JP2527633B2 - 加熱素子およびこれを用いた蒸発装置 - Google Patents

加熱素子およびこれを用いた蒸発装置

Info

Publication number
JP2527633B2
JP2527633B2 JP2154642A JP15464290A JP2527633B2 JP 2527633 B2 JP2527633 B2 JP 2527633B2 JP 2154642 A JP2154642 A JP 2154642A JP 15464290 A JP15464290 A JP 15464290A JP 2527633 B2 JP2527633 B2 JP 2527633B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heating element
pollutant
condensed water
evaporator
contaminated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2154642A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0445802A (ja
Inventor
静夫 本多
教昌 石井
正仁 矢野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Zosen Corp
Original Assignee
Hitachi Zosen Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Zosen Corp filed Critical Hitachi Zosen Corp
Priority to JP2154642A priority Critical patent/JP2527633B2/ja
Publication of JPH0445802A publication Critical patent/JPH0445802A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2527633B2 publication Critical patent/JP2527633B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)
  • Paper (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、蒸発装置用の新規構成の加熱素子に関
し、さらにこの加熱素子を組み込んだ多重効用蒸発装置
に関するものである。
[従来の技術] 一般に、蒸発装置においては、その設計時点からキャ
リーオーバーが発生せぬよう十分に余裕を持った蒸気流
速を見込んだり、デミスターなどを装備したりして、そ
の対策に工夫がなされている。しかし、蒸発装置は、実
際の運転では設計条件と異なる状態で使用されることも
多く、過負荷能力や被濃縮物中の異物によるデミスター
の詰まりなどに起因してキャリーオーバーが発生するこ
とがある。そして、このような蒸気を凝縮すると、高CO
Dで悪臭を伴なう汚染凝縮水となり、この凝縮水はプロ
セスに再利用できないばかりか、排水として廃棄するこ
ともできない。例えばクラフトパルプ製造プラントにお
いては、生成したパルプ蒸解黒液が被対象物となるが、
これが蒸発装置において凝縮水にキャリーオーバーする
と、黒液成分の外、蒸発副産物である揮発性成分のメタ
ノール類や還元性硫黄物質なども凝縮水に混入して、非
常に厄介なことになる。この発明はクラフトパルプ製造
工程にその適用を限定するものではないが、この発明の
説明はクラフトパルプ製造工程を例にとって行なう。
具体的な従来技術として、つぎの2つがある。
a) 汚染凝縮水ストリッピング装置および排水処理設
備に緊急時対策用の設計余裕を設けて、キャリーオーバ
ーの発生を防止する。
したがって、このような余裕のない工場では結果的に
工場内プロセス水がキャリーオーバー時に汚染される
か、汚濁度の高い排水を出さざるを得なくなる。
b) ストリッピング装置は処理能力範囲が狭いため、
汚染時の過剰負荷能力を対象として設計し、ストリッピ
ング処理水を汚染原水に循環させ、無駄な負荷をかける
こともある。その理由は、クラフトパルプ工場全体を考
えるとき、仮にデミスターの一部が異物で詰まり、付属
のシャワー設備で洗浄しても詰まりが解消しない場合で
も、蒸発装置を停止できないからである。
[解決すべき課題] しかし、このような構成の従来技術では、以下の問題
点がある。
1.過剰能力設備を設けるため、建設コストが大巾に増大
する。
2.過剰能力設備を過剰状態で使用した場合、水蒸気や電
力などのユーティリティーの消費量が増加し、そのため
排水処理コストが高くつく。
