JP2534804Y2

JP2534804Y2 - 避雷器内蔵形開閉器

Info

Publication number: JP2534804Y2
Application number: JP1990074729U
Authority: JP
Inventors: 正己横尾
Original assignee: 株式会社戸上電機製作所
Priority date: 1990-07-12
Filing date: 1990-07-12
Publication date: 1997-05-07
Anticipated expiration: 2005-07-12
Also published as: JPH0433217U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案は、避雷器を内蔵した開閉器に関する。

〔従来の技術〕

配電線に取り付けられている機器に誘導雷等の衝撃過
電圧が侵入した場合、衝撃過電圧が機器の耐圧レベルよ
り大きいとフラッシュオーバを起こし、機器を破壊する
おそれがある。

このため、衝撃過電圧が侵入した場合の衝撃過電圧を
下げるための保護器として避雷器が取り付けられてい
る。

しかし、避雷器を柱上等に単独で取り付けると、取付
スペースの確保や取付工事が必要であるため、省スペー
ス、省力化等の面より、避雷器を開閉器ケース内に内蔵
する場合がある。

避雷器を開閉器に内蔵することにより、避雷器自体の
取付工事をする必要がなく、省スペース及び省力化を大
幅に図ることができる利点があった。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしその反面、開閉器に避雷器を内蔵するマイナス
面として、出荷試験や保守点検の耐電圧試験が困難であ
り、また避雷器の交換も困難となる。例えば6KV級の耐
圧試験を行う場合、避雷器の放電開始電圧例えば16〜1
8.5KVに対し、開閉器自身は例えば22KVを印加する必要
があるため、先に避雷器が放電してしまい、開閉器の試
験ができない。

そこで、避雷器を開閉器より取り外して耐電圧試験を
すればよいが、避雷器を取り出す作業は開閉器の大きな
カバーを取り外したり避雷器自身を取り出す際、ビス等
を落下させたり開閉器の部品をきず付けるなど、時間が
掛かったり品質面での問題が生じていた。

本考案は、開閉器のカバーを取り外さずに避雷器の取
り付け、取り外しを可能にすることを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

この目的を達成するため、本考案の避雷器内蔵型開閉
器は、開閉器操作用の制御回路を有する開閉器におい
て、開閉器ケースの外壁を貫通して取り付けられ外方端
が開口した絶縁筒と、この絶縁筒に収納された避雷器
と、前記絶縁筒全体を覆うカバー付絶縁筒用ケースと、
この絶縁筒用ケースに設けられ同絶縁筒用ケース内の圧
力が一定以上になったときに放圧を行わせると共に放圧
状態を表示する放圧表示装置と、前記絶縁筒用ケースに
絶縁して設けられ、かつ開閉器接地端子とは独立した避
雷器用接地端子とを備えている。

〔作用〕

本考案では、開閉器カバーとは別に、避雷器専用のカ
バーを設けており、その専用のカバーを開けることによ
り、避雷器の取り付け、取り外し作業を行うことができ
る。

〔実施例〕

以下、本考案を実施例を参照しながら具体的に説明す
る。

第１図は本考案の実施例を示す概略図、第２図は要部
正断面図、第３図は要部平断面図である。

第１図において、１は開閉器ケース、２は開閉器カバ
ー、３は主回路口出線、４は可動接触子、６は開閉器接
地端子である。この開閉器ケース１の外壁に貫通させて
絶縁筒９を取り付け、この絶縁筒９の内部に避雷器５を
収納している。図中７は絶縁筒用ケース、８はカバーで
ある。

絶縁筒９とケース１の外壁とは、第２図及び第３図に
示すようにパッキン14を介して絶縁筒押え15をナット16
にて締め付けることにより密着させる。

絶縁筒９の一端は導体17で貫通し、開閉器主回路に接
続する。絶縁筒９内の導体17は避雷器５の通電と保持が
できるようチューリップ形の接触子18を取り付け、避雷
器５が取り付けられる。

避雷器５の他端は接地相となり、３相とも接地バー12
に取り付ける。避雷器５の接地端子は開閉器の接地端子
６（第１図参照）とは別に絶縁された避雷器用接地端子
11を設ける。この避雷器用接地端子11を設ける理由は、
避雷器５が動作すると接地端子の電位が上昇する。同一
接地端子にすると開閉器ケース１も電位が上昇し、開閉
器内に使用されている制御回路の絶縁破壊が考えられる
からである。なお、この制御回路は、開閉器が自動式負
荷開閉器の場合に負荷を入、切する電磁コイルに流す電
流を制御したり、過電流蓄勢トリップ付き地絡トリップ
形開閉器の場合に、開閉器を制御することを目的とし
て、開閉器内に設置されたものである。

