JP2537497B2 - 光フアイバを開裂する方法及び装置 - Google Patents

光フアイバを開裂する方法及び装置

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、光フアイバを開裂するための方法と装置に
関し、より詳細には、切り目位置において切り目の入つ
た光フアイバを切断する方法と装置に関する。
発明の背景 光フアイバによるデータ伝送の発達に伴い、タツプや
スプライス等を設ける位置において、光フアイバシステ
ムの伝送能力を最大にするためには、接続される光フア
イバを適正に整合して伝送損失を減少することが大切で
あることが知られている。また、接続すべき光フアイバ
の端面を適正なものにすれば、光フアイバの端面での伝
送損失が減少出来ることも知られている。滑らかな鏡の
ような仕上げを有することにより端面を横断する大きな
光フアイバ伝送領域を得られることが大いに望まれてい
る。更に、光フアイバ端面が光フアイバの軸心に対して
ほぼ直交することも必要である。
このようにほぼ直交し、完全に平坦な面を有するよう
にするための多くの光フアイバ開裂器具が知られてい
る。これ等の器具は、光フアイバの表面に切り目を入れ
るため光フアイバと接触するようになされた切り目刃を
用いている。この器具は、切り目位置の両側において光
フアイバに軸方向の適当な張力を与えて光フアイバを分
割すると言う点において1つの欠点を有している。切り
目位置の1つの側から軸方向の張力を加えると、より良
好な開裂表面が得られる。
この種の光フアイバ終端器具には各種の形式がある。
例えば、1980年10月28日発行の米国特許第4,229,876号
には、フアイバの表面に切り目を入れる前にフアイバを
軸方向の張力下に配置された光フアイバ切断器が開示さ
れている。この技術によれば、更に優秀な光フアイバ端
面が得られる。しかしながら、1980年5月13日発行の米
国特許第4,202,475号及び1982年3月30日発行の米国特
許第4,322,025号には、非張力光フアイバに切り目を入
れた後、切り目位置の両側から軸方向の張力を与え、開
裂させる光フアイバ切断器具が開示されている。これら
の特許は、この手順が良好な光フアイバ端面を提供す
る。また、切り目位置の両側で光フアイバを長手方向に
引張る様にして軸方向の張力を与え、切り目を入れた光
フアイバの効果的な切断法も知られている。この種の装
置は、1983年2月8日に発行され、本発明の出願人に譲
渡された米国特許第4,372,048号に開示されている。
現在、光フアイバ切断器具は更に発達し、切り目位置
の周囲で長手方向に引張ると同時に曲げてそれを切断出
来る装置も現れている。本発明の出願人に譲渡された19
83年1月31日出願の米国特許出願第462,571号には、先
ず光フアイバに切り目を入れ、その後軸方向にオフセツ
トして曲げ、更に長手方向に引張り切断する器具が開示
されている。この構成の器具は、所望の質を有する端面
を備えたフアイバの終端面を提供するが、実際に適用す
るにあたつて若干煩わしい手順が必要である。従つて、
切り目を入れ、光フアイバに軸方向の張力を与える適当
な技術を与えることで好適な終端面を形成し、かつ使用
が簡単で操作の適用範囲が広い器具が望まれている。
現在の光フアイバ開裂器具は大きく分けて2つの形が
あり、1つは光フアイバケーブルから延在する裸のフア
イバを開裂し、もう1つのものは、光フアイバコネクタ
もしくはフエルール内で終端されたフアイバを開裂する
器具である。後者の器具は明らかに実際の応用に有利で
ある。非接続形のフアイバ器具のフアイバ器具は、前述
の米国特許第4,202,475号及び第4,322,025号に開示され
ており、一方接続形フアイバ開裂器具は前掲の米国特許
第4,229,876号に示されている。接続形フアイバに適用
出来る器具を提供することが好ましい一方で、接続化に
つきものの問題を克服する必要がある。
これ等の器具における大きな問題は、フアイバフエル
ールの外端に非常に近いところでフアイバを開裂する能
力の問題である。更に、フエルールの外端から所定のか
つ一定の距離離れている開裂されたフアイバの端面を提
供することが重要である。開裂器具へのフアイバの不適
切な挿入、すなわちフエルールの変形、または開裂器具
