JP2534659B2 - パルス圧縮レ−ダ送受信装置 - Google Patents

パルス圧縮レ−ダ送受信装置

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、パルス圧縮レーダ送受信装置に関し特に送
信信号の発生手段および受信信号のパルス圧縮手段のデ
ィジタル化に関する。
(従来の技術) 通常のパルスレーダにおいてその探知距離を増大する
ためには送信平均電力を大きくする必要があるが尖頭電
力を大きくする点については技術的限界があるため、他
の手段として送信パルス幅を広くする手段が考えられ
る。しかし送信パルス幅を広くすると距離分解能が低下
するという問題があり、結局、探知距離を増大させるこ
とと距離分解能を向上させることとは衝突する性能要求
ということになる。
この問題の解決手段として考えられているのがパルス
圧縮技術を用いたパルス圧縮レーダ装置である。このパ
ルス圧縮技術は、送信平均電力を増大させるために送信
パルス幅を広くする一方、パルス幅内において所定の時
間対周波数変化率で周波数変調を掛けて送信し、目標物
から反射されて受信された信号は、送信パルス内におけ
る時間対周波数変化率と丁度逆の周波数遅延時間特性を
有する遅延フィルタを通過させることによりパルス内に
順番に分散されていた周波数成分が1点に集中されて、
急峻なインパルス状になることを利用している。このこ
とは近接する2つの目標が分離識別し易くなることを意
味している。
即ち、パルス圧縮技術は送信パルス幅を広げることに
より探知距離の増大が図れるとともに高分解能が得られ
るという技術である。
第2図はパルスレーダ一般の構成を示すブロック図で
ある。本構成では、送信装置61とデュプレクサ62と空中
線63と受信装置64とを備えており、送信装置61の出力は
デュプレクサ62を通じて空中線63から目標物に対して発
射され、目標物から反射により戻って来た電波を受信し
てふたたびデュプレクサ62を通して受信装置64へ入力す
る。そして、パルス圧縮レーダ装置においては、送信装
置61中に送信パルス幅内において周波数変調を施す手段
が設けられており、受信装置64内に送信パルス内の周波
数変調と丁度逆の周波数対遅延時間特性を有する遅延フ
ィルタが設けられている。次に周波数変調の詳細を第3
図および第4図により説明する。その一つは、第3図に
示すVCO(電圧制御発振器)を有するPLL(Phase Locked
Loop:位相同期ループ)周波数変調器を用いた送信装置
である。
周波数発生器70の出力を同期信号発生器71に印加し、
これから安定化した周波数の信号をPLL変調回路73に印
加し、同時に掃引電圧発生回路72を通して、直線周波数
変調に必要な傾斜信号を加え、PLL変調回路73から出力
する直線周波数変調された信号は同期信号発生器71の出
力で制御されるスイッチ回路74でその出力信号の立上り
立下り部分を整形され周波数変換器75に入力される。こ
こに入力された信号は送信周波数に変換されて、電力増
幅器76で必要な電力の送信出力信号となって、デュプレ
クサ77を介して空中線78から放射される。
目標物からの反射信号(受信信号)は空中線78で受信
され、デュプレクサ77を介して受信装置79に入力されパ
ルス圧縮された受信信号313となって出力される。他の
一つは、第4図に示すSAW(Acoustic Surfase Wave:弾
性表面波)利用の遅延分散素子を用いた装置である。
周波数発生器80の出力を同期信号発生器81に印加し、
これから安定化した周波数の信号をパルス変調回路82を
通して矩形包絡線の短パルス波とし、SAW遅延分散素子8
3に入力する。SAW遅延分散素子83からは周波数変調され
た信号が出力され、同期信号発生器81の出力で制御され
ているスイッチ回路84に入力されてその立上り立下り部
分が整形され、周波数変換器85へ入力される。周波数変
換器85へ入力された信号は送信周波数に変換されて、電
力増幅器86で必要な電力の送信出力信号に増幅されて、
デュプレクサ87を介して空中線88から放射される。
目標物からの反射信号は空中線88で受信され、デュプ
レクサ87を介して受信装置89に入力され受信信号413と
なって出力される。
(発明が解決しようとする問題点) 以上のように、従来のパルス圧縮レーダ装置の送信パ
ルス内周波変調手段としてはPLL変調回路又はSAW遅延分
