JP2534932B2 - コンクリ―トの補修用セメント混和材及びコンクリ―トの補修用セメント組成物並びにこれらを用いる補修方法 - Google Patents

コンクリ―トの補修用セメント混和材及びコンクリ―トの補修用セメント組成物並びにこれらを用いる補修方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、主として、土木・建築分野において、補修
用材料として使用される、セメント混和材及びセメント
組成物並びにそれを用いる補修工法に関する。
なお、本発明におけるコンクリートとは、モルタルや
コンクリートを総称するものである。
〔従来の技術及びその課題〕
1960年代に始まる日本経済の高度成長期から現在にい
たるまで、コンクリート構造物がさかんに建設されてい
る。
しかしながら、最近、半永久的に耐久性があると考え
られてきたコンクリート建造物の早期劣化が社会問題化
してきている。
例えば、1981年頃の東北・北陸地方の塩害問題、1982
年頃の関西地方を中心とするアルカリ骨材反応の問題な
どがあった。
現在では、このようなコンクリート構造物の劣化要因
として、主として、次のことが指摘されている。
コンクリートのかぶり不足 施工不良 除塩不足の海砂の使用 塩分や雨水などの腐食成分の外界的浸入 炭酸ガスなどによるコンクリートの中性化 鉄筋腐食の生じる錆による体積膨張 アルカリ骨材反応 凍害 そして、現在問題となっているアルカリ骨材反応と
は、骨材そのものがコンクリート中のアルカリ成分と反
応するものでその際、体積が膨張して、コンクリートを
崩壊させる現象である。
この反応を起こす有害な骨材としては、クリストバラ
イト、トリジマイト、オパール、火山グラス、玉髄、潜
晶質石英等の反応性鉱物を多く含む安山岩、凝灰岩、チ
ャート、砂炭、粘板岩等が挙げられる。
我が国においては、従来、「日本にはアルカリ骨材反
応は存在しない。」といわれてきたが、最近、良質骨材
の枯渇、セメントなどからのアルカリ量の増加、施工法
の変化などに端を発し、関西地方を中心としたコンクリ
ート構造物のアルカリ骨材反応を原因とするクラックの
発生や早期劣化が表面化するにいたり、大きくクローズ
アップされている。
前記課題に関し、従来より、抑止材の使用が提案され
ているが、有効な対策までにいたっていないのが現状で
ある。
本発明者らは、前記の実情に鑑み、アルカリ骨材反応
の発生を極力防止することや、補修工事の性格上、工期
の短縮をはかることなどを含め、種々検討を重ねた結
果、特定の組成物のセメントを使用することにより、前
記課題を解決できる知見を得て本発明を完成するに至っ
た。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、 1.アルカリ金属イオン吸着材と、カルシウムアルミネー
ト類を主成分とするセメント急硬材及び/又はアウイン
鉱物系か酸化カルシウム系のセメント膨張材とを主成分
とするコンクリートの補修用セメント混和材。
及び 2.ポルトランド系セメントと上記1記載のコンクリート
の補修用セメント混和材を主成分とするコンクリートの
補修用セメント組成物。
である。
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明の請求項1に係るコンクリートの補修用セメン
ト混和材とはポルトランド系セメントに混合してコンク
リートの補修用セメント組成物として用いるもので、該
ポルトランド系セメントは、補修材として施工後、コン
クリート躯体と一体化し、強度を負担するもので、旧躯
体と連続層を長期的に形成すると共に、旧躯体からのア
ルカリの、補修材側への拡散を助ける重要な働きを併せ
持つものである。
ポルトランド系セメントとしては、普通・早強・超早
強・中庸熱・耐硫酸塩等の各種ポルトランドセメント、
これらポルトランドセメントに高炉スラグ、フライアッ
シュ又はシリカを混合した各種混合セメント等が挙げら
れる。
本発明で、アルカリ金属イオン吸着材のほかにさら
に、カルシウムアルミネート類を主成分とするセメント
