JP2538601Y2 - 音響振動板の補強構造体 - Google Patents
音響振動板の補強構造体Info
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- JP2538601Y2 JP2538601Y2 JP1987020000U JP2000087U JP2538601Y2 JP 2538601 Y2 JP2538601 Y2 JP 2538601Y2 JP 1987020000 U JP1987020000 U JP 1987020000U JP 2000087 U JP2000087 U JP 2000087U JP 2538601 Y2 JP2538601 Y2 JP 2538601Y2
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- Japan
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- diaphragm
- reinforcing structure
- ribs
- vibration
- rib
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Description
【考案の詳細な説明】 「考案の目的」 (産業上の利用分野) 本考案はコーン型の音響振動板本体を補強するための
補強構造体に係り、振動板におけるピストンモーション
帯域を拡大することができる補強構造体に関するもので
ある。
補強構造体に係り、振動板におけるピストンモーション
帯域を拡大することができる補強構造体に関するもので
ある。
(従来の技術) 従来のスピーカ振動板は単一素材による単一層のもの
や第7図に示すように表面層11と裏層12との複層とした
ものにおいても同一形状のものを重ねたものが多い。
や第7図に示すように表面層11と裏層12との複層とした
ものにおいても同一形状のものを重ねたものが多い。
従来より、振動板自体に法線方向と円周方向にコルゲ
ーションを設けた音響振動板は提案されているが、従来
提案のものはネック部においても円周方向のコルゲーシ
ョンが全周に亘って形成されているため、ネック部の厚
さが増し、コーンの集中スティフネスが大きくなって高
域限界周波数が上昇する欠点がある。
ーションを設けた音響振動板は提案されているが、従来
提案のものはネック部においても円周方向のコルゲーシ
ョンが全周に亘って形成されているため、ネック部の厚
さが増し、コーンの集中スティフネスが大きくなって高
域限界周波数が上昇する欠点がある。
(考案が解決しようとする問題点) 従来のスピーカ振動板にあっては、単一素材による単
一層のものや単に周一形状のものを重ねて複層としたも
のであるため剛性や強度が不足して種々の欠点が生じ
る。
一層のものや単に周一形状のものを重ねて複層としたも
のであるため剛性や強度が不足して種々の欠点が生じ
る。
後に説明するように、第5図は本考案に係る補強構造
体を備えたウーハー振動板の周波数特性A(実線で示
す)と従来のウーハー振動板の周波数特性B(点線で示
す)との比較特性図であり、第6図は該ウーハー振動板
の振動状態を見るために本考案によるものと従来のもの
との振動モードのモード解析比較図であるが、従来のも
のにおいては、先ず低周波(100〜200Hz付近、第5図1B
付近)では第6図に示すように釣り鐘振動の挙動を示し
ている。この釣り鐘振動が生じても周波数特性上には現
れないが、音質的には楽音の基音の付近で相当に劣化し
ている。
体を備えたウーハー振動板の周波数特性A(実線で示
す)と従来のウーハー振動板の周波数特性B(点線で示
す)との比較特性図であり、第6図は該ウーハー振動板
の振動状態を見るために本考案によるものと従来のもの
との振動モードのモード解析比較図であるが、従来のも
のにおいては、先ず低周波(100〜200Hz付近、第5図1B
付近)では第6図に示すように釣り鐘振動の挙動を示し
ている。この釣り鐘振動が生じても周波数特性上には現
れないが、音質的には楽音の基音の付近で相当に劣化し
ている。
次に、中域の山谷はサスペンションとの関連で生じる
が、山の部分(2B)では振動板の外周より手前の弱い部
分で屈曲し、また、谷の部分(3B)は振動板の外周が湾
