JP2534629B2 - エンジンの吸気装置 - Google Patents
エンジンの吸気装置Info
- Publication number
- JP2534629B2 JP2534629B2 JP61090798A JP9079886A JP2534629B2 JP 2534629 B2 JP2534629 B2 JP 2534629B2 JP 61090798 A JP61090798 A JP 61090798A JP 9079886 A JP9079886 A JP 9079886A JP 2534629 B2 JP2534629 B2 JP 2534629B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- intake
- fuel
- port
- combustion chamber
- valve
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)
- Fuel-Injection Apparatus (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はエンジンの吸気装置、特にヘリカル型吸気ポ
ートを有する燃料噴射式エンジンの吸気装置に関する。
ートを有する燃料噴射式エンジンの吸気装置に関する。
(従来技術) エンジンには、例えば特開昭59−12126号公報に示さ
れているように、燃焼性を向上させる手段としてヘリカ
ル型吸気ポートを備えたものがある。このヘリカル型吸
気ポートは、吸気を導入する入口通路部と、この通路部
の下流側に連設されて吸気弁周りに螺旋状に形成された
渦巻部とから構成され、吸気行程の所定時に上記入口通
路部から渦巻部を通って燃焼室内に吸気が導入されるよ
うになっている。これによれば吸気が上記ポートの渦巻
部で吸気弁の周りを旋回しながら燃焼室に導かれてスワ
ールが形成されるため、燃料の着火後における火炎の伝
播が促進され、燃焼が安定して行われるようになる。
れているように、燃焼性を向上させる手段としてヘリカ
ル型吸気ポートを備えたものがある。このヘリカル型吸
気ポートは、吸気を導入する入口通路部と、この通路部
の下流側に連設されて吸気弁周りに螺旋状に形成された
渦巻部とから構成され、吸気行程の所定時に上記入口通
路部から渦巻部を通って燃焼室内に吸気が導入されるよ
うになっている。これによれば吸気が上記ポートの渦巻
部で吸気弁の周りを旋回しながら燃焼室に導かれてスワ
ールが形成されるため、燃料の着火後における火炎の伝
播が促進され、燃焼が安定して行われるようになる。
一方、エンジンの吸気装置に燃焼室への燃料供給手段
として燃料噴射弁が設置されることがあるが、該噴射弁
の燃料噴射時期に関しては、各気筒の作動サイクルに無
関係に噴射する方式と、例えば特開昭57−108428号公報
に示されているように、各気筒毎に燃料噴射弁を備えて
当該気筒の例えば吸気行程終了時に燃料を噴射する方式
(タイムドインジェクション方式)とがあり、後者の方
式によれば、各気筒への燃料供給状態が均一化される利
点がある。
として燃料噴射弁が設置されることがあるが、該噴射弁
の燃料噴射時期に関しては、各気筒の作動サイクルに無
関係に噴射する方式と、例えば特開昭57−108428号公報
に示されているように、各気筒毎に燃料噴射弁を備えて
当該気筒の例えば吸気行程終了時に燃料を噴射する方式
(タイムドインジェクション方式)とがあり、後者の方
式によれば、各気筒への燃料供給状態が均一化される利
点がある。
更に、近年においては、エンジンの燃費性能や排気性
能を一層向上させるため、上記の如き吸気方式及び燃料
供給方式の採用に加えて、稀薄燃焼化の試みが行われて
いる。これは、燃焼室内における混合気を成層化させ
て、該燃焼室上部における点火プラグの周辺に比較的リ
ッチ(燃料の濃度が大きい状態)な混合気を偏在させる
ことにより、良好な着火性を確保しながら混合気全体と
しての空燃比をリーン(燃料の濃度が小さい状態)化さ
せることを目的とするものである。これによれば、燃費
が低減され且つ排気中の有害成分の含有量が減少される
ことになるが、この稀薄燃焼化に際しては、点火プラグ
による着火時にその周辺に燃料を偏在させる必要上、燃
料噴射方式として上記のタイムドインジェクション方式
が用いられる。
能を一層向上させるため、上記の如き吸気方式及び燃料
