JP2539661B2 - 難粉砕性樹脂の粉砕方法及びその装置 - Google Patents

難粉砕性樹脂の粉砕方法及びその装置

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JP2539661B2 JP7323188A JP7323188A JP2539661B2 JP 2539661 B2 JP2539661 B2 JP 2539661B2 JP 7323188 A JP7323188 A JP 7323188A JP 7323188 A JP7323188 A JP 7323188A JP 2539661 B2 JP2539661 B2 JP 2539661B2
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29BPREPARATION OR PRETREATMENT OF THE MATERIAL TO BE SHAPED; MAKING GRANULES OR PREFORMS; RECOVERY OF PLASTICS OR OTHER CONSTITUENTS OF WASTE MATERIAL CONTAINING PLASTICS
    • B29B13/00Conditioning or physical treatment of the material to be shaped
    • B29B13/10Conditioning or physical treatment of the material to be shaped by grinding, e.g. by triturating; by sieving; by filtering

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Crushing And Grinding (AREA)
  • Disintegrating Or Milling (AREA)
  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は難粉砕性樹脂、例えばペレット状強粘性硬質
樹脂、ならびに製造工程中に端材として発生する細状、
片状等任意形状の硬質粘弾性樹脂の微粉砕を可能にした
粉砕の方法及びその装置に関するものである。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
一般に難粉砕性樹脂は硬質でかつ粘弾性の樹脂をいう
が、これらは通常の加工では圧偏や切断等が困難で粉状
になり難い。例えばこのような樹脂としてペレット状の
強粘性硬質樹脂は通常第4図(イ)に示すように直径2
〜2.5mm、長さ5mm程の小円柱形状であり、溶融温度は30
0℃程度であって、従来の粉砕方法、例えばハンマー衝
撃粉砕、低温凍結粉砕、ジェット粉砕及びボールミル等
では微粉砕は不可能であった。
〔課題を解決するための手段〕
本発明はこれに鑑み種々検討し、このようなペレット
状の強粘性硬質樹脂は直接微粉砕する前に破壊され易い
形状に成形すれば従来の上下で相対して回転する砥石の
間隙に送入することにより微粉砕は可能となるが、この
ままでは次のような新たな問題が発生することを知見し
た。即ち粉砕時に発生する強大な引裂抵抗により急激な
温度上昇が起こり、これにより生じる砥石の熱膨張のア
ンバランスのため砥石が容易に破損してしまい(実験に
よれば粉砕開始後3分以内に砥石に2〜3ヶ所の亀裂が
発生する)、さらにこの摩擦熱のため樹脂は300℃以上
に加熱され溶融してフィルム状になり運転不能やモータ
ーの焼損等の重大事故につながる。そこでさらに検討の
結果、ペレット状の強粘性硬質樹脂等の難粉砕性樹脂の
微粉砕を可能にした方法及びその装置を開発したもので
