JP2541303B2 - パルプ状ポリアリ―レンスルフィド樹脂およびその製造方法 - Google Patents

パルプ状ポリアリ―レンスルフィド樹脂およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ポリアリーレンスルフイドの紙状物および
他樹脂等への充てん剤として好適なパルプ状ポリアリー
レンスルフイド樹脂およびその製造方法に関するもので
ある。
[従来の技術] ポリアリーレンスルフイドの製造方法は、特公昭45−
3368に開示されるごとく基本的にはポリハロ芳香族化合
物と硫化アルカリを極性溶媒中で加熱して得られるもの
であるが、得られる重合体の形状は回収の方法により異
なつたものとなる。顆粒状の重合体を得る方法としては
特開昭59−1536号、特開昭59−49232号、特開昭60−235
838号に記載されているような重合後の徐冷が効果的で
あり、また微粉状に回収する方法としては重合系を高温
からフラツシユする方法が知られていた。しかしながら
繊維状またはパルプ状の形状を有するポリアリーレンス
ルフイドおよびその製造方法は知られておらず、例えば
紙状の成形品を与えるための原料については知られてい
なかつた。
[発明が解決しようとする問題点] 従来知られているポリアリーレンスルフイドは水等の
液体中の分散状態から抄紙により紙状物を作製したり、
他の樹脂等への充てん剤として使用するにはその形状か
ら困難であつた。つまり形状が繊維またはパルプ状では
なく、重合体間のからみ合いが少なく抄紙および充てん
剤としての使用に適していなかつた。
本発明は、高分子量のポリアリーレンスルフイドを使
用し特定の方法により一定の形状を有するポリアリーレ
ンスルフイド樹脂を提供せんとするものである。
[問題を解決するための手段] 本発明はパルプ状のポリアリーレンスルフイド樹脂を
提供するものである。本発明において、重合体の特性と
してはそのフローレート(MF)が50以下でかつかさ密度
(ゆるめ法)が0.05〜0.3g/ml、形状が長さ/直径比1.8
以上であり、MFが50を超えるようなものはパルプ状物を
与えにくいとともに成形品等にした場合機械的強度が低
いものになつてしまう。またゆるめ法で測定したかさ密
度が0.3g/mlを超えるものはパルプ状となり難く、0.05
未満のものはかさ高く取扱いが不便となる。ここでフロ
ーレート(MF)とは、重合体を315.6℃にて1mmφ×10mm
の口金孔を通し5Kg/cm2の荷重下に押出した時の量をg/1
0分間の単位で表わしたものである。
本発明の樹脂の重合方法は公知の方法によつて製造さ
れるものあり、すなわち芳香族ポリハロゲン化物と硫化
アルカリを極性有機溶媒中で200〜350℃の範囲に所定時
間加熱して得られるものである。ここで芳香族ポリハロ
ゲン化物としては、p−ジクロルベンゼン、m−ジクロ
ルベンゼン、1,2,3−トリクロルベンゼン、2,6−ジクロ
ルナフタレン、4,4′−ジハロビフエニル、4,4′−ジク
ロルジフエニルスルホン、4,4′−ジクロルジフエニル
ケトンまたはこれらのアルキル、フエニル置換体等が挙
げられる。硫化アルカリとしては硫化ナトリウム、硫化
カリウム、硫化リチウム等があるがこれらはさらに前駆
体の水硫化アルカリと水酸化アルカリの混合物からまた
は硫化水素と水酸化アルカリから調整して使用すること
ができる。有機溶媒としては例えばN−アルキルラクタ
ム、N−アルキル尿素等の溶媒中で行なわれるが重合反
応に先立つて系内を脱水するための蒸留操作が行なわれ
るのが一般的である。特に重合度を上昇させる方法とし
て重合時に多官能性芳香族ハロゲン化物を使用したり、
カルボン酸アルカリ塩、スルホン酸塩、ハロゲン化リチ
ウム等の助剤を使用してMF50以下の重合体を用意する方
法が好ましい。
本発明の方法において、特定の形状を有する重合体の
製造方法について述べる。製造するに際して重合体は有
機溶媒に溶解している必要があり、この目的に適してい
る溶媒としては重合時に使用され得るもの、すなわちN
−アルキルラクタム、N−アルキル尿素等が好適である
がジフエニルエーテル、クロルナフタレン、ビフエニル
等の高沸点有機溶媒も使用することができる。MFが50以
下の重合体を使用しこれら溶媒中に均一に溶解させるた
めには少なくとも240℃以上の高温で溶解させるのが好
ましいが、このような高温下に重合された重合系をその
まま使用することも可能である。一度離した重合体を溶