急硬材及び/又はアウイン鉱物系か酸化カルシウム系の
セメント膨張材を併用することは、コンクリート躯体の
寸法安定性の面から好ましい。
カルシウムアルミネート類(CA類)とは、ポルトラン
ドセメントに混和して急硬性を与えるもので、通常、電
気炉もしくはロータリーキルン等により高温で生産され
るものであり、結晶質、非晶質を問わず使用可能であ
り、これらの生成過程での他の成分や不純物の存在も特
に限定されるものではない。
結晶質のカルシウムアルミネート類としては、CaOを
C、Al2O3をAとすると、CA、C5A3、C12A7及びC3A等を
示されるもの、また、Fe2O3をF、SO3をS及びハロゲン
をXとすると、CやA以外の他の成分が結晶中に存在す
る、C11A7CaX2、C3A3CaX2、C4AF及びC4A3S等と示される
ものが挙げられる。
非晶質の代表的カルシウムアルミネート類としては、
組成的に結晶質と同一のものが挙げられるが、急冷によ
り非晶質化したものであり、X線的にはそのままでは特
定できない。
反応性の面からは、結晶質より非晶質が好ましく、ま
た、組成の面からは、カルシウムアルミネート中のCaO
の含有量が30〜60重量%のものが好ましく、38〜52重量
%のものがより好ましい。本発明では、以上のようなCA
類の一種又は二種以上が使用可能である。
これらCA類に無機硫酸塩を併用してセメント急硬材と
することも可能である。
ここで、無機硫酸塩とは、アルカリ金属又はアルカリ
土類金属の硫酸塩のことを意味し、例えば、無水、半水
並びに二水の硫酸カルシウムが好ましいものとして挙げ
られ、その中でもII型無水セッコウのような、難溶性又
は不溶性のものがより好ましいものとして挙げられる。
無機硫酸塩の使用量は、CA類100重量部に対して、50
〜300重量部が好ましく、100〜200重量部が特に好まし
い。50重量部未満では、強度発現が十分ではなく、300
重量部を越えると、水硬性組成物の硬化体の寸法安定性
が悪くなる恐れがある。
セメント急硬材の使用量は、ポルトランド系セメント
100重量部に対して、5〜50重量部好ましくは10〜40重
量部、さらに好ましくは、15〜35重量部である。5重量
部未満では急硬性が不十分であり、50重量部を越えると
長期耐久性に問題を生じる可能性がある。
本発明において、セメント急硬材を使用する場合、凝
結遅延剤を併用することが好ましい。
ここで、凝結遅延剤とは、セメントの水和反応を調節
して、モルタルやコンクリートの凝結時間や初期水和速
度を遅延させる混和剤である。具体的には、クエン酸、
酒石酸、グルコン酸、コハク酸及びマレイン酸等の有機
酸又はそれらの塩類、炭酸アルカリ、リン酸類又はそれ
らの塩類、ホウ酸、ホウ酸アルカリ、ケイフッ化物、で
ん粉、糖及びアルコール類等やそれらの混和物が挙げら
れ、中でも有機酸の使用が好ましい。
凝結遅延剤の使用量は、ポルトランド系セメントとセ
メント急硬材の合計100重量部に対して、0.1〜30重量部
程度が好ましい。この範囲外では適当なオープンタイム
(作業時間)を得ることができにくい。
本発明で用いるセメント膨張材は、ポルトランド系セ
メントに混和して膨張性を与えるもので、アウイン鉱物
系、酸化カルシウム系のもので反応により膨張性水和物
であるエトリンガイトやCa(OH)を生成するものであ
り、各々、電気化学工業(株)製商品名「デンカCSA」
や小野田セメント(株)製商品名「オノダエクスパン」
などとして市販されているものが使用可能である。
セメント膨張材の使用量は、ポルトランド系セメント
100重量部に対して、5〜20重量部、好ましくは7〜18
重量部、さらに好ましくは9〜15重量部である。5重量
部未満では寸法安定化の効果が不十分であり、20重量部
を越えると異常膨張を生じる可能性がある。
さらに、セメント急硬材とセメント膨張材を併用する
場合は、使用方法はその使用する材料及び両者の相性に
強く作用されるが、通常ポルトランド系セメント100重
量部に対して、セメント急硬材とセメント膨張材の合計
量として5〜25重量部、好ましくは7〜20重量部であ
