JP2532543Y2 - 血管狭窄用器具 - Google Patents

血管狭窄用器具

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JP2532543Y2
JP2532543Y2 JP8626092U JP8626092U JP2532543Y2 JP 2532543 Y2 JP2532543 Y2 JP 2532543Y2 JP 8626092 U JP8626092 U JP 8626092U JP 8626092 U JP8626092 U JP 8626092U JP 2532543 Y2 JP2532543 Y2 JP 2532543Y2
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優 梅田
利明 増田
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は手術の際、一時的に血
管、特に動脈を狭窄して血液の流れを止血する血管狭窄
用器具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、外科手術において、多くの血管を
狭窄して手術部位における血液の溢流による患者の失血
を防止したり、狭窄した血管部位の下流側の血管を切開
したり吻合したりすることが行われている。かかる血管
の狭窄方法として、U字形またはV字形をした幅の細い
板からなるプラスチック製または金属製の止血用クリッ
プを使用したり、あるいは医者の手技によって血管の周
囲を糸で緊縛したりして血管を止血してきた。
【0003】
【考案が解決しょうとする課題】しかしながら、医師が
結紮糸で血管の周囲を緊縛して止血する方法は、糸を血
管一周させねばならないために糸の取りつけ作業に手間
がかかり長い時間を要して糸を結紮しなければならな
い。更に、糸の結紮力は医師の手加減によるので強過ぎ
ると血管を傷つけ、弱過ぎると止血が十分でなかったり
する。また、プラスチック製または金属製の止血用クリ
ップは血管を狭窄するに必要な変形性を有していないた
めに、クリップを開放したときに直ちに血流が得られな
かったり、時には血管を傷つけたりすることがある。本
考案の目的は血管を傷つけないで迅速かつ確実に止血で
きる血管狭窄用器具を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本考案は2つ
の顎部の間に血管を配置し、該顎部同士で血管を押圧し
て血液の流れを一時的に止める血管狭窄用器具におい
て、2つの顎部が対向する血管の表面と接する顎部の内
側は硬度35〜70度の弾性体層からなり、少なくとも1つ
の顎部の内側の血管の断面方向の両端には突条部が設け
られてなる血管狭窄用器具である。また、本考案は前記
血管狭窄用器具において2つの顎部を閉じたときに突条
部によって構成される血管を狭窄する空間部の高さDが
0.01〜1.0 mmである血管狭窄用器具である。更に、本考
案は前記血管狭窄用器具において血管狭窄用器具が2つ
の顎部がその延長線上で交差するヒンジ部を越えて延在
する2つのハンドル部からなる鉗子型器具である血管狭
窄用器具である。
【0005】
【作用】本考案血管狭窄用器具は常時バネによって2本
のハンドル部は開いた状態になっており、ハンドル部か
らヒンジ点を越えて延在する2つの顎部の間に血管を配
置し、人手でハンドル部を閉じることによって2つの顎
部も閉じられ血管が狭窄される。血管の表面と接する顎
部の内側は弾性体からなり、その両端は突条部から構成
されてその間に空間部を有しているので血管を狭窄した
ときに血管が完全に潰されることがないようになってい
る。
【0006】
【実施例】以下実施例にて本考案の一例を説明する。図
1は鉗子型血管狭窄用器具の斜視図、図2〜図4は血管
を狭窄したときの血管狭窄用器具の顎部の断面図、図5
〜図6は図1の鉗子型血管狭窄用器具の先端部に顎部を
装着した顎部付近の断面図である。図中1および2は顎
部、3はヒンジ部、4および5はハンドル部、6はバ