供給方式の採用に加えて、稀薄燃焼化の試みが行われて
いる。これは、燃焼室内における混合気を成層化させ
て、該燃焼室上部における点火プラグの周辺に比較的リ
ッチ(燃料の濃度が大きい状態)な混合気を偏在させる
ことにより、良好な着火性を確保しながら混合気全体と
しての空燃比をリーン(燃料の濃度が小さい状態)化さ
せることを目的とするものである。これによれば、燃費
が低減され且つ排気中の有害成分の含有量が減少される
ことになるが、この稀薄燃焼化に際しては、点火プラグ
による着火時にその周辺に燃料を偏在させる必要上、燃
料噴射方式として上記のタイムドインジェクション方式
が用いられる。
(発明が解決しようとする問題点) 然して、稀薄燃焼化を図るべくタイムドインジェクシ
ョン方式を採用して混合気を成層化させようとした場
合、燃料の噴射弁を燃焼室に対してどのような位置関係
で設置するのが最適であるかが問題となるが、この点に
関し従来は噴射弁が吸気マニホールドの下流側又は吸気
ポートにおける比較的上流側に配置されていた。しか
し、このように吸気ポートの上流側等に燃料噴射弁の先
端部を位置させる構成を上記ヘリカル型吸気ポートを有
するエンジンに適用した場合、次のような問題が生じ
る。即ち、ヘリカル型吸気ポートを備えたエンジンにお
いて、上記のように該ポートの上流位置で燃料を噴射し
た場合、燃焼室への燃料の導入が遅れる可能性があり、
しかも該燃料が吸気に乗って該ポートにおける渦巻部で
旋回流となって燃焼室に吸入されるまでの間に、遠心力
の作用でその一部が吸気ポートの壁面、特に上記渦巻部
の周壁に付着するのである。そのため、燃焼室内におけ
る混合気の成層化が困難になったり、燃料の気化霧化が
悪化したりし、ひいてはタイムドインジェクション方式
による稀薄燃焼化が妨げられることになる。
ョン方式を採用して混合気を成層化させようとした場
合、燃料の噴射弁を燃焼室に対してどのような位置関係
で設置するのが最適であるかが問題となるが、この点に
関し従来は噴射弁が吸気マニホールドの下流側又は吸気
ポートにおける比較的上流側に配置されていた。しか
し、このように吸気ポートの上流側等に燃料噴射弁の先
端部を位置させる構成を上記ヘリカル型吸気ポートを有
するエンジンに適用した場合、次のような問題が生じ
る。即ち、ヘリカル型吸気ポートを備えたエンジンにお
いて、上記のように該ポートの上流位置で燃料を噴射し
た場合、燃焼室への燃料の導入が遅れる可能性があり、
しかも該燃料が吸気に乗って該ポートにおける渦巻部で
旋回流となって燃焼室に吸入されるまでの間に、遠心力
の作用でその一部が吸気ポートの壁面、特に上記渦巻部
の周壁に付着するのである。そのため、燃焼室内におけ
る混合気の成層化が困難になったり、燃料の気化霧化が
悪化したりし、ひいてはタイムドインジェクション方式
による稀薄燃焼化が妨げられることになる。
本発明はエンジンの吸気装置、特にヘリカル型吸気ポ
ートを有する燃料噴射式エンジンの吸気装置に関する上
記のような問題に対処するもので、燃焼室内に燃料を素
早く導入し得るだけでなく、噴射燃料の吸気ポート壁面
への付着を防止することができ、しかも該燃料の気化霧
化を促進させることができると共に、全体がコンパクト
に構成される吸気装置を実現することを目的とする。
ートを有する燃料噴射式エンジンの吸気装置に関する上
記のような問題に対処するもので、燃焼室内に燃料を素
早く導入し得るだけでなく、噴射燃料の吸気ポート壁面
への付着を防止することができ、しかも該燃料の気化霧
化を促進させることができると共に、全体がコンパクト
に構成される吸気装置を実現することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 上記目的達成のため、本発明に係るエンジンの吸気装
置は次のように構成したことを特徴とする。
置は次のように構成したことを特徴とする。
即ち、吸気弁周りに形成された渦巻部と該渦巻部に接
続される入口通路部とでなるヘリカル型吸気ポートを備
えたエンジンにおいて、上記吸気ポートの入口通路部の
下方に、噴口部が上記渦巻部の燃焼室側開口部近傍にお
ける吸気ポート最下流側の集合部に臨み且つ該噴口部の
指向方向が吸気の流れにほぼ対向する方向となるよう
に、燃料噴射弁を配設したことを特徴とする。
続される入口通路部とでなるヘリカル型吸気ポートを備
えたエンジンにおいて、上記吸気ポートの入口通路部の
下方に、噴口部が上記渦巻部の燃焼室側開口部近傍にお
