JP2532030B2 - 高温用ガスケット - Google Patents

高温用ガスケット

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JP2532030B2 JP5336240A JP33624093A JP2532030B2 JP 2532030 B2 JP2532030 B2 JP 2532030B2 JP 5336240 A JP5336240 A JP 5336240A JP 33624093 A JP33624093 A JP 33624093A JP 2532030 B2 JP2532030 B2 JP 2532030B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば燃料電池などの
ように高温で作動する電気機器や高温流体の配管接続部
などに使用される高温用ガスケットに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】高温にて作動する電気機器などに使用さ
れるこの種のガスケットとして、従来一般には、石綿ジ
ョイントシートガスケットが知られているが、この石綿
ジョイントシートガスケットは、せいぜい500℃が使
用温度の限界であり、それ以上の高温下では所定の封止
性能を発揮させることができない。
【0003】このような使用温度の限界を高めて、10
00℃程度の高温下でも優れた封止性能を発揮する高温
用ガスケットの一つとして、特開昭64−62381号
公報に開示されているように、無機質繊維としてのガラ
ス系繊維またはガラス系粉末5〜40wt%と、無機質
粉末30〜90wt%と、有機結合材30wt%とを配
合30wt%とを配合して、空隙率が50%以下のシー
ト状に成形したもの(以下、第1の従来ガスケットと称
する)が知られている。
【0004】また、本出願人は、上記の他に、無機質繊
維としてのガラス系繊維と少量の有機結合材に、カオリ
ン鉱物、セピオライト鉱物、セリサイトマイカ鉱物、モ
ンモリロナイト鉱物のいずれか一種あるいは二種以上の
組合わせからなる固結性・焼結性無機質充填材および/
またはタルク鉱物などからなる無機質鉱物を配合して、
かさ密度1.3〜2.5g/cm3 のシート状に成形し
た高温ガスケット(以下、第2の従来ガスケットと称す
る)を先に提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したよう
な配合構成の従来の非金属ガスケットのうち第1の従来
ガスケットは、高温域での使用時に軟化したガラス系繊
維またはガラス系粉末がガスケットの空隙を埋めるため
に、1000℃程度の高温域での使用時においても優れ
た封止性能を発揮するものの、初期常温時のガスケット
の形態保持の役目をする有機結合材を多量に含むため
に、その有機結合材が加熱によって熱分解して消失し、
その結果、高温状態から降温した際に反りや空隙を発生
してガスケットの形態保持力が低下し、高温と常温との
間での繰り返し使用によって封止性能が著しく低下する
という難点がある。
【0006】また、本出願人が先に提案している第2の
従来ガスケットは、有機結合材の配合量が少なく、第1
の従来ガスケットに比べて高温域での使用時における封
止性能に優れているものの、固結性・焼結性無機質充填
材および/またはタルク鉱物などからなる無機質鉱物の
固結性・焼結性が500〜700℃の温度範囲では十分
に発揮されないために、加熱にともなう引張り強度、曲
げ強度の低下が大きく、封止流体により長時間にわたり
負荷を受けたとき、ガスケットが飛散されて封止流体の
漏れが増大したり、さらには吹抜けを発生する可能性が
あるなどの課題が残されている。
【0007】本発明は上記のような課題を解消するため
になされたもので、高温域での使用時における形態保持
性能に優れているとともに、加熱にともなう強度低下を
抑制でき、長時間にわたり負荷を受けた後においても漏
れを発生せず、良好な封止性能を安定よく保持すること
ができる高温用ガスケットを提供することを目的として
いる。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る高温用ガスケットは、有機結合材1〜
12wt%、無機質充填材5〜40wt%、無機質繊維
5〜40wt%、固結性・焼結性無機質充填材40〜8
0wt%を配合してシート状に成形してなるものであ
る。
【0009】上記の高温用ガスケットにおいて、上記固
結性・焼結性無機質充填材として、木節粘土もしくは蛙
目粘土のいずれか一方またはその両方を併用することが
好ましく、また、かさ密度を1.0〜2.5g/cm3
の範囲に設定することが好ましい。
【0010】
【作用】上記構成の高温用ガスケットにおいて、各配合
材はそれぞれつぎのような役割を果たすものである。固
結性・焼結性無機質充填材は、500〜700℃の温度