散素子が用いられているが、例えばSAW遅延分散素子と
してよく用いられる水晶の周波数温度係数は−24×10-6
/℃であり、ゲルマニウム酸ビスマスの周波数温度計数
は−122×10-6/℃である。このようなSAW遅延分散素子
を用いた場合、環境温度が変化することにより当然その
出力周波数が変化することになる。
このことは送信パルス幅内の時間に対する周波数の変
化の割合(チャープ率)が変化することになり受信装置
に設けられている相関フィルタの特性との不一致を招く
ことになる。
その結果、受信信号に対してパルス圧縮処理を行って
も充分なパルス圧縮が行われず距離分解能が尖化すると
いう問題がある。そして周波数温度係数に対する要求は
信号帯域幅(送信パルス幅内における最大量小の周波数
差)と遅延分散時間が大になる程厳しくなる。例えばチ
ャープ率の変動許容差が±0.1%とし、SAW遅延分散素子
としてゲルマニウム酸ビスマスを用いた場合、前述の温
度係数(−122×10-6/℃)から、許容温度変化範囲は約
8.2℃、水晶の場合でも約42℃となる。
従って、ゲルマニウム酸ビスマスの場合には送信装置
が地上に設けられる場合でも複雑な温度補償回路を付加
するか或いは恒温槽に入れるかする必要があり、水晶の
場合でも航空機搭載や衛星搭載の場合にはやはり温度補
償回路や恒温槽なしでは使用不能になる。しかし、搭載
機器の場合には重量や占有空間に大きな制約があるため
問題となる。本発明の目的は、上記従来技術における問
題点に顧みて、周波数変調のかかっているパルス信号の
発生と受信された信号のパルス圧縮処理を連動するクロ
ック信号によってディジタル的に行わせることにより環
境温度変化による問題を解決しようとするものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、上記の目的を達成するために次の手段構成
を有する。即ち、本発明のパルス圧縮レーダ送受信装置
は、パルス圧縮レーダの送信信号発生手段として、シー
ケンス制御信号を受けて、所定の時間幅内において予め
定められた周波数変化率に従って周波数変調が施された
アナログ信号に変換されるべきディジタル信号を出力す
る送信読出し専用メモリと;レーダの送信パルス繰り返
し周波数信号を受けてパルス繰り返し毎に読出しアドレ
ス指定のためのシーケンス制御信号を出力し読出し専用
メモリへ送出するシーケンス制御器と; 前記読出し専
用メモリから読出されたディジタル信号をアナログ信号
に変換するD/A変換器と; を有し、受信信号のパルス
圧縮手段として、受信信号をディジタル信号に変換する
A/D変換器と; 該A/D変換器からの受信信号を記憶する
受信信号メモリと; 該受信信号メモリに記憶された受
信信号から送信パルス幅相当の信号を設定距離分解能に
応じた時間幅ずつ移動させて読出すための読出しアドレ
ス指定信号を前記受信信号メモリへ出力する読出しアド
レス指定回路と; 時間対周波数特性において送信信号
と相互相関のある相関信号を記憶している相関信号読出
し専用メモリと; 相関信号読出し専用メモリからの相
関信号を前記受信信号メモリからの送信パルス幅相当の
読出し受信信号に対応させて出力させる相関信号読出し
制御信号を相関信号読出し専用メモリへ送出する制御器
と; 前記受信信号メモリからの受信信号と前記相関信
号読出し専用メモリからの相関信号とを受けて送信パル
ス幅相当区分毎に乗算することによりパルス圧縮し、そ
の結果を加算して出力する相関器と; を有し、前記送
信信号発生手段およびパルス圧縮手段へ発生源を共通に
するクロックパルスを供給する同期信号発生回路を有す
ることを特徴とするパルス圧縮レーダ送受信装置であ
る。
(作 用) 以下、本発明の作用について述べる。
本発明のパルス圧縮レーダ送受信装置は、上記手段構
成において述べた如く送信信号の発生は、所定の時間幅
内において予め定められた周波数変化率に従って周波数
変調(Frequency Modulation:FM)が施されたアナログ
信号に変換されるべきディジタル信号を記憶している送
信読出し専用メモリをシーケンス制御器からのシーケン
ス制御信号によって制御することによりディジタル化さ
れたFM信号が読み出される。シーケンス制御信号はレー
ダ送信パルス繰り返し毎に送信読出専用メモリから前記
ディジタル化FM信号を読出すための読出しアドレス指定
を行う。送信読出し専用メモリから読出された信号はD/
A変換器でアナログ信号に変換され、その後従来のレー
