
環Aが3,4,5−トリ低級アルコキシフェニル基、
2,3,4−トリ低級アルコキシフェニル基、2,4,
5−トリ低級アルコキシフェニル基、2,4,6−トリ
低級アルコキシフェニル基などのトリ低級アルコキシフ
ェニル基である化合物があげられる。
【0008】本発明の目的物〔I〕は、二つの二重結合
に基づく4種の立体異性体及びその混合物をいずれも含
むものである。医薬用途に用いる場合は、この内、二重
結合部位が共にE−配位を有するものがより優れた薬効
を奏する。また薬効上より好ましいものは、環Aが3,
4,5−トリ低級アルコキシフェニル基であり、R1が
低級アルコキシ基でR2がアミノ基の化合物である。
に基づく4種の立体異性体及びその混合物をいずれも含
むものである。医薬用途に用いる場合は、この内、二重
結合部位が共にE−配位を有するものがより優れた薬効
を奏する。また薬効上より好ましいものは、環Aが3,
4,5−トリ低級アルコキシフェニル基であり、R1が
低級アルコキシ基でR2がアミノ基の化合物である。
【0009】本発明の目的物〔I〕において、低級アル
コキシ基としては、炭素数1〜6、とりわけ炭素数1〜
4のアルコキシ基があげられる。
コキシ基としては、炭素数1〜6、とりわけ炭素数1〜
4のアルコキシ基があげられる。
【0010】本発明の目的物〔I〕は、医薬用途に供す
る場合、経口投与及び非経口投与のいずれでも使用で
き、経口もしくは非経口投与に適した賦形剤と混合し、
医薬製剤として用いることができる。また医薬製剤は、
錠剤、カプセル剤、散剤の如き固形製剤であってもよ
く、溶液、懸濁液、乳液の如き液体製剤であってもよ
い。更に非経口投与する場合には、注射剤の形で用いる
ことができる。投与量は、患者の年齢・体重・状態ある
いは疾患の程度により異なるが、通常1日当たりの投与
量は、経口投与の場合には、0.1〜100mg/k
g、とりわけ0.5〜50mg/kg、非経口投与の場
合には、0.01〜10mg/kg、とりわけ0.05
〜5mg/kgであるのが好ましい。
る場合、経口投与及び非経口投与のいずれでも使用で
き、経口もしくは非経口投与に適した賦形剤と混合し、
医薬製剤として用いることができる。また医薬製剤は、
錠剤、カプセル剤、散剤の如き固形製剤であってもよ
く、溶液、懸濁液、乳液の如き液体製剤であってもよ
い。更に非経口投与する場合には、注射剤の形で用いる
ことができる。投与量は、患者の年齢・体重・状態ある
いは疾患の程度により異なるが、通常1日当たりの投与
量は、経口投与の場合には、0.1〜100mg/k
g、とりわけ0.5〜50mg/kg、非経口投与の場
合には、0.01〜10mg/kg、とりわけ0.05
〜5mg/kgであるのが好ましい。
【0011】本発明によれば、目的物〔I〕は、例えば
一般式〔II〕
一般式〔II〕
【0012】
【化6】
【0013】(式中、R11及びR21は、一方が低級
アルコキシ基で他方が水酸基を表し、環Aは前記と同一
意味を有する。)で示されるブテン酸エステル化合物、
その塩又はその反応性誘導体とアンモニアとを反応させ
ることにより製造することができる。
アルコキシ基で他方が水酸基を表し、環Aは前記と同一
意味を有する。)で示されるブテン酸エステル化合物、
その塩又はその反応性誘導体とアンモニアとを反応させ
ることにより製造することができる。
【0014】ブテン酸エステル化合物〔II〕又はその
塩とアンモニアとの縮合反応は、適当な溶媒中、脱水剤
の存在下に実施することができる。脱水剤としては、例
えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド、カルボニルジ
イミダゾール等があげられる。ブテン酸エステル化合物
の塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩等
慣用の塩を用いることができ、これらの塩はアンモニア
との反応に際しては、予め遊離カルボン酸として反応に
供するのが好ましい。又、化合物〔II〕の反応性誘導
体とアンモニアとの縮合反応は、適当な溶媒中、脱酸剤
の存在又は非存在下に実施することができる。反応性誘
