JP2530995B2 - アルカンスルホン酸の製造方法 - Google Patents

アルカンスルホン酸の製造方法

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JP2530995B2
JP2530995B2 JP6118050A JP11805094A JP2530995B2 JP 2530995 B2 JP2530995 B2 JP 2530995B2 JP 6118050 A JP6118050 A JP 6118050A JP 11805094 A JP11805094 A JP 11805094A JP 2530995 B2 JP2530995 B2 JP 2530995B2
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C303/00Preparation of esters or amides of sulfuric acids; Preparation of sulfonic acids or of their esters, halides, anhydrides or amides
    • C07C303/02Preparation of esters or amides of sulfuric acids; Preparation of sulfonic acids or of their esters, halides, anhydrides or amides of sulfonic acids or halides thereof
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C07C309/01Sulfonic acids
    • C07C309/02Sulfonic acids having sulfo groups bound to acyclic carbon atoms
    • C07C309/03Sulfonic acids having sulfo groups bound to acyclic carbon atoms of an acyclic saturated carbon skeleton
    • C07C309/04Sulfonic acids having sulfo groups bound to acyclic carbon atoms of an acyclic saturated carbon skeleton containing only one sulfo group

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルカンスルホン酸の合
成に関し、より詳細には、その主題は対応する二硫化ジ
アルキルからのアルカンスルホン酸の製造にある。
【0002】
【従来の技術】アルカンスルホン酸とその塩は多くの工
業的用途、特に洗剤、乳化剤、エステル化用触媒、また
はある種の樹脂の硬化剤としての用途をもっている。工
業的には、アルカンスルホン酸類は、多くの場合、スル
ホ酸化やスルホ塩素化によりアルカン類からつくられて
いる。しかし、これら2つの合成経路は炭化水素鎖の種
々の炭素原子においてスルホン化された生成物類を形成
させるという困った事態を招く。さらに、塩化アルカン
スルホニルの加水分解は一般に、多かれ少なかれ強く着
色されたアルカンスルホン酸をもたらし、例えば塩素を
用いた、最終的な脱色処理が必要となる。
【0003】ここ2,3年、生物由来のわずかな量の大
気成分や、より多くはエネルギー生産技術から生じる汚
染物質といった硫黄含有有機化合物(チオール、硫化
物、二硫化物など)の大気光化学に関する研究がさかん
に行われている。これらの光化学研究のほとんどは低い
圧力(1気圧以下)において空気や酸素、溶出ガス、時
には窒素酸化物の存在下に気相で行われた。これらはす
べて、二酸化硫黄、スルホン酸や硫酸、その他に、用い
た条件により変化する生成物をもたらす結果となった。
【0004】硫黄含有有機化合物の溶液光酸化の研究
は、もっぱら、スルホキシドやスルホンを製造するため
の光増感剤の存在下での硫化物の光酸化に集中してい
る。ただ1つの論文 (R.W. Murray et al., J. Org. Ch
em. Soc., 37, 1972, p. 3516)が、光増感剤としてのメ
チレンブルーの存在下で二硫化物を光酸化することによ
るチオスルフィネートの製造を記載している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】今回、二硫化ジアルキ
ルを酸素の存在下で触媒を用いずに光酸化する際に、ア
ルコール溶液中で200〜320nmの波長で照射でき
る光源を用いて行うならば、優れた収率でアルカンスル
ホン酸が得られることがわかった。次の反応:
【0006】
【化1】
【0007】を用いるこの方法は、スルホン酸基がもっ
ぱら炭化水素鎖の末端に結合された酸をもたらすという
更なる利点を有している。
【0008】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明の主題
は、二硫化ジアルキルのアルコール溶液に酸素の存在下
で200〜320nmの波長の光線を照射することを特
徴とする、対応する二硫化ジアルキルR−S−S−Rか
らのアルカンスルホン酸R−SO3Hの製造方法にあ
る。
【0009】本発明の方法は、直鎖状または分枝鎖状で
ありうる炭化水素鎖が1〜16個の炭素原子、特に1〜
4個の炭素原子を含有するアルカンスルホン酸の合成に
適用される。出発物質として用いる二硫化ジアルキルの
例として、二硫化ジメチル、二硫化ジエチル、二硫化ジ
プロピルおよび二硫化ジブチルを挙げることができる。
【0010】用いるアルコールは、有利には、1〜12
個の炭素原子を含有する第一、第二または第三アルコー
ルから選ばれる。しかし、C1−C4アルコール、特にメ
タノールを使うことが好ましい。出発アルコール溶液の
二硫化ジアルキル含量は用いるアルコールと二硫化物に
応じて広い範囲で変化しうる。一般には、それは0.1
〜90重量%の範囲であるが、好ましくは2〜25重量
%である。
【0011】反応に必要な酸素は純粋なものであって
も、不活性ガス(例えば窒素)で希釈したものであって
もよい。好ましくは、アルコール溶液に酸素を徐々に導
入する。必要とされる酸素の全量は初期溶液中に存在す
る二硫化ジアルキル1モルあたり少なくとも4モルであ
るが、この方法は少なくとも50%の酸素過剰のもとで
行うことが好ましい。
【0012】本発明による光酸化は−20℃からアルコ
ールの沸点までの温度で実施することができるが、好ま
しくは18〜45℃で行う。この操作は大気圧で行うこ
とが有利であるが、わずかな加圧下で行うことも本発明
の範囲内であろう。本発明の方法は、任意の光化学反応
器で、例えば1つ以上の低圧、中圧または高圧水銀ラン
プあるいは紫外領域で発光するエクサイマーランプ (ex