内へのコネクタの挿入しすぎのため、フエルールの端部
に関してフアイバの長さが異なつてしまう。光フアイバ
コネクタ内に収容し、繰返し使用出来るように一定かつ
所定の長さのフアイバ終端を提供するため機具内でコネ
クタを整合させる光フアイバ開裂器具が望まれている。
発明の要約 本発明の目的は、その長手方向に沿つて、光フアイバ
を開裂するため光フアイバ開裂装置を提供することであ
る。
本発明の更に詳細な目的は、好適な終端面を与えるた
め切り目位置において光フアイバを切断する方法と装置
を提供することである。
前述及び他の目的を達成するため、本発明の方法及び
装置においては、光フアイバは光フアイバ開裂器具内に
支持されている。作動自在の開裂手段は、それに沿つた
位置で光フアイバに切り目を入れるため光フアイバの近
傍のハウジング内に移動自在に支持されている。フアイ
バ切断手段は、切り目位置から離れた末端部のフアイバ
に係合し、切り目位置において軸方向の張力を与え、フ
アイバを切断する。
これから説明するより特殊な実施態様においては、ハ
ウジングが光フアイバの一部を延在させた光フアイバフ
エルール内に光フアイバを収容している。フアイバに切
り目を入れるためフアイバフエルールの近傍のハウジン
グ上には作動自在の開裂手段が支持されている。作動自
在のフアイバ切断手段はフアイバ切断手段はフアイバを
把持し、フアイバを軸方向に曲げ、引張つて、切り目位
置でフアイバを切断する。開裂手段とフアイバ切断手段
とを作動させるため作動手段が設けられている。
本明細書において用いられる用語「開裂」とは、所定
位置で切り目を入れた光ファイバの切り目位置に所定の
力を与えることで、光ファイバを最終的に折る(切断す
る)ことを意味するものである。結晶の劈開現象に類似
している。
好適な実施例の詳細な説明 第1図から分るように、光フアイバケーブル10はコネ
クタ組立体12内で終端している。光フアイバケーブル10
はプラスチツク被覆16から延在する光伝送フアイバ14か
ら成る従来の光フアイバケーブルである。光フアイバケ
ーブル10はプラスチツク被覆16を切開する方法でフアイ
バ14を露出させて延伸させたものである。コネクタ組立
体12は、コネクタ本体18、後部ケーブル収容スリーブ20
及び延伸するフアイバ出口用のフエルール22とから成
る。コネクタ本体18は、フエルール22近傍のその一端部
に係合光フアイバコネクタのような他の光フアイバ装置
に螺合収容されるように螺刻部分を有している。第1図
に示すように、フエルール22は1983年8月23日出願の米
国特許第527,438号に示された形式のものである。
第2及び3図には、光フアイバ開裂器具(cleaving t
ool)30が示されている。開裂器具30は、長尺でほぼ矩
形のハンドル32と上部作動ハウジング34とを有してい
る。開裂器具30は更に、以下詳細に説明するように、開
裂器具の手動操作のためハウジング34上に固定部材によ
り支持された作動自在レバー36を備えている。
ハウジング34は、横方向で上方に開口したスロツト38
を有しており、スロツト38により、コネクタ20に支持さ
れた光フアイバ14は垂直方向に挿入自在に収容される。
スロツト38の近傍において、ハウジング34は、コネクタ
20の螺合受け口となる外部に螺出した延長スリーブ39を
備えている。以降詳細に述べるように、スリーブ39に対
してコネクタ20を螺合取付けすると、スロツト38の長手
方向延長部に沿つて、コネクタ20と光フアイバケーブル
10とは軸方向に進行移動する。載置表面35が延長スリー
ブ39を支持している。好ましくは、ハウジング34は、ハ
ウジング34内に収容された開裂器具30の内部機構に接近
出来るようにプラスチツク製の取外自在カバー34aを有
している。ハウジング34内に取外自在に支持されたハン
ドル32も好ましい実施例では好適な硬い金属で出来てい
る。
次に第4図により、光学的開裂器具30を説明する。開
裂器具30のハウジング34はその内部にフアイバ開裂モジ
ユール40を支持している。開裂モジユール40は、開裂モ
ジユール40の基盤をなす支持部材42を含んでいる。垂直
に延在するアーム44が支持部材42から延在しており、開
裂部材組立体46を支持している。開裂部材組立体46は、
フアイバ14上で移動自在に配置される開裂部材48を含
