JP2530643Y2 - 回転ヘッド型磁気記録再生装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （イ） 産業上の利用分野 本考案は、回転ヘッド型磁気記録再生装置に関し、特
にロータリトランスにより、回転型磁気ヘッドの回転側
と静止側を電気的な連結するものに関する。

（ロ） 従来の技術 かかる回転型磁気ヘッドによれば、回転側の記録再生
ヘッドにより再生したRF信号は、ロータリトランスに配
された１チャネルの信号伝送チャンネルによって静止側
へ伝送される。また、アンプなど、回転側の回路部に
は、ロータリトランスの別チャンネルによって、静止側
から交流信号が伝送される。

（ハ） 考案が解決しようとする課題 かかる従来例において、ロータリトランスにより交流
電源を伝送する場合、ロータリトランスにおけるクロス
トークにより電源周波数成分が信号チャネルに漏洩し、
漏洩のレベルによっては再生信号は静止側のAGC回路に
より抑圧を受ける。再生信号の内、特に輝度信号は、周
波数変調されているため、かかる電源信号との間のクロ
ストークの影響を受けやすく、このためクロマ信号帯域
内にビートが発生して再生画面上にビートが発生し、S/
Nの低下を引き起こす恐れがある。

（ニ） 課題を解決するための手段 上記課題に鑑み本考案は、記録再生磁気ヘッド及び記
録再生信号に関連した回路部をシリンダの回転側に備
え、前記回路部と静止側の回路部とをロータリトランス
により電気的に連結してなる磁気記録再生装置におい
て、回転側回路部に再生RF信号を低帯域信号と周波数変
調された高帯域信号に分離する手段と、振幅レベルを一
定にするAGC回路とを設け、再生RF信号を分離した後、
高帯域信号はAGC回路を介してロータリトランスの一方
のチャンネルにより静止側へ伝送し、低帯域信号はAGC
回路を介すること無くロータリトランスの他方のチャン
ネルにより静止側へ伝送することを特徴とする。

（ホ） 作用 ロータリトランスでのクロストークなど、伝送電源か
らの漏洩があっても、周波数変調された信号は、AGC回
路を通してロータリトランスに供給するので、安定して
静止側に伝送される。

（ヘ） 実施例 第１図に本発明の実施例を示す。

第１図の（１）は静止側から回転側に電力を供給する
ための発振器、（２）は前記発振器の出力を増幅する電
力増幅器、（３）はRF信号、電力、制御信号を伝送する
ロータリトランスで、3aは電力伝送チャネル、3bは輝度
信号伝送用チャネル、3cはクロマ信号伝送用チャネル、
3dは制御信号伝送用チャネル、（４）は電源の整流平滑
回路、（５）は電圧安定化回路、（６）は直流電源出力
端子、（7a）（7b）は記録再生磁気ヘッド、（8a）（8
b）（16a）（16b）（17a）（17b）は記録再生切換スイ
ッチ、（9a）（9b）は再生プリアンプ、（10）は記録ア
ンプ、（11）はヘッド切換スイッチ、（12）は再生RF信
号から輝度信号のみを分離するハイパスフィルタ、（1
3）はAGC回路、（14）は再生RF信号からクロマ信号のみ
を分離するローパスフィルタ、（15）は記録輝度信号と
記録クロマ信号とを混合する混合回路、（18）は再生系
輝度信号処理回路、（19）は再生系クロマ信号処理回
路、（20）は記録系輝度信号処理回路、（21）は記録系
クロマ信号処理回路、（22）は輝度信号とクロマ信号と
を混合する加算アンプ、（23a）（23b）は入力端子切換
スイッチ、（24）はY/C分離フィルタ、（25）は輝度信
号出力端子、（26）はクロマ信号出力端子、（27）はコ
ンポジット信号出力端子、（28）は輝度信号入力端子、
（29）はクロマ信号入力端子、（30）はコンポジット信
号入力端子、（31）は制御信号復調回路、（32）は制御
信号変調回路、（33）は記録再生切換信号入力端子、
（34）はRFスイッチングパルス入力端子、（35）は入力
切換スイッチである。

