JP2530260B2 - 横編機における給油装置 - Google Patents

横編機における給油装置

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JP2530260B2 JP3133413A JP13341391A JP2530260B2 JP 2530260 B2 JP2530260 B2 JP 2530260B2 JP 3133413 A JP3133413 A JP 3133413A JP 13341391 A JP13341391 A JP 13341391A JP 2530260 B2 JP2530260 B2 JP 2530260B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は横編機のニードルベッド
に収納された編針の潤滑装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種、横編機における編針の潤滑は、
図1中に想像線Aで示すようにニードルベッド3の両端
近傍部にブラシ108をその毛先がキャリッジ5に向け
た状態配設し、フレーム2に固定されたポンピング部
12から圧送された潤滑油を給油路を介してブラシ10
8に含浸させ、キャリッジ5がこのブラシ108に接触
する位置に移動した時に、ブラシ108からキャリッジ
5の裏面に潤滑油を塗着し、キャリッジ5の裏面に塗布
された潤滑油を編針4に供給して潤滑するように構成さ
れていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の横編機にお
ける給油装置では、ニードルベッドの編針の全部を使用
しないような例えば幅の細い編地を編成する場合に、キ
ャリッジを少なくとも所定回数置きにブラシのあるニー
ドルベッドの両端位置にまで移動させなくてはならず、
この無駄な移動のために生産性が低下してしまうと言う
問題あった。加えて、編針への給油もキャリッジがニー
ドルベッドの左右に移動した時にキャリッジの裏面に潤
滑油を塗布し、これを編針に供給して潤滑を行うため
に、ニードルベッドの左右両端寄り部の編針には多くの
潤滑油が供給され、頻繁に使用される中央寄り部の編針
への潤滑油の供給量は少なく、均一な潤滑油の供給が出
来ないと言う問題があり、結果、横編機の耐久性に悪影
響を及ぼすと言う問題もあった。本発明は上記問題点に
鑑み提案されたもので、キャリッジの無駄な移動を無く
して生産性を向上させるとともに、編針を均一に潤滑す
ることができるようにすることを目的とするものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明にかかる横編機における給油装置は、複数の編
針を進退操作可能に収納してなるニードルベッドと、該
ニードルベッド上を移動して編針を進退操作するキャリ
ッジを備えてなる横編機において、ニードルベッドまた
はこれを固定しているフレームに潤滑油供給手段のポン
ピング部を配設し、キャリッジに潤滑油塗布手段を設
け、潤滑油供給手段と潤滑油塗布手段とを給油路で連結
するとともに、該給油路の少なくとも一部を可撓性部材
で構成したことを特徴とする。次に、潤滑油供給手段を
ニードルベッドまたはこれを固定しているフレームに設
けられたポンピング部と、潤滑油塗布手段に設けられた
逆止弁とで形成したことを特徴とする。また、潤滑油塗
布手段がニードルベッドの編針に向けて進退調節可能に
取付られたブラシで形成するようにしたことをも特徴と
するものである。
【0005】
【作用】フレームに固定された潤滑油供給手段のポンピ
ング部を操作すると、潤滑油は加圧され、給油路を介し
てキャリッジに設けられた潤滑油塗布手段に供給され
る。潤滑油塗布手段に供給された潤滑油はキャリッジの
編地の編成時に潤滑油塗布手段からニードルベッドの編
針に供給されて潤滑するのである。ここで、潤滑油供給
手段がニードルベッドまたはこれを固定しているフレー
ムに設けられたポンピング部と、潤滑油塗布手段に設け
られた逆止弁とで形成されたものでは、潤滑油供給手段