導体としては、例えば、酸ハライド、混酸無水物、活性
エステル等、酸アミド縮合に常用されるものをいずれも
用いることができる。脱酸剤としては、例えば、水酸化
アルカリ金属、炭酸アルカリ金属、炭酸水素アルカリ金
属、トリアルキルアミン、N,N−ジアルキルアニリ
ン、ピリジン等があげられる。
塩とアンモニアとの縮合反応は、適当な溶媒中、脱水剤
の存在下に実施することができる。脱水剤としては、例
えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド、カルボニルジ
イミダゾール等があげられる。ブテン酸エステル化合物
の塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩等
慣用の塩を用いることができ、これらの塩はアンモニア
との反応に際しては、予め遊離カルボン酸として反応に
供するのが好ましい。又、化合物〔II〕の反応性誘導
体とアンモニアとの縮合反応は、適当な溶媒中、脱酸剤
の存在又は非存在下に実施することができる。反応性誘
導体としては、例えば、酸ハライド、混酸無水物、活性
エステル等、酸アミド縮合に常用されるものをいずれも
用いることができる。脱酸剤としては、例えば、水酸化
アルカリ金属、炭酸アルカリ金属、炭酸水素アルカリ金
属、トリアルキルアミン、N,N−ジアルキルアニリ
ン、ピリジン等があげられる。
【0015】反応溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさ
ない不活性溶媒であればよく、例えば、トリクロロメタ
ン、ジクロロメタン、ジオキサン、テトラヒドロフラン
等が好適にあげられる。本縮合反応は、冷却下から溶媒
の沸点、例えば−20℃〜100℃、とりわけ−10℃
〜70℃で好適に実施することができる。
ない不活性溶媒であればよく、例えば、トリクロロメタ
ン、ジクロロメタン、ジオキサン、テトラヒドロフラン
等が好適にあげられる。本縮合反応は、冷却下から溶媒
の沸点、例えば−20℃〜100℃、とりわけ−10℃
〜70℃で好適に実施することができる。
【0016】かくして得た本発明の目的物は、それ自体
医薬化合物として用いうる他、優れた抗血栓作用を有す
る2,5−ピロリジンジオン誘導体の合成中間体として
も用いることができる。例えば目的物〔I〕を分子内閉
環反応させることにより、一般式〔III〕
医薬化合物として用いうる他、優れた抗血栓作用を有す
る2,5−ピロリジンジオン誘導体の合成中間体として
も用いることができる。例えば目的物〔I〕を分子内閉
環反応させることにより、一般式〔III〕
【0017】
【化7】
【0018】(式中、環Aは前記と同一意味を有す
る。)で示される2,5−ピロリジンジオン誘導体とす
ることができる。分子内閉環反応は、適当な溶媒中、塩
基(例えば水酸化アルカリ金属)の存在下、冷却下〜加
熱下、例えば−60℃〜150℃で好適に実施できる。
本発明の原料化合物〔II〕は、新規化合物であり、例
えば、(1)ベンズアルデヒド又はトリ低級アルコキシ
ベンズアルデヒドとコハク酸ジ低級アルキルエステルと
の縮合反応により3−低級アルコキシカルボニル−4−
フェニル(又はトリ低級アルコキシフェニル)−3−ブ
テン酸とした後、(2)エステル化の常法により対応す
る低級アルキルエステルを製し、(3)これをトリ低級
アルコキシベンズアルデヒド(又は工程(1)でトリ低
級アルコキシベンズアルデヒドを使用した時は、本工程
ではベンズアルデヒドを使用)と反応させて製造するこ
とができる。縮合反応工程(1)及び(3)は、適当な
溶媒中、塩基(例えば、アルカリ金属アルコラート)の
存在下、冷却〜加熱下、例えば−20℃〜溶媒の沸点で
好適に実施できる。なお、本明細書中、二重結合を有す
る化合物(例えば、化合物〔I〕、〔II〕、〔II
I〕)の構造式は、特に明記しない限り、二重結合部位
における配位がシス配位(Z)であってもよく、又トラ
ンス配位(E)であってもよいことを表す。
る。)で示される2,5−ピロリジンジオン誘導体とす
ることができる。分子内閉環反応は、適当な溶媒中、塩
基(例えば水酸化アルカリ金属)の存在下、冷却下〜加