ける吸気ポート最下流側の集合部に臨み且つ該噴口部の
指向方向が吸気の流れにほぼ対向する方向となるよう
に、燃料噴射弁を配設したことを特徴とする。
(作用) 上記の構成によれば、燃料噴射弁の噴口部がヘリカル
型吸気ポートにおける渦巻部の燃焼室側開口部近傍つま
り該ポート最下流側の集合部に臨むように位置されてい
るので、該噴口部から噴射された燃料噴霧は上記渦巻部
の上流部及び中流部を通過することなく燃焼室内に導入
されるようになり、その間の時間及び距離が短くなる。
これにより燃焼室内に燃料が素早く導入されることにな
ると共に、吸気ポート壁面への燃料付着が防止ないし抑
制されることになる。
型吸気ポートにおける渦巻部の燃焼室側開口部近傍つま
り該ポート最下流側の集合部に臨むように位置されてい
るので、該噴口部から噴射された燃料噴霧は上記渦巻部
の上流部及び中流部を通過することなく燃焼室内に導入
されるようになり、その間の時間及び距離が短くなる。
これにより燃焼室内に燃料が素早く導入されることにな
ると共に、吸気ポート壁面への燃料付着が防止ないし抑
制されることになる。
尚、このように燃料噴射弁の噴口部を燃焼室に近づけ
て配置した場合、一般的には燃料が十分に気化霧化され
る前に上記燃焼室内に導入されてしまう嫌いがある。し
かし、本発明においては、上記したようにヘリカル型吸
気ポートの流れに対してほぼ対向する方向に燃料噴射弁
の噴口部を指向させて配置するようにしたので、該噴口
部から噴射された燃料が上記吸気流によって拡散ないし
分散されて微粒化されることになって、該燃料の燃焼室
までの到達距離を短くしたことによる上記のような事態
を未然に回避することができるだけでなく、更に該燃料
の気化霧化を一層促進させ得るようになる。
て配置した場合、一般的には燃料が十分に気化霧化され
る前に上記燃焼室内に導入されてしまう嫌いがある。し
かし、本発明においては、上記したようにヘリカル型吸
気ポートの流れに対してほぼ対向する方向に燃料噴射弁
の噴口部を指向させて配置するようにしたので、該噴口
部から噴射された燃料が上記吸気流によって拡散ないし
分散されて微粒化されることになって、該燃料の燃焼室
までの到達距離を短くしたことによる上記のような事態
を未然に回避することができるだけでなく、更に該燃料
の気化霧化を一層促進させ得るようになる。
そして、上記の構成によれば、燃料噴射弁が吸気ポー
トにおける入口通路部の下方に生じたデッドスペースに
配置されることになって、このデッドスペースが有効利
用されることにより、当該吸気装置の全体がコンパクト
に構成されることになる。
トにおける入口通路部の下方に生じたデッドスペースに
配置されることになって、このデッドスペースが有効利
用されることにより、当該吸気装置の全体がコンパクト
に構成されることになる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基いて説明する。
第1図は4弁式エンジンの吸気装置に本発明を適用し
た1例を示すもので、同図に示すように、このエンジン
1のシリンダヘッド2には、下方の燃焼室3に連通して
当該エンジン1の第1吸気通路4及び第2吸気通路5の
各下流部を夫々構成している第1吸気ポート6及び第2
吸気ポート7と、同じく燃焼室3に夫々通じる第1排気
ポート8及び第2排気ポート9と、図示しに動弁機構に
より駆動されて各吸気ポート6,7及び排気ポート8,9の燃
焼室3への開口部6a,7a及び8a,9aを夫々開閉する第1,第
2吸気弁10,11及び第1,第2排気弁12,13とが設けられて
いる。
た1例を示すもので、同図に示すように、このエンジン
1のシリンダヘッド2には、下方の燃焼室3に連通して
当該エンジン1の第1吸気通路4及び第2吸気通路5の
各下流部を夫々構成している第1吸気ポート6及び第2
吸気ポート7と、同じく燃焼室3に夫々通じる第1排気
ポート8及び第2排気ポート9と、図示しに動弁機構に
より駆動されて各吸気ポート6,7及び排気ポート8,9の燃
焼室3への開口部6a,7a及び8a,9aを夫々開閉する第1,第
2吸気弁10,11及び第1,第2排気弁12,13とが設けられて
いる。
上記第1,第2吸気ポート6,7のうち第1吸気ポート6
は所謂ヘリカル型の吸気ポートであって、第1吸気弁10
の周りに螺旋状に形成された渦巻部6bと、該渦巻部6bの
上流側に連設された入口通路部6cとで構成されており、
第1吸気弁10の開弁時には図示しないエアクリーナから
