JP2535270B2 - 流体中に混入した不純物の検出器及び該検出器を使用した油圧回路 - Google Patents

流体中に混入した不純物の検出器及び該検出器を使用した油圧回路

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JP2535270B2 JP24620691A JP24620691A JP2535270B2 JP 2535270 B2 JP2535270 B2 JP 2535270B2 JP 24620691 A JP24620691 A JP 24620691A JP 24620691 A JP24620691 A JP 24620691A JP 2535270 B2 JP2535270 B2 JP 2535270B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体中に混入した
不純物の検出器及び該検出器を使用した油圧路に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】回路の流体、例えば潤滑用流体の品質管
理は、機能部品を良好な状態に維持するための重要な作
業である。
【０００３】この場合、流体に混入した不測の不純物を
検出するためには、流体の透明度を検査することが一般
に必要とされている。従来の技術では、金属性不純物を
吸引する磁石と、該金属性不純物の存在によって影響さ
れる電気回路とを含む検出器が使用されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】この検出器にはいくつ
かの欠点があり、特に使用される電気回路が複雑で高価
である。
【０００５】本発明は、金属性不純物の検出に用いるた
めの簡単で効率のよい新規な不純物検出器を提案する。
【０００６】
【課題を解決するための手段】従って本発明は、密閉ス
ペースに収容された流体に混入した不測の不純物の検出
器を提供する。本発明の検出器は、流体が流れる密閉ス
ペースと、密閉スペースと連通しており、互いに対向す
る第１及び第２壁と第１及び第２壁を相互連結する第３
壁とにより規定される検出ゾーンとを有するボディと、
ボディの第１及び第２壁に設けられており、検出ゾーン
内に開口する、互いに心合わせされた２つの管状通路
と、一端が第１壁に設けられた管状通路に気密的に挿入
されており、他端が光源に向き合って配置された第１の
光ファイバと、第１の光ファイバにより検出ゾーン内に
案内され、該検出ゾーン内の流体を透過した光源からの
光を検出すべく、一端が第２壁に設けられた管状通路に
気密的に挿入され、他端が光検出器に向き合って配置さ
れた第２の光ファイバと、密閉スペース内の流体中に混
入した不純物を検出ゾーンに引き寄せるべく、ワッシャ
を介して第３壁に螺合されているプラグに固定された磁
石とを備えており、磁石の一方の磁極面は、検出ゾーン
内において、第１及び第２の光ファイバの軸線からずれ
た位置に配置されており、該軸線と磁石の一方の磁極面
との間の距離が調整可能である。
【０００７】本発明の検出器によれば、密閉スペース内
の流体中に混入した不純物を検出ゾーンに引き寄せるべ
く、磁石が、ワッシャを介して第３壁に螺合されている
プラグに固定されており、該磁石の一方の磁極面は、検
出ゾーン内において、第１及び第２の光ファイバの軸線
からずれた位置に配置されている。その結果、磁石によ
り、密閉スペース内の流体中に混入した不純物が検出ゾ
ーン内に引き寄せられ、該検出ゾーンにおける流体の透
明度を、第１及び第２の光ファイバを用いて光学的に測
定することによって、流体の純度を効率よく監視し得
る。更には、ワッシャの厚みを調整することによって、
検出ゾーンの深さ、即ち第１及び第２の光ファイバの軸
線と磁石の一方の磁極面との間の距離を所望の値に容易
に調整し得るので、測定環境に応じた最適な測定が実施
され得る。
【０００８】更に、本発明の不純物検出器を使用した油
圧回路によれば、作動油の使用回路に接続された第１の
不純物検出器と該使用回路への作動油供給パイプに接続
された第２の不純物検出器との間の光学的測定値の差
を、不純物比測定用差動装置により測定することによっ
て、作動油自体の影響を除去することができ、その結
果、作動油の劣化度を正確に管理し得る。
【０００９】更に、以下の有利な構成を採用するのが好
ましい。