ある。
即ち本発明の方法は難粉砕性樹脂をのしいか状に圧縮
成形した後、ドライアイスと混合し、しかる後回転する
冷却された砥石の間隙にて低温雰囲気中で粉砕すること
を特徴とするものである。
また本発明装置は外周面に多数の凸条を設けた2本の
回転ローラーを微小間隙を設けて互いに平行に配置し該
間隙に供給した難粉砕性樹脂をのしいか状に圧縮成形す
る圧偏ロール装置と、さらに粉砕室内の上部に冷媒を循
環させる環状溝を形成した固定砥石と下部に該固定砥石
に相対して回転する回転砥石を配置し、これら砥石の外
周部に砥石及び粉砕室を冷却する冷媒噴射ノズルを取付
け、かつ粉砕室外周に冷却ジャケットを設け、さらに粉
砕室上端にドライアイス発生供給器と供給原料及びドラ
イアイスとを混合する攪拌翼とを備えた供給ホッパーを
取付け、該ホッパー内に供給したのしいか状難粉砕性樹
脂とドライアイスとを混合して上記固定砥石と回転砥石
との間隙に供給して低温粉砕する粉砕装置とからなるこ
とを特徴とするものであり、外周面の軸方向にストレー
ト状の凸条を多数設けた2本の回転ローラーを備えた圧
偏ロール装置や外周面を取り巻いてスパイラル状の凸条
を多数設けた2本の回転ローラーを備えた圧偏ロール装
置はより有効である。
〔作 用〕
第4図(イ)のようなペレット状の強粘性硬質樹脂を
第4図(ロ)に示すようなのしいか状に圧縮成形するの
はこのような形状になればわずかな力で簡単に裂け、か
つ折れて細かくなるからであり、その装置として上記の
圧偏ロール装置を用いれば極めて容易かつ安全に大量処
理が可能な利点を有する。この場合圧偏ロール装置の回
転ローラー外周面には多数の凸条を設けるが、該凸条は
軸方向にストレートに形成したり、外周面を取り巻いて
スパイラル状に形成するのが良い。
また、上記のしいか状に圧縮成形された樹脂を粉砕室
内の上部の固定砥石とこれに相対して回転する下部の回
転砥石との間隙に送入する際に固定砥石の環状溝に低温
ガスを循環させて砥石を冷却し、冷媒噴射ノズルにより
砥石及び粉砕室を冷却しておいて粉砕室上端の供給ホッ
パー内でこの樹脂とドライアイスとを攪拌混合した混合
物を送入すれば、粉砕により発生する摩擦熱によっても
樹脂は比較的低温のまま砥石間を通過するので上記トラ
ブルは解消できる特徴を有する。なお冷媒としては液化
炭酸ガスが良いが、樹脂の性状により任意の冷媒を使用
できる。また混合するドライアイスの形態は雪状のもの
が良好である。
さらに使用する砥石が通常の多孔質ビトリファイド砥
石の場合には、多数の連通する気孔を通って環状溝に供
給した冷媒の低温ガス等の冷気が浸透するので冷却効率
がより向上する。また、その他ダイヤモンドを金属に電
着した無気孔のダイヤモンド砥石であってもこの金属に
環状溝を設けてあり、さらに金属は熱伝導率が良好であ
るので砥石全体を速やかに低温化できる。
さらに固定砥石として多孔質ビトリファイド砥石を用
い、回転砥石としてダイヤモンド砥石を用いる砥石の組
合せでも良く、またその逆の砥石の組合せでも良い。そ
して固定砥石及び回転砥石の両者共にダイヤモンドを電
着した砥石を用いる組み合わせであってもよい。
〔実施例〕
次に本発明を実施例により説明する。
I.装置の構成 第1図(イ)(ロ)に示すように2本の円柱のそれぞ
れの外周面に軸に直交する断面が第1図(ハ)に示すよ
うに先端に0.5mmRの面取りを施し、ローラーと一体の底
辺長が2mmで、突出高さが1mmの略三角形の凸条(1)を
3mmピッチで円周方向に配置しさらに軸方向にストレー
ト状に延設した回転ローラー(2)(2′)を作製し
た。
このような回転ローラー(2)(2′)を第2図
(イ)(ロ)に示すようにそれぞれ駆動軸(3)
(3′)を取付けて互いの軸を水平かつ平行に、さらに
互いの凸条が当接し合うような位置関係に保持し常に0.
