JP2534885B2 - 遅延時間差測定方法 - Google Patents

遅延時間差測定方法

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JP2534885B2
JP2534885B2 JP63051691A JP5169188A JP2534885B2 JP 2534885 B2 JP2534885 B2 JP 2534885B2 JP 63051691 A JP63051691 A JP 63051691A JP 5169188 A JP5169188 A JP 5169188A JP 2534885 B2 JP2534885 B2 JP 2534885B2
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明洋 東
純一 岡
武 服部
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、複数の無線ゾーンで1サービスエリアを構
成する移動無線通信システムにおける局間送信時刻同期
技術に関するものである。
(従来の技術) 無線呼出方式、自動車電話方式など複数の無線ゾーン
で1サービスエリアを構成する移動無線通信システムで
は、第1図に示すように、制御局Aで発生した呼出信号
や着信制御信号を、局間伝送路B1〜B3を通して該無線ゾ
ーンごとに配置された基地局C1〜C3へ伝送し、該呼出信
号等を変調信号として同一周波数の搬送波を変調した無
線信号を、前記複数の基地局に設置した送信機から同時
または順次に送信する方法が取られており、同時送信及
び順次送信いずれの場合においてもオーバーラップゾー
ンDでの受信率確保のため、各基地局が時刻を同期させ
る局間送信時刻同期制御が必要である。
局間送信時刻制御は、まず送信時刻の基準となる基準
基地局の送信機が送信する無線信号と、送信時刻を調整
する被調整基地局の送信器が送信する無線信号との間の
遅延時間差を測定し、該測定結果に基づいて、被調整基
地局が送信する無線信号の送信時刻を基準基地局が送信
する無線信号の送信時刻に同期するよう、被調整基地局
で変調信号に対する遅延を調整することにより行われ
る。
従来の遅延時間差測定方法では、第2図に示すよう
に、制御局が発生した変調信号により変調され、基準基
地局送信器が送信した無線信号を受信機で受信、復調し
て得たベースバンド信号a1(t)の零電位通過時刻t
1と、同様に制御局が発生した変調信号により変調さ
れ、被調整基地局送信器が送信した無線信号を受信、復
調して得たベースバンド信号a2(t)の零電位通過時刻
t2との差τ=t2−t1を求めることにより遅延時間差を測
定している。
(発明が解決しようとする課題) しかし、このように時間軸上でのスペースバンド信号
の零電位通過測定により遅延時間差を求める方法では、
測定するベースバンド信号の直流成分及び振幅の相違等
の影響により零電位を通過する点が異なることがあり、
真の遅延時間差τ′と測定結果τとの間に時間誤差を生
じるという欠点があった。
本発明は遅延時間差測定におけるベースバンド信号の
直流成分及び振幅の相違等による測定誤差を低減し、正
確な遅延時間差測定を可能とすることを目的とする。
(課題を解決するための手段) 前記目的を達成するための本発明の特徴は、複数の無
線ゾーンで1サービスエリアが構成され、各無線ゾーン
に対応する基地局と、各基地局と局間伝送路により接続
される共通の制御局とを有する移動通信システムにおけ
る遅延時間差測定方法において、前記制御局で発生した
変調信号で変調した無線信号を2局の基地局から送信
し、該無線信号を受信し、復調して得られる2つのベー
スバンド信号から相互電力スペクトルの位相角を算出
し、該位相角より前記制御局から前記2局の基地局を経
由して受信にいたる遅延時間の差を求める遅延時間差測
定方法にある。
本発明は、測定する2ベースバンド信号から相互電力
スペクトルを算出し、該相互電力スペクトル位相角によ
り遅延時間差を求めることを最も主要な特徴とする。従
来の測定方法では時間軸上で遅延時間差を測定するのに
対し、本発明の方法では周波数軸上で測定を行う点が異
なる。
第3図は本発明の実施例の遅延時間差測定系を示す図
で、1は信号発生部、2及び3は局間伝送路、4および
5は遅延調整部、6及び7は送信機、8及び9は受信
機、10はフーリエ変換部、11は基準信号発生部、12は位
相角検出部、13は位相角−時間変換部である。
以下本実施例の遅延時間差測定系の動作について説明
する。信号発生部1で発生し、局間伝送路2及び遅延調
整部4を経由して送信機6に伝送された変調信号で変調
された搬送波周波数f1の無線信号を受信機8で受信、復
調して得るベースバンド信号a1(t)は、a(t)を信
号発生部で発生した信号、τを信号発生部から受信機
へ信号が到達するまでの遅延時間、d1を該ベースバンド
信号の直流成分、k1を振幅とすると次式のように表され
る。
a1(t)=k1a(t−τ)+d1 フーリエ変換部9では、該ベースバンド信号を基準信
号発生部10が与える基準信号のタイミングによりフーリ
エ変換し、 A1(f)=k1A(f)exp(−j2πτ)+d1δ(f) δ(f):デルタ関数 を得る。
一方、信号発生部で発生した前記変調信号は同時に局
間伝送路3及び遅延調整部5を通って送信機7へ伝送さ
れ、送信機7では該変調信号で、前記送信機6が送信す
る無線信号の搬送波周波数f1とは異なる周波数f2の搬送
波を変調し、無線信号として送信する。該無線信号は前
記受信機8と同一地点に設置した受信機9で受信、復調
される。
受信機9では受信、復調されたベースバンド信号は、
τを信号発生部から上記の経路を通って該受信機へ該
信号が到達するまでの遅延時間、d2を該信号の直流成
分、k2を振幅とすると、 a2(t)=k2a(t−τ)+d2 と表され、これを受信機8で受信した信号と同様にフー
リエ変換して、 A2(f)=k2A(f)exp(−j2πτ)+d2δ(f) を得る。
次に、以上により得たA1(f)及びA2(f)は位相角
検出部11に入力される。位相角検出部ではA1(f)を基