ネ、7は血管、8は弾性体層、9は突条部、10は基体
部、11は空間部を示す。
【0007】図1は本考案の一例を示す鉗子型血管狭窄
用器具の斜視図であり、ヒンジ部3で交差する2本のハ
ンドル4,5がバネ6により通常は開いた状態になって
いる。ハンドル4はヒンジ3を越えた延長線上に顎部1
が形成され、ハンドル5の延長線上には顎部2が形成さ
れてなり、顎部1と顎部2との間に血管が配置される。
鉗子型血管狭窄用器具は人手でハンドル4と5を閉じる
ことによって顎部1と2が閉じ血管が狭窄されて血液の
流れが閉止される。
【0008】図2〜図4は血管を狭窄したときの血管狭
窄用器具の顎部の血管の断面方向の断面図である。図2
は顎部1および顎部2が平板状の基体部10の血管方向の
内面に両端に突条部9を有する凹字形の弾性体部8がラ
ミネ−トされた構造からなっている。血管7は弾性体層
8の突条部9同士が衝接して形成される空間部11の内部
に収容され、弾性体層8の平面同士が血管を押圧して血
管内部を閉塞し血液の流れを止血する。そして2つの顎
部1および2を閉じたときに突条部9によって構成され
る血管を狭窄する空間部11の高さDは0.01〜1.0 mm、好
ましくは 0.1〜0.5 mmである。高さDが0.01mm未満であ
ると血管を押圧する力が大きくなり顎部9の力を開放し
たときに血管内部が開口せずに血液が流れなかったりす
る傾向があり、高さDが1.0 mmを越えると顎部1および
顎部2を閉じたときに血管内部が完全に閉塞しない傾向
がある。
【0009】基体部10の材料としては、ステンレス、セ
ラミックなどの金属、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリ塩化ビニル、ポリメタクリレ−ト、ポリアクリルニ
トリル、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタンなど
のプラスチック、繊維強化プラスチックなどが挙げられ
る。基体部10の血管が配置されている方向の平板10の
内面にラミネ−トされる弾性体層8の材料としてはスチ
レン・ブタジエンゴム、イソプレンゴム、アクリロニト
リル・ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、オレフイン系
ゴム、フッソ系ゴム、シリコ−ンゴム、ウレタンゴム、
クレイトンゴム、ペルプレンなどの合成ゴム、天然ゴム
などが挙げられる。弾性体の硬度はJIS-A 型によるスプ
リング式硬さ試験機で測定した硬度が35〜70度、好まし
くは40〜60度である。硬度が35度未満であると、顎部1
および顎部2を閉じたときに血管内部が完全に閉塞しな
いで血液の流れが止血しえない傾向があり、硬さが70度
を越えると顎部で血管を押圧したときに血管の表面に顎
部の型が残り血管が傷ついたり、顎部を開放したときに
血管内部が直ちに開口せず血液が流れない傾向がある。
【0010】図3は顎部1の基体部10にラミネ−トした
突条部9を有する凹字形をした弾性体部8が顎部2の基
体部10にラミネ−トした平板状の弾性体部8と衝接して
血管7を狭窄し血液の流れを止血する場合の顎部の断面
図であり、図4は凹字形をした基体部10の内部天面に弾
性体部8がラミネ−トした顎部1と、基体部10の内面に
平板状の弾性体層8をラミネ−トした顎部2と3が衝接
して血管7を押圧し血液の流れを止血する場合の顎部の
断面図である。
【0011】図5は鉗子型血管狭窄用器具の先端部12に
クリップ形状をした顎部が装着された顎部が開いた状態
の場合の顎部付近の断面図である。鉗子型血管狭窄用器
具の先端部12は2つのハンドル4および5からヒンジ3
を越えて延在した鉗子端部13および14の内面に夫々窪み
部15および16が形成され、該窪み部15および16にクリッ
プ形状をした顎部1および2の基体部10および10, の肩
部に形成された突起部17および18が嵌合された構造をし
ている。顎部1および2の内側は図4に示すような凹字
型をした基体部10に弾性体層9が形成されてなる。そし
て顎部1の末端にはフック部19が形成され、フック部19
