JP2537472Y2 - 根菜類の洗浄装置 - Google Patents

根菜類の洗浄装置

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JP2537472Y2
JP2537472Y2 JP1996007500U JP750096U JP2537472Y2 JP 2537472 Y2 JP2537472 Y2 JP 2537472Y2 JP 1996007500 U JP1996007500 U JP 1996007500U JP 750096 U JP750096 U JP 750096U JP 2537472 Y2 JP2537472 Y2 JP 2537472Y2
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明照 川上
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上越農機株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は主として薩摩芋や人参等
の根菜類の洗浄装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】薩摩芋等の根菜類の従来の洗浄装置は、
実公昭57−48397号に示すように複数の細長の回
転ブラシ体を並架して洗浄凹部を形成し、洗浄凹部内に
投入した被洗浄物に洗浄水を注ぎながらブラシ体を回転
させて、洗浄を行うものである。
【0003】また被洗浄物の取り出しは、洗浄凹部の前
面(回転ブラシ体の架設軸方向に対面する側)に開閉扉
を設けて、この前面扉より取り出したり(実公昭60−
1587号参照)、或は洗浄凹部の側面に開閉扉を設け
て、この側面開閉扉より取り出している(実公昭58−
1200号参照)。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところで前記の洗浄装
置の並架した細長の回転ブラシ体による薩摩芋の洗浄
は、必ずしも効率的な洗浄であるとは言えない。薩摩芋
の表面には凹部が存在し、ブラシ体のブラシ毛が凹部に
入り込んで、その表面を強く擦るようにはなっていな
い。
【0005】また被洗浄物の取り出しに際して、前面扉
を設けたものは、取り出し時に回転ブラシ体を動作せし
めて被洗浄物を前面扉側に運んで行わなければならなく
必ずしも安全な手段とは言えず、仮に回転ブラシ体を回
転させない状態での取り出し作業は、洗浄凹部の底から
被洗浄物を引き上げなくてはならなく、煩雑な作業とな
る。
【0006】また側面扉より被洗浄物を取り出す場合に
は、洗浄凹部内の被洗浄物を非側面扉側に押出さなけれ
ばならなく、押出の代わりに本体を傾斜せしめれば良い
が、本体は回転ブラシ体の駆動機構を具備しており相応
の重量があり、その傾斜は容易ではない。また初めから
傾斜させておくと被洗浄物が洗浄凹部内で偏ってしま
う。
【0007】更にこの種の洗浄装置は、例えば薩摩芋の
ように連続洗浄が可能な被洗浄物を洗浄する場合も、一
回の洗浄毎に被洗浄物の投入、洗浄、取り出しを順次繰
り返す必要があり、必ずしも効率的な洗浄が可能である
とは言えない。
【0008】そこで本考案は、被洗浄物の取り出しが可
能で、且つ連続洗浄も可能である洗浄装置を提案したも
のである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本考案に係る根菜類の洗
浄装置は、箱形本体内に細長回転ブラシ体を並架して洗
浄凹部を形成してなる根菜類の洗浄装置に於いて、回転
ブラシ体を着脱自在に設けると共に、ブラシ部分が大径
部と小径部とが交互に形成され、且つ隣接する回転ブラ
シ体を互いにブラシ部を噛合せしめて並架してなること
を特徴とするものである。
【0010】また前記洗浄装置に於いて、本体支持脚を
回転ブラシ架設方向前後の高さを相違せしめると共に、
前記前後間の重心位置近傍に高い脚と一致する中央脚を
設け、低脚側及び回転ブラシ架設方向側面上部に前記洗
浄凹部と外部を連通する開閉部を形成してなることを特
徴とするものであり、また洗浄凹部の約中心に、回転す
る中心ブラシ体を、回転ブラシ体と平行に架設してなる
