JP2539787B2 - 焼結ダイヤモンド工具の製造方法 - Google Patents

焼結ダイヤモンド工具の製造方法

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、耐摩工具、切削工具、掘削工具等の用途に
使用されるろう付け可能な焼結ダイヤモンドおよびそれ
を用いた工具の製造方法に関するものである。
[従来の技術] 微細なダイヤモンド粒子を鉄族金属等の結合材を用い
て、超高圧高温下で焼結して得られるダイヤモンド焼結
体は、切削工具、伸線ダイス、ドリルビットの刃先材と
して、従来の超硬合金に比べ格段に優れた耐摩耗性を有
している。これらの焼結体は、第1図(a)および
(b)に示すように、超硬合金の母材上に直接または中
間接合層を介して接合し用いられることが多い。超硬合
金は、焼結ダイヤモンドの工具ホルダへのろう付けを可
能にするため、あるいは焼結ダイヤモンドの補強のため
に用いられている。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、第2図に示すように、焼結ダイヤモン
ドの容積が大きくなる用途の場合には、超硬合金部のみ
のろう付けでは接合強度の不足する場合が生じる。この
ような場合、第3図に示すように外周および底面に超硬
合金を被服しろう付け面積を多くすることも考えられる
が、焼結ダイヤモンドの形状が制約され、さらに寸法精
度も出しにくくなるという問題点を生じる。
また、焼結ダイヤモンドの容積が超硬合金の容積より
も大きくなる場合には、超高圧焼結時の残留応力や焼結
ダイヤモンド、超硬合金およびろう付けするシャンクの
熱膨張差による応力により、焼結ダイヤモンドや超硬合
金中に亀裂が発生するという欠点も生じた。
それゆえに、この発明の目的は、強固なろう付けが可
能で、かつ亀裂の発生しない工具用焼結ダイヤモンドお
よびそれを用いた工具の製造方法を提供することにあ
る。
[問題点を解決するための手段および作用] 本発明者等は、強固なろう付けが可能でかつ亀裂の発
生しない焼結ダイヤモンドについて鋭意研究を重ねた結
果、厚さ1μm以上20μm以下の、周期律表(機械工学
全書,第4巻(コロナ社発行),21頁に掲載の周期律表
による)IV a、V aおよびVI a族の元素からなる群より
選ばれた1種または2種以上の金属の炭化物(焼結ダイ
ヤモンド中に含有される炭化物と区別するため、以下
“炭化物A"という)薄膜で、少なくとも部分的に焼結ダ
イヤモンドの表面を被服することにより、被覆した薄膜
にろう材がぬれ、焼結ダイヤモンドの表面がろう付け可
能となり、強固に工具ホルダに接合できることを見出し
た。そして、後述する実施例において示すように、焼結
ダイヤモンドを炭化物Aの薄膜で被覆し、次いでこの薄
膜で被覆された焼結ダイヤモンドを超硬合金、鋼または
ステンレス鋼にろう付けして焼結ダイヤモンド工具を製
造する方法を見出した。
本発明に使用する焼結ダイヤモンドは、20容量%以上
のダイヤモンドを含有するものである。特に、ダイヤモ
ンドの含有量が80容量%以上で、残部が周期律表IV a、
V aおよびVI a族の元素からなる群より選ばれた1種ま
たは2種以上の金属の炭化物(以下“炭化物B"という)
および/または鉄族金属よりなる焼結ダイヤモンドが特
に優れた耐摩耗性を示すため好ましい。この優れた耐摩
耗性を示す焼結ダイヤモンドは、750℃以上の高温にな
ると、鉄族金属によるダイヤモンドのグラファイト化、
あるいはダイヤモンドと鉄族金属または炭化物Bとの熱
膨張差により亀裂が発生する。したがって、750℃以下
の温度で炭化物Aの薄膜を焼結ダイヤモンド上に強固に
結合させる必要がある。