3〜0.5mmの間隙が維持されるように鋼材で組んだ架台
(4)に取付けた。該架台(4)の下端にはキャスター
(5)及び上下調整用の固定レベラー(6)を設け、駆
動軸(3)(3′)は両端部でベアリング(7)
(7′)により保持されており一端側の架台(4)に減
速機(8)を接続した駆動モーター(9)を固定し、該
減速機(8)の軸と駆動軸(3)(3′)とを連結して
2本の回転ローラー(2)(2′)がいずれも内側に回
転するようにセットした圧偏ロール装置を組立てた。な
お第2図(イ)(ロ)中(10)は樹脂供給ホッパー、
(11)は電源盤、(12)は運転スイッチを示す。
また粉砕装置は第3図に示すように粉砕室(13)内の
上部に、上面に冷媒循環用の環状溝(14)を形成し下面
に粉砕面を形成した多孔質ビトリファイド固定砥石
(a)を設け、下部に粉砕面を相対した多孔質ビトリフ
ァイド回転砥石(b)を下面の外周部に掻羽根(15)を
隔設した砥石固定板(16)上に取付具(17)により取付
けさらに該砥石固定板(16)及び取付具(17)は回転軸
(18)に取付けられ、該回転軸(18)の上部は粉砕室
(13)内に投入された原料を両砥石(a)(b)の粉砕
面間に案内する案内羽根を有する掻込部(19)と螺合
し、上端は袋ナット(20)と螺合しており、また該回転
軸(18)の下部は軸受(21)を介して装置本体に保持さ
れかつスプラインケース(22)により主モーター(m1
の駆動軸に接続する連動軸(23)に連結している。
また粉砕室(13)の外周は冷却液供給口(24)と冷却
液排出口(25)を備えた冷却液を循環させる冷却ジャケ
ット(26)で覆い、さらに粉砕室(13)上端には略逆截
頭円錐台形状をなす原料供給用ホッパー(27)を取付
け、該ホッパー(27)の上蓋(28)にはホッパーへ原料
を投入する原料供給用螺旋翼(29)を取付ける。
さらに該ホッパー(27)内に投入された原料に雪状ド
ライアイスを供給するドライアイス発生供給器(30)を
原料供給用ホッパー(27)上部に取付け、ドライアイス
と原料を混合するための攪拌翼(31)を攪拌回転軸(3
2)に設け、該回転軸(32)はホッパー(27)上蓋(2
8)に載置した攪拌モーター(m2)に連結した。
そして粉砕室(13)内に低温ガスを供給する4本の冷
媒噴射ノズル(33)を砥石の周方向に互いに直角に配置
し粉砕室(13)の上端面を貫通して内部に垂直に挿入
し、その噴射方向は固定砥石(a)と回転砥石(b)と
の接触部に向けて直角になるように設定した。なお冷媒
噴射ノズル(33)の冷媒噴射水平角度は約90゜が良く、
その数は砥石の直径により変化するが3〜4個が適当で
ある。
なお(34)は粉砕された樹脂の排出口、(35)は固定
砥石(a)の環状溝(14)に冷媒を供給する冷媒供給
口、(36)は冷媒排出口、さらに(37)はガスシールリ
ングを示す。
II.装置の運転 次にこのように構成した圧偏ロール装置と粉砕装置を
用いて第4図(イ)に示すペレット状の強粘性硬質樹脂
の微粉砕を行なった。
圧偏ロール装置を駆動させ、2本のローラー(2)
(2′)を互いに内側に回転させ樹脂供給ホッパー(1
0)にこれら樹脂を投入し回転ローラー(2)(2′)
間の0.5mm間隙を通過させ小円柱状の樹脂を第4図
(ロ)に示すのしいか状に圧縮成形した。
その後これらのしいか状の樹脂を以下のように準備し
た粉砕装置に送入した。
即ち先ず粉砕室(13)の外周面を冷却ジャケット(2
6)に冷却水を循環して冷却し、さらに冷媒噴射ノズル
(33)により−70℃前後の液化炭酸ガスを粉砕室(13)
内に供給して粉砕室(13)を十分に冷却し、かつ固定砥
石(a)の環状溝(14)に冷媒供給口(35)から同じく
低温ガスとして液化炭酸ガスを供給して固定砥石(a)
を冷却しておく。
そして粉砕原料である上記のしいか状樹脂を原料供給
用螺旋翼(29)から原料供給用ホッパー(27)内に供給
し、これにドライアイス発生供給器(30)より−78.5℃
の雪状ドライアイスをシャワー状に噴射して攪拌翼(3
1)で攪拌しながら混合して冷却し、粉砕室(13)内の
固定砥石(a)と回転砥石(b)の間に供給する。固定
砥石(a)は上記のように上面の冷媒循環用の環状溝