ことを特徴とするものである。
【0011】
【作用】隣接する回転ブラシ体が互いに噛合して、回転
ブラシ体で形成される洗浄凹部部は、大径部と小径部で
形成される凹凸状となり、回転ブラシ体の大径部が突出
するので、薩摩芋の表面凹部に大径部の角部分が入り込
んで擦ることになり、薩摩芋の洗浄が確実且つ効率的に
実施できる。更に洗浄凹部の約中心に回転する中心ブラ
シ体を架設すると、より以上の効率的洗浄が実現する。
【0012】また非連続洗浄の場合は、前面開閉部及び
側面開閉部を閉塞状態として、洗浄凹部内に被洗浄物
(薩摩芋等)を投入し、所定のブラシ洗浄を終了する
と、側面開閉部を開口し、被洗浄物を開口して側面開閉
部から取り出すと共に、本体は、中央脚と側面開閉部と
反対側の高脚とで水平になつているが、中脚は本体の重
心付近に設けてあるので、低脚側を僅かな力で下圧する
と容易に本体は傾斜するので、被洗浄物が開口した側面
開閉部より取り出すことができるものである。
【0013】次に連続洗浄の場合は、側面開閉部並びに
前面開閉部を開放しておき、前記下通り本体を傾斜せし
め、洗浄機構(回転ブラシの動作と洗浄水の注水)を動
作差せた状態で、前面開口部の高脚側から被洗浄物を順
次投入すると、被洗浄物は洗浄されて側面開口部から順
次送り出されてくる。
【0014】
【実施例】次に本考案の実施例について説明する。 <第一実施例> 図1乃至図5は本考案の第一実施例を示したもので、こ
の実施例に係る洗浄装置は、本体1と本体1に組み込ま
れた洗浄機構2から構成されており、本体1は箱型で、
側面の所定位置に開口扉(側面開閉部)11を設け、前
面上部に着脱自在な開閉部材(前面開閉部)12を装着
し、更に本体1を脚体で支持する。
【0015】脚体は側面の開口扉11と反対側に高脚1
3、開口扉11側に低脚14を設けると共に、本体の左
右の重心の近傍に高脚11と同一高さの中心脚15を設
けてなる。尚各脚体は必要に応じてキャスターを付設す
ると共に各脚体は任意に上下長さの調整を可能としても
良く、中心脚15を引き上げると本体1は簡単に運搬移
動が可能となる。
【0016】洗浄機構2は本体1内に設けたもので、注
水部21、回転ブラシ体22、駆動部23で構成されて
おり、注水部21は洗浄部(洗浄凹部)となる個所の上
部に配置し、洗浄部全体に散水を行うものである。回転
ブラシ体22は細長い形状で、本体1の洗浄部内の左右
に渡って複数本を並架して洗浄凹部Aを形成してなるも
ので、その形状は大径部22aと、小径部22bとが交
互に形成された段付体であり、その端面に回転軸挿着用
の多角形孔24が設けられており、後述するように本体
1への着脱を自在とし、装着時は隣接する回転ブラシ体
22は互いに噛合せしめて並架してなる。
【0017】駆動部23は駆動モータ(図示せず)と連
結した多角形の駆動軸25と、多角形の支持軸26と、
支持軸26を遊挿した軸受部材27からなり、本体1の
洗浄部の所定位置に突出した駆動軸25に回転ブラシ体
22を装着し、本体1の外方から支持軸26を回転ブラ
シ体22の他端に挿着し、軸受部材27を本体1に取り
付けると回転ブラシ体22は本体1に組み込まれるもの
である。
【0018】而して薩摩芋のような根菜類を洗浄する場
合は、開口扉11を開口し、開口扉11の外側には適宜
な受け容器を配置しておき、また開閉部材12は取り外
し、本体1は低脚14側に傾斜差せた状態として、薩摩
芋を洗浄凹部Aの高所側より順次投入するものである。
そうすると、投入された薩摩芋は段付きのブラシ体22
によってその小径部にはまり込みながら開口扉11方向
に移動し、その移動と共に回転ブラシ体22で強く洗浄
され、特に大径部の角部分で、薩摩芋の凹凸表面を強く
擦ることになるので、薩摩芋の表面が清浄となり、開口
扉11から順次送り出されてくるものである。
【0019】また一般的な根菜類例えば人参の洗浄を行
うような場合には、従前と同様の大径部及び小径部を備
えていない円柱状の回転ブラシ体に取り替え、開口扉1
1を閉塞し、開閉部材12を取付け、本体1を水平状態
とし人参等を投入し、注水と同時に回転ブラシ体22を
回転動作せしめて行うもので、人参等は回転ブラシ体2
2でその表面が擦られ、清浄化される。
