JP2534672B2 - X線ct装置 - Google Patents

X線ct装置

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JP2534672B2
JP2534672B2 JP61146058A JP14605886A JP2534672B2 JP 2534672 B2 JP2534672 B2 JP 2534672B2 JP 61146058 A JP61146058 A JP 61146058A JP 14605886 A JP14605886 A JP 14605886A JP 2534672 B2 JP2534672 B2 JP 2534672B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明はX線CT(コンピューテッド・トモグラフィ)
装置に関するものであり、特に被検体断層面の放射線分
布を求める再構成手段に関するものである。
(従来の技術) この種のX線CT装置は例えば、被検体を取巻くように
円形状に複数の検出器を固定配置させ、ファンビーム状
のX線を連続的にもしくはパルス状に曝射するX線源を
被検体の回りに回転させる。以下、このようなCT装置を
第4世代のCT装置と称す。この第4世代のCT装置は、一
方向のX線源から曝射され被検体を透過したファンビー
ム状のX線を複数方向から収集して、ソース・ファンデ
ータを得る。これら複数方向からのソース・ファンデー
タは各検出器からファンビーム状に拡がったディテクタ
・ファンデータに並び換えられる。そして、これらディ
テクタ・ファンデータはコンボリューションされ、さら
にバックプロジェクションされて画像が再構成される。
このようにソース・ファンデータをディテクタ・ファン
データに変換する理由はソース・ファンデータをディテ
クタ・ファンデータに変換して再構成演算を行う方がソ
ース・ファンデータをそのまま再構成演算を行うよりも
空間分解能の優れた断層画像が得られるためである。す
なわちソース・ファンデータのサンプリングピッチは検
出器のピッチに依存するのでサンプリングピッチの細か
いソース・ファンデータを得ることは難しい。これに対
してディテクタファンのサンプリングピッチはX線曝射
の間隔で決まるのでサンプリングピッチの細かいデータ
を得ることが容易にできる。このために第4世代のCT装
置では通常ソース・ファンデータをディテクタ・ファン
データに変換してから再構成演算が行われている。
この第4世代のCT装置を用いて、被検体の周囲にX線
を連続的に回転させ、被検体断層像の時間的変化を映し
出すいわゆるダイナミックスキャン方式について第3
図,第5図,第6図により説明する。
第3図の検出器リング1は、中央に被検体3がすっぽ
り入るくらいの穴が空いたドーナツ形状をなして固定さ
れている。この検出器リング1は、例えば2304個のX線
検出器1#1乃至#2304がドーナツ状に配列されて構成
され、被検体3からのX線量を検出する。
X線源2は検出器リング1の中心軸を軸にして検出器
リング1の周囲を矢印方向に連続的にX線を曝射させな
がら回転する。このX線源2の回転角度位置を検出器数
の3倍に当るP1からP6912まで均等に割り当てる。この
ときX線源2の回転位置がP1の時には、X線源2からの
X線ビームは被検体を透過し、検出器1#1682乃至#23
04及び#1とで検出される。回転角度位置がP4の時に
は、検出器#1683乃至#2304及び#1,#2でX線が検出
される。
このスキャン様子を縦軸が検出器番号で示され、横軸
がX線源2の回転角度位置及び時間で示されるサイノグ
ラムで表わしたものが第5図である。
今t1=0のとき、X線源2の回転角度位置をP1とする
と、X線源2からのX線ビームは検出器1#1682乃至#
2304及び、#1の検出器で検出される。また回転角度位
置2,3についても回転角度位置P1のときと同じ検出器で
検出される。回転角度位置P4,P5,P6では検出器1#1683
乃至#2304及び#1乃至2が対応する。以下同様にして
検出され、回転角度位置P6910〜6912の時は検出器1#1
681乃至#2304が対応する。
つまり列方向にソース・ファンデータが並び、行方向
にディテクタ・ファンデータが並ぶ。またスキャンは連
続して行なわれるから、このデータ群はサイノグラム上
では右斜め下方向に連続して進む。
さらに1枚の断層画像を再構成するためには、通常36
0°方向からのディテクタ・ファンデータ、例えば検出
器1#1乃至#2304に対応するディテクタ・ファンデー
タが必要である。これは第5図に示されるBの部分と
A′の部分とに対応する。この時の1枚の断層画像を得