ダ装置と同様に周波数変換器で所定の送信周波数に周波
数変換された後、電力増幅器によって所定の電力レベル
迄増幅され、デュプレクサを介して空中線へ導かれ空間
へ放射される。目標物から反射されて戻って来た電波は
空中線、デュプレクサを経由して、従来のレーダ装置同
様、増幅器で増幅され、次いで周波数変換器で以後の処
理が行い易い周波数に変換される。本発明のパルス圧縮
レーダのパルス圧縮は、周波数変換された受信信号をA/
D変換器でディジタル信号に変換し、受信信号メモリに
記憶させる。記憶された受信信号は、読出しアドレス指
定回路からの読出しアドレス指定信号によって送信パル
ス幅相当の信号を距離分解能に対応した時間ずつ移動さ
せて読み出す。読み出された信号は相関器に加えられ
る。
一方相関器には相関信号読出し専用メモリからの相関
信号が加えられている。相関信号読出し専用メモリには
送信信号読出し専用メモリに記憶されている信号と時間
対周波数特性において傾斜が丁度逆になる関係の相関信
号が記憶されており、制御器からの相関信号読出し制御
信号を受けて、前記受信信号メモリからの送信パルス幅
相当の読出し受信信号に対応して相関信号を出力する。
相関器では入力された受信信号と相関信号とを乗算す
ることによりパルス圧縮が行われる。
そして、以上述べて来た送信信号の発生およびパルス
圧縮は発生源を共通にするクロック信号によりディジタ
ル的に行われる。
従って、従来装置のPLL変調回路やSAW遅延分散素子に
較べ環境温度の変化の影響を受けにくく、仮に温度変化
の影響によってクロック周波数に多少の変動が生じたと
しても、それは送信信号の発生手段とパルス圧縮手段に
共通であるため、一方だけが変化した場合のような影響
は現われず分解能は影響を受けない。
また、本発明装置では送信読出し専用メモリと相関信
号読出し専用メモリの記憶内容を変えるだけで種々のパ
ルス圧縮変調特性を容易に実現できる。その結果、本発
明装置では、環境の変動によるシステム全体の変動(例
えば、送受信機やアンテナの特性変動)をも考慮して、
これらの変動によるデータを予めレンジ圧縮シミュレー
ション装置等により取得しておき、これをキャンセルで
きるようなデータをメモリに書き込んでおくことにより
分解能の劣化を防ぐことが可能になる。
(実 施 例) 次に本発明について実施例を示す図面を参照して詳細
に説明する。第1図は本発明の一実施例の構成を示すブ
ロック図である。
本発明は、あらかじめ周波数変調された送信信号をデ
ィジタル化してROM(読出し専用メモリ)へ格納してお
き、送信ごとに読出してD/A変換して送信信号とし、受
信時には受信信号をA/D変換し、送信信号と相互相関の
ある相関器を通すことによってパルス圧縮するもので、
クロックパルス信号を安定化しておけば環境条件が変っ
ても殆ど変化のない安定した送信信号および圧縮パルス
が得られる。なお変調特性(1個の送信パルスの中の時
間と周波数との関係)は直線FM変調波で代表されるがメ
モリを入れ替えることにより、これに限らず非直線FM変
調波も容易に得られる。
ここで本発明の一実施例の構成と動作について説明す
る。安定化発振器1から出力される安定化周波数信号10
8は、同期信号発生器2に入力される。同期信号発生器
2は、送信間隔と送信時間を定める送信繰返周波数信号
102を出力する繰返し周波数発生器3に制御信号を出力
する。
また、同期信号発生器2は、送信読出し専用メモリ5
の読出し番号を指定するシーケンス制御器4に安定化信
号を供給し、送信読出し専用メモリ5とD/A変換器6に
はそれぞれ読出しクロック信号105とクロックパルス信
号106を出力する。
送信読出し専用メモリ5では、シーケンス制御器4か
ら読出し番地指定信号103を受け送信繰返し周波数に従
って読出し番地を指定されると、読出しクロック信号10
5に従ってあらかじめ格納されているディジタル信号が
出力され、D/A変換器6でアナログ信号に変換され、周
波数変調された送信信号107となってろ波器7へ入力す
る。ろ波器7は低域または帯域ろ波器で構成され、上述
のアナログ信号の不要成分を除去して混合器8へ入力す
る。混合器8では安定化発振器1からの安定化周波数信
号f1によって送信周波数に変換される。電力増幅器9
は、必要なレベルまで送信信号を増幅し、送信出力信号
として送信装置100から出力する。
送信出力信号はデュプレクサ10を介して空中線から目