【００１０】第３壁が、検出ゾーンに開口し且つ前記磁
石の他方の磁極面を収容する中空部を有しており、該中
空部に前記プラグが螺合されている。
【００１１】プラグと第３壁との間にパッキンが挿入さ
れている。
【００１２】本発明はまた、前記に定義の不純物検出器
を２つ使用した油圧回路を提供する。
【００１３】本発明の油圧回路は、作動油の使用回路
と、前記使用回路に接続された第１の前記不純物検出器
と、前記使用回路への作動油供給パイプと、前記供給パ
イプに接続された第２の前記不純物検出器と、不純物比
測定用差動装置とを含み、該差動装置は、前記第１及び
第２の不純物検出器の光検出器に接続されて、該光検出
器の夫々により検出された光強度の差を算出する。
【００１４】
【実施例】添付図面に示す非限定実施例に関する以下の
記載より本発明が更に十分に理解され、その副次的特徴
及び利点が明らかにされよう。
【００１５】以下の記載及び図面は本発明の代表例を示
したものであり、本発明がこれらの記載及び図面に限定
されないことを理解されたい。
【００１６】図１の不純物検出器は以下の構成要素を含
む。
【００１７】雌ねじ３を備えており、該雌ねじをねじ２
の雄ねじ４と係合させることによってねじ２を受容する
ボディ１；ねじ２の溝６に収容されており、ボディ１に
設けられた中ぐり７とねじ２との間に挿入されるパッキ
ン５；互いに対面する第１及び第２壁としての２つの壁
９と、壁９に実質的に垂直に延びることによって２つの
壁９を連結する第３壁１０とを介してボディ１に一体化
されたチャネル８；２つの壁９の内面９Ａ間に存在する
検出ゾーン１９に開口する、心合わせされた２つの管状
通路１１（軸線は１２）；一方が通路１１、他方が別の
通路１１に遊隙を伴うことなく気密的に挿入されてお
り、第１端の断面１３Ａ，１４Ａが対応する壁９の面９
Ａ内に位置している２つの光ファイバ１３，１４；潤滑
用流体を収容した油圧回路に所属するチャネル８に常時
連通している検出ゾーン１９とボディ１の内部の密閉ゾ
ーン１６とを接続するために、第３壁１０を貫通して設
けられた中ぐり１５；プラグを形成するねじ２の末端キ
ャビティ１８に強制的に導入されて維持された第１端
と、遊隙を実質的に伴なうことなく中ぐり１５に収容さ
れた第２端とを有する円柱状永久磁石１７。磁石１７の
１つの磁極を構成する端面１７Ａは、通路１１の軸線１
２から長さＬ１２だけ離間し、通路１１の最も近い母線
から長さＤ１２だけ離間している。従って検出ゾーン１
９は、密閉スペースであるチャネル８に対して、不純物
のデカンテーションウェル２０を構成している。金属性
のこれらの不純物は更に、永久磁石１７の極１７Ａによ
って前記検出ゾーン１９に吸引される。
【００１８】距離Ｌ１２を調整するように選択された厚
みＥ２１を有するワッシャ２１が、ボディ１の外面１Ａ
とねじ２の頭部２２の支承面（締め付け面）２２Ａとの
間に挿入されている。
【００１９】更に、光源２３が光ファイバ１３の第２端
１３Ｂに向き合って配置され、光検出装置２４が光ファ
イバ１４の第２端１４Ｂに向き合って配置されている。
光ファイバが光伝送特性を有するので、必要な場合に
は、例えば航空機または自動車の操縦室のモニタスクリ
ーンを該航空機または自動車に備えられた潤滑回路から
離れた場所に移すことができるのと同様に、光源２３及
び装置２４をボディ１から離れた場所に移すことが可能
である。
【００２０】図２は、以下の違いを有する以外は図１の
アセンブリと同様のアセンブリを示す。図２の検出器で
は、検出ゾーン１９がチャネル８でなくエンジンのオイ
ルパン２５に連通している。このためにボディ１は、管
状通路１１に関してねじ２受容部の反対側にスリーブ継
手２６を備える。該スリーブ継手はその外面に、連続す
る２つの溝２７，２８を備えており、一方の溝２７は金
属リング２９を受容し、他方の溝２８は、該溝２８とオ
イルパン２５のスリーブ継手３２に設けられた中ぐり３
１との間に配置されたパッキン３０を受容している。シ
ョルダ３４と雌ねじ３５とを有する連結スリーブ３３
が、一方でその雌ねじ３５をオイルパン２５のスリーブ
継手３２の雄ねじ３６と係合させ、他方でショルダ３４
をリング２９に当接させることによってオイルパン２５
にボディ１を固定する。
【００２１】図３の回路は、図１の検出器が接続された
使用回路を示す。使用回路で使用され不純物が混入した
作動油は前記不純物検出器のチャネル８に導入される。