媒中へ再溶解してもかまわないが、この際溶液中に添加
剤、充てん剤、安定剤等を含有せしめることもできる。
このようにして調整された高温の溶液はポリマを溶解し
ない不活性な液体中へ吐出し同時に急冷することによつ
てパルプ状重合体を得ることができる。この際に有効な
不活性液体としては水、アルコール類、炭化水素系類、
ケトン類等が挙げられるが水が最も好ましい。特に水を
使用する場合には重合体溶液は水に可溶なアミド系溶媒
が好ましい。吐出はノズルから行なわれるが重合体を急
速に折出、固化させるために少なくとも10℃/秒以上の
速度で重合体が冷却される必要があり、この冷却速度が
遅いと重合体が粒子状になり易く本発明のパルプ状物は
得難くなつてくる。
本発明の重合体は、該有機溶媒に可溶な他の重合体と
の混合物、場合によつてはブロツクあるいはグラフト状
に結合した重合体とともに吐出されパルプ状物を作製す
ることもできる。
本発明のパルプ状重合体は、本質的に針状または繊維
状形状をしているため通常の抄紙方法により紙状物を得
たり、充てん剤あるいは補強剤として他の物質へ混入す
ることが可能であり、これら成形体の強度の向上や寸法
安定性の向上に有効である。例えば、ポリアリーレンス
ルフイドよりも低融点、低成形温度を有する樹脂への混
入、セメント等の無機構造材料への混入等である。
[実施例] 以下本発明を実施例により具体的に説明するが、本発
明はこれら実施例によつてのみ限定されるものではな
い。
実施例1 抜出し弁を有する1lオートクレーブに1モルのNa2S・
9H2O、2.5モルのN−メチルピロリドン、0.5モルの安息
香酸ナトリウムを入れ215℃まで窒素気流下に加熱し脱
水を行なつた。系を170℃まで冷却した後、0.009モルの
1,3,5トリクロルベンゼン、1モルのp−ジクロルベン
ゼンを0.5モルのN−メチルピロリドンとともに封入し2
60℃にて4時間撹拌下に重合を行なつた。撹拌下に、こ
の温度で下部の弁を開け内容物を導管を通して水中へ直
接へ吐出させた。この時の冷却温度は約200℃/秒であ
りパルプ状物が得られた。これを水洗、アセトン洗浄し
た後乾燥しMF5.5の重合体を回収した。かさ密度は0.11g
/ml、平均の長さ/直径比は35であつた。また水洗中に
一部をミキサー中で切断し均一なパルプ状物にした後金
網により抄紙し乾燥したところ紙状物を得ることができ
た。
実施例2 米国フイリツプス・ペトローリアム社製“ライトン"P
R06(ポリフエニレンスルフイド)粉末(MF122)をオー
ブン中230℃、10時間加熱してかつ色の粉末を得た。キ
ユア処理された重合体はMF10.3であつた。この重合体10
0gを実施例1と同じオートクレーブに入れ、3gのp−ジ
クロルベンゼン、350mlのN−メチルピロリドンととも
に270℃にて1時間加熱した後、同様に水中へ急吐出し
パルプ状物を得た。MF、かさ密度、平均長さ/直径比は
18、0.19g/ml、28であつた。この重合体からも実施例1
と同様に紙状物を抄紙することができた。
比較例1 実施例1と同じオートクレーブを使用し同様に重合を
行なつたが、助剤として安息香酸ナトリウムを使用しな
かつたことを除いて同様な手順で重合体を水中へ吐出さ
せ粉末状重合体を得た。水洗、乾燥後この重合体はMF26
5であり、かさ密度0.38g/mlを有していた。また長さ/
直径比は平均1.3であり水分散系からは紙状物は得られ
なかつた。
比較例2 実施例1と全く同様な系で260℃、4時間重合し、系
を1℃/minで徐冷し粒子状重合体を得た。粒子の平均長
さ/直径は1.1でありほぼ球状物でありMFは3.7、かさ密
度は0.42g/ccであつたが紙状物を得ることはできなかつ
た。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フローレート(MF)が50以下でかつかさ密
    度が0.05〜0.3g/ml、形状が長さ/直径比1.8以上である
    パルプ状ポリアリーレンスルフイド樹脂。
  2. 【請求項2】フローレート(MF)50以下のポリアリーレ
    ンスルフイドの有機溶媒液を240℃以上の状態から、ポ
    リマを溶解しない不活性液体中へ吐出させ、10℃/秒以
    上の速度で急速に固化することを特徴とするパルプ状ポ
    リアリーレンスルフイド樹脂の製造方法。
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