るには、X線源の位置1(t1=0)からX線源の位置18
72(t3=1.27)までに検出されたデータを使用するため
に時間的な「ボケ」を含んだ断層画像になる。この時の
「ボケ」は、約1.27秒に相当する。
そこでAの部分とA′の部分とが位置的に同じである
ことに注目し、AのデータをA′に移して再構成演算す
ることにより、「ボケ」の時間を実質1秒になるように
する。この「ボケ」とは、被検体の周囲をX線が曝射さ
れながら回転して一枚の断層画像を作るために発生する
ものであり、X線が被検体の周囲を回り出してから回り
終わるまでの時間的な変化の誤差をいう。つまり、被検
体が呼吸や体動、心臓などによりX線曝射中に動くた
め、ソース・ファンデータの値に変動(誤差)が生じ
る。この「ボケ」による誤差は一断層画像を作るのに必
要とするX線の回転時間に相当し、回転時間が短かいほ
ど小さい。
次にこのような第4世代CT装置を用いて連続的に同一
部分をスキャンし、複数の時間的に異なる画像を得るダ
イナミックスキャンについて第6図のサイノグラムを参
照して説明する。同図においてダイナミックスキャンで
は先ずX線源が回転角度位置P1からP6912まで1回転し
て得られたデータから1枚の画像を得る。次に例えばX
線源が回転角度位置P6912からP6913まで回転して得られ
たデータをそれと回転角度位置が対応する前のデータと
置き換えて演算し、その回転時間分だけずれた画像を得
る。以下、同様にX線源を少しずつ回転させてそれによ
って得られたデータをそれと回転角度位置が対応する前
のデータと置換して順次その回転分だけ時間的にずれた
画像を得る。
この新しく得られたデータをそれと回転角度位置が対
応する前のデータと置換して再構成演算を行うとき置換
されなかった前のデータについては前の画像を得るとき
に行ったコンボリューション,バックプロジェクション
を再度繰り返すことになり時間を要する。従って再構成
演算を短かくするために本発明者と同一の発明者によっ
て特開昭57-134142号公報に示された技術が提案されて
いる。これはコンボリューション,バックプロジェクシ
ョンが線形な演算であることを利用し、新しく得られた
データとそれに対応する前のデータとの差分を求め、そ
の差分に対してコンボリューションを実行し、前のバッ
クプロジェクションされたデータにバックプロジェクト
するものである。このようにすれば重複するデータにつ
いてコンボリューション及びバックプロジェクションを
反復して実行しなくてもよいので再構成時間が短かくて
済む。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながらこのような技術を第4世代CTに適用する
場合、1枚目の画像はX線源が回転角度位置P1からP691
2まで回転して得られたソース・ファンデータを検出器
#1乃至#2304に対応する並び換えられたディテクタ・
ファンデータから再構成される。次の画像はX線源が回
転角度位置P6912からP6913へ回転して得られたソース・
ファンデータと前の重複する回転角度位置P2からP6912
のソース・ファンデータとを検出器#2乃至#2304及び
#1に対応するディテクタファンデータに並び換えて再
構成される。ここで第6図を参照するとソース・ファン
データは回転角度位置P1のソース・ファンデータCが回
転角度位置P6913のC′に置き換えられる。これをディ
テクタ・ファンデータから見れば検出器#1682乃至#23
04及び#1に対応するディテクタ・ファンデータに変化
が生じることになる。つまりディテクタ・ファンデータ
DとD′との差分を求めて、その差分値にコンボリュー
ション及びバックプロジェクションする以外にこれら検
出器#1682乃至#2304についても再度コンボリューショ
ン,バックプロジェクションを実行する必要がある。
従ってソース・ファンデータをディテクタ・ファンデ
ータに変換する第4世代CT装置においてこのようなダイ
ナミックスキャンを行うと画像を得る時間が第3世代CT
に比べ長くなるという問題がある。
本発明の第1の目的はソース・ファンデータをディテ
クタファンに変換しなくても高分解能の画像を得ること
ができるX線CT装置を提供することである。
本発明の第2の目的は放射線源を連続的に回転させ、
同じ回転角度位置で検出された時間的に異なるソース・
ファンデータの差分値を求め、この差分値に対してコン
ボリューションを行い、このコンボリューションされた
データを前の画像にバックプロジェクションし、連続的
に画像を得るX線CT装置を提供することを目的とする。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) この目的を達成するために、本発明は、「被検体の断