は図6に示すように顎部1と2が血管7を狭窄して閉じ
たときに、顎部2の末端部20と係合するようになってい
る。
【0012】
【実施例1〜5、比較例1〜3】ポリイソプレンゴムに
マイカおよび加硫剤を添加して表1に示す種々の硬度を
有する弾性体を製造し、図2に示す形状をした弾性体層
に加工して基体部と接着剤を介してラミネ−トした。2
つの顎部の形状は同じであり、一方の顎部の弾性体層の
主面の厚さは2.3mm 、突条部の高さは0.14mmである。こ
の顎部を図1の鉗子型血管狭窄用器具に装着し、この器
具を使用して兎の大腿動脈を30分間狭窄した。狭窄中お
よび狭窄開放後の動脈の状態を表1に示す。なお、弾性
体の硬度は株式会社テクロック社製のJIS-A 型試験機を
使用して測定したものである。
【0013】血管狭窄用器具による動脈の狭窄中および
狭窄開放後の動脈の状態は次のように判定した。 ◎ 狭窄中血液は完全に止血され、狭窄開放後は直ち
に血液は流れた。 ○ 狭窄中血液は完全に止血されたが、狭窄開放後血
液が流れはじめるまで5〜20秒間要した。 △ 狭窄中血液は完全に止血されたが、狭窄開放後血
液が流れはじめるまで20秒〜1分間を要した。 × 狭窄中血液は完全に止血されたが、狭窄開放後動
脈の外表面には傷がつき、血液が流れはじめるまで1分
間以上を要した。 ×× 狭窄中血液の止血が十分でなく血液が流出した。
【0014】
【表1】
【0015】表1から明らかなように、弾性体の硬度が
35〜70度の本考案の弾性体層を使用した実施例1〜5の
血管狭窄用器具は動脈を狭窄したときの止血が十分であ
り、狭窄開放後の血管表面には損傷がなく血液の流れが
再開し始めたのも早かった。これに対して前記弾性体の
硬度範囲を逸脱した弾性体からなる弾性体層を使用した
比較例1〜3の血管狭窄用器具は止血が十分でなかった
り、狭窄開放後の血管表面が損傷したり、血液の流れ再
開が遅かったりした。
【0016】
【考案の効果】本考案血管狭窄用器具は血管狭窄中は血
液表面を損傷することなく血管狭窄箇所で血液の流れを
完全に止血して手術をすることができる。また血管表面
および血管内面を損傷しない圧力で血管を狭窄するので
血管内膜に偽性動脈瘤などが生成されることはない。更
に、血管狭窄開放後の血液の流れ再開も早く動脈末梢が
壊死に陥る心配はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】鉗子型血管狭窄用器具の斜視図である。
【図2】血管を狭窄したときの血管狭窄用器具の顎部の
断面図である。
【図3】血管を狭窄したときの血管狭窄用器具の顎部の
断面図である。
【図4】血管を狭窄したときの血管狭窄用器具の顎部の
断面図である。
【図5】図1の鉗子型血管狭窄用器具の先端部に顎部を
装着した断面図である。
【図6】図1の鉗子型血管狭窄用器具の先端部に顎部を
装着した断面図である。
【符号の説明】
1、2 顎部 3 ヒンジ部 4、5 ハンドル部 6 バネ 7 血管 8 弾性体層 9 突条部 10 基体部 11 空間部

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの顎部の間に血管を配置し、該顎部
    同士で血管を押圧して血液の流れを一時的に止める血管
    狭窄用器具において、2つの顎部が対向する血管の表面
    と接する顎部の内側は硬度35〜70度の弾性体層からな
    り、少なくとも1つの顎部の内側の血管の断面方向の両
    端には突条部が設けられてなる血管狭窄用器具。
  2. 【請求項2】 2つの顎部を閉じたときに突条部によっ
    て構成される血管を狭窄する空間部の高さDが0.01〜1.
    0 mmである請求項1記載の血管狭窄用器具。
  3. 【請求項3】 血管狭窄用器具が2つの顎部がその延長
    線上で交差するヒンジ部を越えて延在する2つのハンド
    ル部からなる鉗子型器具である請求項1または2記載の
    血管狭窄用器具。
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