JP2529940Y2 - 段部付ワンタッチ蓋凾 - Google Patents

段部付ワンタッチ蓋凾

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JP2529940Y2
JP2529940Y2 JP1990002164U JP216490U JP2529940Y2 JP 2529940 Y2 JP2529940 Y2 JP 2529940Y2 JP 1990002164 U JP1990002164 U JP 1990002164U JP 216490 U JP216490 U JP 216490U JP 2529940 Y2 JP2529940 Y2 JP 2529940Y2
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潔 安本
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は製品収納用の身凾と組み合わせて蓋凾として
用いられる段部付ワンタッチ蓋凾に関する。
(従来の技術) 贈答用のハムなどの商品を収納する進物凾は、通常、
商品を収納する身凾と該身凾を被蓋するための蓋凾とに
より構成されている。ところで、このような進物凾にお
いては、身凾の深さと蓋凾の深さとをほぼ同じになるよ
うに形成し、収納する商品の高さを身凾の深さより小さ
くするようにしたものが一般的である。ところが、進物
凾をこのような構成にすると、蓋凾を開けたとき内容物
である商品が身凾内に沈んだ状態に見えるため、収納商
品がボリューム感に欠けたものになってしまうという難
点があった。
そこで、内容物である商品のボリューム感を出すため
に、身凾の深さを浅くして、該身凾の上縁に係合するよ
うな別部材の補強材を蓋凾の内面に挿入するようにした
ものがある。しかし、このように別部材を挿入するよう
にした場合、材料費が嵩むほか、凾の組立て作業が煩雑
になるという問題がある。そこで、蓋凾の内部に、身凾
の上縁に接触して商品収納空間を形成するための段部を
一体に設けるようにしたものが、実公昭58−22913号公
報において提案されている。
(考案が解決しようとする課題) 上記公報に記載のように蓋凾の内部に段部を一体に設
けるようにすると、該蓋凾の組み立て時における煩雑性
をある程度解消することができる。しかしながら、該公
報に記載のものでは、段部を有するサイドパネル部の折
り曲げ操作は比較的容易に行うことができるが、コーナ
ーウエブ部およびエンドパネル部の折り曲げ操作には依
然として煩雑性が伴うという欠点がある。また、上記公
報に記載のものでは、エンドパネル部の固定を、固定用
フラップ部の端部とロックフラップ部の端部との係合の
みにより行っているため、該エンドパネル部の固定が確
実でなく、製凾後にはねあがってしまうという不都合が
ある。
本考案は、上記問題点に鑑みてなされたものであっ
て、身凾の上縁に接触して商品収納空間を形成するため
の段部を内部に一体に設けるようにした蓋凾において、
製凾時の煩雑性を解消して製凾効率を向上させることが
できるとともに、確実な製凾を行うことのできる段部付
ワンタッチ蓋凾を得ることを目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために、本考案に係る段部付ワン
タッチ蓋凾は、天板部の両側部に外面側板部,下部内面
側板部,段部形成用板部,上部内面側板部および止板部
をそれぞれ順次対称的に連設するとともに、前記天板部
の両端部に外面端板部,内面端板部およびロックフラッ
プ部をそれぞれ順次対称的に連設し、前記各外面側板部
と各外面端板部との間にそれぞれ罫線で山折りされる二
つの三角形部分からなるコーナーウエブ部を設け、少な
くとも各上部内面側板部の両側部に安定用フラップ部を
設けた蓋凾用ブランク板からなり、前記各内面端板部の
両側端部にそれぞれ係止凸部を設けるとともに、前記各
上部内面側板部の両端部の前記安定用フラップ部との境
界線上に前記係止凸部が係合する係止用切り込みを設
け、前記各下部内面側板部をこれに隣接する各外面側板
部に貼着し、前記各止板部を天板部の前記段部形成用板
部の幅と略同じ間隔をあけた内側位置に貼着し、前記各
コーナーウエブ部の一方の三角形部分をこれに隣接する
各外面端板部に貼着してなり、前記各外面側板部を起立
させたとき前記各外面端板部が起立せしめられ、前記各
ロックフラップ部と各止板部との係合および前記各係止
凸部と各係止用切り込みとの係合により蓋凾が形成され
るように構成したことを特徴とする。
(作用) 各下部内面側板部がこれに隣接する各外面側板部に貼
着され、各止板部が天板部の段部形成用板部の幅と略同
じ間隔をあけた内側位置に貼着され、さらに、各コーナ