第1吸気通路4内に吸入された空気を該入口通路部6cを
介して渦巻部6bに導いた上で、該渦巻部6bで螺旋状に旋
回させながら上記開口部6aから燃焼室3内に導入するよ
うになっている。ここで、上記第2吸気通路5における
吸気ポート7の上流側には開閉弁14が備えられており、
低負荷時には該弁14が閉じられることにより第1吸気弁
ポート6のみから燃焼室3内に吸気が導入されると共
に、高負荷時には該弁14が開かれることにより両吸気ポ
ート6,7を通じて燃焼室3内に吸気が導入されるように
なっている。
は所謂ヘリカル型の吸気ポートであって、第1吸気弁10
の周りに螺旋状に形成された渦巻部6bと、該渦巻部6bの
上流側に連設された入口通路部6cとで構成されており、
第1吸気弁10の開弁時には図示しないエアクリーナから
第1吸気通路4内に吸入された空気を該入口通路部6cを
介して渦巻部6bに導いた上で、該渦巻部6bで螺旋状に旋
回させながら上記開口部6aから燃焼室3内に導入するよ
うになっている。ここで、上記第2吸気通路5における
吸気ポート7の上流側には開閉弁14が備えられており、
低負荷時には該弁14が閉じられることにより第1吸気弁
ポート6のみから燃焼室3内に吸気が導入されると共
に、高負荷時には該弁14が開かれることにより両吸気ポ
ート6,7を通じて燃焼室3内に吸気が導入されるように
なっている。
尚、シリンダヘッド2には点火プラグ装着用の孔15が
形成されているが、この実施例においては該孔15は、点
火プラグの先端が上記燃焼室3の上方の中央部に位置す
るように配設されている。
形成されているが、この実施例においては該孔15は、点
火プラグの先端が上記燃焼室3の上方の中央部に位置す
るように配設されている。
然して、このエンジン1においては、第1図及び第2
図に示すように上記ヘリカル型の第1吸気ポート6側に
その入口通路部6cの下方に位置するように燃料噴射弁16
が配設されて、その噴口部16aが上記渦巻部6bの燃焼室
側開口部6aの近傍、つまり該ポート6の最下流側の集合
部6b′に臨むように位置されている。そして、吸気が渦
巻部6bでスワールとなって燃焼室3内に導入される時
に、上記集合部6b′まで流れてきた吸気スワール(第2
図において矢印Aで示す)に対して噴口部16aの先端か
ら燃料Bを噴射するようになっている。その場合、燃料
の気化霧化を促進させるべく、上記燃料噴射弁16の噴口
部16aの指向方向(燃料噴射方向)は上記吸気スワール
Aの流れに対してほぼ対向する方向に設定されている。
図に示すように上記ヘリカル型の第1吸気ポート6側に
その入口通路部6cの下方に位置するように燃料噴射弁16
が配設されて、その噴口部16aが上記渦巻部6bの燃焼室
側開口部6aの近傍、つまり該ポート6の最下流側の集合
部6b′に臨むように位置されている。そして、吸気が渦
巻部6bでスワールとなって燃焼室3内に導入される時
に、上記集合部6b′まで流れてきた吸気スワール(第2
図において矢印Aで示す)に対して噴口部16aの先端か
ら燃料Bを噴射するようになっている。その場合、燃料
の気化霧化を促進させるべく、上記燃料噴射弁16の噴口
部16aの指向方向(燃料噴射方向)は上記吸気スワール
Aの流れに対してほぼ対向する方向に設定されている。
上記の構成によれば、吸気行程の所定時には第1,第2
吸気弁10,11の双方が開かれるが、特に低負荷時におい
ては第2吸気通路5における開閉弁14が閉状態にあるか
ら、吸気は第1吸気通路4を通ってシリンダヘッド2に
おけるヘリカル型の第1吸気ポート6のみから燃焼室3
内に導入される。その場合、従来においては、例えばヘ
リカル型吸気ポートの比較的上流側で燃蝋を噴射してい
たために、その噴射燃料がポート壁面に付着する割合が
多かったのであるが、上記構成においては燃料噴射弁16
は、上記第1吸気ポート6の最下流部である燃焼室側開
口部6aの近傍の集合部6b′に噴口部16aが臨むように配
置されている。つまり第1吸気弁10が第2図の実線の状
態から開動されて吸気が第1吸気ポート6における入口
通路部6cから渦巻部6bを通り同図矢印Aで示すスワール
となって開口部6aから燃焼室3内に導入される場合に、
該開口部6aの直上流位置の集合部6b′で該吸気スワール
Aに対して燃料噴射弁16の噴口部16aから燃料Bが噴霧
されるようになっている。従って、この場合、燃料噴射
弁16から噴射された燃料Bは、上記渦巻部6bの上流部及