開閉器ケース１の外側に、絶縁筒９全体を収納する絶
縁筒用ケース７を溶接し、避雷器５が自由に取付取外し
ができるようにパッキン20を介してカバー８を締付ネジ
21にて締め付ける。このケース７は避雷器等の汚損を考
えてパッキン20等により密閉形としている。

接地バー12は絶縁筒用ケース７にパッキン13を介して
貫通した碍子19の導体に接続し、碍子19の外部導体を避
雷器専用接地端子11とする。接地端子11は、開閉器の接
地端子６とは別の接地線で別々に接地される。なお接地
バー12は支持台22と碍子19により絶縁されている。

また、避雷器５が破壊した場合など、絶縁筒用ケース
７内の圧力が異常上昇した場合、カバー爪23が変形しパ
ッキン20部より圧力を放出すると共に、圧力が上昇した
ことを表示できる放圧表示装置10を設けることにより、
外部点検により目視で判別できるようにする。この放圧
表示装置10としては、たとえば実開昭61−56739号公報
において提案されているものを使用することができる。
具体的に述べると、鍔付筒状基座31はナット32により絶
縁筒用ケース７に気密的に固定されている。基座31の内
部にはＯリング33、ピストン34、反発スプリング35が順
に収納されており、また基座31の下端には蓋体36が螺合
されている。蓋体36の内周には突起36aが設けられ、こ
の突起36aに表示板37が係合されている。38は表示板37
が外れたとき適当な長さ垂れ下がる鎖であり、表示板37
が外れたことを表示できるようにしている。蓋体36の下
端には離脱が容易にできる程度に係合されている塵埃侵
入防止用キャップ39が被せられている。

この放圧表示装置の動作について説明する。絶縁筒用
ケース７内部の圧力が上昇すると、その圧力は基座31内
のピストン34に加わり、スプリング35の反発力に抗して
ピストン34を押し下げ、開閉器内部の圧力による押圧力
とスプリング35の反発力が平衡するまで下降する。ピス
トン34の下降に従いピストン34の下端が表示板37を押
し、表示板37と突起36aの係合を引き外すように作用す
る。圧力が充分大きくなると係合が完全に外れ、キャッ
プ39も同様に外れて表示板37が鎖38によって吊り下げら
れる。このようにして、絶縁筒用ケース７の内部圧力が
所定圧以上になったことを外部に表示することができ
る。

〔考案の効果〕

以上に説明したように、本考案によれば、開閉器カバ
ーとは別に、避雷器専用のカバーを設けているので、開
閉器のカバーを取り外さずに、避雷器の取り付け、取り
外し作業を簡単かつ確実に行うことができ、また放圧表
示装置を設けているので、避雷器が破壊した場合は外部
点検により目視で判別することができる。さらに、避雷
器用接地端子を開閉器接地端子とは独立して設けること
により、避雷器が動作した時、開閉器に使用されている
制御回路の絶縁破壊を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す概略図、第２図は要部正
断面図、第３図は要部平断面図である。 1:開閉器ケース、2:開閉器カバー 3:主回路口出線、4:可動接触子 5:避雷器、6:開閉器接地端子 7:絶縁筒用ケース、8:カバー 9:絶縁筒、10:放圧表示装置 11:避雷器用接地端子、12:接地バー 13:パッキン、14:パッキン 15:絶縁筒押え、16:ナット 17:導体、18:接触子 19:碍子、20:パッキン 21:締付ネジ、22:支持台 23:カバー爪、31:基座 32:ナット、33:Oリング 34:ピストン、35:反発スプリング 36:蓋体、37:表示板 38:鎖、39:キャップ

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】開閉器操作用の制御回路を有する開閉器に
おいて、開閉器ケース（１）の外壁を貫通して取り付け
られ外方端が開口した絶縁筒（９）と、この絶縁筒
（９）に収納された避雷器（５）と、前記絶縁筒（９）
全体を覆うカバー（８）付絶縁筒用ケース（７）と、こ
の絶縁筒用ケース（７）に設けられ同絶縁筒用ケース
（７）内の圧力が一定以上になったときに放圧を行わせ
ると共に放圧状態を表示する放圧表示装置（10）と、前
記絶縁筒用ケース（７）に絶縁して設けられ、かつ開閉
器接地端子（６）とは独立した避雷器用接地端子（11）
とを備えた避雷器内蔵形開閉器。