JP2529650Z - - Google Patents

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JP2529650Z
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惠和商工株式会社
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【考案の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】 本考案は、光源から導光板を経て導かれた光線を均一に拡散させるための光拡
散シート材に関し、特に、液晶表示ディスプレイにおける、光源(ライト)から
導かれた光を均一に拡散させるのに好適な光拡散シート材に関する。 【0002】 【従来の技術および考案が解決しようとする課題】 現在汎用されている液晶表示ディスプレイ装置21においては、図3に示したよ
うに、液晶パネルの裏側に配設された蛍光管(バックライト)22より照射された
光線が、導光板23を経て、拡散板24により均一に拡散通過され、拡散板24の上方 に配置された液晶表示素子25に導かれる構成になっている。 【0003】 そして、この種の従来の液晶デバイスディスプレイ用の光拡散シート材12(図
2参照)としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の透明プラスチックシ
ート13が用いられ、該シート13の導光板23側に、導光板とのスティッキング(密
着)を防止するためのシリカ粒子を含んだマット材14が塗設され、液晶表示素子
側には、バインダーとビーズの混合物から構成された拡散層15が貼着・塗設され
たものが使用されていた。上記スティッキングとは、いわば密着することである
。すなわち、光拡散シートの導光板側面と導光板の拡散シート側面とはともに極
めて平滑に仕上げられているため、そのままであると、前記両面が部分的に密着
する(スティッキング)ことがあり、この密着部分からいわゆる光漏れ(光が十
分に拡散されずに透過する)を生じ、液晶装置のディスプレイ表面のその部分に
ついては部分的に光ってしまい、商品価値がほとんど無くなってしまうおそれが
ある。 【0004】 しかしながら、上記従来の光拡散シート材12の構成によると、マット材14に含
まれるシリカ粒子は光をほとんど透過せず反射するため、透過光の損失(ロス)
が大きいため、輝度不足が否めなかった。 【0005】 【課題を解決するための手段】 本考案は、上記した従来技術が抱えていた問題点に鑑みて考案されたものであ
り、その要旨とするところは、透明性を有する物質から構成された基材シート、
前記基材シートの一方の面に塗設されたバインダーとビーズの混合物から構成さ
れた拡散層、および前記基材シートの一方の面に互いに離間して埋設されたビー
ズから構成された光拡散シート材である。 【0006】 そして、本考案に用いる基材シートとしては、透明ガラス、アクリル樹脂、ポ
リカーボネート(PC)、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、
無機透明物質などの透明質のものであれば使用可能であり、また、シート厚みは 特に限定されるものではないが、加工の難易性、ハンドリング性、用途に応じた
弾性、耐久性等を考慮して、10〜 500μm 程度が好ましい。 【0007】 また、ビーズとしては、透明ガラス、無機透明物質、有機透明物質、透明プラ
スチック樹脂(例えば、アクリル、ウレタン、塩化ビニール)、着色プラスチッ
ク樹脂(二酸化チタン含有アクリルビーズ)などが、使用可能である。なお、ビ
ーズの粒径は、特に限定されるものではないが、光拡散効果を考慮して、1〜50
μm 程度が好ましい。 【0008】 次に、透明ビーズと着色ビーズを混合して使用する場合、透明ビーズとしては
、アクリル樹脂ビーズ、ガラスビーズ等が使用でき、この場台両者の混合比は、
光拡散効果を考慮して、99:1〜1:99(重量比)が好ましい。 【0009】 また、ビーズは、好ましくは、粒度の異なるビーズを混在させて用いる。さら
に、ビーズの配置態様としては、光拡散効果などを考慮すれば、バインダーに埋
設されたビーズとバインダーに部分的に埋設されたビーズを混在させて用いるこ
が必要である。そして、ビーズを基材シート表面に分散あるいは基材シート表
面をほぼ被うように分布させる態様が好ましい。 【0010】 さらに、バインダーとしては、透明プラスチック樹脂(例えば、アクリル樹脂
あるいはウレタン樹脂)が、本考案において使用できる。 【0011】 さらに、光拡散層の厚みは特に限定されるものではないが、基材シートへの塗
設の難易性、強度、および光拡散効果などを考慮して、5〜50μm 程度が好まし
い。 【0012】 なお、基材シートの導光板側に埋設するために用いるビーズとしては、拡散層
に使用するビーズと実質的に同様に、光拡散効果などを考慮して1〜50μm 程度
の粒径のものを、好ましくは、粒度の異なるビーズを、互いに1〜5mm程度の間 隔を設けて配置する。このように、導光板側に相互に離間させてビーズを埋設し
たので、光拡散シートは導光板表面とのスティッキングが防止される。また、ビ
ーズを用いることにより、従来品に比べて光のロスが大幅に低減される。 【0013】 さらに、本考案の光拡散シート材の製造方法の構成は、まず、所定の組成を有
するバインダー/ビーズ塗工液を用いて、基材シート表面に周知のロールコート
方式によって拡散層を形成し、次に、基材シート上(導光板側)にビーズを互い
に適宜離間させて置き、金属板でビーズをプレスすることにより、ビーズを基材