び中流部を旋回しながら通過することなく、スワールA
に乗って比較的短時間に上記集合部6b′から燃焼室3内
に導入されることになる。これにより、この種ポートの
壁面への燃料の付着が回避ないし抑制されると共に、上
記噴射弁16から噴射された所定量の燃料が吸気行程の所
定時期にタイミングを合わせて素早く燃焼室3内に供給
されることになる。
吸気弁10,11の双方が開かれるが、特に低負荷時におい
ては第2吸気通路5における開閉弁14が閉状態にあるか
ら、吸気は第1吸気通路4を通ってシリンダヘッド2に
おけるヘリカル型の第1吸気ポート6のみから燃焼室3
内に導入される。その場合、従来においては、例えばヘ
リカル型吸気ポートの比較的上流側で燃蝋を噴射してい
たために、その噴射燃料がポート壁面に付着する割合が
多かったのであるが、上記構成においては燃料噴射弁16
は、上記第1吸気ポート6の最下流部である燃焼室側開
口部6aの近傍の集合部6b′に噴口部16aが臨むように配
置されている。つまり第1吸気弁10が第2図の実線の状
態から開動されて吸気が第1吸気ポート6における入口
通路部6cから渦巻部6bを通り同図矢印Aで示すスワール
となって開口部6aから燃焼室3内に導入される場合に、
該開口部6aの直上流位置の集合部6b′で該吸気スワール
Aに対して燃料噴射弁16の噴口部16aから燃料Bが噴霧
されるようになっている。従って、この場合、燃料噴射
弁16から噴射された燃料Bは、上記渦巻部6bの上流部及
び中流部を旋回しながら通過することなく、スワールA
に乗って比較的短時間に上記集合部6b′から燃焼室3内
に導入されることになる。これにより、この種ポートの
壁面への燃料の付着が回避ないし抑制されると共に、上
記噴射弁16から噴射された所定量の燃料が吸気行程の所
定時期にタイミングを合わせて素早く燃焼室3内に供給
されることになる。
また、上記燃料噴射弁16は、噴口部16aの指向方向が
上記集合部6b′に至った吸気の流れ(スワール)Aに対
してほぼ対向するように設定され、その方向に向けて該
噴口部16aから燃料が噴射されることにより、該燃料の
微粒化が促進されることになる。これにより、燃料噴射
弁16を燃焼室3側に近づけたことによる燃料の気化霧化
の悪化が効果的に防止され、場合によっては従来よりも
該燃料の気化霧化が一層促進されることになる。
上記集合部6b′に至った吸気の流れ(スワール)Aに対
してほぼ対向するように設定され、その方向に向けて該
噴口部16aから燃料が噴射されることにより、該燃料の
微粒化が促進されることになる。これにより、燃料噴射
弁16を燃焼室3側に近づけたことによる燃料の気化霧化
の悪化が効果的に防止され、場合によっては従来よりも
該燃料の気化霧化が一層促進されることになる。
そして、上記燃料噴射弁16は、第1図に示すように、
第1吸気ポート6における入口通路部6cの下方に生じて
いるデッドスペースを利用して配置されるので、このデ
ッドスペースが有効利用されて、当該吸気装置の全体が
コンパクトに構成されることになる。
第1吸気ポート6における入口通路部6cの下方に生じて
いるデッドスペースを利用して配置されるので、このデ
ッドスペースが有効利用されて、当該吸気装置の全体が
コンパクトに構成されることになる。
尚、上記の実施例は4弁式エンジンに本発明を適用し
た場合のものであるが、3弁式ないし2弁式のエンジン
にも同様の構成で本発明を適用することが可能である。
た場合のものであるが、3弁式ないし2弁式のエンジン
にも同様の構成で本発明を適用することが可能である。
(発明の効果) 以上のように本発明によれば、ヘリカル型吸気ポート
を有する燃料噴射式エンジンの吸気装置において、燃料
噴射弁から噴射された燃料の上記ポート壁面への付着が
回避されて、所定量の燃料が素早く、しかも良好な気化
霧化状態で燃焼室内に供給されるようになる。これによ
り、この種のエンジンにタイムドインジェクション方式
を用いて例えば稀薄燃焼化を行う場合に、燃焼室内にお
ける混合気の成層化が従来よりも容易に実現されること
になる。
を有する燃料噴射式エンジンの吸気装置において、燃料
噴射弁から噴射された燃料の上記ポート壁面への付着が
回避されて、所定量の燃料が素早く、しかも良好な気化
霧化状態で燃焼室内に供給されるようになる。これによ
り、この種のエンジンにタイムドインジェクション方式
を用いて例えば稀薄燃焼化を行う場合に、燃焼室内にお
