JP2532191Y2 - 電気音響変換器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、ステレオヘッドホン，ヘッドセット（マイ
クロホンとヘッドホンとのコンビネーション型），ハン
ドフリーマイクロホン等の電気音響変換器に関するもの
である。

（従来技術およびその問題点） この種、頭部に装着する電気音響変換器は、頭の形状
に合わせて湾曲して形成されたヘンドバンド，ハンガー
等の支持部およびレシーバ，マイクロホン等により構成
され、不特定多数の使用者を考慮して支持部の長さの調
整ができる構造になっている。すなわち、人間の頭の形
状には個人差があり、レシーバ，マイクロホン等を最適
な位置に合わせるため、このような構造になっている。

一方、この種の電気音響変換器では持ち運びに便利な
ようにヒンジ部を折りたたんだり、支持部を縮めたりす
ることができるようになっており、使用時に組立を行
い、支持部を最適な寸法に調整するものである。

ところで、最近のようにオーディオ商品が普及してく
ると、この種の電気音響変換器は個人で使用することが
圧倒的に多く、使用者が決まってしまうものである。そ
のため、従来のように不特定多数の使用者を考慮した長
さの調整ができる構造はかえって操作が面倒であり、そ
の使用者に合わせて位置が自動的に決められる構造が好
ましい。

また、従来から目盛付きスライダーのある電気音響変
換器も提供され、自分に合った位置を再現できるように
したものもあるが、その位置を記憶しておかなければな
らないため、非常に煩雑であった。

一方、第６図に示すように、レシーバ１′を頭Ｈに載
せながら適当な位置に調整する場合には、左右のバラン
スがくずれやすく、装着感を悪くすると共に、外観も悪
いという欠点ガあった。なお、第６図において、７′は
ヘッドバンド、４′はスライダーである。

（問題点を解決するための手段） 本考案は、上記の点に鑑み提案されたものであり、そ
の目的とするところは、使用者が自分専用に位置設定を
行うことができ、使用時に最適な位置に簡単に位置決め
し得る電気音響変換器を提供することにある。

本考案は、上記の目的を達成するため、ヘッドバンド
７またはスライダー４に、これらヘッドバンド７または
スライダー４に対してハンガー３の相対位置を決めるた
めのストッパー５を、スライド可能にかつ通常の使用時
よりも強い力を加えることにより移動可能に取り付け、
さらに前記ストッパー５の一端部に、スライド操作用の
フランジ部5aを設けている。

（作用） 本考案の電気音響変換器では、ヘッドバンド７または
スライダー４に、一端部にフランジ部5aをもけたストッ
パー５を取り付け、このストッパー５によりヘットバン
ド７またはスライダー４とハンガー３との相対位置を決
めるようにしているので、ストッパー５によりハンガー
３を当該使用者の最適位置に調整した後は、再度の使用
時に同じ使用者であれば、ハンガー３の位置をストッパ
ー５を介して最適位置に簡単にセットすることができ
る。

また、使用者が変わった場合には、ストッパー５に設
けられたスライド操作用のフランジ部5aに指を引っ掛
け、通常の使用時よりも若干大きな力を加えることによ
り、ストッパー５を容易に移動させることができるた
め、製品としての汎用性が狭められることはない。

（実施例） 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図は本考案の電気音響変換器の第１の実施例にか
かるステレオヘッドホンの構成を示したものであり、
（イ）は正面図、（ロ）は側面図である。第１図におい
て、１は電気信号を音響に変換するレシーバ、２はその
電気信号を供給するコードであり、レシーバ１はハンガ
ー３に回動自在に取り付けられている。また、ハンバー
３には金属薄板等で形成されたスライダー４の一端が固
定されており、スライダー４はヘッドハンド７の端部に
形成されたスライド部９に挿通されている。そして、ス
ライダー４にはヘッドバンド７またはスライダー４に対
して、ハンガー３の相対位置を決めるためのストッパー
５が設けられている。このストッパー５は、スライダー
４にスライド可能にかつ通常の使用時よりも強い力を加
えることにより移動可能に取り付けられている。スライ
ダー４の端部には、抜け止め６が形成されている。