む。開裂部材48は、開裂部材48とフアイバ14とを移動自
在に係合する一対の平行な片持ちバネビーム49a及び49b
によつてアーム44上に支持されている。可撓性バー50
が、平行な片持バネビーム49a及び49bのバネ運動を生じ
させるため片持ちバネビーム49a及び49bの上に支持され
ている。開裂部材組立体46の操作は、第4図に示すよう
に、本発明の出願人に譲渡された、1985年3月12日発行
の「光フアイバの開裂装置」と称する米国特許第4,503,
744号に記載のものとほぼ同様である。
しかしながら、上記の米国特許第4,503,744号におい
ては、開裂部材は、延伸する長尺のフアイバに対して横
方向にある支持体から延在している。本発明において
は、開裂部材は、(例えば、片持ちバネビーム49a及び4
9bがフアイバ14に対して平行に延在しているように)長
尺のフアイバに対してほぼ平行の方向で支持されてい
る。このように配置することで、開裂部材48がファイバ
14に対して固定状態に配置された場合、フアイバに沿つ
たより精密かつ正確な開裂配置が行なえる。開裂部材48
はフアイバ14に対して平行方向には全く移動できない。
衝激もしくはその他の振動によりビーム49a及び49bを動
くことによつて生ずる開裂部材48の偶然の動きは、フア
イバ14に対して開裂部材48の長手方向の位置を変えるこ
とはない。
可撓性バー50と接触配置されて、開裂モジユール40
は、開裂部材組立体46に対して開裂運動を行なわせる作
動、伸縮ともに自在であり、プランジヤ型の機構52を支
持している。プランジヤ機構52は、軸方向に整列した一
対のロツド56と58を伸縮自在にする機構ハウジング54を
含んでいる。移動自在の第1ロツド56は、機構ハウジン
グ54の一端に支持されて、以下に詳細するようにレバー
36の動きにつれて機構ハウジング54内に挿入自在であ
る。第1ロツド56が、機構ハウジング54内に前進移動す
ると、第2ロツド58が外方へ移動し、開裂部材組立体46
の可撓性バー50と接触して移動し、可撓性バー50をたわ
ませることで片持ちバネビーム49a及び49bをたわませ
て、開裂動作を開始する。第1ロツド56が更に前進する
と、第2ロツド58を更に移動させ、間接的に開裂部材48
を動かしフアイバ14に切り目を入れる。プランジヤ機構
52は、伸縮機能を有しており、そのため、第1ロツド56
を更に挿入し続けると、第2ロツド58は直ちに後退す
る。このように、第1ロツド56の直線運動が続けられて
も、その運動は第2ロツド58に直接伝達されることはな
い。従つて、第2ロツド58が後退するとたわんだ可撓性
バー50と片持ちバネビーム49a及び49bは解放されて、開
裂部材組立体46は、以下に詳述する、切り目位置から後
退する。
プランジヤ機構52の位置は、ハウジング34内で垂直方
向に調整自在である。この調整により、フアイバ14が開
裂される位置での力の量を調整することが出来る。例え
ば、プランジヤ機構52が支持部材42に接近すればするほ
ど、片持ちバネビーム49a及び49bのたわみが生じる。こ
の結果、より大きな力が開裂部材48によつてフアイバ14
に加えられる。
開裂モジユール40は、バネ60の付勢力に抗してハウジ
ング34内に支持されている。バネ60は、フアイバ14の長
手方向軸心に対して平行な方向に開裂モジユール40にバ
ネの付勢力を与える。コネクタ20をスリーブ39(第2及
び3図)に対して螺合取付けすることで生じるコネクタ
20の長手方向の動きにより、フエルール20の端面22a
は、支持表面42の一体成形された停止面42aと係合す
る。ハウジング34内にコネクタ20を螺合挿入していく
と、開裂モジユール40はバネ60の付勢力に抗して移動す
るようになる。開裂部材48が支持部材42に対して固定状
態で支持されているので、開裂部材48は、常に停止面42
aに対して一定の距離離れた位置であり、かつフエルー
ル22の端面22aに対して固定した位置でフアイバ14を開
裂できる。コネクタ20がフエルール22の端面22aが停止
面42aと当接する位置まで挿入されているうちは、フア
イバ14は、常にフエルール22の端面22aに対して所定か
つ固定された位置で切り目をつけられる。過挿入による
不都合は、開裂モジユール40のバネ付勢運動により防ぐ