で昇圧された圧油がその儘、潤滑油塗布手段近傍に伝え
られるので、粘度の高い潤滑油でも良好に供給すること
ができる。また、潤滑油塗布手段がニードルベッドの編
針に向けて進退調節可能に取付られたブラシで形成する
と、このブラシを進退調節することにより、潤滑油塗布
手段から編針への潤滑油の供給量を任意に設定すること
ができるのである。
【0006】
【実施例】以下、本発明に係る横編機における給油装置
の一実施例を図面に基づいて説明する。図1は横編機の
正面図であって、図中符号1は横編機を全体的に示す。
この横編機1は、フレーム2の上端にニードルベッド3
を側面視に於いて“ハ”の字形に対峙させた状態に配設
し、このニードルベッド3には夫々複数の編針4を進退
操作可能に収納してあり、ニードルベッド3の上面には
編針を進退操作するキャリッジ5が図外の駆動装置によ
り摺動可能に載置されている。そして、この横編機1に
は各摺擦部に潤滑油を供給する給油装置が設けられてお
り、中でも摺擦頻度の大きい編針部分への給油装置6
は、図1乃至図3に示すように形成されている。この給
油装置6は、潤滑油供給手段7と、潤滑油塗布手段8及
び両手段7・8を連結する給油路9とからなる。
【0007】上記潤滑油供給手段7は、潤滑油9を貯溜
したオイルカップ15と、その上部に手動で押し引き操
作される圧送杆11とからなるポンピング部12をフレ
ーム2の側面に固定するとともに、潤滑油塗布手段8の
近傍に設けた逆止弁13とで形成されている。また、潤
滑油塗布手段8は図2に示すように、キャリッジ5の側
面部分5aにブラケット14を介して給油路9の先端部
9dを進退調節可能にビス16止めし、この給油路9の
先端部9dにケーシング17を螺着するとともに、この
ケーシング17の下端にブラシ18を設けて形成されて
いる。此処で、ブラシ18を上下に移動可能にするのは
主として製作時のブラシ18の下端の位置調整並びにブ
ラシ18が磨耗した時にその位置を調整するためであ
る。
【0008】そして、潤滑油供給手段7と潤滑油塗布手
段8とを連結する給油路9は、ポンピング部12とフレ
ーム2に取付けられた第1中継金具20とを硬質合成樹
脂管9aで連結し、第1中継金具20とキャリッジ5と
同行するアーム21に取付けられた第2中継金具22と
は屈曲可能な例えばシリコンチューブ等の可撓性部材9
bで連結され、第2中継金具22と潤滑油塗布手段8と
を硬質合成樹脂管9cで連結するとともに、可撓性部材
9bの外周はケーブルドラッグチェーン(図示せず)で
カバーされて保護されている。また、第2中継金具22
に連結される可撓性部材9bの端部はセルフシールカッ
プリング23で着脱可能にして可撓性部材9bの補修並
びに交換が容易に行えるようにしてある。
【0009】潤滑油塗布手段8に設けられる逆止弁13
は図3に示すように、第2中継金具22と潤滑油塗布手
段8とを硬質合成樹脂管9cの先端部9dとこの先端部
9dに螺着されるケーシング17との間に、円板状の弁
体23とこれを硬質合成樹脂管9cの先端部9d側に押
圧するバルブスプリング24とで構成されており、バル
ブスプリング24の張力によりブラシ18に供給される
潤滑油の供給量が設定されるようになっている。尚、図
中符号25は ブラシ18と逆止弁13との間に設けら
れた連続気泡製のスポンジからなる潤滑油保持部材であ
り、26は各中継金具20・22に設けられた予備給油
口、27は取付け角度を変更できるように第2中継金具
22の端部に取りつけられた継ぎ手である。
【0010】上記のように構成された横編機1における
給油装置6の作用を次に説明する。先ず、フレーム2に
固定されたポンピング部12の圧送杆11を一旦手前に
引くとオイルカップ10内の潤滑油15が吸引され、圧
送杆11を手離すと、戻しバネ(図示せず)により圧送
杆11が戻し側に付勢されて吸引された潤滑油を加圧
し、給油路9の硬質合成樹脂管9aに潤滑油が供給され
る。そして、硬質合成樹脂管9aに加圧して供給された
潤滑油は、第1中継金具20、可撓性部材9b、第2中
継金具22から硬質合成樹脂管9cを順に経て硬質合成
樹脂管9cの先端部9dに形成された逆止弁13に供給