熱下、例えば−60℃〜150℃で好適に実施できる。
本発明の原料化合物〔II〕は、新規化合物であり、例
えば、(1)ベンズアルデヒド又はトリ低級アルコキシ
ベンズアルデヒドとコハク酸ジ低級アルキルエステルと
の縮合反応により3−低級アルコキシカルボニル−4−
フェニル(又はトリ低級アルコキシフェニル)−3−ブ
テン酸とした後、(2)エステル化の常法により対応す
る低級アルキルエステルを製し、(3)これをトリ低級
アルコキシベンズアルデヒド(又は工程(1)でトリ低
級アルコキシベンズアルデヒドを使用した時は、本工程
ではベンズアルデヒドを使用)と反応させて製造するこ
とができる。縮合反応工程(1)及び(3)は、適当な
溶媒中、塩基(例えば、アルカリ金属アルコラート)の
存在下、冷却〜加熱下、例えば−20℃〜溶媒の沸点で
好適に実施できる。なお、本明細書中、二重結合を有す
る化合物(例えば、化合物〔I〕、〔II〕、〔II
I〕)の構造式は、特に明記しない限り、二重結合部位
における配位がシス配位(Z)であってもよく、又トラ
ンス配位(E)であってもよいことを表す。
【0019】
【実施例】実施例1 (1)(E)−3−メトキシカルボニル−4−フェニル
−3−ブテン酸メチルエステル23.1g及び3,4,
5−トリメトキシベンズアルデヒド19.4gのt−ブ
チルアルコール100ml溶液を、カリウムt−ブチラ
ート11.1gのt−ブチルアルコール100ml溶液
に室温で攪拌下滴下し、次いで、1時間攪拌する。反応
液を冷水200mlに注いで、イソプロピルエーテル抽
出する。水層をpH2−3に調整し、酢酸エチルで抽出
後、酢酸エチル層を洗浄、乾燥し、溶媒を留去する。残
査をジエチルエーテルで結晶化して、(E)−2−
〔(E)−3,4,5−トリメトキシベンジリデン〕−
3−カルボキシ−4−フェニル−3−ブテン酸メチルエ
ステル25.7gを淡黄色結晶として得る。 収 率 :65% M.P.:153−154℃(酢酸エチル−イソプロピ
ルエーテル混液より再結晶) (2)本品25.7gのトリクロロメタン50ml溶液
に、氷水冷下、チオニルクロライド4.7mlを滴下す
る。次いで、ジメチルホルムアミド1滴を加えた後、3
0分間加熱還流する。反応液を25℃以下まで冷却後、
濃アンモニア水20ml中へ激しく撹拌しながら滴下す
る。そのまま30分間攪拌した後、有機層を分離し、洗
浄、乾燥後、溶媒を留去する。残査をジエチルエーテル
より結晶化・ろ取して(E)−2−〔(E)−3,4,
5−トリメトキシベンジリデン〕−3−カルバモイル−
4−フェニル−3−ブテン酸メチルエステル24.9g
を淡黄色結晶として得る。 収 率 :97% M.P.:179−180℃(酢酸エチルより再結晶)
−3−ブテン酸メチルエステル23.1g及び3,4,
5−トリメトキシベンズアルデヒド19.4gのt−ブ
チルアルコール100ml溶液を、カリウムt−ブチラ
ート11.1gのt−ブチルアルコール100ml溶液
に室温で攪拌下滴下し、次いで、1時間攪拌する。反応
液を冷水200mlに注いで、イソプロピルエーテル抽
出する。水層をpH2−3に調整し、酢酸エチルで抽出
後、酢酸エチル層を洗浄、乾燥し、溶媒を留去する。残
査をジエチルエーテルで結晶化して、(E)−2−
〔(E)−3,4,5−トリメトキシベンジリデン〕−
3−カルボキシ−4−フェニル−3−ブテン酸メチルエ
ステル25.7gを淡黄色結晶として得る。 収 率 :65% M.P.:153−154℃(酢酸エチル−イソプロピ
ルエーテル混液より再結晶) (2)本品25.7gのトリクロロメタン50ml溶液
に、氷水冷下、チオニルクロライド4.7mlを滴下す
る。次いで、ジメチルホルムアミド1滴を加えた後、3
0分間加熱還流する。反応液を25℃以下まで冷却後、
濃アンモニア水20ml中へ激しく撹拌しながら滴下す
る。そのまま30分間攪拌した後、有機層を分離し、洗
浄、乾燥後、溶媒を留去する。残査をジエチルエーテル
より結晶化・ろ取して(E)−2−〔(E)−3,4,
5−トリメトキシベンジリデン〕−3−カルバモイル−
4−フェニル−3−ブテン酸メチルエステル24.9g