3.過剰能力がない場合は、汚濁度の高い排水を系外に出
さざるを得なくなり、これが公害問題に発展するおそれ
がある。
この発明は、上記の如き従来技術の問題点を解消し、
建設コストが安く、蒸気や電力などのユーティリティー
の消費量が少なく、しかも公害問題が生じる恐れのない
蒸発装置を提供することを目的とする。
[課題を解決手段] この発明の第1のものは、蒸発缶として用いられる加
熱素子自体に関するものであり、この加熱素子(1)
は、下端寄りに汚染物質含有加熱蒸気の入口(2)を有
し、上端に非凝縮ガスの出口(4)を有し、かつ下端に
凝縮水の出口(3)を有しており、汚染物質含有加熱蒸
気を汚染物質含有非凝縮ガスと清浄凝縮水とに分離する
加熱素子(1)において、上端寄りに汚染液の入口
(5)を設けたことを特徴とする。
この発明の第2のものは、複数の蒸発缶(I)〜
(V)と最終効用蒸発缶(V)からの汚染物質含有非凝
縮ガスを凝縮する凝縮器(17)を備え、各蒸発缶(I)
〜(V)で汚染液を蒸発させて汚染物質含有加熱蒸気と
して、この汚染物質含有加熱蒸気を汚染物質含有非凝縮
ガスと清浄凝縮水とに分離する多重効用蒸発装置におい
て、少なくとも1つの蒸発缶(IV)として第1発明の構
成の加熱素子(1)を配設するとともに、キャリーオー
バーした汚染液により汚染された凝縮器(17)内の凝縮
水を汚染液の入口(5)に送る導管(27)(28)(29)
を設けたことを特徴とする多重効用蒸発装置である。
[実 施 例] つぎに、図示の実施例によりこの発明を具体的に説明
する。
参考例 第1図はこの発明を完成するに至った基本原理を示す
もので、この原理自体は公知のものである。同図におい
て、この加熱素子(1)は上下底を有する円筒体であっ
て、下端寄りに汚染物質含有加熱蒸気の入口(2)を有
し、上端の非凝縮ガスの出口(4)を有し、かつ下端に
凝縮水の出口(3)を有する。そして、入口(2)から
導入された汚染物質含有加熱蒸気は、矢印(A)で示す
ように加熱素子(1)の内部を上昇する間に、素子外面
を流下する被加熱液によって冷却され、素子内面に凝縮
して同面を伝って流下し、矢印(B)で示す流下凝縮液
膜を形成する。加熱蒸気中の汚染物質のうち、水の沸点
より低沸点のメタノール類や還元性硫黄ガスのような非
凝縮ガスは、出口(4)から排出される。上記流下凝縮
液膜と上昇加熱蒸気との界面は、汚染物質の各成分につ
いて常に平衡常態にあり、流下凝縮液膜の下部では汚染
物質の濃度が低く、逆に上部では同濃度が高くなる。す
なわち、流下凝縮液膜はその上部ではまだ汚れている
が、下部ではこれより一層清浄化された凝縮水となり、
出口(3)から排出される。
実施例1 第2図はこの発明の実施例の加熱素子を示すものであ
る。同図において、この加熱素子(1)の基本構成は蒸
気参考例のものと同じてあるので、その構成要素(2)
(3)(4)についての説明は省略する。この実施例の
加熱素子(1)は参考例に示す基本的加熱素子におい
て、その上端寄りに汚染液の入口(5)を設けたことを
特徴とするものである。そして、他の設備から来る汚染
液がこの入口(5)から加熱素子(1)の内部へ導入さ
れ、加熱蒸気の凝縮水と共に流下凝縮液膜を形成する。
その結果、導入汚染液中の汚染物質は上昇加熱蒸気
(A)によって積極的に分離除去され、清浄凝縮水が出
口(3)から排出される。この汚染液の導入量は、加熱
素子(1)の内部で水撃現象が生起しないように設定せ
られる。
実施例2 第3図はこの発明のもう1つの実施例を示すものであ
る。この実施例は、多重効用蒸発装置と蒸発装置からの
汚染凝縮水の水蒸気ストリッピング装置の組合わせを示
している。
希黒液は汚染凝縮水加熱器(11)を経て(III)缶に
導入され、(III)缶および(IV)缶でフラッシュ蒸発
しつつ、圧力差で(V)缶に輸送される。その後移送ポ
ンプ(12)(13)(14)(15)(16)で(V)缶から順
次(IV)缶、(III)缶、(II)缶、(I)缶へと送ら
れ、濃黒液が得られる。
加熱蒸気は(I)缶に送られ、これによって(I)缶
で黒液が蒸発させられ、生じた蒸気が(II)缶用の熱源
となる。順次同じ作用を繰返し、凝縮器(17)で最終の
(V)缶の蒸気が凝縮される。非凝縮ガスは真空ポンプ
(18)に導かれ、同ポンプから出た後焼却処理される。
(I)缶の熱源の蒸気は(I)缶の加熱素子内で凝縮さ
れ、生じた凝縮水は回収される。
各缶で発生した蒸気の凝縮水は順次、最終効用缶に集
められ、ドレンタンク(19)およびドレンタンク(20)
に送られる。その際、凝縮水は比較的汚染度の低い凝縮
水と汚染度の高い悪臭の強い凝縮水に分離される。この
ためには通常、希黒液供給缶の低圧側次缶以降の加熱素
子に工夫を加え、分縮できるよう二分する。はじめに凝
縮する方が比較的きれいな凝縮水を与える。これはドレ
ンタンク(19)を経由して取り出され、温水として再利