標物に放射される。目標物からの反射信号は空中線で受
信され、デュプレクサ10を介して受信装置101へ送られ
る。増幅器11は、受信信号を増幅し混合器12に出力す
る。
混合器12は、安定化発振器1から入力される安定化し
た周波数信号f2によってA/D変換できる低い周波数に周
波数変換し、A/D変換器13にする。A/D変換器13は、同期
信号発生器2から出力されるクロックパルス信号に従っ
てA/D変換する。A/D変換された受信信号は受信信号メモ
リ14に蓄えられる。
制御器16は、同期信号発生器2からの制御器用クロッ
ク信号110をもとに受信信号メモリ14および相関器15に
信号を送る。制御器16から受信信号メモリ14に送られる
読出し番地指定信号111は、メモリに記憶された受信デ
ータを読み出す。ここで制御器16には、同期信号発生器
2からの制御器用クロック信号110を受けて受信信号メ
モリ14に対して送信パルス幅単位毎に分割し記憶させる
ための読出しアドレスを送出する読出しアドレス指定回
路161と相関器15内の各送信パルス幅で分割された相関
信号を発生させる相関信号読出し専用メモリ151に対し
て相関信号読出し制御信号を出力する相関信号読出し制
御信号162が含まれている。また、相関器15には、相関
信号読出し専用メモリ151、相関器152、メモリ153、加
算器154が含まれる。ここで、相関器152は、各分割され
た受信信号と相関信号読出しメモリ151からの出力信号
とを同期信号発生器2からの制御器用クロック信号110
からのタイミングに同期して相関を取りその出力をメモ
リ153に記憶する。メモリ153の出力の各分割された相関
信号は、逐次読み出され各々加算器15にて加算し、連続
した受信信号113を時間領域で発生させている。受信デ
ータは、繰返し周波数発生器3から制御器16に送られる
信号によって送信パルス繰り返し周期毎にリセットされ
る。
今、送信パルス幅をτ、最小周波数をf1、最大周波数
をf2とし直線状の周波数変調がかかっている振幅一定の
送信パルスを第5図に示す。
送信読出し専用メモリ5には、D/A変換器6を通すと
第5図に示すようなアナログ信号が得られるようなディ
ジタル符号化された信号が記憶されている。このような
信号を第6図に示す周波数対遅延時間特性を有する回路
即ち時間と周波数の関係が逆傾斜を有する回路を通過さ
せると第7図のようにパルス幅が1/Δf(但しΔf=f2
−f1 これを信号帯域幅という)で振幅が のパルスが得られることは広く知られている。
本実施例では制御器16からの相関信号読出し制御信号
によって、相関器15内の相関信号読出し専用メモリから
相関信号を読出し受信信号と乗算することにより、あた
かも第6図の如き周波数遅延時間特性を有する回路を通
過させたと等価になるように相関信号読出し専用メモリ
にディジタル化された信号が記憶されている。
受信信号と相関信号との乗算は、受信信号メモリから
送信パルス幅相当の信号を1区分とし、信号帯域幅によ
って定まる距離分解能に応じた時間幅ΔTずつ移動させ
て読出し、各区分毎に相関信号と乗算が行われパルス圧
縮が行われる。第7図において、パルス圧縮された波形
の幅は1/Δfとなる。つまり相関結果に対し、1/k・1/
Δf(k≧1)でサンプルされていないと、メインロー
ブを少なくとも1ポイントで表すことができない。また
サンプル間隔は相関器の読み出し時間幅ΔTと同じにな
る。これにより、ΔT=1/k・1/Δf(k≧1)と表せ
る。
圧縮された信号はそのままのタイミングで加算され
て、出力される。このように時間幅ΔTずつ移動させ
て、圧縮を行っていくタイミングは制御器16からの読出
し番地指定信号111および制御信号112によって定められ
る。第8図は、以上説明したパルス圧縮処理における各
部の時間応答における波形を示したものである。本図に
おいて、(a)は、A/D変換器13の前の受信信号波形
(アナログ信号)を示したものである。(b)は、同期
信号発生器からの出力される受信信号と同期したクロッ
クパルス109の波形であり、距離分解能に応じた送信パ
ルス幅単位毎に分割できる。本例では、4個の送信パル
スに分割されている。(c)は、制御器16から受信メモ
リ14に出力する制御信号読出し番地指定信号111と相関
信号読出し制御信号112の波形を示しており、送信パル
ス幅毎に移動して、相関処理が行われることを示してい
る。(d)は、相関器152の相関出力波形で各パルス幅