上記の条件を満足させる薄膜生成法には、プラズマCV
DおよびPVDコーティング等がある。薄膜生成の際には、
母材となる焼結ダイヤモンドを500℃以上に加熱する
と、薄膜の焼結ダイヤモンドへの接合強度が強固にな
る。
本発明の焼結ダイヤモンドが優れたろう付け強度を示
す理由は以下のごとくであると考えられる。まず、第1
に、薄膜としての炭化物Aは、焼結ダイヤモンド中の炭
化物Bとの接合界面で相互固溶体を形成するためと考え
られる。第2に、薄膜としての炭化物Aは、焼結ダイヤ
モンド中の鉄族金属に対して良好な濡れ性を示すための
思われる。第3には、薄膜としての炭化物Aの成分が、
焼結ダイヤモンドの表面の炭素と、結合を形成するため
と考えられる。特に、MC1-X(Mは金属を示す)で示さ
れるような炭素原子が化学量論値より低い場合、遊離金
属とダイヤモンドの炭素原子とが結合し接合強度が向上
するものと考えられる。また、炭化物Aの薄膜は、銀ろ
う、銅ろう等との濡れ性が良く、高いろう付け強度が得
られるものと思われる。
本発明の焼結ダイヤモンドの膜厚は、1〜20μmが好
ましい。膜厚が1μm未満であると、母材である焼結ダ
イヤモンドの表面を有効に被覆することが困難であり、
その結果ろう付け強度が低下する。また、膜厚が20μm
を越えると、被覆工程に長時間を要し、被覆層の形成コ
ストが高くなる。すなわち、膜厚の上限20μmは、技術
的な理由ではなく経済的な理由により限定されるもので
ある。
本発明における炭化物Aとしては、特に炭化チタンが
優れている。炭化チタンの熱膨張係数は8×10-6であ
り、焼結ダイヤモンドの熱膨張係数4.5×10-6に近似し
ており、また高温条件下大気中でも特に安定であるため
好ましいものである。
[実施例] 以下、この発明の実施例について説明する。
実施例1 平均粒度5μmと1μmのダイヤモンド粉末を、3:1
の割合で配合し、WC−10%Co超硬合金製のポットおよび
ボールを用いて1時間混合した。得られた混合粉末を15
00℃で30分間真空中で加熱した後、Ta製容器に充填しCo
板を粉末の上に載置した。この容器を超高圧高温装置に
入れ、圧力53kb、温度1450℃で10分間保持した。得られ
た焼結体を容器から取出し焼結ダイヤモンドのみにし
た。
得られた焼結体の表面をスパッタエッチングにより清
浄化した後、約5μmの厚みの炭化チタンからなる薄膜
層をプラズマCVD法により焼結ダイヤモンド表面に形成
した。
この薄膜層形成条件は、TiCl4、CH4およびH2ガス中
で、焼結ダイヤモンドを750℃に加熱し、保持時間を2
時間とした。
この焼結ダイヤモンドをJIS規格BAg−3相当の銀ろう
を用いて、超硬合金にろう付けし接合強度を測定した。
なお、ろう付け後の焼結体を観察したところ、亀裂の
発生は認められなかった。また、比較のため、超硬合金
同士も、JIS規格BAg−3相当の銀ろうでろう付けし接合
強度を測定した。
その結果、本発明品のろう付け強度は、26.3kg/mm2
あったのに対し、比較品は26.5kg/mm2であり、実用的な
強度を得ることができた。
実施例2 平均粒径2μmのダイヤモンド粒子が90容量%で、残
部が1容量%のWCと9容量%のCoよりなる焼結ダイヤモ
ンドを作成した。この焼結ダイヤモンドの表面に、反応
性スパッタリング法により、表1に示す薄膜を付着させ
た。
薄膜を付着させたこれらの焼結ダイヤモンドを、JIS
規格BAg−1相当の銀ろうを用いて700℃で鋼にろう付け
し接合強度を測定した。この測定結果も表1に併せて示
す。なお、これらの焼結体には、ろう付けによる亀裂の
発生は認められなかった。
実施例3 平均粒径1μmのダイヤモンドが88容量%で、残部が