面部分に向けてファンビーム状の放射線を発生する放射
線源と、前記被検体を取囲むように配列された複数の放
射線検出素子からなり、前記被検体を透過した前記ファ
ンビーム状の放射線を検出する放射線検出手段と、前記
被検体の回りに前記放射線源を連続的に回転させる走査
手段と、前記放射線源の回転に応じて、前記放射線検出
手段から供給されるソース・ファンデータの各データ間
に零を挿入し、この零を挿入したソース・ファンデータ
に対応するコンボリューション関数によりコンボリュー
ションを行い、このコンボリューションされたソース・
ファンデータをバックプロジェクションする第1の再構
成手段と、同じ回転角度位置で検出された時間的に異な
るソース・ファンデータ同志で差分値を求め、この差分
値に対してコンボリューションを行い、このコンボリュ
ーションされたデータを前の画像にバックプロジェクシ
ョンする第2の再構成手段と、この第2の再構成手段に
よって再構成された前記被検体の断面部分の画像を表示
する表示手段とを備えたことを特徴とするものである。
(作用) この本発明のCT装置により、検出器で得られたデータ
間に零を挿入することによりソース・ファンデータをデ
ィテクタ・ファンに変換せずに高分解能の画像が得られ
るとともに、ダイナミック・スキャンの画像が連続した
少ない演算で得られる。
(実施例) 先ず本発明の原理について説明する。
1985年9月5日に本件出願人と同一出願人が米国に出
願した出願番号732,260号には拡張されたダイバージェ
ント法が示されている。この拡張されたダイバー−ジェ
ント法はあるデータとその対向データとが存在すると
き、それぞれの重み付けの和が一定ならば任意の重み付
けを両データに乗算してから再構成しても、再構成画像
に変りがないというものである。
ここで第10図に示すように回転位置θ1でX線管2よ
り曝射され検出器群で検出されるX線ビームをR1〜R4と
すると、この各ビームR1〜R4の中間に存在するX線ビー
ムR1′〜R3′は、X線管2がこの各ビームのR1〜R4の各
中間の回転位置に達したときに得られる。そしてこれら
各ビームR1〜R4,R1′〜R3′の「対向データ」としての
ビームを破線に示し、X線ビームR1〜R4,R1′〜R3′に
よって得られるデータと、これらの「対向データ」との
重み付けを同図に示すように決定すると、これは前述し
た拡張されたダイバージェント法の条件を満たしてい
る。
従って、回転位置SでのX線ファンビームに着目する
と、X線ビームR1〜R4で得られたデータに「1」を重み
付けし、各チャンネル間のデータに「0」を重み付けし
て再構成しても全データ系で見れば拡張されたダイバー
ジェント法の条件を満足していることになる。
第7図は円周状に等間隔に配列された検出素子D1,D3,
……,D11とこの円周状を回転しながらそれぞれ検出素子
D1,D3,D5……,D11の2倍の密度のサンプリングピッチS
1,S2,……,S12でファンビーム状の放射線を発生するX
線源との関係を示している。同図においては説明を簡単
にするために検出素子の円周上をX線源が回転している
が、通常、どちらかの半径が小さい。
いまX線源の位置をS1として中心軸方向にファンビー
ム状のX線を曝射すると、そのファンビーム状のX線を
検出素子D3,D5,D7,D9,D11で検出する。
次にX線源がS2に回転移動し曝射すると、ファンビー
ム状に拡がったX線ビームは検出素子D5,D7,D9,D11で検
出される。さらにX線源は回転移動し、第7図のS3乃至
S12の位置で曝射する。X線源の各々の曝射位置におい
ての、各X線ビームを検出する検出素子の番号を第8図
に示す。
第8図は、縦方向に検出素子D1,D3,D5,D7,D9,D11を並
べ、横方向にX線源の位置S1乃至S12を並べ、X線源位
置から検出素子へのX線パスをXs,dの形で示している。
Xs,dの意味は、例えば第7図のS1からD11へのX線ビー
ムをX1,11で表して略記号である。従ってこのX1,11は第
8図の左下のS1とD11とが交わる升目に示されている。
この図によれば各検出素子間に相当するヶ所、例えばD1
とD3の間、D3とD5の間には、横方向にX線パスがまった
くない。これは第7図の配置図において、S2,S4,S6,S8,
S10,S12の位置に検出素子が存在しないためである。第
8図においてソース・ファンデータでコンボリューショ
ンする時には、縦方向の升目に沿って行う。ディテクタ
ファンでは横方向の升目に沿って並び換えられたディテ
クタ・ファンデータについてコンボリューションする。
第8図において検出素子D1,D3,D5,D7,D9,D11については