る。5重量部未満では寸法安定化の効果が不十分であ
り、25重量部を越えると、異常膨張を生じる可能性があ
る。
本発明で用いるアルカリ金属イオン吸着材としては、
フラースアース、酸処理白土、骨炭、活性炭、多孔性ア
ルミナ、ゼオライト、イオン交換樹脂などのイオン交換
物質、ベントナイト、及びフミンサンド等が挙げられ
る。
水和反応するとアルカリ性を示すコンクリート本来の
性質を考慮すると、アルカリ金属イオン吸着材は無機質
であることが好ましく、特に、アルカリ性に対し安定で
あり、かつ、水と接触したときに、体積膨張を示さな
い、ゼオライトが最も好ましい。
ゼオライトとしては、合成又は天然のゼオライトがあ
る。
合成ゼオライトとしては、ゼオライトAやゼオライト
Xなどが挙げられ、天然ゼオライトとしてはモルデン沸
石、斜プチロール沸石などが挙げられる。
本発明においては、コンクリート中のナトリウムやカ
リウムなどのアルカリ金属イオンを吸着させることが必
要であるため、ゼオライト中のアルカリ金属イオンを、
イオン交換処理などによりアルカリ土類金属イオンに置
換して使用することが好ましい。
アルカリ金属イオン吸着材の粒度は、1〜10μmが好
ましい。1μm未満では混練水の量が多くなり、強度な
どの物性に悪影響を及ぼす恐れがあり、10μmを越える
と、表面積が減少し、アルカリ骨材反応の抑制効果が不
十分になる恐れがある。
アルカリ金属イオン吸着材の使用量は、ポルトランド
系セメント100重量部に対して、5〜100重量部が好まし
い。10〜50重量部がより好ましく、15〜40重量部が最も
好ましい。5重量部未満ではアルカリ骨材反応の抑制効
果が十分でなく、100重量部を越えると混練水量が多く
なり、長期安定性に問題を生じる可能性がある。
さらに、本発明においては、けい砂、天然砂及び砂利
等の骨材、ガラス繊維、カーボン繊維及び鋼繊維等の繊
維質物質、高分子ポリマーエマルジョンやラテックス、
AE剤、減水剤、AE減水剤、流動化剤、防錆剤、メチルセ
ルロースなどの水中不分離性混和剤、増粘剤、保水剤、
けい酸ソーダなどの防水剤、発泡剤、起泡剤、防凍剤及
び水酸化カルシウムなどのアルカリ性物質等のうちの一
種又は二種以上を、本発明の目的を実質的に阻害しない
限り併用することが可能である。
本発明では、アルカリ骨材反応により劣化した又は劣
化するおそれのある構造物の補修のために本発明の組成
物を用いて下記工法により劣化部等の補修を実施する。
(1) クラック部への補修用セメント組成物等の低圧
注入法 アルカリ骨材反応により劣化が生じたコンクリートで
は特徴的なクラック発生が見られる。この種のクラック
に対しては、本発明の組成物に水を添加して均一混合し
た後、低圧注入法によりクラック部に注入する。
低圧注入法は、例えばゴム風船内に加圧充填された注
入材がゴム風船がしぼもうとする力(通常2〜5kg/c
m2)程度の圧力でクラック内にゆっくりと連続的に圧力
注入される工法をいい、本発明の組成物をクラックに密
着充填させるのに極めて有効な方法であり、セメント急
硬材・セメント膨張材との併用により補修すべき躯体と
の一体化はさらに完全なものとなる。
アルカリ骨材反応による劣化がさらに進むとクラック
が成長し場合によっては一部断面欠損を生じる場合があ
る。又、補修のために劣化部を除去し修復する必要が生
じる場合も多い。
このような場合には、この欠損部を下記工法により補
修する。
(2) 欠損部への補修用セメント組成物のグラウティ
ング法 断面欠損部が50mm程度以上の厚さをもつ場合、又断面
欠損部への補修材による補修作業が左官工事等で実施不
可能な場合など、断面欠損部を囲む形で型枠をしっかり
と形成し、本発明の組成物をペースト状又は細骨材との
併用で水と均一混合し高流動性モルタルとして型枠内に
グラウトしコンクリート躯体と一体化し硬化させる。
この場合コンクリート躯体にアンカーを打つ等、力学
的な意味での一体化を図る事も一方法として重要であ
る。型枠は、本発明の補修材が十分硬化した後脱型す
る。この方法は、高流動性モルタルとする事により、コ
