JP2528144Y2 - 2段形液封式真空ポンプ - Google Patents

2段形液封式真空ポンプ

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JP2528144Y2 JP12926190U JP12926190U JP2528144Y2 JP 2528144 Y2 JP2528144 Y2 JP 2528144Y2 JP 12926190 U JP12926190 U JP 12926190U JP 12926190 U JP12926190 U JP 12926190U JP 2528144 Y2 JP2528144 Y2 JP 2528144Y2
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博 木脇
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は、液封式真空ポンプに関し、詳しくは、封
液(作動液)の蒸気圧に近い圧力の下で安定した低騒音
運動を行なうことが可能な2段形液封式真空ポンプに関
する。
[従来の技術] 2段形液封式真空ポンプは、1段形液封式真空ポンプ
に比較して、高い真空度を得ることが可能であり、かか
る能力を発揮させるために、ポンプ到達圧力に近い圧力
で運転されることが多い。このため、羽根車の羽根と封
液とで形成された気室の大部分が気泡で占められ、非凝
縮性気体が不足する傾向があり、キャビテーションを発
生することがある。したがって、運転時には相当に大き
な騒音を発生するとともに、ときにはキャビテーション
により羽根車が損傷することがある。そこで、非凝縮性
気体の不足を防止するために、外部の空気または排気し
た気体の一部を一段側の吸気口に流入させる方法がとら
れている。
しかし、この方法では、ポンプ吸入量を大幅に減少さ
せることになるため、必要な吸入量を得るには大きなポ
ンプを用いなければならず、設備費用及び運転費用が増
大して不経済である。そこで、中間リーク型とよばれ
る、1段側ポンプ室と2段側ポンプ室の中間(1段側吐
出口と2段側吸込口との間)に非凝縮性気体を流入させ
る方法が実用されるに至っている。
第4図は、この中間リーク型の2段形液封式真空ポン
プの構造を示すものであり、第5図は、ポンプ室の一段
側の断面を示している。このポンプは、作動機構上、1
回転1作動型ポンプとよばれるものであり、気体の吸引
・圧縮を1回転につきそれぞれ1回行なうものであり、
1回転2作動型のものよりも騒音が低いという特徴を有
している。ケーシング1は回転軸10に組付けられた1段
側羽根車2及び2段側羽根車4に対して偏心した位置関
係にある。2a及び4aはそれぞれ羽根車2、4のボス部で
ある。ケーシング1内には、1段側の吸込仕切板5及び
吐出仕切板6により仕切られた1段側ポンプ室P1と、2
段側の吸込仕切板7及び吐出仕切板8により仕切られた
2段側ポンプ室P2が形成されている。ケーシング1と上
記各仕切板との間の空間には作動液(以下「封液」と呼
ぶ)(図示せず)が入れられる。封液は第5図(1段側
ポンプ室P1の断面図)に示すように、羽根車2の回転に
よりケーシング1の内壁9に液膜を形成する。そして、
この液膜と羽根車2との間には複数の気室13(第5図)
が形成される。そして、気室13の容積が徐々に増加する
行程で気体を吸引し、気室13の容積が徐々に減少する行
程で気体を圧縮する。2段形液封式真空ポンプは上記行
程を2回繰返すもので、1段側で圧縮された気体は封液
の1部とともに中間仕切部(1段側吐出仕切板6と2段
側吸込仕切板7などから構成される、1段側ポンプ室P1
と2段側ポンプ室P2とを仕切っている部分)を通り、2
段側ポンプ室P2においてさらに圧縮されポンプ排気口12
から排出される。
そして、この2段形液封式真空ポンプは、非凝縮性気
体が不足することを防止するために、1段側ポンプ室P1
と2段側ポンプ室P2とを仕切る1段側吐出仕切板6と2
段側吸込仕切板7との間、すなわち、中間仕切部に非凝
縮性気体を供給するように構成されている。
[考案が解決しようとする課題] しかし、上記従来の2段形液封式真空ポンプによれ
ば、2段側ポンプ室P2へは2段側吸込口17から必要な量
の非凝縮性気体が供給されるが、1段側ポンプ室P1へは
1段側吐出口16から少量の非凝縮性気体が流入するのみ
であり、1段側ポンプ室P1では非凝縮性気体が不足し、
キャビテーションを発生して大きな騒音を生じ、ときに
は羽根車を損傷するというような問題点がある。
この考案は、上記の問題点を解決するものであり、キ
ャビテーションが発生せず、運転時の騒音の小さい2段
形液封式真空ポンプを提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために、この考案の2段形液封式
真空ポンプは、 1段側の吸込仕切板及び吐出仕切板の少なくとも一方
に、外部から1段側の圧縮行程の気室に非凝縮性気体を
導入するための気体導入口を設けたことを特徴とする。
[作用] この考案の2段形液封式真空ポンプにおいては、1段
側の吸込仕切板と吐出仕切板の少なくとも一法に設けら
れた気体導入口から1段側の気室に非凝縮性気体が供給
されるため、1段側ポンプ室内で非凝縮性気体が不足す
ることがなく、キャビテーションが確実に防止され、さ
らに、1段側ポンプ室に供給された非凝縮性気体は、1
段吐出仕切板の吐出口及び2段側吸込仕切板の吸込口を
経て2段側ポンプ室に流入して非凝縮性気体として有効
に機能し、2段側ポンプ室におけるキャビテーションを
防止して、ポンプ全体として騒音を確実に低減し、かつ
キャビテーションによる羽根車の損傷を防止してポンプ
の耐久性を向上させる。