を淡黄色結晶として得る。 収 率 :97% M.P.:179−180℃(酢酸エチルより再結晶)
【0020】実施例2 (Z)−3−メトキシカルボニル−4−フェニル−3−
ブテン酸メチルエステルを実施例1−(1)及び(2)
と同様に処理して、(Z)−2−〔(E)−3,4,5
−トリメトキシベンジリデン〕−3−カルバモイル−4
−フェニル−3−ブテン酸メチルエステルを無色結晶と
して得る。 M.P.:144−146℃(酢酸エチル−n−ヘキサ
ン混液より再結晶)
ブテン酸メチルエステルを実施例1−(1)及び(2)
と同様に処理して、(Z)−2−〔(E)−3,4,5
−トリメトキシベンジリデン〕−3−カルバモイル−4
−フェニル−3−ブテン酸メチルエステルを無色結晶と
して得る。 M.P.:144−146℃(酢酸エチル−n−ヘキサ
ン混液より再結晶)
【0021】実施例3 (1)(E)−3−メトキシカルボニル−4−フェニル
−3−ブテン酸メチルエステル及び2,4,6−トリメ
トキシベンズアルデヒドとを実施例1−(1)と同様に
処理して、(E)−2−〔(E)−2,4,6−トリメ
トキシベンジリデン〕−3−カルボキシ−4−フェニル
−3−ブテン酸メチルエステル(泡状物)及び(E)−
2−〔(Z)−2,4,6−トリメトキシベンジリデ
ン〕−3−カルボキシ−4−フェニル−3−ブテン酸メ
チルエステル(M.P.:208−210℃)を得る。 (2)(E)−2−〔(E)−2,4,6−トリメトキ
シベンジリデン〕−3−カルボキシ−4−フェニル−3
−ブテン酸メチルエステルを実施例1−(2)と同様に
処理して、(E)−2−〔(E)−2,4,6−トリメ
トキシベンジリデン〕−3−カルバモイルー4−フェニ
ル−3−ブテン酸メチルエステルを得る。 M.P.:173−174℃ また、(E)−2−〔(Z)−2,4,6−トリメトキ
シベンジリデン〕−3−カルボキシ−4−フェニル−3
−ブテン酸メチルエステルを実施例1−(2)と同様に
処理して、(E)−2−〔(Z)−2,4,6−トリメ
トキシベンジリデン〕−3−カルバモイル−4−フェニ
ル−3−ブテン酸メチルエステルを得る。 M.P.:169−171℃(酢酸エチル−n−ヘキサ
ン混液より再結晶)
−3−ブテン酸メチルエステル及び2,4,6−トリメ
トキシベンズアルデヒドとを実施例1−(1)と同様に
処理して、(E)−2−〔(E)−2,4,6−トリメ
トキシベンジリデン〕−3−カルボキシ−4−フェニル
−3−ブテン酸メチルエステル(泡状物)及び(E)−
2−〔(Z)−2,4,6−トリメトキシベンジリデ
ン〕−3−カルボキシ−4−フェニル−3−ブテン酸メ
チルエステル(M.P.:208−210℃)を得る。 (2)(E)−2−〔(E)−2,4,6−トリメトキ
シベンジリデン〕−3−カルボキシ−4−フェニル−3
−ブテン酸メチルエステルを実施例1−(2)と同様に
処理して、(E)−2−〔(E)−2,4,6−トリメ
トキシベンジリデン〕−3−カルバモイルー4−フェニ
ル−3−ブテン酸メチルエステルを得る。 M.P.:173−174℃ また、(E)−2−〔(Z)−2,4,6−トリメトキ
シベンジリデン〕−3−カルボキシ−4−フェニル−3
−ブテン酸メチルエステルを実施例1−(2)と同様に
処理して、(E)−2−〔(Z)−2,4,6−トリメ
トキシベンジリデン〕−3−カルバモイル−4−フェニ
ル−3−ブテン酸メチルエステルを得る。 M.P.:169−171℃(酢酸エチル−n−ヘキサ
ン混液より再結晶)
【0022】実施例4 (1)(E)−3−メトキシカルボニル−4−(3,
4,5−トリメトキシフェニル)−3−ブテン酸メチル
エステル及びベンズアルデヒドとを実施例1−(1)と
同様に処理して、(E)−2−〔(E)−ベンジリデ
ン〕−3−カルボキシ−4−(3,4,5−トリメトキ
シフェニル)−3−ブテン酸メチルエステルを得る。 M.P.:131−133℃ (2)本品を実施例1−(2)と同様に処理して、
(E)−2−〔(E)−ベンジリデン〕−3−カルバモ
イル−4−(3,4,5−トリメトキシフェニル)−3
−ブテン酸メチルエステルを得る。 M.P.:121−122℃ 実施例5−8 (1)参考例1及び4−5で得た対応原料化合物と対応