される。逆止弁13に供給された潤滑油は その圧力で
バルブスプリング24の張力に抗して弁体23を押し開
き、ブラシ18側に流入して潤滑油保持部材25に吸収
される。こうして潤滑油保持部材25に潤滑油が充分に
含浸されるとこの潤滑油保持部材25から毛細管現象に
より潤滑油がブラシ18に供給され、キャリッジ5がニ
ードルベッド3上を摺動する時に編針4に供給して編針
4が潤滑されるのである。
【0011】尚、ブラシ18から編針4に供給される潤
滑油量の調整は逆止弁13のバルブスプリング24の張
力を変更して行うこともできるが、ブラシ18の取付け
位置を調整してブラシ18と編針4との接触量を変更し
ても行える。また、上記実施例ではブラシ18と逆止弁
13との間に連続気泡製のスポンジからなる潤滑油保持
部材25を設けるようにしてあるが、これは省略するこ
とができるのは勿論のことであり、ポンピング部12は
手動に代えて電動にして定期的に動させるようにする
ことが出来るのは言うまでもないことである。更に、潤
滑油塗布手段8はブラシ18を布やフェルトのような潤
滑油を含浸できるような部材に代えることができるのは
言うまでも無いことである。
【0012】
【発明の効果】本発明の横編機における給油装置は以上
に説明したように、横編機のニードルベッドまたはこれ
を固定しているフレームに潤滑油供給手段のポンピング
部を配設し、キャリッジに潤滑油塗布手段を設け、潤滑
油供給手段と潤滑油塗布手段とを給油路で連結するとと
もに、該給油路の少なくとも一部を可撓性部材で構成す
るようにしてあるので、ニードルベッドの編針の全部を
使用しないような例えば幅の細い編地を編成する場合で
も、潤滑油塗布手段から編針に常時所定量の潤滑油を供
給するので、従来のようにキャリッジを所定回数置きに
ニードルベッドの両端位置にまで移動させなくても済
み、無駄なキャリッジの移動を無くしてその分、生産性
を向上させることが出来ると言う利点がある。加えて、
潤滑油塗布手段から編針に常時所定量の潤滑油が供給さ
れるので、編針への給油が均一に行うことができる。こ
れにより、編針への潤滑油を過不足無く供給し、横編機
の耐久性を大幅に向上させることがきると言う利点があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 横編機の正面図である。
【図2】 給油装置の概略構成を示す側面図である。
【図3】 潤滑油塗布手段部分の1部切欠き側面図であ
る。
【符号の説明】
1・・・横編機 2・・・フレーム 3・・・ニードルベッド 4・・・編針 5・・・キャリッジ 7・・・潤滑油供給手段 8・・・潤滑油塗布手段 9・・・給油路 9b・・・可撓性部材 12・・・ポンピング部 13・・・逆止弁

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の編針を進退操作可能に収納してなる
    ニードルベッドと、該ニードルベッド上を移動して編針
    を進退操作するキャリッジを備えてなる横編機におい
    て、ニードルベッドまたはこれを固定しているフレーム
    に潤滑油供給手段のポンピング部を配設し、キャリッジ
    に潤滑油塗布手段を設け、潤滑油供給手段と潤滑油塗布
    手段とを給油路で連結するとともに、該給油路の少なく
    とも一部を可撓性部材で構成したことを特徴とする横編
    機における給油装置。
  2. 【請求項2】潤滑油供給手段をニードルベッドまたはこ
    れを固定しているフレームに設けられたポンピング部
    と、潤滑油塗布手段に設けられた逆止弁とで形成したこ
    とを特徴とする請求項1に記載の横編機における給油装
    置。
  3. 【請求項3】潤滑油塗布手段がニードルベッドの編針に
    向けて進退調節可能に取付られたブラシで形成したこと
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の横編機に
    おける給油装置。
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