【００２２】精製作動油の供給パイプ１０８は、一方
で、パイプ１３７によって精製流体収容タンクまたは精
製流体輸送ポンプに接続され、他方で使用回路への入口
に接続されている。前述のごとき不純物検出器は、供給
パイプ１０８に接続され、（軸線１１２に）軸合わせさ
れた２つの光ファイバ１１３，１１４を含む。各ファイ
バの第１端の断面１１３Ａ，１１４Ａは互いに向き合っ
て配置されている。各光ファイバの第２端１１３Ｂ，１
１４Ｂは夫々、光源１２３及び光検出装置１２４に向き
合って配置されている。結線３９，１３９は光検出器２
４，１２４を流体の不純物比測定用差動装置１４０の入
力に接続する。この差動装置１４０は、光ファイバ１
４，１１４の第２末端１４Ｂ，１１４Ｂから放出され光
検出器２４，１２４によって検出された光強度の差１４
１を与える。
【００２３】図２の実施例のようにチャネル８をオイル
パン２５で置換しても不純物２０の検出に全く影響がな
いことは明らかなので、図１の実施例に基づいて本発明
の不純物検出器の動作を以下に説明する。
【００２４】チャネル８に収容された流体が不純物を含
有しないときは、流体が透明であるため、光源２３から
放出され光ファイバ１３によって搬送され、光ファイバ
１４の末端１４Ａで受容され、光ファイバ１４によって
搬送され、最終的に光検出器２４で受容される光信号は
全くまたはほとんど減衰されない。
【００２５】光検出器２４によって受信される信号の強
度が流体の純度を確実に証明し得る。
【００２６】逆に流体が不純物２０を含むときは、不純
物は主として金属性である場合が多いので、該不純物は
磁石１７の磁極１７Ａによって検出ゾーン１９に吸引さ
れ該ゾーンに維持される。光ファイバ１３の末端１３Ａ
に到達した光信号は、減衰を伴って光ファイバ１４の末
端１４Ａに伝送され、従って光検出器２４は減衰された
信号を受信する。これにより、検出ゾーン１９に不純物
２０が存在すること、従って被検査流体中に不純物が存
在することが証明される。
【００２７】光検出器２４によって検出される光信号の
減衰に所定の閾値を設定し、この閾値を超過すると、潤
滑用流体を用いるすべての装置に備えられたフィルタを
交換するかまたは不純物が混入した流体を新しい流体で
置換するように構成してもよい。
【００２８】本発明にはまた以下のごとき利点がある：
−ワッシャ２１の厚みＥ２１によって、検出ゾーン１９
の深さを簡単に選択でき、また光ファイバ１３，１４か
ら磁極１７Ａを隔てる長さＬ１２またはＤ１２を所望の
値に調整できる。
【００２９】−図示の実施例では、管状通路１１が検出
ゾーン１９に開口しており、光ファイバの末端１３Ａ，
１４Ａは壁９の内面９Ａの平面内に存在する。本発明で
は、検出ゾーン１９に開口する管状通路１１のオリフィ
スを透明ボディ（ガラス、板ガラスなど）によって閉塞
し、光ファイバの末端１３Ａ，１４Ａを内面９Ａよりも
引っ込んだ位置に維持することも可能である。この場合
には、各光ファイバ１３，１４が各管状通路１１に気密
的に挿入されなくてもよい。
【００３０】−流体に混入した不純物が最大許容比を超
過したことを使用者に警告する警報装置を検出装置２４
に組み込んでもよい。
【００３１】−流体に混入する不純物２０が金属性でな
いときは磁石１７は不要である。検出ゾーン１９に含ま
れる不純物の検出システムはそのまま有効であり、光検
出装置２４が流体の純度を監視し得る。
【００３２】−光ファイバによって光信号を伝送するの
で、前記に指摘したように、観測場所をチャネル８また
はオイルパン２５から離れた場所に移すことができる。
【００３３】−警報のレベルが調整できる。
【００３４】−監視を常時維持し得る。
【００３５】−従来技術では概して検出の妨害となった
外乱、特に磁気的及び核的外乱が不純物の検出感度に影
響を与えない。
【００３６】図３の差動装置１４０は、光源２３，１２
３から伝送される光エネルギの測定値に対応する情報を
光検出装置２４，１２４の夫々から受信し、これらの測
定値の差を算出する。言い替えると、この差動装置は、
精製された清浄な作動油の不透明度を計算し、この値を
使用後の流体の不透明度から減算する。光励起の差１４
１は、不純物に起因する光伝送の減衰だけに相当する。
精製作動油自体に起因する光伝送の減衰は減算される。
【００３７】本発明は記載の実施例に限定されない。本