範囲においてガスケットの形態を保持する役目を安定し
て果たすものであって、このような固結性・焼結性無機
質充填材としては、カオリン質粘土の中で特にNa2
やK2 Oなどのアルカリ成分を比較的多く含み、焼成に
よってガラス質部分が生じて強固になる、つまり焼き締
まり強度の強い木節粘土、蛙目粘土が最適である。そし
て、このような固結性・焼結性を持ち、加熱後のガスケ
ット強度の増大に寄与する木節粘土もしくは蛙目粘土の
いずれか一方またはその両方を併用する場合の配合量と
しては、40〜80wt%、好ましくは50〜60wt
%に設定することがよく、40wt%未満では焼結性が
不十分でガスケット強度が十分に高くならず、また、8
0wt%を越えると、無機質充填材の配合量が少なくな
って、浸透漏れを発生したり、無機質繊維の配合量が少
なくなって、形態保持性が低下して加熱したときに収縮
や反りを発生しやすくなる。
【0011】無機質繊維としてのセラミック繊維は、ガ
スケットを繊維補強して形態を保持し、熱収縮を防止す
るものであり、その配合量としては、5〜40wt%、
好ましくは10〜30wt%に設定することがよく、4
0wt%を越えると、固結性・焼結性無機質充填材の配
合量が少なくなって、浸透漏れを生じる恐れがある。な
お、無機質繊維としては、アルミナファイバー、シリカ
ファイバー、アルミナ・シリカファイバーなどのセラミ
ック繊維が好ましい。
【0012】無機質充填材は、ガスケットの空隙を少な
くしてシール性の向上に寄与するものであり、カオリン
鉱物やセピオライト鉱物、モンモリロナイト、セリサイ
トマイカなどが考えられ、その配合量としては、5〜4
0wt%、好ましくは20〜30wt%に設定すること
がよく、40wt%を越えると、固結性・焼結性無機質
充填材の配合量が少なくなって、浸透漏れを生じる恐れ
がある。さらに、有機結合材は、初期常温時のガスケッ
トの形態保持の役目をもつが、加熱されると、熱分解し
消失されてガスケットの空隙率が増大するため、それを
できるだけ抑えるために、その配合量は可及的に少量で
あることが好ましく、1〜12wt%、好ましくは2〜
6wt%程度にすることが望ましい。なお、この有機結
合材としては、NBR、SBR、クロロプレン、天然ゴ
ムなどのゴム材料でも良いが、エチレン−アクリル酸エ
ステル共重合体やエチレン−塩化ビニル三元重合体など
のエチレン系多元共重合体が望ましい。それは、硬さ、
接着強度といった骨格形成機能に優れていること、エマ
ルジョンの重合安定性が良くて作業性に優れていること
が挙げられる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を、比較例と対比しな
がら説明する。図1に示すように、木節粘土もしくは蛙
目粘土を配合してなる実施例1、2および木節粘土、蛙
目粘土の両方を配合してなる実施例3ならびに図2に示
す配合からなる比較例1〜4のシートを抄造法により作
成した後、プレス処理を行ない、かさ密度が1.5g/
cm3 のシート状の試料ガスケット(幅25mmで、厚
さ1.5mm)を作成した。
【0014】ここで、図1および2に示す配合の各試料
ガスケットに使用した材料は次の通りである。木節粘
土、蛙目粘土は三重県島ケ原産のもの、カオリン鉱物
(米国バーゲスピグメント社製:商品名バーゲース#1
0)、セピオライト鉱物(昭和鉱業製:商品名ミルコン
MS−2−2)、タルク鉱物(日本タルク製:商品名タ
ルクMS)、セリサイト鉱物(村上セリサイト産)、セ
ラミック繊維(新日化社製:商品名SC−BULC 1
260D2)、麻パルプ(小倉貿易:マニラ麻パル
プ)、エチレン共重合体(住友化学製:商品名スミカフ
レックス900)。
【0015】上記のような配合から作成された各試料ガ
スケットそれぞれについての加熱前後の引張強度および
曲げ強度を測定する試験を行なった。引張強度の試験
は、図3に示すように、厚さが1.5mmで、かつ、幅
B×標点間距離lが25mm×100mmの短冊状試料
Mを用いて、これを引張速度50mm/minで引張っ
た際の引張強度(MPa)を測定し、また曲げ強度の試
験は、上記と同様な短冊状試料Mを用い、これに図3に
示すように、押圧ポンチ1により破壊荷重P(N)を5
0mm/minの圧縮曲げ速度で加えた際の曲げ強度
(MPa)を測定した。なお、試料の加熱処理は電気炉
中で600℃、12Hr保持させた。
【0016】図4は上記の加熱前後の強度試験結果を示
し、同図から明らかなように、木節粘土もしくは/およ
び蛙目粘土を配合してなる本発明の実施例1〜3のガス
ケットは、加熱後の強度低下が少ないのに対して、比較
例1〜4のガスケットはいずれも加熱後に著しい強度低
下を生じている。
【0017】次に、上記した各試料ガスケットそれぞれ
についての高温シール性および耐吹抜性の試験を行なっ
た。そのうち、高温シール性の試験は、図5に示すよう