cimer lamp) を装備した液浸または沈降フィルム反応器
で、バッチ方式もしくは連続方式により実施することが
できる。
【0013】
【実施例】以下の実施例は本発明を例示するためのもの
であって、いかなる限定をも意味しない。実施例1 a)中央に液浸ランプホルダーを備えた光化学反応器を
使用する。光源は450Wの中圧水銀ハノビア (Hanovi
a)ランプ(照合番号679A)であって、用いたランプ
ホルダーは石英製である。このランプホルダーの場合
は、反応器内の液体の容量が300mlで、光路が10
mmである。反応器とランプホルダーの温度は2つの独
立した温度(反応器は15℃、ランプホルダーは5℃)
にサーモスタットで維持する。酸素を反応器の底からシ
ンター(多孔度4)を通して大気圧で導入する。揮発性
物質の飛沫同伴(エントレインメント)を最小限に抑え
るために、反応器出口のガス流出物は−20℃に冷却し
た凝縮器を通す。その後、それは水酸化ナトリウムを含
むバブラーに通し、最後にフレア (flare)へ送る。
【0014】反応器にメタノールに溶解した二硫化ジメ
チル(DMDS)の0.56M溶液300ml(0.1
68モルのDMDSに等しい)を導入し、次いでこの溶
液に10℃で2時間酸素を散布した(流速:1リットル
/時)。その後、ランプをつけて、酸素を散布しながら
(2リットル/時)、35〜40℃で14時間照射し
た。
【0015】この照射後、溶液は澄明で、均質であり、
沈殿物が存在しなかった。溶媒の蒸発後、無色の液体を
回収し、その1H NMR分析を行ったところDMDS
のほぼ完全な転化(99%)を示した。メタンスルホン
酸(MSA)の収率は65%であった。この反応の主な
副生物は硫酸(SA)(収率18%)で、これはメタノ
ール中で部分的にエステル化されてメチル水素エステル
(MHSA)を生じる。少量検出された副生物の中に
は、メタンスルホン酸のメチルエステル(MMS:2
%)、ジメチルスルホン(DMSO2:0.6%)、そ
して微量のメタンスルフィン酸のメチルエステル(MM
SI)が存在することがわかったが、メタンチオスルホ
ン酸メチル(MMTS)は存在しないことに留意された
い。
【0016】b)この方法も上記のように行ったが、メ
タノール溶液を純粋なDMDS(300ml)と置き換
えた。酸素の存在下で照射したところ、急速に不均質な
乳白色の液体が生成し、2時間経過した時点でこの操作
を停止する必要が生じた。沈降後に分離された重質相に
は、ほんの微量のMSAが存在するにすぎなかった。揮
発性流出物の分析は二酸化硫黄、メタンおよびメタンチ
オールの生成を示した。比較例2〜4 実施例1aの手順を繰り返したが、メタノールをシクロ
ヘキサン(比較例2)またはアセトニトリル(比較例
3)で置き換え、あるいはパイレックス製のランプホル
ダーを使用した(比較例4)。このランプホルダーの場
合は、反応器内の液体の容量が200mlで、光路が8
mmである。
【0017】これらの実験で得られた結果を、比較のた
めに実施例1aの結果と共に、以下の表に示す。
【0018】
【表1】
【0019】これらの結果を検討すると、DMDSの転
化率、MSAの収率および望ましくないMMTS形成の
ためには、用いる溶媒とフィルターが重要であると理解
することができる。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二硫化ジアルキルのアルコール溶液に酸
    素の存在下で200〜320nmの波長の光線を照射す
    ることを特徴とする、対応する二硫化ジアルキルからの
    アルカンスルホン酸の製造方法。
  2. 【請求項2】 二硫化ジアルキルのアルキル基が1〜1
    6個の、好ましくは1〜4個の炭素原子を含む直鎖状ま
    たは分枝鎖状のアルキル基であることを特徴とする、請
    求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 溶媒がC1−C4アルコール、好ましくは
    メタノールであることを特徴とする、請求項1または2
    記載の方法。
  4. 【請求項4】 出発アルコール溶液の二硫化ジアルキル
    含量が0.1〜90重量%、好ましくは1〜25重量%
    であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1つ
    に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記の方法を−20℃からアルコールの
    沸点までの温度、好ましくは18〜45℃で行うことを
    特徴とする、請求項1〜4のいずれか1つに記載の方
    法。
  6. 【請求項6】 前記の方法を大気圧で行うことを特徴と
    する、請求項1〜5のいずれか1つに記載の方法。
  7. 【請求項7】 二硫化ジメチルからメタンスルホン酸を
    合成するための請求項1〜6のいずれか1つに記載の方
    法。
JP6118050A 1993-06-02 1994-05-31 アルカンスルホン酸の製造方法 Expired - Lifetime JP2530995B2 (ja)

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KR (1) KR0143964B1 (ja)
CN (1) CN1041722C (ja)
AT (1) ATE151748T1 (ja)
CA (1) CA2124536C (ja)
DE (1) DE69402604T2 (ja)
DK (1) DK0627414T3 (ja)
ES (1) ES2102158T3 (ja)
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CA2124536A1 (fr) 1994-12-03
EP0627414B1 (fr) 1997-04-16
CA2124536C (fr) 1998-12-01
US5698830A (en) 1997-12-16
KR950000660A (ko) 1995-01-03
CN1041722C (zh) 1999-01-20
DE69402604T2 (de) 1997-10-30
ES2102158T3 (es) 1997-07-16
FR2705960A1 (fr) 1994-12-09
DK0627414T3 (da) 1997-05-26
DE69402604D1 (de) 1997-05-22
KR0143964B1 (ko) 1998-07-15
FR2705960B1 (fr) 1995-08-04
JPH07138223A (ja) 1995-05-30
CN1121069A (zh) 1996-04-24
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ATE151748T1 (de) 1997-05-15

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