JP2533625Y2 - 使い捨ておむつ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は、排泄物を受容するた
めの使い捨ておむつに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、使い捨ておむつにおいて、腰回り
寸法を調整して着用者の身体に適合させるため、腰回り
の一部又は締結片に伸縮片を取り付けたものが知られて
いる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】しかし、伸縮片の取り
付け加工に煩雑な手間を要するばかりでなく、伸縮片を
取り付けたことで、腰回りに皺が生じて、おむつを包装
するための折り畳みを端正に行うことが困難であるとと
もにその体裁を悪くし、しかも伸縮片が着用者の肌に直
接に触れて不快感を与える。

【０００４】この考案の課題は、伸縮片の取り付けを工
夫することで、前記欠点を除去することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この考案は、おむつ主体
部の前後側腰回りの少なくとも該後側腰回りの両側縁か
ら耳部を外側へ延出させ、該後側腰回りの一部に該後側
腰回り方向と交差する襞を形成するとともに該襞を横切
る伸縮片を該後側腰回りに取り付けてある使い捨ておむ
つを前提とし、次の点を特徴とする。

【０００６】即ち、前記後側腰回りの側縁と実質的に一
致する仮想線上から外側へ越えない部位の第１の仮想線
上において、少なくとも前記耳部をおむつの外面側へ折
り返し、更に、前記耳部のほぼ中間部位の第２の仮想線
上において、前記耳部の外側縁が前記第１の仮想線上か
ら２５ｍｍ以上外側へ突出しないように、前記折り返し
た部分のうちのほぼ外側半部分を外側へ折り返し、前記
第２の仮想線上を横切る部位に伸縮片を非伸長下に取り
付けてある点。

【０００７】

【作用】耳部を外側へ引っ張ると、伸縮片が伸長して腰
回り寸法が調整され、着用者の呼吸及び動作に応じて腰
回りが伸縮し、腰回りに隙間が生じることがない。

【０００８】

【実施例】図面を参照して、この考案に係るおむつの実
施例を説明すると、以下のとおりである。

【０００９】図１（Ａ）において、おむつは、おむつ主
体部１と、主体部１の側縁２の延長上にある後側腰回り
の側縁から耳部３を延出させてある。主体部１は、図示
してないが、公知の使い捨ておむつと同様に、透液性内
面シートと不透液性外面シートとの間に吸液性パネルを
介在させてある。耳部３は、側縁２から外側へ延出させ
た前記内外面シート部分からなるフラップであって、そ
れら間に前記パネルを介在させないが、おむつによって
は、それを介在させることもある。図面ではおむつの前
側腰回りを省略してあるが、前側腰回りにも前記耳部３
を形成してあり、前側腰回りの耳部についても、以下に
記述するのと同様な構成を付与するものと理解された
い。ただし、この考案において、前側腰回りにも、後側
腰回りと同様な構成を付与することを条件とするもので
はない。

【００１０】耳部３は、側縁２の延長上にある側縁（仮
想線２’）上において、おむつの外面（前記外面シート
の側）へ折り返し、更に、耳部３のほぼ中間部位の仮想
線４上において、耳部３の外側縁５が仮想線２’から２
５ｍｍ以上外側へ突出しないように、耳部３の折り返し
たほぼ外側半部分３’を外側へ折り返してある。こうし
た折り返し状態において、仮想線（折り返し線）４を横
切り、主体部１と耳部３との間に跨がる部位のおむつ外
面に、おむつの縦方向に互いに離間並行する各伸縮片６
の横方向両端部をその非伸長下に接着剤を介して接合し
てある。

【００１１】図１（Ｂ）においては、伸縮片６として幅
広いものの一つを用いてあり、図１（Ｃ）においては、
伸縮片６として両耳部３との間に跨がる長さのものの二
つを用いてあり、主体部１、耳部３、耳部３の折り返し
などは、図１（Ａ）に述べた実施例と同じである。

【００１２】図示してないが、主体部１の幅寸法によっ
ては、第１次の折り返し線とすべき前記仮想線２’は、
主体部１の側縁２よりも内側部位であることもある。即
ち、その内側部位の仮想線上で第１次の折り返しをなす
こともあり、その意味において、実用新案登録請求の範
囲においては、折り返すべき対象が耳部だけに限らない
こと、即ち、主体部１の一部もその対象として含まれる
こともあることを規定するため、「少なくとも前記耳
部」と記してある。また、前記請求の範囲において、
「仮想線上から外側へ越えない部位の第１の仮想線上」
のうちの前者の「仮想線」とは、前記仮想線２’を指
し、かつ、「外側へ越えない部位」とは、前記仮想線
２’よりも外側部位ではないこと、即ち、前記仮想線
２’上と、これよりも内側部位とを指す。

【００１３】おむつには、公知のそれと同様に、後側腰
回りの両側に締結片７を取り付けてある。また、おむつ
の構成材料も公知のそれと同様なものを用いることがで
きる。

【００１４】図２は、図１（Ａ）の実施例に係るおむつ
を示す。この図から理解されるように、おむつを着用し
たとき、伸縮片６はおむつの外面に位置して伸長する。

【００１５】

【考案の効果】この考案に係るおむつによれば、腰回り
の両耳部を二度折り返して、即ち、襞を形成してその襞
に伸縮片をその非伸長下に接合するだけで取り付けるこ
とができ簡便であるとともに、その襞を保持することが
できる。また、こうして伸縮片を取り付けたおむつは、
伸縮片が非伸長下にあるから、腰回りに体裁を悪くする
皺が生じることがないとともに、両耳部の外側縁が外側
へあまり（２５ｍｍ以上）突出することがないから、お
むつの折り畳み及び包装が嵩張らず簡便である。さらに
また、伸縮片がおむつの外面に位置し着用者の肌に触れ
ることがないから、不快感を与えることもない。

【図面の簡単な説明】

【図１】（Ａ）、（Ｂ）、（Ｃ）は、伸縮片の取り付け
の各例を示すおむつのほぼ後半部を外側から見た平面
図。

【図２】図１（Ａ）のおむつを組み立てた状態の斜視
図。

【符号の説明】

１ 主体部 ２ 側縁 ２’ 第１の仮想線 ３ 耳部 ３’ ほぼ外側半部分 ４ 第２の仮想線 ６ 伸縮片

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】おむつ主体部の前後側腰回りの少なくとも
   該後側腰回りの両側縁から耳部を外側へ延出させ、該後
   側腰回りの一部に該後側腰回り方向と交差する襞を形成
   するとともに該襞を横切る伸縮片を該後側腰回りに取り
   付けてある使い捨ておむつにおいて、 前記後側腰回りの側縁と実質的に一致する仮想線上から
   外側へ越えない部位の第１の仮想線上において、少なく
   とも前記耳部をおむつの外面側へ折り返し、 更に、前記耳部のほぼ中間部位の第２の仮想線上におい
   て、前記耳部の外側縁が前記第１の仮想線上から２５ｍ
   ｍ以上外側へ突出しないように、前記折り返した部分の
   うちのほぼ外側半部分を外側へ折り返し、 前記第２の仮想線上を横切る部位に伸縮片を非伸長下に
   取り付けてあることを特徴とする前記おむつ。