ンクリート躯体と補修材を一体化可能という意味で有効
であり、セメント急硬材・セメント膨張材との併用によ
り、一体化はさらに完全なものとなる。
(3) 欠損部への吹き付け施工法 断面欠損部が広範囲にわたる場合、又は、コンクリー
ト躯体の表面断面積を本発明の組成物により被覆するよ
うな場合、吹き付け施工を実施する。
吹き付け施工では、本発明の組成物と細骨材との併用
が通常行なわれ、あらかじめ水と均一混合し吹き付ける
湿式吹き付け、吹き付けノズルの先端で乾燥材料と水と
がジョイントされる、乾式吹き付けの両者が実施でき
る。このようにして吹き付けられた本発明の組成物はた
だちにコテ・ローラー等で押し付け、コンクリート躯体
との一体化を更に図る事が好ましい。特にセメント急硬
材を用いる場合は硬化スピードが早いため、凝結遅延剤
で、上記押しつけ作業が充分確保されるように調整する
必要がある。
この工法でも、力学的一体化を図るためにアンカーの
打設等は必要に応じ実施することができる。
(4) 欠損部へのコテ等による塗り付け施工法 断面欠損部の範囲があまり広くない場合など、グラウ
ト、吹き付け等の工法を採用する事が経済的理由等によ
り好ましくない時は、通常のコテ等による塗り付け施工
をすることができる。この場合もコンクリート躯体に充
分押しつけて施工し、補修材と躯体とを一体化させるこ
とが重要である。この場合でも、セメント急硬材・セメ
ント膨張材との併用は、一体化に有効である。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明する。
実施例1 表−1に示す配合を用いてセメント組成物を調整し、
水/水硬性組成物比を80%とし、骨材と水硬性組成物の
3重量倍量としてモルタル供試体を作成し、その圧縮強
度と乾燥収縮量を測定した。結果を表−1に併記する。
(使用材料) セメント:アンデスセメント社製普通ポルトランドセメ
ント セメント急硬材:非晶質でCaO含有量45%のカルシウム
アルミネート、ブレーン値6,500cm2/g 無機硫酸塩:II型無水セッコウ、ブレーン値6,100cm2/g セメント膨張材A:電気化学工業社製商品名「デンカCSA
#20」 セメント膨張材B:小野田セメント社製商品名「オノダエ
クスパン」 セメント膨張材C:マグネシア系(主成分MgO) 凝結遅延剤:電気化学工業社製商品名「コスミックNo.1
セッター」 アルカリ金属イオン吸着材A:日本化学社製PAAR100型 アルカリ金属イオン吸着材B:ツルミコール社製活性炭粉
末 アルカリ金属イオン吸着材C:住友金属社製コークス粉末 アルカリ金属イオン吸着材D:日本活性白土社製活性白土 骨材a:豊浦標準砂 比較例1−5と比較例1−1〜1−4の比較によりア
ルカリ金属イオン吸着材の使用により乾燥収縮量が低下
する事がわかる。又、比較例1−10〜1−12と実施例1
−6〜1−9及び1−14〜1−16よりセメント膨張材及
び/又はセメント急硬材の併用により、相乗的に乾燥収
縮量が少なくなるという、本発明の効果がわかる。
(物性測定) 圧縮強度:養生は20℃、60%RHの気乾養生としたこと
以外はJIS R 5201に準じて測定 乾燥収縮量:JIS R 5201に準じて供試体を作成し養
生した。その後JIS A 1129のコンパレーター法で長
さ変化を測定、基長は、20℃水中7日養生後とし、28日
目の長さの変化を測定。
実施例2 表−2に示す配合を用いて水硬性組成物を調整し、JI
S A 5308に準じて、アルカリ骨材反応の試験を実施
た。結果を表−2に併記する。
(使用材料) 骨材b:サヌカイト質輝石安山岩〔Se(溶解シリカ量)=
750mmol/、Rc(アルカリ濃度減少量)=200mmol/、
潜在的有害〕 比較例2−1〜2−6と実施例2−7〜2−16の比較
により、本発明のセメント組成物がアルカリ骨材反応を
抑制する事が実証された。
実施例3 実施例1に使用した骨材以外の材料及び硅砂(FM,2.7
に調整)を使用し下記材料を調整した。
又、別にアルカリ骨材反応に対して有害とされた反応
性骨材を用いアルカリ量がセメント重量に対してR2Oと