(14)に冷媒供給口(35)より送られた液化炭酸ガスで
−70℃前後に冷却されており、又粉砕室(13)内も同じ
く冷媒噴射ノズル(33)により低温ガスが上下2枚の砥
石の接触部に向かって噴出しているため、粉砕室(13)
及び砥石外周部は常時−60〜−70℃に冷却されているこ
とになる。
このように、ホッパーから砥石及び粉砕室がすべて低
温雰囲気になっているためホッパーより供給された原料
は2枚の砥石の微小間隙を通過すると、そこで更に冷却
されるので、ホッパーに供給する原料は常温であっても
これら樹脂は溶融することなく100〜120メッシュ程度ま
で微粉砕できた。
〔発明の効果〕
このように本発明によれば従来不可能とされてきた硬
質粘弾性樹脂が効率よく微粉砕できるので当該樹脂の極
めて広範な用途が開拓でき工業的に利用価値が大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図(イ)(ロ)(ハ)は本発明圧偏ロール装置の回
転ローラーを示すもので(イ)は正面図、(ロ)は側面
図、(ハ)は(イ)のA部拡大図、第2図(イ)(ロ)
は本発明圧偏ロール装置を示すもので(イ)は正面図、
(ロ)は側面図、第3図は本発明粉砕装置を示す側断面
図、第4図(イ)(ロ)は硬質樹脂を示し(イ)は圧偏
ロール処理する前のペレット状強粘性硬質樹脂の外観
図、(ロ)は圧偏ロール処理後ののしいか状硬質樹脂の
外観図である。 1……凸条 2,2′……回転ローラー 3,3′……駆動軸 4……架台 5……キャスター 6……固定レベラー 7,7′……ベアリング 8……減速機 9……駆動モーター 10……樹脂供給ホッパー 11……電源盤 12……運転スイッチ 13……粉砕室 14……環状溝 15……掻羽根 16……砥石固定板 17……取付具 18……回転軸 19……掻込部 20……袋ナット 21……軸受 22……スプラインケース 23……連動軸 24……冷却液供給口 25……冷却液排出口 26……冷却ジャケット 27……原料供給用ホッパー 28……上蓋 29……原料供給用螺旋翼 30……ドライアイス発生供給器 31……攪拌翼 32……攪拌回転軸 33……冷媒噴射ノズル 34……排出口 35……冷媒供給口 36……冷媒排出口 37……シールリング m1……主モーター m2……攪拌モーター a……多孔質ビトリファイド固定砥石 b……多孔質ビトリファイド回転砥石

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】難粉砕性樹脂をのしいか状に圧縮成形した
    後、ドライアイスと混合し、しかる後回転する冷却され
    た砥石の間隙にて低温雰囲気中で粉砕することを特徴と
    する難粉砕性樹脂の粉砕方法。
  2. 【請求項2】外周面に多数の凸条を設けた2本の回転ロ
    ーラーを微小間隙を設けて互いに平行に配置し該間隙に
    供給した難粉砕性樹脂をのしいか状に圧縮成形する圧偏
    ロール装置と、さらに粉砕室内の上部に冷媒を循環させ
    る環状溝を形成した固定砥石と下部に該固定砥石に相対
    して回転する回転砥石を配置し、これら砥石の外周部に
    砥石及び粉砕室を冷却する冷媒噴射ノズルを取付け、か
    つ粉砕室外周に冷却ジャケットを設け、さらに粉砕室上
    端にドライアイス発生供給器と供給原料及びドライアイ
    スとを混合する攪拌翼とを備えた供給ホッパーを取付
    け、該ホッパー内に供給したのしいか状難粉砕性樹脂と
    ドライアイスとを混合して上記固定砥石と回転砥石との
    間隙に供給して低温粉砕する粉砕装置とからなることを
    特徴とする難粉砕性樹脂の粉砕装置。
  3. 【請求項3】外周面の軸方向にストレート状の凸条を多
    数設けた2本の回転ローラーを備えた圧偏ロール装置か
    らなる請求項(2)記載の難粉砕性樹脂の粉砕装置。
  4. 【請求項4】外周面を取り巻いてスパイラル状の凸条を
    多数設けた2本の回転ローラーを備えた圧偏ロール装置
    からなる請求項(2)記載の難粉砕性樹脂の粉砕装置。
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