表面に部分的に突出させるものである。 【0014】 【実施例】 以下、本考案の実施例を添付した図面を参照しつつ説明する。 【0015】 本考案の構成により、図1にあるように、光源11から発生した光線は、導光板
2を透過して、その一部はビーズ3を経て基材シート4を介して拡散層5内に配
置された透明ビーズ6および/または着色ビーズ7との接触・屈折・反射を幾度
となく繰り返した末に、拡散層5を通過する。これにより、光拡散シート材1の
拡散層5を通過した光の拡散の程度は均質なものとなり、この均質な拡散光がデ
ィスプレイ部に供給されるため、輝度が改善された表示が得られるのである。 【0016】 また、透明ビーズ6をさらに拡散層5内に配置することにより、光の拡散の程
度を加減することができるのみならず、透明ビーズ6と着色ビーズ7の混合比を
調整することで輝度の加減も可能とし、用途に応じた輝度調節を可能にするもの
である。 【0017】 実施例1 基材シートとして、100μm の厚さのポリエチレンテレフタレート(PET)シート
(「 PET T-100」、ダイヤホイル株式会社製)を用いて、その一方の面に周知の
ロールコート方式で、バインダー層厚みが20〜25μm となるように、下記表1 に示した組成を有する塗工液を塗布した。 【0018】 【表1】 【0019】 次に、該基材シートの他方の面に、透明アクリルビーズ(粒径:10μm)を、ビ
ーズ相互間に3mm程度の間隔が得られるように配置し、ステンレス製の金属板で
ビーズを熱プレスして、ビーズを基材シート面にその一部分を埋設し、基材シー
ト表面から突出させた。 【0020】 本実施例によるシート材を、全光線透過率およびへイズ特性に関して、それぞ
れ JIS K 7105 のA法、および JIS K 7105 の方法に準拠して試験を行った。 【0021】 その試験結果を下記表2に示した。 【0022】 【表2】 【0023】 そして、本実施例で得られたシート材を、液晶ディスプレイにおける拡散シー
トとして使用したところ、拡散シート材と導光板との接触・密着は生じなかった 。また、液晶面の輝度を輝度計(色彩輝度計 BM-7 、株式会社 TOPCON 社製)を
用いて測定したところ 1300cd/cm3であり、従来のシート材の輝度と比較して約3
0%の輝度改善が認められた。 【0024】 実施例2 実施例1と同様に、ポリエチレンテレフタレートシートを基材シートとして、
その一方の面に周知のロールコート方式で、バインダー層厚みが30μm となるよ
うに、下記表3に示した組成を有する塗工液を塗布した。 【0025】 【表3】 【0026】 次に、該基材シートの他方の面に、透明アクリルビーズ(粒径:10μm)を、ビ
ーズ相互間に5mm程度の間隔が得られるように配置し、ステンレス製の金属板で
ビーズを熱プレスして、ビーズを基材シート面にその一部分を埋設し、基材シー
ト表面から突出させた。 【0027】 そして、本実施例による、ビーズが部分的に埋設されたシート材を、全光線透
過率およびヘイズ特性に関して、それぞれ JIS K 7105 のA法、および JIS K71
05 の方法に準拠して試験を行った。その試験結果を下記表4に示した。 【0028】 【表4】 【0029】 そして、本実施例で得られたシート材を、液晶ディスプレイにおける拡散シー
トとして使用したところ、拡散シート材と導光板との接触・密着は生じなかった
。また、液晶面の輝度を輝度計(色彩輝度計 BM-7 、株式会社 TOPCON 社製)を
用いて測定したところ 1280cd/cm3であり、実施例1のシート材と同様、従来の
シート材の輝度と比較して約30%の輝度改善が認められた。 【0030】 【考案の効果】 本考案の光拡散シート材によると、液晶ディスプレイにおける光拡散板の用途
において、従来のマット材の使用を省け、また光拡散シート材と導光板とは接触
・密着せず、かつ導光板とシート材との境での光の伝播が最小限の光のロスで以
て行われるため、液晶面の輝度も改善でき、さらには均質な拡散光をディスプレ
イ部に供給でき、ディスプレイの表示美観を好ましいものにするなどの種々の効
果を奏するのである。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本考案の一実施例を示す一部断面図である。 【図2】 従来の一実施例を示す一部断面図である。 【図3】 従来の光拡散シート材の使用態様を示す図である。 【符号の説明】 1…光拡散シート材 2…導光板 3…ビーズ 4…基材シート 5…拡散層 6…透明ビーズ 7…着色ビーズ

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 透明性を有する物質から構成された基材シート、および前記
    基材シートを経て導入された光を拡散させるための前記基材シートの一方の面に
    塗設された拡散層から構成された光拡散シート材であって、 前記拡散層が、バインダーと透明ビーズおよび/または着色ビーズの混合物
    から構成されており、 その透明ビーズおよび/または着色ビーズが、前記バインダーに埋設されたビ
    ーズと前記バインダーに部分的に埋設されたビーズとから構成されており、 前記基材シートの他方の面に、透明ビーズおよび/または着色ビーズが互いに
    離間して塗工されていることを特徴とする光拡散シート材。 【請求項2】 前記拡散層にて用いられる透明ビーズおよび/または着色ビ
    ーズが、様々な粒度のビーズから構成されている請求項1に記載の光拡散シート
    材。 【請求項】 前記基材シートの他方の面にて用いられる透明ビーズおよび
    /または着色ビーズが、様々な粒度のビーズから構成されている請求項1又は2
    に記載の光拡散シート材。

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