第２図はストッパー５の詳細を示したものであり、こ
のストッパー５の一端部には、スライド操作用のフラン
ジ部5aが設けられている。

一方、第１図において左右のヘッドバンド７はヒンジ
部８により折りたたみが可能となっている。

しかして、収納時にはヘッドバンド７をヒンジ部８を
中心に折りたたみ、ハンガー３をヘッドバンド７の端部
に当接するまで縮めて持ち運びに便利なように小型化し
ておくものであり、使用時には第３図に示すようにヘッ
ドバンド７を開き、ハンガー３を下方に引っ張ってスラ
イダー４のストッパー５がヘッドバンド７のスライド部
９の一端に当接するまで移動させる。よって、ストッパ
ー５により、ハンガー３をヘッドバンド７またはスライ
ダー４に対して最適位置に調整した後は、再度の使用時
に同じ使用者であれば、ハンガー３の位置をストッパー
５を介して常に簡単な操作により最適位置に再現できる
ものである。また、使用者が変わった場合には、ストッ
パー５の一端部に設けられたスライド操作用のフランジ
部5aに指を引っ掛け、通常の使用時よりも若干大きな力
を加えることによりストッパー５を移動させることがで
きるため、ハンガー３の位置を簡単に変えることができ
る。なお、ストッパー５を透明な材質で形成することに
より、外観を損なわないようにすることができる。

次に、第４図は第２の実施例にかかるヘッドセットの
構成を示したものであり、（イ）は左側面図、（ロ）は
正面図、（ハ）は右側面図である。なお、側面図におい
ては反対側の構成を若干省略してある。しかして、レシ
ーバ１の取り付けられるハンガー３の裏面に回動部10を
介してフレキシブルなアーム11が取り付けられ、その先
端にマイクロホン12が設けられている。また、反対側の
ヘッドバンド７には、ヘッドパッド13が取り付けられ、
ハンガー３およびヘッドパッド13はスライダー４を介し
てヘッドバンド７と結合されている。なお、スライダー
４とヘッドバンド７とのスライド機構およびストッパー
５の動作は第１図に示した第１の実施例と同様である。

次に、第５図は第３の実施例にかかるハンドフリーマ
イクロホンの構成を示したものであり、第４図に示した
第２の実施例におけるレシーバ１に代えてヘッドパッド
14を取り付けたものである。

（考案の効果） 以上のように本考案の電気音響変換器にあっては、ヘ
ッドバンド７またはスライダー４に、これらヘッドバン
ド７またはスライダー４に対してハンガー３の相対位置
を決めるためのストッパー５をスライド可能に取り付け
ているので、 （イ）ストッパー５を操作し、ヘッドバンド７またはス
ライダー４に対してハンガー３を、当該使用者にとって
最適位置に簡単に調整することができ、しかもハンガー
３を一度最適位置に調整すれば、再度の使用時に、同じ
使用者であればストッパー５によりハンガー３を最適位
置に簡単にセットすることができる、 （ロ）ストッパー５をスライド可能にかつ通常の使用時
よりも強い力を加えることにより移動可能に取り付けて
いるので、製品としての汎用性が失われない、 （ハ）また、ストッパー５の一端部にスライド操作用の
フランジ部5aを設けているので、ストッパー５を任意の
位置に移動させる場合、フランジ部5aに指を引っ掛けて
操作することにより、ヘッドバンド７またはスライダー
４に比較的密に摺嵌されているストッパー５を移動させ
やすい、 という効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の電気音響変換器の第１の実施例にかか
るステレオヘッドホンの構成図、第２図はストッパーの
詳細図、第３図は第１図のステレオヘッドホンの使用時
における外観図、第４図は第２の実施例にかかるヘッド
セットの構成図、第５図は第３の実施例にかかるハンド
フリーマイクロホンの構成図、第６図は従来のステレオ
ヘッドホンにおける装着状態を示す図である。 １……レシーバ、２……コード、３……ハンガー、４…
…スライダー、５……ストッパー、６……抜け止め、７
……ヘッドバンド、８……ヒンジ部、９……スライド
部、10……回動部、11……アーム、12……マイクロホ
ン、13,14……ヘッドパッド、Ｈ……頭

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ヘッドバンド（７）またはスライダー
   （４）に、これらヘッドバンド（７）またはスライダー
   （４）に対してハンガー（３）の相対位置を決めるため
   のストッパー（５）を、スライド可能にかつ通常の使用
   時よりも強い力を加えることにより移動可能に取り付
   け、さらに前記ストッパー（５）の一端部に、スライド
   操作用のフランジ部（5a）を設けたことを特徴とする電
   気音響変換器。