パスが横方向により多くのパスが揃っているため、第4
世代のX線CT装置において再構成するときは、ソース・
ファンデータよりもディテクタ・ファンデータについて
コンボリューションした方が空間分解能がよくなる。
次に第7図X線パスXm,nがXn,mに等しくなることから
第8図のパスを並べなおして第9図のようにする。例え
ば第9図において、X4,1のX線パスは、S4からのX線を
検出素子D1で検出するときのパスであり、言い換えると
S1からのX線をS4の位置で検出されるパスとなる。この
ことを利用してX4,1のパスをS1の縦方向の升目に移す。
同様に他のX線パスも移し、S1,S3,S5,S7,S9,S11の縦方
向の升目に移す。ソース・ファンデータはディテクタフ
ァンと同じ密度であるのでこのようにして移されたパス
で画像再構成すると再構成された画像の分解能はディテ
クタ・ファンデータの場合と同じになる。またS2,S4,S
6,S8,S10,S12の縦の升目について零のデータを挿入して
コンボリューションしても零が加算されるだけであるか
ら画像は変わらない。このときのソースファンによる再
構成結果の画像空間分解能は、第8図においてディテク
タファンによる空間分解能と同じになる。なぜなら第8
図も第9図も同じデータ数(パスの数)を用い、さらに
一度のコンボリューション演算に用いられるデータ数も
同じためである。
第9図に対して第11図に示すパスデータを考える。第
11図はXn,m=Xm,nなる関係を利用してXs,dのデータのう
ちs=2,4,6,8,10,12のデータの代りにd列S行のデー
タを置いたものである。つまり第8図から第9図を作る
際に移動したデータを元に戻した形であるが、その際d
列S行のデータはそのまま残してある。例えばX2,5は第
9図では第5列、第2行にあるが、第11図では同位置に
もあるが、第2列、第5行にも置かれる。ここで第12a
図を考える。第12a図は第9図から第11図を作るために
加えられたデータ部の係数を全て零にしたものである。
したがって第11図に第12a図の重み係数をかけると第9
図になる。よって第11図に第12a図に示す重み関係をか
けてソース・ファンでコンボリューション・バック・プ
ロジェクションした画像は第9図をソース・ファンで再
構成した画像と同じになる。つまり、第8図をディテク
タファンで再構成した画像とも同じになる。
ここで拡張されたダイバージェント法を適用する。こ
れによれば対抗したデータがある場合は重み付けの和が
一定であれば任意の重みづけを両データに乗算してから
再構成しても再構成画像は同じであるというものであ
る。第11図において同一データが2回存在しているもの
がある。この重みは第12a図では片方が“1"で片方が
“0"である。例えば第1列第4行と第4列第1行のデー
タはともにX4,1で重み係数はそれぞれ“1",“0"であ
る。拡張されたダイバージェント法によればこれを
“0",“1"に変更しても画像は同じである。このように
同一データの重み係数を逆にしたものが第12b図であ
る。よって第11図に第12b図の重みをかけてソース・フ
ァンでコンボリューションして再構成したものは第8図
をディテクタファンでコンボリューションして再構成し
たものと同じになる。
パスデータに重み付け関数を掛けた後、コンボリュー
ションするので重み付け関数が零であればデータの値に
かかわらず、その重み付け掛けた結果は零になる。この
ことを、第11図と第12b図を用いて零について整理する
と、第13図のようになる。第13図はリフレクションされ
る前の第8図のパスデータの間に零を挿入したものに等
しいことがわかる。
従って、検出器で得られたデータ間に零を挿入してフ
ァンデータについてコンボリューションをすれば、これ
によって得られた断層画像の空間分解能は従来のディテ
クタファンについてコンボリューションを行った場合の
画像の空間分解能と等しくなる。
この原理では検出素子間例えばD1とD3に1回のソース
からのX線曝射があるが、これを検出素子間に複数回の
X線曝射を行い、検出データ間に複数の零を挿入して再
構成をしてもよい。
以下、第1図を参照して本発明の一実施例を説明す
る。
X線検出器1は被検体3を取り囲むように円周状に配
列された複数の例えばシンチレータとフォトダイオード
を組み合せたX線検出素子を含んでいる。ファンビーム
状のX線を発生するX線源2はこの検出器1の外側の円
周状を回転する。ニューテート部12はX線源2に近い側
の検出素子によってX線が遮断されないようにX線源2
の回転に同期してX線検出器1にねじれ運動(ニューテ
ーション)を与える。走査部4はX線源2を回転させる
とともに、その回転に同期した信号をニューテート部12