ベンズアルデヒド化合物とを実施例1−(1)と同様に
処理して、下記第1表記載の化合物を得る。
4,5−トリメトキシフェニル)−3−ブテン酸メチル
エステル及びベンズアルデヒドとを実施例1−(1)と
同様に処理して、(E)−2−〔(E)−ベンジリデ
ン〕−3−カルボキシ−4−(3,4,5−トリメトキ
シフェニル)−3−ブテン酸メチルエステルを得る。 M.P.:131−133℃ (2)本品を実施例1−(2)と同様に処理して、
(E)−2−〔(E)−ベンジリデン〕−3−カルバモ
イル−4−(3,4,5−トリメトキシフェニル)−3
−ブテン酸メチルエステルを得る。 M.P.:121−122℃ 実施例5−8 (1)参考例1及び4−5で得た対応原料化合物と対応
ベンズアルデヒド化合物とを実施例1−(1)と同様に
処理して、下記第1表記載の化合物を得る。
【0023】
【表1】
【0024】(2)上記生成物を実施例1−(2)と同
様に処理して、下記第2表記載の化合物を得る。
様に処理して、下記第2表記載の化合物を得る。
【0025】
【表2】
【0026】参考例1 カリウムt−ブチラート16.8gのt−ブチルアルコ
ール150ml溶液に、ベンズアルデヒド15.9g及
びコハク酸ジメチルエステル26.3gのt−ブチルア
ルコール20ml溶液を、室温で攪拌下滴下し、次い
で、30分間攪拌する。反応液を氷水200mlに注い
で、イソプロピルエーテル抽出する。水層をpH2−3
に調整し、酢酸エチルで抽出後、酢酸エチル層を洗浄、
乾燥し、溶媒を留去する。残査をメタノール75mlに
溶かし、氷冷下、チオニルクロライド10.9mlを滴
下し、室温で一晩放置した後、溶媒を留去する。残査に
イソプロピルエーテルを加え、洗浄、乾燥後、溶媒を留
去する。残査を減圧下で蒸留することにより、(E)−
3−メトキシカルボニル−4−フェニル−3−ブテン酸
メチルエステル23.2gを無色油状物として得る。 収 率 :66% B.P.:135−137℃(0.3mmHg)
ール150ml溶液に、ベンズアルデヒド15.9g及
びコハク酸ジメチルエステル26.3gのt−ブチルア
ルコール20ml溶液を、室温で攪拌下滴下し、次い
で、30分間攪拌する。反応液を氷水200mlに注い
で、イソプロピルエーテル抽出する。水層をpH2−3
に調整し、酢酸エチルで抽出後、酢酸エチル層を洗浄、
乾燥し、溶媒を留去する。残査をメタノール75mlに
溶かし、氷冷下、チオニルクロライド10.9mlを滴
下し、室温で一晩放置した後、溶媒を留去する。残査に
イソプロピルエーテルを加え、洗浄、乾燥後、溶媒を留
去する。残査を減圧下で蒸留することにより、(E)−
3−メトキシカルボニル−4−フェニル−3−ブテン酸
メチルエステル23.2gを無色油状物として得る。 収 率 :66% B.P.:135−137℃(0.3mmHg)
【0027】参考例2 ベンズアルデヒド21.2g及びコハク酸ジメチルエス
テル40.9gを参考例1と同様に処理し、シリカゲル
精製して、(Z)−3−メトキシカルボニル−4−フェ
ニル−3−ブテン酸メチルエステル2.3gを無色シロ
ップ状物として得る。
テル40.9gを参考例1と同様に処理し、シリカゲル
精製して、(Z)−3−メトキシカルボニル−4−フェ
ニル−3−ブテン酸メチルエステル2.3gを無色シロ
ップ状物として得る。
【0028】参考例3 3,4,5−トリメトキシベンズアルデヒド及びコハク
酸ジメチルエステルを参考例1と同様に処理して(E)
−3−メトキシカルボニル−4−(3,4,5−トリメ
トキシフェニル)−3−ブテン酸メチルエステルを淡黄
色シロップ状物として得る。 参考例4−5 対応原料化合物を参考例1と同様に処理して、下記第3
表記載の化合物を得る。
酸ジメチルエステルを参考例1と同様に処理して(E)
−3−メトキシカルボニル−4−(3,4,5−トリメ
トキシフェニル)−3−ブテン酸メチルエステルを淡黄
色シロップ状物として得る。 参考例4−5 対応原料化合物を参考例1と同様に処理して、下記第3
表記載の化合物を得る。
【0029】
【表3】
【0030】
【発明の効果】本発明の目的物である3−ブテン酸誘導