準としたA2(f)との相互電力スペクトルを次式により
計算し、その位相角成分θ(f)=2πf(τ
τ)を求める。
A1 (f)A2(f)= |A1 (f)A2(f)|exp(−j2π(τ−τ)) |X|:Xの絶対値 次に、位相角−時間変換部13は該相互電力スペクトル
位相角より を計算することにより、a1(t)を基準としたa2(t)
の遅延時間差τ=τ−τを求める。
このように動作するので本実施例の測定方法では異な
る2つの周波数の無線信号を用いて、1つの信号発生部
で発生した信号が異なる2送信機を通って受信機へ至る
までの遅延時間差を周波数軸上にて同時に測定すること
ができる。
第4図は本発明の実施例の遅延時間差測定系を示す図
で、1は信号発生部、2及び3は局間伝送路、4及び5
は遅延調整部、6及び7は送信機、8は受信機、10はフ
ーリエ変換部、11は基準信号発生部、12は位相角検出
部、12は位相角−時間変換部、14は信号記憶部、15は有
線伝送路である。
本実施例の遅延時間差測定系ではまず、信号発生部1
で発生し、局間伝送路2及び遅延調整部4を経由して送
信機6に伝送された変調信号で変調された搬送周波数f1
の無線信号を受信機8で受信、復調してベースバンド信
号を得る。一方、信号記憶部14には有線伝送路15を通し
て信号発生部から前記変調信号の発生タイミングを示す
タイミング信号が入力され、信号記憶部では該タイミン
グ信号を基準として前記ベースバンド信号を記憶する。
次に、信号発生部は送信機6へ送出した変調信号と同
じ変調信号を一定時間経過後再度発生し、局間伝送路3
及び遅延調整部5を通して送信機7へ伝送する。送信機
7は該変調信号で、前記送信機6が送信する無線信号の
搬送波周波数f1と同一の周波数f1の搬送波を変調し、無
線信号として送信する。該無線信号は、前記送信機6か
ら送信された無線信号と同様に、受信機8で受信、復調
され、信号記憶部14に、別に入力される該変調信号の発
生タイミングを示すタイミング信号を基準として記憶さ
れる。
ここで、信号記憶部に記憶されている、順次送信さ
れ、受信機8で受信された前記2つのベースバンド信号
は、それぞれの発生タイミングを基準として記憶されて
いるので同時に送信されたことと等価であり、記憶され
ている該2つのベースバンド信号を第1の実施例と同様
にフーリエ変換して相互電力スペクトルを計算し、該相
互電力スペクトルの位相角を求めることにより、前記2
つの伝送経路の遅延時間差を周波数軸上で測定すること
ができる。すなわち、本実施例では信号発生部で順次発
生した信号を異なる2送信機から同一周波数で順次送信
することにより、該2送信機を経由する経路間の遅延時
間差を周波数軸上で測定することができる。
なお、第2の実施例において、変調信号発生タイミン
グを伝送する有線伝送路15は、遅延時間差の測定場所に
よっては局間伝送路との共用が可能である。
以上説明したように2つの実施例のいずれの方法でも
2つの異なる伝達経路の遅延時間差を測定できるので、
該遅延時間差測定結果を遅延調整部へ伝達して、該遅延
時間差を打ち消すよう遅延量を調整することにより、2
局間の局間送信時刻同期を取ることができ、この動作を
システムを構成する全送信機、すなわち基地局について
繰り返すことにより、システムの局間送信時刻同期を取
ることができる。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明の遅延時間測定方法で
は、遅延時間差を周波数軸上で測定するので、受信機で
受信、復調された2つのベースバンド信号に直流成分、
振幅等の相違があってもこれらの影響を受けることな
く、正確な測定が可能である。一方、信号対雑音比(S/
N)と測定精度の関係については、シミュレーション結
果によれば、離散フーリエ変換のサンプル数を16とし測
定回数を10回としたときの測定誤差は、0.95の信頼度に
おいてS/N=10dBで±0.3%以内であり、雑音がある条件
化でも高精度な測定が可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は小ゾーン構成の移動無線通信システムの概念
図、第2図は従来の遅延時間差測定概念図、第3図は本
発明の第1の実施例の遅延時間差測定系統図、第4図は
本発明の第2の実施例の遅延時間差測定系統図である。 A……制御局、 B1,B2,B3……局間伝送路、 C1,C2,C3……基地局、 D……オーバーラップゾーン a1(t),a2(t)……ベースバンド信号波形 t1,t2……零電位通過時刻、 τ……従来方式での遅延時間差測定結果、 τ′……真の遅延時間差、 1……信号発生部、 2,3……局間伝送路、 4,5……遅延調整部、 6,7……送信機、 8,9……受信機、 10……フーリエ変換部、 11……基準信号発生部、 12……位相角検出部、 13……位相角−時間変換部、 14……信号記憶部、 15……有線伝送路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 服部 武 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−5450(JP,A) 特開 昭61−82182(JP,A) 特開 昭56−90637(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の無線ゾーンで1サービスエリアが構
    成され、各無線ゾーンに対応する基地局と、各基地局と
    局間伝送路により接続される共通の制御局とを有する移
    動通信システムにおける遅延時間差測定方法において、 前記制御局で発生した変調信号で変調した無線信号を2
    局の基地局から送信し、 該無線信号を受信、復調して得られる2つのベースバン
    ド信号から相互電力スペクトルの位相角を算出し、該位
    相角より前記制御局から前記2局の基地局を経由して受
    信にいたる遅延時間の差を求めることを特徴とする遅延
    時間差測定方法。
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