毎にメモリ153に記憶されたアナログ波形を示したもの
である。これらは、加算器154にて加算されて(e)に
示すようなパルス圧縮波形113が得られる。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明のパルス圧縮レーダ送受
信装置の送信信号の発生およびパルス圧縮は、読出し専
用メモリを中心として、発生源を共通にするクロック信
号によりディジタル的に行っているため、従来装置のPL
L変調回路やSAW遅延分散素子に較べ温度変化の影響を受
けにくく、仮に温度変化の影響によってクロック周波数
に多少の変動が生じたとしてもそれは送信信号の発生手
段とパルス圧縮手段に共通であるため、従来装置におけ
るように一方だけ或いは両手段が独立に変化する場合の
ような影響は現われず分解能は劣化しないという利点が
ある。
また、本発明装置では所定時間幅ずつパルス圧縮処理
した信号を加算するようにした構成を持つことにより、
送信読出し専用メモリと相関信号読出し専用メモリの記
憶内容を変えるだけで種々のパルス圧縮変調特性を容易
に実現できるという利点がある。その結果、本発明装置
では、環境の変動によるシステム全体の変動(例えば、
送受信機やアンテナの特性変動)をも考慮して、これら
の変動によるデータをレンジ圧縮シミュレーション装置
等により予め取得しておき、これをキャンセルでいるよ
うなデータをメモリに書き込んでおくことにより分解能
の劣化を防ぐことが可能になるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の構成を示すブロック図、第
2図はパルスレーダ装置一般の構成を示すブロック図、
第3図は従来のパルス圧縮レーダ装置の構成の一例を示
すブロック図、第4図は従来のパルス圧縮レーダ装置の
他の構成の例を示すブロック図、第5図は直線水周波数
変調がかかっている送信パルス特性図、第6図はパルス
圧縮手段の周波数対遅延時間特性図、第7図はパルス圧
縮された波形図である。第8図は、パルス圧縮手段の各
部の時間応答波形である。 1……安定化発振器、2……周期信号発生器、3……繰
返し周波数発生器、4……シーケンス制御器、5……送
信読出し専用メモリ、6……D/A変換器、7……ろ波
器、8……混合器、9……電力増幅器、10……デュプレ
クサ、11……増幅器、12……混合器、13……A/D変換
器、14……受信信号メモリ、15……相関器、16……制御
器。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パルス圧縮レーダの送信信号発生手段とし
    て、 送信パルス幅内を所定の周波数変化率に従って周波数変
    調するためのディジタル信号を出力する送信読出し専用
    メモリと; 前記送信パルス繰り返し周波数を受けてパルス繰り返し
    毎に読出しアドレス指定のためのシーケンス制御信号を
    出力し前記送信読出し専用メモリへ送出するシーケンス
    制御器と; 前記送信読出し専用メモリから読み出されたディジタル
    信号をアナログ信号に変換するD/A変換器と;を有し、 受信信号のパルス圧縮手段として、 前記受信信号をディジタル信号に変換するA/D変換器
    と; 該A/D変換器からの受信信号を前記送信パルス幅毎に分
    割し記憶する受信信号メモリと; 該受信信号メモリに記憶する受信信号から前記送信パル
    ス幅相当の信号を設定距離分解能に応じた時間幅ずつ移
    動させて読出すための読出しアドレス指定回路と、相関
    信号読出し専用メモリからの相関信号を前記受信信号に
    対応させて出力させる相関信号読出し制御信号とを有す
    る制御器と; 送信信号と逆の時間対周波数特性の相関信号を記憶され
    た前記相関信号読出し専用メモリと、前記受信信号メモ
    リからの受信信号と前記相関信号読出し専用メモリから
    の相関信号とを受けて送信パルス幅相当区分毎に乗算す
    る相関器と、その結果を加算しパルス圧縮信号を得る加
    算器を有する相関器; とを有し、 前記送信信号発生手段及びパルス圧縮手段へ発生源を共
    通にするクロックパルスを供給する同期信号発生回路を
    有することを特徴とするパルス圧縮レーダ送受信装置。
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