(MoW)C5容量%と、NiおよびCo7容量%の焼結ダイヤモ
ンドを加工して、外径5mm、高さ4mmに仕上げた。
これに、実施例1と同様にして、プラズマCVD法によ
り、厚さ約10μmのTiC薄膜を付着させた。この薄膜
は、焼結ダイヤモンドに強固に接合していた。この薄膜
を分析したところ、TiC0.97であり、遊離炭素は検出さ
れなかった。
このダイヤモンドを、第4図に示すように、JIS規格B
Ag−3相当の銀ろうを用いて740℃で、ステンレス鋼に
ろう付けしたところ、亀裂を発生することなく、強固に
接合した。
実施例4 平均粒径1μm以下のダイヤモンド粒子85容量%と残
部がWC5容量%とCo10容量%よりなる焼結ダイヤモンド
を作成し、外径3mm、高さ15mmに加工した。この焼結体
に、(Ti,W)C薄膜を反応性イオンプレーティング法に
より、厚さ5μmで付着させた。なお、基板温度は650
℃とした。
この焼結体を、第5図に示すように、JIS規格BAg−1
相当の銀ろうを用いて超硬合金製のシャンクに接合した
後、加工してドリルを作成した。
このドリルは、亀裂の発生もなく、Al−Si合金の孔あ
けに十分使用可能であった。
[発明の効果] この発明では、ダイヤモンドを20容量%以上含有する
焼結体の表面が、厚さ1μm以上20μm以下の、周期律
表IV a、V aおよびVI a族の元素からなる群から選ばれ
た1種または2種以上の金属の炭化物薄膜で、少なくと
も部分的に被覆されている。したがって、この発明の焼
結ダイヤモンドは、亀裂の発生なく強固にろう付けする
ことができ、切削工具、伸線ダイス、ドリルビットの刃
先材等に有効に利用され得るものである。また、本発明
では焼結ダイヤモンドをろう付けして工具を製作できる
ため、種々の形状の工具、特に形状の複雑な工具におい
て焼結ダイヤモンドを用いた工具を製作することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図の(a)および(b)は、従来の代表的な焼結ダ
イヤモンドの形状を示す斜視図である。第2図は、焼結
ダイヤモンド部の容積が多い場合の形状を示す斜視図で
ある。第3図(a)は、同じく焼結ダイヤモンド部の容
積が多い場合の形状を示す平面図である。第3図(b)
は、第3図(a)と同じ状態を示す正面図である。 第4図(a)は、本発明の焼結ダイヤモンドをステンレ
ス鋼製ホルダにろう付けした後の状態を示す平面図であ
る。第4図(b)は、第4図(a)と同じ状態を示す正
面図である。第5図は、本発明の焼結ダイヤモンドを超
硬合金製シャンクにろう付けした後の状態を示す正面図
である。 図において、1は焼結ダイヤモンド、2は超硬合金、3
はステンレス鋼製ホルダ、4は超硬合金製シャンクを示
す。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ダイヤモンドを20容量%以上含有する焼結
    体を準備し、 前記焼結体の表面を、プラズマCVDまたはPVDにより、周
    期律表IV a、V aおよびVI a族の元素からなる群から選
    ばれた1種または2種以上の金属の炭化物からなる厚さ
    1μm以上20μm以下の薄膜で少なくとも部分的に被覆
    し、 前記薄覆で被服された焼結体を、超硬合金、鋼またはス
    テンレス鋼にろう付けすることを特徴とする、焼結ダイ
    ヤモンド工具の製造方法。
  2. 【請求項2】前記炭化物薄膜がTiCの薄膜であることを
    特徴とする、特許請求の範囲第1項記載の焼結ダイヤモ
    ンド工具の製造方法。
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