【0020】洗浄が終了すると、開口扉11を開口する
と、人参等は開口扉11から溢れ出、更に本体1は中心
脚15を中心に容易に左右に動揺するものであるから、
低脚14側に本体1を傾斜させると、残余の人参等が開
口扉11より簡単に取り出されるものである。
【0021】<第二実施例> 図6乃至図9は本考案の第二実施例を示すもので、この
実施例に係る洗浄装置は、本体1には前記した第一実施
例と同様に本体の傾斜維持を可能とする高脚13、低脚
14、中心脚15並びに側面の開口扉11を具備してい
るが、前面開口部は、側面開口部側の洗浄凹部Aの上面
並びに前面を覆う蓋体12Aを、本体1Aの背面頂部に
蝶結し、洗浄凹部Aを開閉自在としたものである。
【0022】また洗浄機構2Aは、第一実施例と同様に
注水部21、回転ブラシ体22、駆動部23を具備して
おり、回転ブラシ体22で囲繞される空間(洗浄凹部
A)の約中心に、駆動部23によって回転する中心ブラ
シ体24を回転ブラシ体22と平行に架設したものであ
る。この中心ブラシ体24は、本体1Aに着脱自在とし
たもので、回転軸241と、回転ブラシ軸241と平行
に添架した遠近二本で一組の引っ掛け杆242ふた組み
と、スポンジ体で形成した洗浄ブラシ243とで形成さ
れ、洗浄ブラシ243は、前記引っ掛け杆242に蛇行
嵌合して装着したものである。
【0023】而してこの第二実施例は、本体1Aを傾斜
状態とし、蓋体12Aを上面開口部分の取出し側(低い
方)を塞ぎ、上面開口部分より連続的に被洗浄物(薩摩
芋等)を投入し、側面開口扉11より洗浄を終了した被
洗浄物が連続的に取り出されるものである。
【0024】
【考案の効果】本考案以上のように、細長回転ブラシ体
を並架して洗浄凹部を形成した根菜類の洗浄装置に於い
て、特に回転ブラシ体を、大径部と、小径部とが交互に
形成され、且つ隣接する回転ブラシ体と噛み合わせて洗
浄凹部を形成したものであり、薩摩芋等の連続洗浄に際
して、その凹凸状の表面を速やかに清浄にすることがで
き、洗浄効率を高めたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第一実施例の全体斜視図。
【図2】同洗浄部内の断面図。
【図3】同洗浄時の正面図で、(イ)は本体の水平状態
を示し、(ロ)は傾斜状態を示す。
【図4】同回転ブラシ体の一部斜視図。
【図5】同回転ブラシ体の装着状態の説明図で(イ)は
駆動軸を示し、(ロ)は支持軸側を示す。
【図6】本考案の第二実施例の全体斜視図。
【図7】同洗浄部内の断面図。
【図8】同中心ブラシ体の軸部分の一部斜視図。
【図9】同中心ブラシ体の断面図。
【符号の説明】
1、1A 本体 11 開口扉(側面開口部) 12、12A 開閉部材(前面開口部) 13 高脚 14 低脚 15 中心脚 2、2A 洗浄機構 21 注水部 22 回転ブラシ体 22a 大径部 22b 小径部 23 駆動部 24 中心ブラシ体

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 箱形本体内に細長回転ブラシ体を並架し
    て洗浄凹部を形成してなる根菜類の洗浄装置に於いて、
    回転ブラシ体を着脱自在に設けると共に、ブラシ部分が
    大径部と小径部とが交互に形成され、且つ隣接する回転
    ブラシ体を互いにブラシ部を噛合せしめて並架してなる
    ことを特徴とする根菜類の洗浄装置。
  2. 【請求項2】 請求項第1項記載の根菜類の洗浄装置に
    於いて、本体支持脚を回転ブラシ架設方向前後の高さを
    相違せしめると共に、前記前後間の重心位置近傍に高い
    脚と一致する中央脚を設け、低脚側及び回転ブラシ架設
    方向側面上部に前記洗浄凹部と外部を連通する開閉部を
    形成してなることを特徴とする根菜類の洗浄装置。
  3. 【請求項3】 請求項第1項又は2項記載の何れかの根
    菜類の洗浄装置に於いて、洗浄凹部の約中心に、回転す
    る中心ブラシ体を、回転ブラシ体と平行に架設してなる
    ことを特徴とする根菜類の洗浄装置。
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