第１図において、発振器（１）の出力はの電力増幅器
（２）で増幅された後、ロータリトランスの電力伝送用
チャネル（3a）を通じて回転側に送られ、整流平滑回路
（４）、電圧安定化回路（５）を経て、回転側の各回路
に直流電源が供給される。

再生時においては、記録再生磁気ヘッド（7a）（7b）
で再生された間欠RF信号は再生プリアンプ（9a）（9b）
で増幅されたのち、ヘッドスイッチ（11）で連続したRF
信号となる。その後ハイパスフィルタ（12）及びローパ
スフィルタ（14）により輝度信号成分とクロマ信号成分
とに分けられ、クロマ信号はそのまま、周波数変調で記
録されている輝度信号はAGC回路（13）を通り、振幅レ
ベルを一定にした後、記録再生切り替えスイッチ（16
a）、ロータリトランス（3b）を経て静止側へ伝送され
る。この時、ロータリトランスのクロストークにより、
電力伝送用チャネル（3a）から信号伝送用チャネル（3
b）（3c）へ電源成分の漏洩があるが、輝度信号につい
てはAGCがすでにかかっているため電源の妨害により再
生信号は抑圧を受けない。また、輝度信号と電力周波数
とでクロマ周波数近傍の低域のビート成分が発生して
も、クロマ信号は別のチャネルで伝送されるので、前記
ビート成分の再生系クロマ信号処理回路（19）への漏洩
はロータリトランスのチャネル（3b）から（3c）へのク
ロストークによるものだけであるので、極めて少ない。

静止側に伝送された輝度信号及びクロマ信号は記録再
生切り替えスイッチ（17a）（17b）を経て輝度信号処理
回路（18）、クロマ信号処理回路（19）でそれぞれコン
ポーネント信号となり輝度信号出力端子（25）及びクロ
マ信号出力端子（26）から出力される。また、加算アン
プ（22）によりコンポジット信号が端子（27）から出力
される。

記録時においては、コンポーネント信号を輝度信号入
力端子（28）、クロマ信号入力端子（29）に、あるいは
コンポジット信号を端子（30）に入力し、コンポジット
信号はY/C分離フィルタ（24）により輝度信号とクロマ
信号を分離後、入力端子切り替えスイッチ（23a）（23
b）でコンポーネント入力とコンポジット信号とを切り
替えた後、それぞれ記録系輝度信号処理回路（20）、記
録系クロマ信号処理回路（21）を通り、の記録再生切り
替えスイッチ（17a）（17b）及びロータリトランス（3
b）（3c）を経て回転側に伝送される。記録再生切り替
えスイッチ（16a）（16b）を経て加算アンプ（15）で輝
度信号とクロマ信号を混合後、記録アンプ（10）で増幅
後記録再生切り替えスイッチ（8a）（8b）を通り、記録
再生磁気ヘッド（7a）（7b）に供給され、磁気テープ上
に記録される。また、制御信号変調器（32）に端子（3
3）から記録再生切換信号を、端子（34）からRFスイッ
チングパルスを入力し、ロータリトランス（3d）を経て
回転側に伝送し、制御信号復調器（31）で記録再生切換
信号とRFスイッチングパルスを復調し、記録再生切換ス
イッチ（8a）（8b）（16a）（16b）及びヘッド切換スイ
ッチ（11）を切換える。

（ト） 考案の効果 ロータリトランスを用いて電力伝送する場合におい
て、伝送する電源成分のクロストークがある場合でも、
再生信号に影響が及びにくい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示すブロック図である。 ３……ロータリトランス、12……HPフィルタ 13……AGC回路。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】記録再生磁気ヘッド及び記録再生信号に関
   連した回路部をシリンダの回転側に備え、前記回路部と
   静止側の回路部とをロータリトランスにより電気的に連
   結してなる磁気記録再生装置において、 前記回転側回路部に再生RF信号を低帯域信号と周波数変
   調された高帯域信号に分離する手段と、振幅レベルを一
   定にするAGC回路とを設け、 前記再生RF信号を分離した後、前記高帯域信号は前記AG
   C回路を介して前記ロータリトランスの一方のチャンネ
   ルにより静止側へ伝送し、 前記低帯域信号は前記AGC回路を介すること無く前記ロ
   ータリトランスの他方のチャンネルにより静止側へ伝送
   することを特徴とする回転ヘッド型磁気記録再生装置。