ことが出来る。固定した開裂モジユールの場合は、コネ
クタ20の過挿入によるフエルールへの損傷は避けられ
る。固定板35の外壁とコネクタ体18の前面とで形成され
る一対の係合停止部材はコネクタ20の軸方向移動を制限
する。
更に、ハウジング34は、開裂モジユール40から離間し
た位置でフアイバ切断手段70を支持している。フアイバ
切断手段70は、一対のフアイバ引張部材72と74とから成
つている。各フアイバ引張部材は、第4図に示す形に曲
げられた長尺のバネ部材から成形されている。フアイバ
引張部材72と74は、板バネ材料で作られることが好まし
い。第1の引張部材72はハウジング34の一端に固定配置
された固定部材である。固定のフアイバ引張部材72は固
定基盤72a、片持ち状に延在する部分72b及び垂下するフ
アイバ支持体72cとから成つている。第2のフアイバ引
張部材74は、形は第1のフアイバ引張部材と同じである
が、第1のフアイバ引張部材に対向して配置される。各
延在するフアイバ支持部材、すなわち引張部材72の72c
と引張部材74の74cは、それぞれフアイバ14と係合する
フアイバ係合パツド73a及び73bとを有している。係合パ
ツド73a及び73bは、フエルール22から離間したフアイバ
14の一部を加締め、固定するため弾性を有する材料から
成形することが好ましい。移動自在のフアイバ引張部材
74は、支持バー76により支持部材74aに沿つて支持され
ている。支持バー76は、第4図に示すように、垂直方
向、すなわち固定の引張部材72の方向へ移動するため、
レバー36と係合自在である。案内部材77は、その内に支
持バー76を摺動させて収容する。案内部材77が、移動自
在の引張部材74の揺動を阻止する。以下詳細に示すよう
に、レバー36が作動されると、移動自在のフアイバ引張
部材74は固定のフアイバ引張部材72の方向へ移動して、
それと係合し、その間にフアイバ14を加締め、フエルー
ル22近傍の切り目位置にあるフアイバを切断させる。
本発明の開裂器具30の各部材について説明してきた
が、その操作は、第5,6及び7図の概略図に基づいて以
下に説明される。
第5a図を参照すると、ハウジング34は、バネ60と接触
して、開裂モジユール40を支持している。ハウジング34
は、さらに固定のフアイバ引張部材72も支持している。
ハウジング34に対して移動自在に支持されたレバー36
は、移動自在のフアイバ引張部材74を支持し、プランジ
ヤ機構52と係合するように配置されて、以下のように開
裂部材組立体46を作動させる。長手方向軸心14aはフア
イバ14が開裂器具30内に配置される軸心を表わしてい
る。
A.ばね付勢された開裂モジユールの作用 第5a図に示すように、開裂モジユール40はハウジング
34の搭載板35に隣接して位置するものとして示されてい
る。ばね60は開裂モジユール40をこの位置に付勢してい
る。
第5b図に移つて、そこから延びるフアイバ14を備えた
金輪22は、搭載板35の開口35aを介してハウジング34内
に挿入されている。挿入時に、金輪22の前面22aは支持
部材42のストツプ面42aに係合する。上述した如くコネ
クタ12のねじ付属品により金輪22が更に搭載板に挿入さ
れると、開裂モジユール40は板35から遠ざかる方向のば
ね60の付勢力に抗して移動する。開裂要素48が支持部材
42に関して固定されるとき、開裂要素48はフアイバ14の
上方において金輪22の前面に関して固定された位置に位
置決めされる。金輪22のハウジング34内への挿入量に拘
らず、開裂要素48の金輪22の前面22aに対する相対移動
は、維持される。開裂要素48がフアイバ14を打つ正確な
位置は、要素48の構造及び支持板42に関する要素48の位
置によつて決定されることに注目されたい。また、この
正確な構造により、フアイバ14は直接に又は金輪22の前
面22aの若干内方において開裂されることも注目された
い。しかしながら、ここに示す実施例のように、フアイ
バ14はちようど金輪22の前面22aの若干内方で開裂され
る。このように金輪22の前面22aの若干内方でフアイバ
を開裂する技術については、上記米国特許出願第462,57
1号に図示及び記載されている。開裂モジユール40をハ
ウジング34内に移動可能に位置決めすることにより、フ