体〔I〕は、経口及び非経口投与のいずれでも優れた抗
血栓作用を奏し、抗血栓薬として、例えば、心筋梗塞、
脳卒中、肺塞栓症、深部静脈血栓症、末梢動脈閉塞症、
狭心症、敗血症及びその他の静脈閉塞症の如き血管病並
びに糖尿病合併症の予防及び治療薬として使用すること
ができる。また、経皮的冠動脈形成術後あるいは血栓溶
解療法後の再閉塞の予防薬としても使用することができ
る。又、本発明の目的物〔I〕は、他の医薬化合物、例
えば優れた抗血栓作用を有する3−(ベンジリデン)−
4−(トリ低級アルコキシベンジリデン)−2,5−ピ
ロリジンジオンの合成中間体としても使用することがで
きる。
体〔I〕は、経口及び非経口投与のいずれでも優れた抗
血栓作用を奏し、抗血栓薬として、例えば、心筋梗塞、
脳卒中、肺塞栓症、深部静脈血栓症、末梢動脈閉塞症、
狭心症、敗血症及びその他の静脈閉塞症の如き血管病並
びに糖尿病合併症の予防及び治療薬として使用すること
ができる。また、経皮的冠動脈形成術後あるいは血栓溶
解療法後の再閉塞の予防薬としても使用することができ
る。又、本発明の目的物〔I〕は、他の医薬化合物、例
えば優れた抗血栓作用を有する3−(ベンジリデン)−
4−(トリ低級アルコキシベンジリデン)−2,5−ピ
ロリジンジオンの合成中間体としても使用することがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−148258(JP,A) 特開 平3−178961(JP,A) 特開 昭50−82029(JP,A)
Claims (5)
- 【請求項1】 一般式〔I〕 【化1】 (式中、環Aはトリ低級アルコキシフェニル基、R1及
びR2は、一方が低級アルコキシ基で他方がアミノ基を
表す。)で示される3−ブテン酸誘導体。 - 【請求項2】 二重結合部位が共にE−配位を有する請
求項1記載の化合物。 - 【請求項3】 環Aが3,4,5−トリ低級アルコキシ
フェニル基であり、R1が低級アルコキシ基でR2がア
ミノ基である請求項2記載の化合物。 - 【請求項4】 一般式〔II〕 【化2】 (式中、環Aはトリ低級アルコキシフェニル基、R11
及びR21は、一方が低級アルコキシ基で他方が水酸基
を表す。)で示されるブテン酸エステル化合物、その塩
又はその反応性誘導体とアンモニアとを反応させること
を特徴とする、一般式〔I〕 【化3】 (式中、R1及びR2は、一方が低級アルコキシ基で他
方がアミノ基を表し、環Aは前記と同一意味を有す
る。)で示される3−ブテン酸誘導体の製法。 - 【請求項5】 一般式〔II〕 【化4】 (式中、環Aはトリ低級アルコキシフェニル基、R11
及びR21は、一方が低級アルコキシ基で他方が水酸基
を表す。)で示されるブテン酸エステル化合物又はその
塩。
Priority Applications (14)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4119481A JP2541421B2 (ja) | 1992-03-26 | 1992-03-26 | 3−ブテン酸誘導体及びその製法 |
AU35250/93A AU658271B2 (en) | 1992-03-26 | 1993-03-17 | Butadiene derivatives and process for preparing the same |
US08/033,804 US5514815A (en) | 1992-03-26 | 1993-03-18 | Succinimide derivatives and process for preparing the same |
CA 2092017 CA2092017A1 (en) | 1992-03-26 | 1993-03-19 | Butadiene derivatives and process for preparing the same |
IL105124A IL105124A0 (en) | 1992-03-26 | 1993-03-22 | Butadiene derivatives,their preparation and pharmaceutical compositions containing them |