及びDAS5に供給する。DAS5は検出器1の各検出素子と接
続され、X線源2の回転に応じて供給されるアナログの
ソース・ファンデータを収集し、デジタルのソース・フ
ァンデータに変換する。
検出素子は回転中心に対して等間隔に配置されている
のでソース・ファンデータは各データの角度間隔は不等
である。補間部6はDAS5から供給されるこの不等角度間
隔のデジタルのソース・ファンデータを補間し、ソース
・ファンデータの角度間隔が等しくなるようにする。
重み付け回路7は補間されたソース・ファンデータの
各データ間に0を挿入し、データの密度を見かけ上2倍
にする。コンボルバ8はこの見かけ上2倍の密度のソー
ス・ファンデータに対応したコンボリューション関数に
よりソース・ファンデータとのコンボリューションを行
う。バックプロジェクタ9は、コンボリューションされ
たデータをX線源1の回転角度に対応させて、バックプ
ロジェクションする。イメージメモリ10は被検体3に対
応したメモリ空間を備え、バックプロジェクトされたデ
ータを順次蓄積する。表示部11はイメージメモリ10に蓄
積された再構成画像を表示する。ソース・ファンデータ
の各データ間に零を挿入してからコンボリューション演
算をする場合の使用するコンリボリューション関数gも
しくはgs、もしくはgtとしては、 g(n・Δψ)=B n=0 −1/2πm-2n・Δψ n≠0 但し ここでNは検出器数の1/2であるとか、 gs(nΔψ)=1/ πsin(nΔψ/2)1−4N/n ……(4) または、 gt(nΔψ)=1/4gs((n−1)Δψ4/2) +1/2gs(nΔ4) +1/4gs((n+1)Δψ) ……(5) などを使用することができる。ただし、Δψは隣接する
ソース・ファンデータの角度間隔、nは回転中心を通る
パスからのパスの番号である。
従って、これら(6),(7),(8)式で示される
ようなコンボリューション関数をg(nΔψ)とすると
第2図において点(γ,φ)のピクセルの値f(γ,
φ)は、 となる。
ただし、 Lm2(γ,ψ)=[R−rsin(mΔθ+φ)] +[rcos(mΔθ+φ)] ……(7) ψm=tan-1(−γcos(mΔθ+φ)/ R−rsin(mΔθ+φ) ……(8) M=360°/Δθ N=(ファン角度/2)/Δ4 ΔθはX線源の回転角度間隔 RはX線源の回転半径 を表す。
(6)式において、Lm(γ,φ)はX線源から点
(γ,φ)までの距離、また は−NΔψから+NΔψまですなわちファン角度の範囲
のコンボリューション演算を示し、 はバックプロジェクション演算を示している。
なお、Lm-2(γ,φ)およびRcos(nΔψ)は座標変
換のためのヤコビアンである。
またこの重み付け係数wは1か0をとるようになって
いる。ここでwの代わりkw(kは0でない任意の定数)
を用いることも可能でありたとえばk=1/2としてもよ
い。このときWは1か0の値をとる。但し、k≠1の場
合には再構成される画像の濃淡値が本来の値のk倍にな
って現れるため、画像再構成後に1/k倍する必要があ
る。たとえばk=1/2のときには作られた画像の濃淡値
を2倍すればよい。
次に第2図により検出器の配列ピッチ間に対応ビーム
が2本である場合のデータ配列を示したものである。図
面の左から第2図のレイm1のデータをXm1とし、仮想レ
イm1a,m1bに対するデータを零とし、後は同様にしてm2
→Xm2,m2a,m2b→零,m3→Xm3というように表わされてい
る。これらのデータを用いてディテクタ・ファン再構成
時のコンボリューション関数を用いて演算を行ない、次
にバックプロジェクション演算を行う。
このような零を挿入してコンボリューション演算を行
なうと、後に零を挿入した位置にコンボリューション演
算の結果が加算される。従って零をディテクタ・ファン
のレイ密度に合わせて挿入することにより、ディテクタ
・ファン再構成とほぼ同じ空間分解能が得られる。
次にソースファンビームによるコンボリューション演
算のときの関数係数の一実施例を第14図及び15図を用い
て説明する。第15図は従来のコンボリューション関数の
一例であり、1回のコンボリューション演算をするとき
の7つの関数値を示したものである。関数値はいづれも
−1000倍した値が示されている。そして一曝射されたX
線を7つの検出器で電気信号に変換され7つの電気信号
つまり検出データとこれらの関数値とがそれぞれコンボ
リューションされる。その後、7つのコンボリューショ
ン結果がバックプロジェクションされる。
この第15図の関数値に対応させて本発明の一例を第14
図に示す。第14図では一度のコンボリューション演算に
用いられる関数が19個示されている。従来例に比べて各
関数の間に2つの関数値が用いる。従来と同じ7つの検