アイバ14の繰返し開裂位置が正確になる。また、開裂モ
ジユール40の移動は、金輪22のハウジング34内への及び
支持部材42のストツプ面42aに向かつての挿入時におけ
る損傷を防止する。
B.光フアイバ14の切り目入れ 再び第5b図を参照すればフアイバ14は、開裂要素48に
よつて開裂されるべく位置決めされて示されている。レ
バー36は手動装置動作(第3図)により駆動され、これ
はハンドルを握つてレバー36の平坦部36a上に押し上げ
ることにより行なわれる。
第5c図を参照すると、レバー36が矢印Aにて示す方向
に押圧されるとき、第1ロツド56が機構52内に挿入さ
れ、これにより矢印Aで示すように第2のロツド58の対
応する移動が引き起こされる。第2のロツド58の移動に
より可撓性バー50がたわみ、さらに平行な片持ばり49a
及び49bがたわむ。その結果、開裂要素48がフアイバ14
に係合し、金輪22の前面22aに隣接した位置においてフ
アイバ14に切り目が入れられる。引き続いてレバー36を
押圧すると、開裂要素48はフアイバ14の切り目入れの後
で第5b図に示すように当初の位置に復帰するために第1
のロツド56も引き続いて内方に移動し、その地点で第2
のロツド58は後退する。上述したように、開裂要素48に
よるフアイバ14の切り目入れは、前記特許744内に図示
及び記載されたのと類似の方法により達成される。
プランジヤ型装置52が、フアイバ14の開裂の後に第2
のロツド58を後退させるとき、レバー36の引き続く押圧
は開裂要素組立体46をそれ以上移動させない。こうし
て、レバー36が一つの連続した運動をしている間に、フ
アイバ14の開裂及び引き手段70の作動は連続した相互依
存の工程により達成される。従つて、引き手段70は第6a
図から第7図を参照して説明する。
C.切れ目をつけたフアイバ14の切断 第6a図に示されるように、フアイバ14の先端部14cは
フアイバ切断装置70のフアイバ引張り要素72と74間に延
びている。第6a図示の位置はフアイバ14への切れ目付け
工程・に先だつ第5a図の位置と同様である。この位置に
おいて、フアイバ14の先端は固定の引張り要素72の係合
用パツド73に近接して位置している。フアイバの径や装
置の精度にある程度の変化があるので、フアイバ14の先
端部14cは固定引張り要素72の係合用パツド73近辺に隔
置されていても、又、係合用パツド73に当接係合してい
ても良い。
第6b図において、フアイバ切断装置70は(第5c図の)
フアイバ切れ目付け中の位置と同様の位置に示されてい
る。可動フアイバ引張り要素74はフアイバ切れ目付け中
に(図示なき)レバー36の変位の影響下に固定フアイバ
引張り要素72方向へと動かされフアイバ14に近づく。フ
アイバに切れ目付けする時、可動引張り要素74の係合パ
ツド73bはフアイバ14に係合しておらず、この好適例で
はフアイバ14の先端部14cはフアイバ14の切れ目付け時
に支持されていない。プランジヤ機構52が(第5c,5d図
の)第2ロツド58を引つ込めるために与えられているの
で、レバー36を更に押圧して可動引張り要素74のみを変
位させる。
第6c図において、レバー36が更に押圧されると可動引
張り要素74がフアイバ14と係合するように移動する。可
動引張り要素74の係合パツド73bはフアイバ14に接す
る。フアイバ14はその後固定引張り要素72の係合パツド
73aに押しつけられる。従つて、フアイバ14の先端部14c
は当初のフアイバ軸14aに実質的に平行にかつフアイバ
軸14aの平面より外へと移動せしめられる。この移動に
より切れ目を付した位置にわずかなテンシヨンが生じる
が、この移動では切れ目付け位置でフアイバを切断する
にはテンシヨンが不十分である。第6c図に示すように、
係合パツド73aと73bはフアイバ14に押しつけられパツド
間にフアイバ中央位置14bを固定する。レバー36を更に
移動させる前に、フアイバ中央位置14bはハウジング壁3
7から距離S1のところにあり、軸14aにほぼ沿つて位置し
ている。
第6d図に、可動引張り要素74を更に移動させた場合の
結果が示されている。可動フアイバ引張り要素74が矢印
A方向に更に移動せしめられると、固定のフアイバ引張
り要素72と可動のフアイバ引張り要素74との合成移動が
起こる。