曲して捻れており、その捻れにより振動板の弱い部分が
屈曲する。
が、山の部分(2B)では振動板の外周より手前の弱い部
分で屈曲し、また、谷の部分(3B)は振動板の外周が湾
曲して捻れており、その捻れにより振動板の弱い部分が
屈曲する。
また、分割周波数帯域では段々と高次の振動モードが
のって行き、それぞれ弱い部分で屈曲や撓み現象が生じ
る。このため特性にピーク、ディップが生じる。高域共
振のところ(5B)ではチャンバ取付部の少し上の部分で
撓みが大きく発生していて振動板が座屈している。
のって行き、それぞれ弱い部分で屈曲や撓み現象が生じ
る。このため特性にピーク、ディップが生じる。高域共
振のところ(5B)ではチャンバ取付部の少し上の部分で
撓みが大きく発生していて振動板が座屈している。
上記のように従来の振動板にあっては剛性や強度が不
足するためにピストンモーション帯域が伸びず、分割周
波数帯域でもかなりピーク、ディップが生じる欠点があ
った。
足するためにピストンモーション帯域が伸びず、分割周
波数帯域でもかなりピーク、ディップが生じる欠点があ
った。
本考案の目的は、上記した従来のスピーカ振動板の欠
点を解消するために、振動板本体を適確に補強すること
ができ、振動板の強度、剛性を高めることによってピス
トンモーション帯域を拡大することができる音響振動板
の補強構造体を提供することにある。
点を解消するために、振動板本体を適確に補強すること
ができ、振動板の強度、剛性を高めることによってピス
トンモーション帯域を拡大することができる音響振動板
の補強構造体を提供することにある。
「考案の構成」 (問題点を解決するための手段) 本考案に係る音響振動板の補強構造体は、コーン型の
音響振動板本体を補強するために該音響振動板本体の裏
面側に接合される補強構造体であって、補強構造体とし
て、少なくとも1個の交差部をもつ法線方向と円周方向
とに延びる断面略山形状等の中空リブを備え、該交差部
におけるリブの頂部を連続させて立体連続体を構成し、
円周方向に伸びる円周リブはエッジ寄りの外周部とネッ
ク部寄りの内周部に形成し、内周部の内周リブは部分的
に設たものである。
音響振動板本体を補強するために該音響振動板本体の裏
面側に接合される補強構造体であって、補強構造体とし
て、少なくとも1個の交差部をもつ法線方向と円周方向
とに延びる断面略山形状等の中空リブを備え、該交差部
におけるリブの頂部を連続させて立体連続体を構成し、
円周方向に伸びる円周リブはエッジ寄りの外周部とネッ
ク部寄りの内周部に形成し、内周部の内周リブは部分的
に設たものである。
この場合に、補強構造体におけるリブ以外の部分を振
動板本体に対応する形状に成形してもよく、或いは振動
板全体の軽量化を図るためには上記リブ以外の部分を抜
き孔とすることができる。
動板本体に対応する形状に成形してもよく、或いは振動
板全体の軽量化を図るためには上記リブ以外の部分を抜
き孔とすることができる。
(作用) 例えば、ウーハー用のコーン振動板本体の裏面側に補
強構造体を設けることによって補強されたコーン形振動
板が構成されるが、該補強構造体は法線方向と円周方向
とに伸びる中空リブが交差しており、しかも該交差部に
おけるリブの頂部が連続していて立体連続体をなしてい
るから、振動板の見掛け上の厚みをとることができて強
度が増加する。
強構造体を設けることによって補強されたコーン形振動
板が構成されるが、該補強構造体は法線方向と円周方向
とに伸びる中空リブが交差しており、しかも該交差部に
おけるリブの頂部が連続していて立体連続体をなしてい
るから、振動板の見掛け上の厚みをとることができて強
度が増加する。
この法線方向リブ(以下放射リブという)と円周方向
のリブ(以下円周リブという)はそれぞれ次のような役
割を果たす。
のリブ(以下円周リブという)はそれぞれ次のような役
割を果たす。
放射リブは先ず低周波で起きる釣り鐘振動を低減させ
る。いわゆる一次の曲げ振動を軽減すれば高次に至る曲
げ振動も振動レベルが低下する。
る。いわゆる一次の曲げ振動を軽減すれば高次に至る曲
げ振動も振動レベルが低下する。
次に円周リブは外周部と内周部とに設けることがで
き、外周部の円周リブは中域における特性の山谷を軽減
する役割をもち、内周部の円周リブは特に高域の分割振
動現象を抑える効果を有する。