出器からのデータの間に2個づつ零を入れられたデータ
と19個の関数がコンボリューションされる。この結果の
データは19個であり、それらがバックプロジェクション
される。バックプロジェクションの加算に用いられるデ
ータは19個と多くなる。データが零の箇所には前記した
通り、対向ビームデータがそこにあると同じ画像を再構
成することができるため一枚の断層画像を精度よく得る
ことができる。
本発明は以上の実施例に限定されるものではまったく
なく多数の変形をして用いることができる。例えば零の
挿入は2個の零をペアにして実際のレイと交互に配列し
たが、零の数は1個以上であればいくつでも挿入しても
よい。
次にこの本願発明を用いたダイナミックスキャンの実
施例を第4図を用いて説明する。
まず1画面目の断層画像が回転位置1〜6912のプロジ
ェクションデータを本発明による零挿入方式により再構
成される。次に1/6912秒後の2画面目の断層画像が、第
6913番目のプロジェクション(回転位置1でt1=1+1/
6912秒)のデータより第1番目のプロジェクションデー
タ(回転位置1でもt1=0秒)を差引いたデータをプロ
ジェクションデータとしてこの差引いたプロジェクショ
ンデータ間に零を入れてコンボリューション及びバック
プロジェクション演算が行なわれる。
同様に第6914プロジェクションデータから第2プロジ
ェクションデータを引いて再構成され第3の断層画像が
得られる。以下同様にして1プロジェクションごとに演
算されていく。
また時間的に前に戻る場合はプロジェクションの差分
を逆にすればよい。
以上のように行うことにより時間的に連続したCT画像
が少ないコンボリュージョン演算及びバックプロジェク
ション演算で得られる。よって非常に少い演算つまり短
時間に次の断層画像を得ることができるため、例えば被
検体に注入した造影剤の時間的移動状態をダイナミック
に観察することができる。
[発明の効果] 以上、説明したように本発明のCT装置により、ソース
・ファンデータをディテクタ・ファンに変換せずに高分
解能の画像が得られるとともにダイナミック・スキャン
の画像が連続して少い演算で得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるソース・ファン再構成のコンボリ
ューション演算を行なう場合のデータの並べ方を示した
図、第2図は本発明によるソース・ファン再構成のレイ
に仮想レイを挿入した場合の図、第3図は本発明に係る
第4世代のCT装置を示す構成図、第4図は本発明におけ
る第4世代のCT装置によりソース・ファンで再構成を行
う場合の図、第5図は従来の第4世代のCT装置によりデ
ィテクタ・ファンで再構成を行うときの図、第6図は第
5図の再構成を連続的に行なうための図、第7図乃至第
13図はいずれも本発明にかかるCT装置の原理を説明する
ための図、第14図は本発明によるコンボリーション演算
を行なう場合のコンボリューション関数の一実施例を示
した図、第15図は従来のコンボリューション関数を示し
た図である。 1……検出器リング 2……X線源 3……被検体 Xm……コンボリューション関数 m1a,m1b,m2a,m2b……仮想レイ又は零

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被検体の断面部分に向けてファンビーム状
    の放射線を発生する放射線源と、前記被検体を取囲むよ
    うに配列された複数の放射線検出素子からなり、前記被
    検体を透過した前記ファンビーム状の放射線を検出する
    放射線検出手段と、前記被検体の回りに前記放射線源を
    連続的に回転させる走査手段と、前記放射線源の回転に
    応じて、前記放射線検出手段から供給されるソース・フ
    ァンデータの各データ間に零を挿入し、この零を挿入し
    たソース・ファンデータに対応するコンボリューション
    関数によりコンボリューションを行い、このコンボリュ
    ーションされたソース・ファンデータをバックプロジェ
    クションする第1の再構成手段と、同じ回転角度位置で
    検出された時間的に異なるソース・ファンデータ同志で
    差分値を求め、この差分値に対してコンボリューション
    を行い、このコンボリューションされたデータを前の画
    像にバックプロジェクションする第2の再構成手段と、
    この第2の再構成手段によって再構成された前記被検体
    の断面部分の画像を表示する表示手段とを備えたことを
    特徴とするX線CT装置。
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