して2.0%となるように水酸化ナトリウムを添加し、セ
メント320kg/m3、水セメント比60%の配合でコンクリー
ト供試体を作成した。供試体は15×15×55cmとし、これ
を50℃100%R.Hで28日間養生後曲げ試験で破壊させた。
この破断面に調整した材料を固着させた。固着方法は
以下の通りである。
1)注入材:破断供試体を再び15×15×55cmの型枠にセ
ットし、破断面からの距離が約5mmとなるように鉄板で
シールし、この隙間に注入材を注入硬化させた。
2)グラウト材:破断供試体を再び15×15×55cmの型枠
にセットし、破断面からの距離が約20mmとなるように鉄
板でシールし、この隙間にグラウト材を注入硬化させ
た。
3)吹き付け材:小型乾式吹き付け機を用い上記配合と
なるように水を調整しながら破断面に吹きつけ材を吹き
付け厚さ20mmとなるようにし、仕上げに金ゴテ押さえを
行った後硬化させた。
4)塗り付け材:塗り付け材を金ゴテで破断面に厚さ20
mmとなるように塗り付け硬化させた。
尚コンクリートを処理したものとは別に、補修材単味
で硬化させた供試体(4×4×16cm)を作成した。
このように処理した供試体を1年間屋外養生した後、
供試体より、補修材部分をサンプリングし、X線マイク
ロアナライザー用いてNa及びKを分析した。結果は、R2
Oとして下表に示した。
この結果より、コンクリートより界面を通しアルカリ
が補修材側に移動し、コンクリート中のアルカリを低下
させている事がわかり、本発明の効果が実証された。
〔発明の効果〕
本発明の水硬性組成物は、強度発現の調整を自由にす
ることが可能であり、寸法安定性が高く、かつ、アルカ
リ骨材反応を起こしにくい効果を奏する。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 14:10 C04B 14:10 A 14:38) 14:38) C (72)発明者 高田 潤 東京都国分寺市光町2丁目8番地38 財 団法人鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 中村 亨 東京都国分寺市光町2丁目8番地38 財 団法人鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 三原 敏夫 新潟県西頚城郡青海町大字青海2209番地 電気化学工業株式会社青海工場内 (72)発明者 土井 誠 新潟県西頚城郡青海町大字青海2209番地 電気化学工業株式会社青海工場内 (72)発明者 宇田川 秀行 東京都千代田区有楽町1丁目4番1号 電気化学工業株式会社内 (72)発明者 安藤 哲也 東京都港区赤坂4丁目12番6号 デンカ グレース株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−274644(JP,A) 社団法人 日本コンクリート工学協会 編「コンクリート便覧」1版(昭51. 2.25)技報堂出版P.806−819

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルカリ金属イオン吸着材と、カルシウム
    アルミネート類を主成分とするセメント急硬材及び/又
    はアウイン鉱物系か酸化カルシウム系のセメント膨張材
    とを主成分とするコンクリートの補修用セメント混和
    材。
  2. 【請求項2】ポルトランド系セメントと請求項1記載の
    コンクリートの補修用セメント混和材を主成分とするコ
    ンクリートの補修用セメント組成物。
  3. 【請求項3】請求項1記載の混和材又は請求項2記載の
    組成物を用いてコンクリートを補修するにあたり、下記
    の工法で実施する事を特徴とする補修工法。 (1) クラックへの低圧注入法。 (2) 欠損部へのグラウティング法。 (3) 欠損部への吹き付け施工法。 (4) 欠損部へのコテ等による塗り付け施工法。
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