き、外周部の円周リブは中域における特性の山谷を軽減
する役割をもち、内周部の円周リブは特に高域の分割振
動現象を抑える効果を有する。
この場合、内周部のリブは部分的に設けられているか
ら、ネック周りが強化されるのは勿論、ネックスティフ
ネスの分散化が生じて強度が平均化され、ネック部がゆ
がみにくくなってネック周りのローリング現象が極めて
小さくなり、小さな分割振動も生じなくなる。
ら、ネック周りが強化されるのは勿論、ネックスティフ
ネスの分散化が生じて強度が平均化され、ネック部がゆ
がみにくくなってネック周りのローリング現象が極めて
小さくなり、小さな分割振動も生じなくなる。
(実施例) 本考案に係る音響振動板の補強構造体の実施例を第1
図乃至第4図に基づいて説明するが、第1図は補強構造
体を配置した状態の振動板の断面図、第2図は補強構造
体の斜視図、第3図はリブ交差部の拡大平面図、第4図
は補強構造体の底面図である。
図乃至第4図に基づいて説明するが、第1図は補強構造
体を配置した状態の振動板の断面図、第2図は補強構造
体の斜視図、第3図はリブ交差部の拡大平面図、第4図
は補強構造体の底面図である。
図において、1はコーン振動板本体を示し、炭素繊維
を含む平織の繊維強化プラスチック(FRP)による表面
層2と紙パルプによる裏層3を積層して構成した。4は
振動板本体1を補強するために振動板本体1の裏面側に
接合された補強構造体であって、この補強構造体4は第
2図に示すように、法線方向に延びるリブ(放射リブ)
5と円周方向に延びるリブ(円周リブ)6と円錐部7と
によって構成されている。
を含む平織の繊維強化プラスチック(FRP)による表面
層2と紙パルプによる裏層3を積層して構成した。4は
振動板本体1を補強するために振動板本体1の裏面側に
接合された補強構造体であって、この補強構造体4は第
2図に示すように、法線方向に延びるリブ(放射リブ)
5と円周方向に延びるリブ(円周リブ)6と円錐部7と
によって構成されている。
上記放射リブ5と円周リブ6は少なくとも1個の交差
部8を備え、しかもその交差部8における放射リブ5と
円周リブ6の頂部5a,6aは連続していて立体連続体をな
している。この各リブ5,6は中空状をなしていて実施例
では断面略山形状に形成されおり、円周リブ6は外周部
(エッジ寄り)と内周部(ネック部)とに形成され、内
周部のリブは部分的に分割されている。
部8を備え、しかもその交差部8における放射リブ5と
円周リブ6の頂部5a,6aは連続していて立体連続体をな
している。この各リブ5,6は中空状をなしていて実施例
では断面略山形状に形成されおり、円周リブ6は外周部
(エッジ寄り)と内周部(ネック部)とに形成され、内
周部のリブは部分的に分割されている。
上記のように構成された補強構造体4はその円錐部7
を振動板本体1の裏面側に接着することによって取り付
けられるが、このようにして構成されたコーン振動板A
は見掛け厚みをとることができると共に特に上記のよう
な放射リブ5と円周リブ6の交差部において両リブの頂
部5a,6aが連続しているため強度に優れ、また、FRPを含
んでいるため弾性率も充分であり、剛性に富んでいる。
を振動板本体1の裏面側に接着することによって取り付
けられるが、このようにして構成されたコーン振動板A
は見掛け厚みをとることができると共に特に上記のよう
な放射リブ5と円周リブ6の交差部において両リブの頂
部5a,6aが連続しているため強度に優れ、また、FRPを含
んでいるため弾性率も充分であり、剛性に富んでいる。
上記したように、放射リブ5は低周波でおきる釣り鐘
振動を低減させることができるから、高次に至る曲げ振
動をも振動レベルを低下させることができる。
振動を低減させることができるから、高次に至る曲げ振
動をも振動レベルを低下させることができる。
また、円周リブ6についてみると、外周部の円周リブ
6は中域における特性の山谷をフラット化する。この帯
域の周波数では振動板外周部自体が駆動点と固定端との
中間付近で振幅最大となる共振現象が生じる。従来の振
動板の振動モードをみると、第6図の3Bで示すように、
山(ピーク)部では屈曲現象が、谷(ディップ)部では
湾曲現象(捻れ)と屈曲現象とが生じている。この部分
を円周リブ6で補強することにより強度が上り、屈曲現
象や湾曲現象を少なくすることができ、従って周波数特