ここで固定のフアイバ引張り要素72に関し、可動のフ
アイバ引張り要素74の移動により、片持ち梁部72bが第6
d図に示されるように垂直、水平両方向の成分を持つ方
向に偏向される。同様に、可動引張り要素74の片持ち梁
部74bの偏向も垂直、水平両方向への同様の移動を行
う。従つて、係合パツド73a、73bは可動引張り要素74の
移動の影響下に第6d図に示されるように上方に移動する
とともに、ばね性のある片持ち梁部72b、74bのばね移動
のためハウジング壁37より離反して外へと移動する。従
つて、係合パツド73a、73b、故に、これらパツド間に固
定されるフアイバ中央位置14bは垂直、水平両方向へと
移動する。フアイバが(軸14cを離れて)垂直方向へ移
動する量は距離dである。フアイバ中央位置14bの水平
方向への移動はハウジング壁37に対し当初距離S1から距
離S2へとなる。
フアイバ中央位置14bはその当初位置から垂直方向に
距離d、水平方向に距離(S2−S1)だけ変位したことに
なる。従つて、係合パツドとパツド間に固定されるフア
イバ中央位置の示す全変位は垂直、水平間のある方向と
なる。この変位をベクトル表示したものを第7図に示
す。第7図において、フアイバ中央位置14dの実際の移
動は水平ベクトル(S2−S1)と垂直ベクトルdの合成ベ
クトルrとなる。固定および可動の両フアイバ引張り要
素72,74の移動により引き起こされる上記の合成移動に
よつて、フアイバの切れ目付け位置回りの曲げと切れ目
付け位置から離れる方向への軸方向の引張りとが同時に
起こる。かかる移動により生ずる引張りがフアイバの耐
限界を越えるとフアイバは切れ目付け位置で破断しほぼ
直角の端面を残す。この破断点を越えると、レバー36は
解放されフアイバの切断端は装置30より落下する。トリ
ガであるレバー36が部分的にのみ押圧されてフアイバが
破断するには不十分な曲げと引張りを生ずるのを防止す
るため、装置30の全工程終了前にトリガであるレバー36
が解放されないようにする市販のフルストローク強制機
構が装置30に与えられている。各種機器用のかかる機構
の1つとして本出願人により製造、販売されるシユアー
ステーク(SHURE−STAKE,商標名)がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、光フアイバコネクタ組立体内で終端する光フ
アイバケーブルを示す図であり、 第2図は、本発明の光フアイバ開裂装置の斜視図であ
り、 第3図は、内部に接続されるフアイバを挿入された第2
図の開裂装置の一部を示す図であり、 第4図は、開裂機構の内部を示すためカバーを取りはず
して示す、第2及び3図の光フアイバ開裂装置の上面図
であり、 第5aないし5d図は、本発明の開裂装置の作動を示す図で
あり、 第6aないし6d図は、光フアイバを切断させる本発明の開
裂装置の他の操作を示す図であり、 第7図は、本発明の開裂装置に加わわるベクトル力の概
略を示す図である。 〔主要部分の符号の説明〕 光フアイバ……14 コネクタ……20 フエルール……22 開裂器具……30 ハウジング……34 フアイバ切断手段……70
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アンソニー エフ.ククロ,ジユニア アメリカ合衆国.ニユージヤーシイ,サ マーセツトカウンテイ,ブリツジウオー ター,デユヴアル ストリート 53 (56)参考文献 特開 昭59−176705(JP,A) 特開 昭62−43604(JP,A) 実開 昭58−105501(JP,U)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フェルール内に保持され、そこから延在す
    る長尺の光ファイバを開裂する装置において、 該フェルールを固定状態に支持するハウジングと、 該フェルール近傍のハウジング上に移動自在に支持さ
    れ、該光ファイバの切り目位置において該光ファイバに
    切り目を入れるための作動自在の開裂手段と、 該切り目位置から距離をおいた末端部の第2位置で該光
    ファイバを把持するための引張バネ部材を有する作動自
    在のファイバ切断手段と、 から成り、該引張バネ部材は直線状の光ファイバの軸心
    にほぼ直交する第1の方向の移動及び該第1方向の移動