発明はその範囲及び要旨を逸脱しないすべての変形を包
含する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の検出器の第１実施例の断面図である。
【図２】本発明の検出器の第２実施例の断面図である。
【図３】本発明の不純物検出器２つを使用した油圧回路
の概略図である。
【符号の説明】
１ ボディ ２ ねじ ３ 雌ねじ ４ 雄ねじ ５ パッキン ６ 溝 ７ 中ぐり ８ チャネル ９ 壁 １０ 第３壁 １１ 管状通路 １２ 通路の軸線 １３，１４ 光ファイバ １３Ａ，１４Ａ 第１端面 １３Ｂ，１４Ｂ 第２端面 １５ 中ぐり １６ 密閉スペース １７ 磁石 １７Ａ 磁極 １８ 末端キャビティ １９ 検出ゾーン ２０ デカンテーションウェル ２１ ワッシャ ２２ ねじの頭部 ２３ 光源 ２４ 光検出装置 ２５ オイルパン ２６，３２ スリーブ継手 ２７，２８ 溝 ２９ 金属リング ３０ パッキン ３３ 連結スリーブ ３４ ショルダ ３５ 雌ねじ ３６ 雄ねじ
フロントページの続き (72)発明者 パスカル・マコブスキー フランス国、77810・トムリー、リユ・ ドウ・ラ・スルス・27 (56)参考文献 特開 昭59−204743（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−192634（ＪＰ，Ａ) 特開 平１−280611（ＪＰ，Ａ) 特開 昭58−2772（ＪＰ，Ａ) 特公 昭53−25514（ＪＰ，Ｂ２)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 流体が流れる密閉スペースと、前記密閉
    スペースと連通しており、互いに対向する第１及び第２
    壁と前記第１及び第２壁を相互連結する第３壁とにより
    規定される検出ゾーンとを有するボディと、 前記ボディの前記第１及び第２壁に設けられており、前
    記検出ゾーン内に開口する、互いに心合わせされた２つ
    の管状通路と、 一端が前記第１壁に設けられた前記管状通路に気密的に
    挿入されており、他端が光源に向き合って配置された第
    １の光ファイバと、 前記第１の光ファイバにより前記検出ゾーン内に案内さ
    れ、該検出ゾーン内の流体を透過した前記光源からの光
    を検出すべく、一端が前記第２壁に設けられた前記管状
    通路に気密的に挿入され、他端が光検出器に向き合って
    配置された第２の光ファイバと、 前記密閉スペース内の前記流体中に混入した不純物を前
    記検出ゾーンに引き寄せるべく、ワッシャを介して前記
    第３壁に螺合されているプラグに固定された磁石とを備
    えた、流体中に混入した不純物の検出器であって、前記
    磁石の一方の磁極面が、前記検出ゾーン内において、前
    記第１及び第２の光ファイバの軸線からずれた位置に配
    置されており、前記軸線と前記磁石の一方の磁極面との
    間の距離が調整可能であることを特徴とする検出器。
  2. 【請求項２】 前記第３壁が、前記検出ゾーンに開口し
    且つ前記磁石の他方の磁極面を収容する中空部を有して
    おり、該中空部に前記プラグが螺合されていることを特
    徴とする請求項１に記載の検出器。
  3. 【請求項３】 前記プラグと前記第３壁との間にパッキ
    ンが挿入されていることを特徴とする請求項１又は２に
    記載の検出器。
  4. 【請求項４】 請求項１から３のいずれか一項に記載の
    不純物検出器を２つ使用した油圧回路であって、作動油
    の使用回路と、前記使用回路に接続された第１の前記不
    純物検出器と、前記使用回路への作動油供給パイプと、
    前記供給パイプに接続された第２の前記不純物検出器
    と、不純物比測定用差動装置とを含み、前記差動装置
    は、前記第１及び第２の不純物検出器の光検出器に接続
    されて、該光検出器の夫々により検出された光強度の差
    を測定することを特徴とする油圧回路。
JP24620691A 1990-09-26 1991-09-25 流体中に混入した不純物の検出器及び該検出器を使用した油圧回路 Expired - Fee Related JP2535270B2 (ja)

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