性がフラットになる。
6は中域における特性の山谷をフラット化する。この帯
域の周波数では振動板外周部自体が駆動点と固定端との
中間付近で振幅最大となる共振現象が生じる。従来の振
動板の振動モードをみると、第6図の3Bで示すように、
山(ピーク)部では屈曲現象が、谷(ディップ)部では
湾曲現象(捻れ)と屈曲現象とが生じている。この部分
を円周リブ6で補強することにより強度が上り、屈曲現
象や湾曲現象を少なくすることができ、従って周波数特
性がフラットになる。
内周部の円周リブ6は特に高域の分割振動現象を抑え
るのに効果があるが、これを全周に亘って回すとネック
部の厚さが増し、コーンの集中スティフネスが大きくな
って高域限界周波数が上昇するだけであるから、円周リ
ブ6を部分的に設ける。これによってネック周りが強化
されるのは勿論、ネックスティフネスの分散化が生じて
強度が平均化され、ネック部がゆがみにくくなってネッ
ク周りのローリング現象が極めて小さくなり、小さな分
割振動も生じなくなる。
るのに効果があるが、これを全周に亘って回すとネック
部の厚さが増し、コーンの集中スティフネスが大きくな
って高域限界周波数が上昇するだけであるから、円周リ
ブ6を部分的に設ける。これによってネック周りが強化
されるのは勿論、ネックスティフネスの分散化が生じて
強度が平均化され、ネック部がゆがみにくくなってネッ
ク周りのローリング現象が極めて小さくなり、小さな分
割振動も生じなくなる。
上記のように構成したコーン振動板を使用したスピー
カは、第5図のA(実線)で示すように、分割振動帯域
までかなりフラットな周波数特性を保つことができた。
カは、第5図のA(実線)で示すように、分割振動帯域
までかなりフラットな周波数特性を保つことができた。
この考案による補強構造体4は、屈曲現象、湾曲現
象、ローリング現象の全てに有効である。更に、分割振
動を少なくする方法として円錐部に通常の円周状コルゲ
ーションを追加することも可能であって、これにより一
層の効果を発揮する。
象、ローリング現象の全てに有効である。更に、分割振
動を少なくする方法として円錐部に通常の円周状コルゲ
ーションを追加することも可能であって、これにより一
層の効果を発揮する。
また、振動板のカーブが異なると屈曲や捻れによって
座屈する箇所も相違するから、補強構造体4を取り付け
る前に予め振動板本体の振動モードをとって弱い箇所を
確認し、内外周リブの間に数箇所の円周リブを追加する
ことができる。
座屈する箇所も相違するから、補強構造体4を取り付け
る前に予め振動板本体の振動モードをとって弱い箇所を
確認し、内外周リブの間に数箇所の円周リブを追加する
ことができる。
振動板全体の軽量化を図るためには円錐部7をなくし
てこの部分を抜き孔とすることもでき、また、材質とし
ては、パルプ、FRP、プラスチックフィルム等が適材で
ある。
てこの部分を抜き孔とすることもでき、また、材質とし
ては、パルプ、FRP、プラスチックフィルム等が適材で
ある。
次に、第5図に基づいて本考案に係る補強構造体を取
り付けた振動板Aのウーハスピーカと従来の振動板Bに
よるウーハスピーカの周波数特性を比較すると、本考案
によるものAは従来のものBに比して中域の山谷がフラ
ットになり、ピストンモーションが拡大していると共に
分割振動域が著しくフラットになっていることが判明す
る。
り付けた振動板Aのウーハスピーカと従来の振動板Bに
よるウーハスピーカの周波数特性を比較すると、本考案
によるものAは従来のものBに比して中域の山谷がフラ
ットになり、ピストンモーションが拡大していると共に
分割振動域が著しくフラットになっていることが判明す
る。
第6図は本考案によるものAと従来のものBとの各帯
域部における振動モードを比較した図であり、第6図で
は第5図の各帯域部の振動モードを示している。第6図
の1における1Bは第5図の100〜200Hz付近における従来
のものの振動モード解析であり、1Aは同部における本考
案によるものの振動モード解析である。従来のものは1B
においてはその右側に断面モードとして示すように、縦
分割し、全体に大きな釣り鐘振動が発生している。これ
に対し、本考案によるものは1Aおいては縦分割がなく、
釣り鐘振動が極めて少なく上下にピストン運動をしてい
る。2Bにおいてはその右側の断面モードで示すように、