DK93104977.9T DK0563798T3 (da) | 1992-03-26 | 1993-03-25 | Butadienderivater og fremgangsmåder til fremstilling deraf |
EP93104977A EP0563798B1 (en) | 1992-03-26 | 1993-03-25 | Butadiene derivatives, their preparation and use as an antithrombotic agent |
ES93104977T ES2104985T3 (es) | 1992-03-26 | 1993-03-25 | Derivados de butadieno, su preparacion y utilizacion como agente antitrombotico. |
DE69311419T DE69311419T2 (de) | 1992-03-26 | 1993-03-25 | Butadienderivate, ihre Herstellung und Verwendung als antithrombotisches Mittel |
AT93104977T ATE154344T1 (de) | 1992-03-26 | 1993-03-25 | Butadienderivate, ihre herstellung und verwendung als antithrombotisches mittel |
CN 93103522 CN1078720A (zh) | 1992-03-26 | 1993-03-26 | 丁二烯衍生物及其制备方法 |
FI931346A FI931346A (fi) | 1992-03-26 | 1993-03-26 | Butadienderivat och foerfarande foer deras framstaellning |
US08/436,564 US5639789A (en) | 1992-03-26 | 1995-05-08 | Butadiene derivatives and process for using the same |
GR970401446T GR3023808T3 (en) | 1992-03-26 | 1997-06-19 | Butadiene derivatives, their preparation and use as an antithrombotic agent |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4119481A JP2541421B2 (ja) | 1992-03-26 | 1992-03-26 | 3−ブテン酸誘導体及びその製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05279309A JPH05279309A (ja) | 1993-10-26 |
JP2541421B2 true JP2541421B2 (ja) | 1996-10-09 |
Family
ID=14762361
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4119481A Expired - Lifetime JP2541421B2 (ja) | 1992-03-26 | 1992-03-26 | 3−ブテン酸誘導体及びその製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2541421B2 (ja) |
-
1992
- 1992-03-26 JP JP4119481A patent/JP2541421B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05279309A (ja) | 1993-10-26 |
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