JP2537838B2 - 磁気記録装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、コンピュータ等に利用される外部記録装置
に使用するフロッピーディスク装置や磁気ディスク装置
等の磁気記録装置に関する。

従来の技術 従来この種の装置は、所要トラックに磁気ヘッドを移
動させて、記録媒体の位置検出信号を読み出し、磁気ヘ
ッドと記録トラックとのズレをステップモータへの電流
バランスを変化させて、マイクロステップ動作を行なう
たびに一定の微小衝撃入力を印加させてから、所要の電
流アンバランスをステップモータに与えるようにしたも
のである。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら、上記従来の磁気記録装置では、補正値
の大きさに関係なく、一定の量の微小補正をしていたた
め、補正量が大きい場合は、キャリッジの挙動がオーバ
ーシュートして安定状態になるのに時間がかかったり、
又、補正量が小さい場合は負荷側の摩擦のために充分補
正できないという問題があった。

本発明は、このような従来の問題を解決するものであ
り、補正値に対して正確に補正でき、記録トラックと磁
気ヘッドのズレ量を最小にすることによりトラック密度
の高い記憶容量の大きい優れた磁気記録装置を提供する
ことを目的とするものである。

問題点を解決するための手段 本発明は、上記目的を達成するために、記録再生する
磁気ヘッドと、この磁気ヘッドを固定するキャリッジ
と、このキャリッジを所要トラックに移動させるステッ
プモータと、上記磁気ヘッドと所要トラックとの位置ズ
レを判別する判別手段と、上記位置ズレ量に比例した補
正量を、上記ステップモータの各相の電流バランスに変
換してマイクロステップ動作を行なわせるマイクロステ
ップ発生器と、上記補正量が予め設定した補正量と比較
して大きいときには小さい微小衝撃入力を与え、この補
正量が小さいときには大きい微小衝撃入力を与えるよう
に、微小衝撃値を変化させて衝撃出力値を出力するゲイ
ン調整器と、このゲイン調整器の出力信号と上記マイク
ロステップ発生器の出力信号とを合成して上記ステップ
モータに印加するステップモータ駆動回路とを備えると
いう構成にしたものである。

作用 本発明は、上記のような構成により、次のような効果
を有する。すなわち、位置ズレ量に応じた微小衝撃入力
が印加されると、ステップモータに連結されたキャリッ
ジに微小衝撃力が印加され、小さな位置ズレ量の時でも
充分摩擦力を低下でき、位置ズレ量に応じたマイクロス
テップ動作が可能となる。次に電流のアンバランスを所
要の値にすると、このアンバランス分だけキャリッジが
スムーズに低摩擦で移動する。従って、ステップモータ
に印加される電流アンバランスに対して正確にキャリッ
ジを移動でき、ヘッドと所要トラックとのズレ量によら
ず安定した補正が可能となり、上記ズレ量が最小にでき
る利点を有することによりトラック密度を高められる効
果を有する。

実 施 例 第１図は本発明の一実施例の構成を示すものである。
第１図において１は記録媒体であり、スピンドルモータ
２により回転される。３は磁気ヘッドであり、キャリッ
ジ４に固定されておりステップモータ５に連結されてい
る。６はマイクロコンピュータでありマイクロステップ
発生回路７及び微小衝撃発生器８に制御量と制御信号を
出力する。９はゲイン調整器であり、微小衝撃発生器８
からの微小衝撃をマイクロステップ発生回路７からの制
御量にて判断し、ゲインの調整をおこなう。10はステッ
プモータ駆動回路である。

次に上記実施例の動作について説明する。上記実施例
において、磁気ヘッド３が、トラック位置情報を読み出
し、マイクロコンピュータ６に出力する。マイクロコン
ピュータ６は、上記位置情報をもとに演算を行ない磁気
ヘッドに対する補正量を算出する。マイクロコンピュー
タ６は、補正量と補正方向、及び制御信号をマイクロス
テップ発生回路７と微小衝撃発生器８に出力する。微小
衝撃発生器８は、電流のアンバランスが発生する時のみ
微小衝撃をゲイン調整器９に出力する。ゲイン調整器９
は、微小衝撃入力を受けると、マイクロステップ発生回
路７の補正量に応じてゲインを可変して最適衝撃出力値
をステップモータ駆動回路10に出力する。

ゲイン調整器９の動作を第２図に示す。第２図におい
て、タイミング（ａ）では補正量が直前と比較して小さ
いので、可変微小衝撃入力を大きくし、反対に、タイミ
ング（ｂ）では補正量が直前と比較して大きいので、可
変微小衝撃入力を小さくしている。ステップモータ駆動
回路10は、上記ゲイン調整器９とマイクロステップ発生
回路７の出力をステップモータ５に出力させて、ステッ
プモータ５を駆動させる。

従って、上記実施例によれば、補正量に応じた微小衝
撃信号が、ステップモータ５を通してキャリッジ４に伝
達される。すると小さな補正量の時でも充分摩擦力を低
下でき、補正量に対して、正確に、より速く磁気ヘッド
３を移動させることが可能になり、所要トラックと磁気
ヘッド３の位置ズレ量を最小にできるという利点があ
る。従ってトラック密度を増大でき、記憶容量の増大が
できる効果がある。

第２図は、本発明による補正量、可変微小衝撃入力、
マイクロステップ出力、及びキャリッジの移動を示すも
のであり、従来例が、オーバーシュートや微小衝撃の不
足により、正確な位置補正ができないことに対して、本
発明が微小衝撃のゲインを変化することにより、より正
確な位置補正ができる。

発明の効果 本発明は上記実施例より明らかなように、ステップモ
ータ駆動回路に、位置ズレ量に応じ、補正量が直前と比
較して小さいときは微小衝撃入力を大きくし、反対に、
補正量が直前と比較して大きいときは微小衝撃入力を小
さくして、微小衝撃を印加した後に、所要の電流アンバ
ランスをステップモータに与えるように構成したもので
あり、簡単な回路又はプログラムの追加により、より正
確にヘッドを速く位置補正できるという利点がある。従
ってトラック密度を上げることができ、記憶容量を増大
するという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例における磁気記録装置のマイ
クロステップ動作のブロック図、第２図は同装置の主要
信号を示すタイミング図である。 １……記録媒体、２……スピンドルモータ、３……磁気
ヘッド、４……キャリッジ、５……ステップモータ、６
……マイクロコンピュータ、７……マイクロステップ発
生器、7a……補正量出力、８……微小衝撃発生器、９…
…ゲイン調整器、10……ステップモータ駆動回路。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】記録再生する磁気ヘッドと、 この磁気ヘッドを固定するキャリッジと、 このキャリッジを所要トラックに移動させるステップモ
   ータと、 上記磁気ヘッドと所要トラックとの位置ズレを判別する
   判別手段と、 上記位置ズレ量に比例した補正量を、上記ステップモー
   タの各相の電流バランスに変換してマイクロステップ動
   作を行なわせるマイクロステップ発生器と、 上記補正量が予め設定した補正量と比較して大きいとき
   には小さい微小衝撃入力を与え、この補正量が小さいと
   きには大きい微小衝撃入力を与えるように、微小衝撃値
   を変化させて衝撃出力値を出力するゲイン調整器と、 このゲイン調整器の出力信号と上記マイクロステップ発
   生器の出力信号とを合成して上記ステップモータに印加
   するステップモータ駆動回路とを備えた磁気記録装置。