ける混合気の成層化が従来よりも容易に実現されること
になる。
そして、特に本発明によれば、燃料噴射弁が吸気ポー
トにおける入口通路部の下方に生じているデッドスペー
スを有効利用して配置されることにより、全体としてコ
ンパクトな構成で上記の効果が得られる利点がある。
トにおける入口通路部の下方に生じているデッドスペー
スを有効利用して配置されることにより、全体としてコ
ンパクトな構成で上記の効果が得られる利点がある。
図面は本発明の実施例を示すもので、第1図は該実施例
に係る吸気装置の構成を示す一部省略横断平面図、第2
図は第1図II−II線で切断した縦断面図である。 1……エンジン、3……燃焼室、6……ヘリカル型吸気
ポート(第1吸気ポート)、6a……燃焼室側開口部、6b
……渦巻部、6b′……集合部、6c……入口通路部、10…
…吸気弁(第1吸気弁)、16……燃料噴射弁、16a……
噴口部。
に係る吸気装置の構成を示す一部省略横断平面図、第2
図は第1図II−II線で切断した縦断面図である。 1……エンジン、3……燃焼室、6……ヘリカル型吸気
ポート(第1吸気ポート)、6a……燃焼室側開口部、6b
……渦巻部、6b′……集合部、6c……入口通路部、10…
…吸気弁(第1吸気弁)、16……燃料噴射弁、16a……
噴口部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白石 徹 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−56662(JP,A) 特公 昭57−51545(JP,B2)
Claims (1)
- 【請求項1】吸気弁周りに形成された渦巻部と該渦巻部
に接続される入口通路部とでなるヘリカル型吸気ポート
を備えたエンジンにおいて、上記吸気ポートの入口通路
部の下方に、噴口部が上記渦巻部の燃焼室側開口部近傍
における吸気ポート最下流側の集合部に臨み且つ該噴口
部の指向方向が吸気の流れにほぼ対向する方向となるよ
うに、燃料噴射弁を配設したことを特徴とするエンジン
の吸気装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61090798A JP2534629B2 (ja) | 1986-04-19 | 1986-04-19 | エンジンの吸気装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61090798A JP2534629B2 (ja) | 1986-04-19 | 1986-04-19 | エンジンの吸気装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62247172A JPS62247172A (ja) | 1987-10-28 |
JP2534629B2 true JP2534629B2 (ja) | 1996-09-18 |
Family
ID=14008604
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61090798A Expired - Lifetime JP2534629B2 (ja) | 1986-04-19 | 1986-04-19 | エンジンの吸気装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2534629B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5751545A (en) * | 1980-09-10 | 1982-03-26 | Yuushin:Kk | Control device of intermittent wiper |
JPS5756662A (en) * | 1980-09-19 | 1982-04-05 | Nissan Motor Co Ltd | Fuel supplier for internal combustion engine |
-
1986
- 1986-04-19 JP JP61090798A patent/JP2534629B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62247172A (ja) | 1987-10-28 |
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