    と同時であり直線状の光ファイバの軸心にほぼ平行でか
    つ該切り目位置から離れる第2の方向の移動によって生
    じる力を該光ファイバに与え、該光ファイバは該切り目
    位置で切断され、前記引張バネ部材は、前記第2位置で
    該光ファイバを支持するため前記ハウジング内に支持さ
    れた第1の引張バネ部材と該第1の引張バネ部材との係
    合運動のため該ハウジング内に支持され、該第2位置で
    該光ファイバを把持する第2の引張バネ部材とから成
    り、前記第1及び第2の引張バネ部材の一方は他方に対
    して相対的に移動自在であることを特徴とする光ファイ
    バ開裂装置。
  2. 【請求項2】前記開裂手段を前記光ファイバに切り目を
    入れるために作動させ、続けて前記切り目位置において
    該光ファイバを切断するため前記切断手段を作動させる
    作動手段とから成ることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項に記載の光ファイバ開裂装置。
  3. 【請求項3】前記開裂手段は、前記フェルールと係合自
    在であり該フェルールと当接整合する長尺の支持部材
    と、該支持部材上に移動自在に支持され、該開裂手段の
    作動により該支持部材の方向へ移動して前記光ファイバ
    に切り目を入れるファイバ開裂部材とを備えていること
    を特徴とする特許請求の範囲第2項に記載の光ファイバ
    開裂装置。
  4. 【請求項4】前記ハウジングは、その上に前記フェルー
    ルを支持し前記支持部材と当接関係にするフェルール保
    持部材を有していることを特徴とする特許請求の範囲第
    3項に記載の光ファイバ開裂装置。
  5. 【請求項5】前記第1の引張バネ部材は前記ハウジング
    内に固定支持されており、前記第2の引張バネ部材は前
    記ハウジング内に移動自在に支持されていることを特徴
    とする特許請求の範囲第1項に記載の光ファイバ開裂装
    置。
  6. 【請求項6】前記力は合成力であり、前記第1及び第2
    の引張バネ部材は前記第1及び第2の方向において同時
    に前記光ファイバに前記合成力を与えることを特徴とす
    る特許請求の範囲第5項に記載の光ファイバ開裂装置。
  7. 【請求項7】前記第1及び第2の引張バネ部材は、対向
    して離隔したファイバ係合パッドを有することを特徴と
    する特許請求の範囲第5項に記載の光ファイバ開裂装
    置。
  8. 【請求項8】光ファイバフェルール内に支持された長尺
    の光ファイバを開裂する方法において、 所定の軸心に沿って該光ファイバを保持し、 第1位置において該光ファイバに切り目を入れ、 該第1位置から離隔した第2位置において該光ファイバ
    を把持するため、前記ハウジング内に支持された第1の
    引張バネ部材と、該第1の引張バネ部材に対して相対的
    に移動自在であり、該第1の引張バネ部材との係合運動
    のため該ハウジング内に支持され該第2位置で該光ファ
    イバを把持する第2の引張バネ部材とから成る一対の引
    張バネ部材により前記第2位置で前記光ファイバを把持
    し、 前記一対の引張バネ部材により直線状の光ファイバの軸
    心にほぼ直交する第1の方向の移動及び直線状の光ファ
    イバの軸心にほぼ平行でかつ該切り目位置から離れる第
    2の方向の移動によって生じる力を該光ファイバに与
    え、それにより該光ファイバを該切り目位置で切断する
    ため、前記第2位置を該光ファイバの軸心にほぼ直交す
    る方向に変位させること該切り目位置から長手方向に該
    第2位置を引っ張ることとを同時に行うため該第2位置
    を移動させる、 光ファイバの開裂方法。
  9. 【請求項9】前記第1の引張バネ部材は前記ハウジング
    内に固定支持されており、前記第2の引張バネ部材は前
    記ハウジング内に移動自在に支持されていることを特徴
    とする特許請求の範囲第8項に記載の光ファイバ開裂方
    法。
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