ネック部aに対して外周部bが逆相で動くが、2Aにおい
てはaとbが同相で動いている。
域部における振動モードを比較した図であり、第6図で
は第5図の各帯域部の振動モードを示している。第6図
の1における1Bは第5図の100〜200Hz付近における従来
のものの振動モード解析であり、1Aは同部における本考
案によるものの振動モード解析である。従来のものは1B
においてはその右側に断面モードとして示すように、縦
分割し、全体に大きな釣り鐘振動が発生している。これ
に対し、本考案によるものは1Aおいては縦分割がなく、
釣り鐘振動が極めて少なく上下にピストン運動をしてい
る。2Bにおいてはその右側の断面モードで示すように、
ネック部aに対して外周部bが逆相で動くが、2Aにおい
てはaとbが同相で動いている。
第6図の2における3Bではコーンの外周変形が極めて
大きく、強度が不足する部分で屈曲が生じていると共に
外周がゆがんだ状態で止まっているため音圧が出ない。
これに対して3Aでは外周変形の歪みが矯正され、外周が
上下に動くため音圧が出る。4Bにおけてはコーンの内周
側で種々の分割振動を起こしているのに対し、4Aでは分
割振動レベルが少なくなっている。更に、第6図の3に
おける5Bでは内周側で撓みとローリング現象が生じてい
るが、5Aでは撓みやローリングは少なくなっている。
大きく、強度が不足する部分で屈曲が生じていると共に
外周がゆがんだ状態で止まっているため音圧が出ない。
これに対して3Aでは外周変形の歪みが矯正され、外周が
上下に動くため音圧が出る。4Bにおけてはコーンの内周
側で種々の分割振動を起こしているのに対し、4Aでは分
割振動レベルが少なくなっている。更に、第6図の3に
おける5Bでは内周側で撓みとローリング現象が生じてい
るが、5Aでは撓みやローリングは少なくなっている。
「考案の効果」 本考案に係る音響振動板の補強構造体によれば、法線
方向に延びるリブと円周方向に延びるリブが少なくとも
1箇の交差部を備え、しかも該交差部において両リブの
頂部が連続しているから、振動板本体が本来的に有する
強度不足の部分を補強することができて、釣り鐘振動、
屈曲振動、湾曲振動、ローリング現象、更には細かい分
割振動まで軽減するとができ、また、周波数帯域を分割
振動帯域までフラット化することができる。更に上記し
た釣り鐘振動の低減により低周波数の機械的2次歪を軽
減することができる等の効果があり、音響振動板、特に
ウーハー用コーン振動板等の補強構造体として最適であ
る。
方向に延びるリブと円周方向に延びるリブが少なくとも
1箇の交差部を備え、しかも該交差部において両リブの
頂部が連続しているから、振動板本体が本来的に有する
強度不足の部分を補強することができて、釣り鐘振動、
屈曲振動、湾曲振動、ローリング現象、更には細かい分
割振動まで軽減するとができ、また、周波数帯域を分割
振動帯域までフラット化することができる。更に上記し
た釣り鐘振動の低減により低周波数の機械的2次歪を軽
減することができる等の効果があり、音響振動板、特に
ウーハー用コーン振動板等の補強構造体として最適であ
る。
特に、内周部の円周リブを部分的に設けたから、ネッ
ク周りが強化されるのは勿論、ネックスティフネスの分
散化が生じて強度が平均化され、ネック部がゆがみにく
くなってネック周りのローリング現象が極めて小さくな
り、小さな分割振動も生じなくなる等の効果がある。
ク周りが強化されるのは勿論、ネックスティフネスの分
散化が生じて強度が平均化され、ネック部がゆがみにく
くなってネック周りのローリング現象が極めて小さくな
り、小さな分割振動も生じなくなる等の効果がある。
第1図乃至第4図は本考案に係る音響振動板の補強構造
体の実施例を示し、第1図は補強構造体を配置した状態
の振動板の断面図、第2図は補強構造体の斜視図、第3
図はリブ交差部の拡大平面図、第4図は補強構造体の底
面図である。 第5図は本考案に係る補強構造体を取り付けた振動板の
周波数特性と従来の振動板の周波数特性を比較した周波
数特性比較図、第6図の1乃至第6図の3は本考案によ
る補強構造体を取り付けたコーン振動板と従来の振動板
との振動モードを比較するための振動モード比較解析図
である。第7図は従来の複層構造の振動板を示す断面図