に、外径が90mm、内径が60mm、厚さが1.5m
mの試料ガスケットMを用い、この試料ガスケットMを
電気炉2内において、SUS304などからなりシール
座面を構成する上下のフランジ3,4間に締付け面圧3
5MPaで締め付けた状態で、ガスタンク5内に封入し
ているN2 ガスなどをバルブ6を通して機内7に供給
し、機内7に圧力0.1MPaのN2 ガスなどが充填さ
れた後、バルブ6を閉じて機内7を加圧・放置し、この
状態で機内7の圧力の変化を圧力センサ8で測定し、か
つ、その測定結果をレコーダ9により記録する方法を採
用した。
【0018】また、耐吹抜性の試験は、上記した高温シ
ール性の試験後の試料ガスケットMに2MPaのN2
スなどを24時間に亘って負荷した後の漏れを加圧放置
法により測定する試験方法を採用した。
【0019】図6は上記の高温シール性および耐吹抜性
の試験結果を示し、この試験結果から明らかなように、
高温シール性については各試料ガスケットともに近似し
た性能を示しているものの、耐吹抜性については、本発
明の実施例1〜3のガスケットの漏れ量の変化がほとん
どないのに対して、比較例1〜4のガスケットでは漏れ
量の増大が著しいか、または吹き抜けを生じている。
【0020】このような試験結果を総合してみると、木
節粘土もしくは/および蛙目粘土を配合してなる本発明
の実施例1〜3のガスケットは、600℃×12Hrの
加熱でそれら木節粘土もしくは/および蛙目粘土の固結
・焼結が進み、ガスケットの強度低下が少ないために、
24時間に亘って2MPaのN2 ガスなどの負荷を受け
たとしても、ガスケットの飛散がなくて漏れ量の増大が
ない。一方、木節粘土もしくは/および蛙目粘土を配合
してない比較例1〜4のガスケットの場合は、600℃
×12Hrの加熱にともなう固結・焼結の進みが少ない
ために、ガスケットの強度低下が大きくて、24時間に
亘って2MPaのN2 ガスなどの負荷を受けると、漏れ
量が増大しその漏れ流体によってガスケットが飛散され
ることになるため、漏れ量が一層増大し、遂には吹き抜
けを発生することになるのである。
【0021】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、形態保
持性および熱収縮の防止に有効な無機質繊維、ガスケッ
トの空隙を少なくしてシール性の向上に寄与する無機質
充填材、およびガスケットに初期強度を与えるための少
量の有機結合材の他に、Na2OやK2 Oなどのアルカ
リ成分を比較的多く含んでいることから、低い温度から
固結・焼結が進み、500〜700℃の温度領域ではガ
ラス質部分の生成にともなって強固になり、加熱後のガ
スケット強度の増大に寄与する木節粘土や蛙目粘土など
の固結性・焼結性無機質充填材を配合することにより、
加熱にともなう強度低下を抑制でき、長時間にわたり負
荷を受けた後においても漏れを発生せず、良好な封止性
能を安定よく保持することができるという優れた効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1〜3の各試料ガスケットの配
合を示す図表である。
【図2】実施例1〜3と対比すべき比較例1〜4の各試
料ガスケットの配合を示す図表である。
【図3】図1および図2の配合による各試料ガスケット
の強度試験方法の説明図である。
【図4】各試料ガスケットの加熱前後の強度試験結果を
示す図表である。
【図5】図1および図2の配合による各試料ガスケット
の高温シール性および耐吹抜性の試験方法の説明図であ
る。
【図6】各試料ガスケットの高温シール性および耐吹抜
性の試験結果を示す図表である。
【符号の説明】
1 押圧ポンチ 2 電気炉 3,4 フランジ 5 ガスタンク 6 バルブ 8 圧力センサ M 試料ガスケット
フロントページの続き (72)発明者 谷村 聡康 京都府福知山市長田野町2丁目66番地の 3 日本ピラー工業株式会社福知山工場 内 (56)参考文献 特開 平3−229785(JP,A) 特開 平4−168189(JP,A) 特開 平6−287543(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機結合材1〜12wt%、無機質充填
    材5〜40wt%、無機質繊維5〜40wt%、固結性
    ・焼結性無機質充填材40〜80wt%を配合してシー
    ト状に成形してなることを特徴とする高温用ガスケッ
    ト。
  2. 【請求項2】 上記固結性・焼結性無機質充填材とし
    て、木節粘土もしくは蛙目粘土のいずれか一方またはそ
    の両方を併用する請求項1の高温用ガスケット。
  3. 【請求項3】 かさ密度を1.0〜2.5g/cm3
    範囲に設定してなる請求項1または2の高温用ガスケッ
    ト。
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