[実施例] 以下、この考案の実施例を図に基づいて説明する。
この考案の実施例における2段形液封式真空ポンプの
全体の構成は従来例の説明で用いた第4図及び第5図に
示す構成と同様であるため、これらの図面及び従来例の
説明を援用してその説明を省略し、ここでは本考案の特
徴部分を中心に説明を行なう。
第1図及び第2図はそれぞれ、この考案の一実施例に
かかる2段形液封式真空ポンプの1段側吐出仕切板6A及
び2段側吸込仕切板7Aを示す図である。第1図に示すよ
うに、1段側吐出仕切板6Aには、1段側吐出口16の手前
側の位置に非凝縮性気体を一段側の気室13(第5図)に
導入するための気体導入口14が設けられている。そし
て、この気体導入口14は、独立して外部と通じている気
体通路18と連通している。気体導入口14が設けられてい
る位置は、径方向については羽根車のボス部2a(第4
図)に近い位置で、かつ周方向(回転方向)の位置につ
いては、1段側吸込口終端(特に図示していないが2段
側吸込口17と同一形状)と1段側吐出口始端の間におけ
る最大偏心部(θ=180°)より、2枚の羽根で形成さ
れる気室が少なくとも1つ存在する角度分だけ吐出口に
近い位置である。
上記実施例の2段型液封式真空ポンプにおいては、中
間仕切部を上記のように構成し、1段側の気室に外部か
ら非凝縮性気体を供給するようにしているため、1段側
圧縮行程(1段側ポンプ室)において不足する非凝縮性
気体を確実に1段側圧縮行程に供給することが可能にな
る。したがって、1段側ポンプ室におけるキャビテーシ
ョンの発生を効果的に防止して騒音の発生を抑制するこ
とができる。さらに、1段側ポンプ室に供給された非凝
縮性気体は、一段側吐出口16及び2段側吸込口17を経て
2段側ポンプ室に流入し、2段側圧縮行程における非凝
縮性気体の不足を補う。したがって、1段側ポンプ室に
おけるキャビテーションの発生を確実に防止することが
できるとともに、2段側ポンプ室におけるキャビテーシ
ョンをも同様に防止することができる。その結果、ポン
プ全体としての低騒音化を実現することが可能になる。
第3図に、従来の2段型液封式真空ポンプ(非凝縮性
気体を供給しない型のポンプ(従来例1)及びいわゆる
中間リークを行なう型のポンプ(従来例2))及び実施
例の2段型液封式真空ポンプについて測定した吸入性能
と騒音値(機側0m)との関係を示す。
第3図に示すように、従来例1はポンプ到達圧力付近
でキャビテーションによる高い騒音を発生する。また、
従来例2においては吸入量は減少しているものの騒音が
小さくなっており、ある程度の騒音抑制効果があること
がわかる。一方本願考案の実施例によるポンプにあって
は、吸入量は上記従来例2と同様であるが、騒音はさら
に軽減されており、キャビテーションがより効果的に抑
制されていることがわかる。
なお、第3図において破線で吸入量を示した従来例3
は、一定量の非凝縮性気体を吸気口11から供給してキャ
ビテーションを防止するようにした型のポンプであり、
吸入量が著しく減少していることがわかる。
上記実施例においては、非凝縮性気体をポンプに供給
する経路として、例えば、排気口12に接続されてポンプ
排気の気液分離を行なう気液分離器(図示せず)の排気
を、逆止弁15aを介して接続口15に供給するように構成
することができる。しかし、非凝縮性気体の供給方法は
これに限られるものではなく、ポンプの吸引気体とは異
なる非凝縮性気体を別途供給するようにしてもよい。
また、上記実施例においては、1段側吐出仕切板6Aに
気体導入口14を設けた場合について説明したが、上記実
施例と同様の考え方で、1段側吸込仕切板5に気体導入
口を形成した場合にも同様の効果を得ることができる。
さらに、1段側吸込仕切板5及び1段側吐出仕切板6Aの
両方に気体導入口を設けるように構成することも可能で
ある。
[考案の効果] 上述のように、この考案の2段形液封式真空ポンプ
は、1段側の吸込仕切板及び吐出仕切板の少なくとも一
方に、外部から非凝縮性気体を1段側の圧縮行程の気室
に導入するための気体導入口を設けるように構成してい
るので、特に、吸入量を減少させることなく、到達圧力
付近での運転において第1及び第2のポンプ室のいずれ
においてもキャビテーションの発生を確実に抑制し、騒
音を低減することができる。また、キャビテーションに
よる羽根車の損傷を防止してポンプの耐久性を向上させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の一実施例にかかるポンプの1段側吐
出仕切板を示す図であって、第4図のB−B線断面図、
第2図は2段側の吸込仕切板を示す図であって、第4図
のC−C線断面図、第3図は従来例及び実施例の2段形
液封式真空ポンプの吸入量と騒音値との関係を示す線
図、第4図はこの考案の実施例及び従来例の2段形液封
式真空ポンプの全体構造を示す断面図、第5図は第4図
のA−A線断面図、第6図は従来例の1段側吐出仕切板
を示す図であって、第4図のB−B線断面図、第7図は
従来例の2段側吸込仕切板を示す図であって、第4図の
C−C線断面図である。 5……1段側の吸込仕切板 6A……1段側吐出仕切板 7A……2段側吸込仕切板 13……気室 14……非凝縮性気体導入口

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】1段側の吸込仕切板及び吐出仕切板の少な
    くとも一方に、外部から1段側の圧縮行程の気室に非凝
    縮性気体を導入するための気体導入口を設けたことを特
    徴とする2段形液封式真空ポンプ。
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