である。 1:振動板本体、2:表面層、3:裏層、4:補強構造体 5:方線方向に延びるリブ(放射リブ)、5a:頂部 6:円周方向に延びるリブ(円周リブ)、6a:頂部、7:円
錐部、8:交差部
体の実施例を示し、第1図は補強構造体を配置した状態
の振動板の断面図、第2図は補強構造体の斜視図、第3
図はリブ交差部の拡大平面図、第4図は補強構造体の底
面図である。 第5図は本考案に係る補強構造体を取り付けた振動板の
周波数特性と従来の振動板の周波数特性を比較した周波
数特性比較図、第6図の1乃至第6図の3は本考案によ
る補強構造体を取り付けたコーン振動板と従来の振動板
との振動モードを比較するための振動モード比較解析図
である。第7図は従来の複層構造の振動板を示す断面図
である。 1:振動板本体、2:表面層、3:裏層、4:補強構造体 5:方線方向に延びるリブ(放射リブ)、5a:頂部 6:円周方向に延びるリブ(円周リブ)、6a:頂部、7:円
錐部、8:交差部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−72032(JP,A) 特開 昭60−220699(JP,A) 実開 昭55−26955(JP,U) 実開 昭56−85489(JP,U)
Claims (1)
- 【請求項1】コーン型の音響振動板本体を補強するため
に該音響振動板本体の裏面側に接合される補強構造体で
あって、補強構造体は少なくとも1個の交差部をもつ法
線方向と円周方向とに延びるリブを備えていると共に交
差部におけるリブの頂部が連続していて立体連続体を構
成しており、円周方向に伸びる円周リブはエッジ寄りの
外周部とネック部寄りの内周部に形成され、内周部の内
周リブは部分的に設けられていることを特徴とする音響
振動板の補強構造体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1987020000U JP2538601Y2 (ja) | 1987-02-16 | 1987-02-16 | 音響振動板の補強構造体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1987020000U JP2538601Y2 (ja) | 1987-02-16 | 1987-02-16 | 音響振動板の補強構造体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63191799U JPS63191799U (ja) | 1988-12-09 |
JP2538601Y2 true JP2538601Y2 (ja) | 1997-06-18 |
Family
ID=30815103
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1987020000U Expired - Lifetime JP2538601Y2 (ja) | 1987-02-16 | 1987-02-16 | 音響振動板の補強構造体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2538601Y2 (ja) |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5472032A (en) * | 1977-11-18 | 1979-06-09 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Diaphragm |
JPS5526955U (ja) * | 1978-08-10 | 1980-02-21 | ||
JPS5685489U (ja) * | 1980-06-10 | 1981-07-09 | ||
JPS60220699A (ja) * | 1984-04-18 | 1985-11-05 | Hitachi Ltd | スピ−カ |
-
1987
- 1987-02-16 JP JP1987020000U patent/JP2538601Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63191799U (ja) | 1988-12-09 |
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