ーウエブ部がこれに隣接する各外面端板部に貼着されて
いるので、上記天板部の両側部の外面側板部,下部内面
側板部,段部形成用板部,上部内面側板部および止板部
よりなる部分を起立させると、その操作に連動して各段
部形成用板部により段部が形成されるとともに、各外面
端板部が起立する。この状態で各内面端板部を内方に折
り込み、各ロックフラップ部と各止板部とを係合させる
と、各内面端板部に設けられた係止凸部が各上部内面側
板部に設けられた係止用切り込みに自然に係合され、製
凾が完了する。このように、製凾はワンタッチで、しか
も、確実に行われる。
(実施例) 以下、実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本考案の一実施例に係る段部付ワンタッチ蓋
凾のブランク板1の展開図である。
この実施例において、ブランク板1は、天板部2と、
この天板部2の両側部にそれぞれ順次対称的に連設され
た外面側板部3a,3b,下部内面側板部4a,4b,段部形成用板
部5a,5b,上部内面側板部6a,6bおよび止板部7a,7bを有
し、また、上記天板部2の両端部にそれぞれ対称的に連
設された外面端板部8a,8b,内面端板部9a,9bおよびロッ
クフラップ部10a,10bを有している。そして、上記各外
面側板部3a,3bと各外面端板部8a,8bとの間の隅角部に
は、それぞれ、中央部が罫線11a,11b,11c,11dを境界線
として山折りされるように構成された2つの三角形部分
からなるコーナーウエブ部12a,12b,12c,12dが設けられ
ており、また、下部内面側板部4a;4bおよび上部内面側
板部6a;6bの両端部には、それぞれ、第一安定用フラッ
プ部13a,13b;13c,13dおよび第二安定用フラップ部14a,1
4b;14c,14dが設けられている。また、上記内面端板部9
a;9bの両側部は、中央部から先端側が段下げ部15a,15b;
15c,15dとなっており、これらの段下げ部15a,15b,15c,1
5dのほぼ中央部には、それぞれ、係止凸部16a,16b,16c,
16dが形成されている。一方、上記上部内面側板部6a;6b
の両端部の第二安定用フラップ部14a,14b;14c,14dとの
境界線上には、上記係止凸部16a,16b,16c,16dがそれぞ
れ係合するための係止用切り込み17a,17b,17c,17dが設
けられている。
上記天板部2,外面側板部3a,3b,下部内面側板部4a,4b,
段部形成用板部5a,5b,上部内面側板部6a,6bおよび止板
部7a,7bと、外面端板部8a,8b,コーナーウエブ部12a〜12
d,第一安定用フラップ部13a〜13dおよび第二安定用フラ
ップ部14a〜14dとの境界部には、それぞれ罫線18,19が
設けられ、また、上記外面端板部8a,8bと内面端板部9a,
9bとの境界部および内面端板部9a,9bとロックフラップ
部10a,10bとの境界部には、それぞれ、罫線20a,20b;21
a,21bが設けられ、さらに、上記天板部2,外面側板部3a,
3b,下部内面側板部4a,4b,段部形成用板部5a,5b,上部内
面側板部6a,6bおよび止板部7a,7bの互いに隣接する板部
の境界部には、それぞれ、罫線22a,22b;23a,23b;24a,24
b;25a,25b;26a,26bが設けられている。そして、上記罫
線11a〜11d;21a,21b;24a,24b;25a,25b;26a,26bには、そ
れぞれ、折り曲げ易くするために破線状の切り込みが設
けられている。
上記のような構成のブランク板1は、下部内面側板部
4a,4b,止板部7a,7bおよびコーナーウエブ部12a〜12dの
外面端板部8a,8b寄りの三角形部分に接着剤を塗布す
る。そして、罫線23a,23bを谷折りにして下部内面側板
部4a,4bをそれぞれ外面側板部3a,3bに貼付し、罫線24a,
24b;25a,25b;26a,26bをそれぞれ順次、山折り,谷折
り,山折りにして、止板部7a,7bを、罫線26a,26bの位置
が罫線22a,22bより段部形成用板部5a,5bの幅分だけ天板
部2の内方寄りになるように天板部2に貼付する。さら
に罫線22a,22bを谷折りして、コーナーウエブ部12a〜12
dの接着剤を塗布した三角形部分を隣接する外面端板部8
a,8bに貼付する。
このように各貼付部が貼付されたものを、第2図に示
すように、天板部2の表面に各外面側板部3a,3bが覆い
かぶさり、さらにその上から、罫線20a,20bを谷折りす
ることにより内面端板部9a,9bおよびロックフラップ部1
0a,10bが覆いかぶさるようにたたんだ状態から、天板部
2の両側部の外面側板部3a,3b,下部内面側板部4a,4b,段
部形成用板部5a,5b,上部内面側板部6a,6bおよび止板部7
a,7bよりなる部分を起立させると、その操作に連動して
外面端板部3a,3b,下部内面側板部4a,4bおよび上部内面
側板部6a,6bが起立して天板部2と垂直になるととも
に、段部形成用板部5a,5bが天板部2と平行になって段
部が形成され、同時に、外面端板部8a,8bが起立して内
面端板部9a,9bとロックフラップ部10a,10bが持ち上げら
れて天板部2と平行になる。この状態で罫線21a,21bを
谷折りしつつ内面端板部9a,9bを内方に折り込み、ロッ
クフラップ部10a,10bのコーナー部を止板部7a,7bのコー
ナー部に係合させると、内面端板部9a,9bに設けられた
係止凸部16a,16bがそれぞれ対応位置の下部内面側板部6
a,6bに設けられた係止用切り込み17a〜17dに自然に係合
され、ワンタッチで製凾が完了する。止板部7a,7bは天
板部2に貼付されているため製凾後にはね上がるような
ことはなく、また、その固定された止板部7a,7bのコー
ナー部にロックフラップ部10a,10bのロックフラップ部
が係合するため、係合状態は安定したものとなり、製凾
後にロックフラップ部10a,10bがはね上がるのが防止さ
れる。
第3図は上記のように製凾された蓋凾27の斜視図、第
4図は同蓋凾27を身凾28と組合わせた状態で示す部分断
面図である。第4図に示すように、上記のように組立て
られた蓋凾27は、段部形成用板部5a,5bにより形成され
た段部が身凾28の上縁部29に当接することによって支持
される。
なお、上記のような蓋凾27は、各貼付部を貼付し、天
板部2の表面に各外面側板部3a,3bを覆いかぶせた第5
図に示すような形状から、罫線20a,20bを谷折りするこ
とにより内面端板部9a,9bおよびロックフラップ部10a,1
0bが覆いかぶせた折りたたみ状態で出荷,流通される。
(考案の効果) 本考案は以上のように構成されているので、身凾の上
縁に接触して商品収納空間を形成するための段部を内部
に一体に設けるようにした蓋凾をワンタッチで製凾で
き、製凾時の煩雑性を解消して製凾効率を向上させるこ
とができるとともに、製凾後、端板部がはね返えったり
することがなく確実に製凾を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例に係る段部付ワンタッチ蓋凾
のブランク板の展開図、第2図は同蓋凾を組立て途中の
状態で示す部分断面図、第3図は同蓋凾を組立て後の状
態で示す斜視図、第4図は同蓋凾を身凾と組合わせた状
態で示す部分断面図、第5図は同蓋凾の各貼付部を貼付
した状態で示す平面図である。 1:ブランク板、2:天板部、3a,3b:外面側板部、4a,4b:下
部内面側板部、5a,5b:段部形成用板部、6a,6b:上部内面
側板部、7a,7b:止板部、8a,8b:外面端板部、9a,9b:内面
端板部、10a,10b:ロックフラップ部、12a〜12d:コーナ
ーウエブ部、16a〜16d:係止凸部、17a〜17d:係合用切り
込み、27:蓋凾。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】天板部の両側部に外面側板部,下部内面側
    板部,段部形成用板部,上部内面側板部および止板部を
    それぞれ順次対称的に連設するとともに、前記天板部の
    両端部に外面端板部,内面端板部およびロックフラップ
    部をそれぞれ順次対称的に連設し、前記各外面側板部と
    各外面端板部との間にそれぞれ罫線で山折りされる二つ
    の三角形部分からなるコーナーウエブ部を設け、少なく
    とも各上部内面側板部の両側部に安定用フラップ部を設
    けた蓋凾用ブランク板からなり、前記各内面端板部の両
    側端部にそれぞれ係止凸部を設けるとともに、前記各上
    部内面側板部の両端部の前記安定用フラップ部との境界
    線上に前記係止凸部が係合する係止用切り込みを設け、
    前記各下部内面側板部をこれに隣接する各外面側板部に
    貼着し、前記各止板部を天板部の前記段部形成用板部の
    幅と略同じ間隔をあけた内側位置に貼着し、前記各コー
    ナーウエブ部の一方の三角形部分をこれに隣接する各外
    面端板部に貼着してなり、前記各外面側板部を起立させ
    たとき前記各外面端板部が起立せしめられ、前記各ロッ
    クフラップ部と各止板部との係合および前記各係止凸部
    と各係止用切り込みとの係合により蓋凾が形成されるよ
    うに構成したことを特徴とする段部付ワンタッチ蓋凾。
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