用される。他方、汚染凝縮水はドレンタンク(20)を経
由して汚染凝縮水タンク(21)に貯蔵される。真空ポン
プ(18)の封水も汚染されるため、汚染凝縮水タンク
(21)に送られる。この流体は悪臭を放つ、COD(BOD)
の高い流体で、未処理のままでは排出できない。通常は
水蒸気ストリッピングして脱臭または必要に応じてBOD
成分を除去することが多い。汚染凝縮水は加熱器(22)
を経由してストリッピングタワー(23)の塔頂に供給さ
れ、下部から供給される水蒸気と向流接触させられ、塔
底から出る脱臭凝縮水を再利用加温水として回収する。
塔頂からの汚染成分を多く含んだ水蒸気は凝縮器(24)
で凝縮され、ストリッピングタワー(23)の塔頂に還流
される。悪臭ガスはブロアー(25)を経由して、通常焼
却処理される。
ここで、この実施例では加熱素子が以下のように使用
される。
通常の多重効用蒸発装置で最もキャリーオーバー問題
が起き易い缶は高真空側である。この例では(V)缶か
らキャリーオーバーが発生したものとする。この場合、
凝縮器(17)の1次側(クリーン側)分縮水が汚染され
るため、これがドレンタンク(19)に入ると、回収され
た温水が濁って再利用できなくなる。このような場合、
三方弁(26)および導管(27)を経由して、汚染凝縮水
側に切替える。
しかしながら、通常この量までも処理しようとすれ
ば、ストリッピング装置に約2倍以上の能力がないとこ
れを処理できない。
そこで、この実施例ではストリッピング処理をストリ
ッピングタワーで行なわず、汚染凝縮水を導管(28)
(29)よって分岐して、(IV)缶の上端寄りへ導入す
る。この導管(28)(29)の配設によって、(IV)缶は
実施例1の加熱素子と同じ構成になされ、(IV)缶内で
ストリッピング処理が実施される。その際、汚染凝縮水
は汚染凝縮水加熱器(11)を経由して加温され、加熱素
子内の温度に近接される。
この例では(IV)缶内処理を示したが、処理は必要に
応じてどの缶でも可能である。なお、ストリッピング装
置の能力がないからといって、汚染凝縮水を排水処理設
備に送ると、余剰の処理コストがかかることは明白であ
る。
[発明の効果] この発明による蒸発装置は上記の如く構成されている
ので、本書の冒頭で述べた従来技術の問題点をすべて克
服し、過剰能力設備による建設コストの増大および蒸気
や電力などのユーティリティーの消費量の増加を招くこ
となく、しかも汚濁度の高い排水の廃棄による公害問題
の発生の恐れもない、効率のよい、付加価値の高い蒸発
装置を設置することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は加熱素子を示す垂直縦断面図であ
り、第3図は多重効用蒸発装置と蒸発装置からの汚染凝
縮水の水蒸気ストリッピング装置の組合わせを示すフロ
ーシートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−124383(JP,A) 特開 昭55−13113(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下端寄りに汚染物質含有加熱蒸気の入口
    (2)を有し、上端に非凝縮ガスの出口(4)を有し、
    かつ下端に凝縮水の出口(3)を有しており、汚染物質
    含有加熱蒸気を汚染物質含有非凝縮ガスと清浄凝縮水と
    に分離する加熱素子(1)において、上端寄りに汚染液
    の入口(5)を設けたことを特徴とする加熱素子。
  2. 【請求項2】複数の蒸発缶(I)〜(V)と最終効用蒸
    発缶(V)からの汚染物質含有非凝縮ガスを凝縮する凝
    縮器(17)を備え、各蒸発缶(I)〜(V)で汚染液を
    蒸発させて汚染物質含有加熱蒸気として、この汚染物質
    含有加熱蒸気を汚染物質含有非凝縮ガスと清浄凝縮水と
    に分離する多重効用蒸発装置において、少なくとも1つ
    の蒸発缶(IV)として請求項1記載の加熱素子(1)を
    配設するとともに、キャリーオーバーした汚染液により
    汚染された凝縮器(17)内の凝縮水を汚染液の入口
    (5)に送る導管(27)(28)(29)を設けたことを特
    徴とする多重効用蒸発装置。
JP2154642A 1990-06-13 1990-06-13 加熱素子およびこれを用いた蒸発装置 Expired - Fee Related JP2527633B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2154642A JP2527633B2 (ja) 1990-06-13 1990-06-13 加熱素子およびこれを用いた蒸発装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2154642A JP2527633B2 (ja) 1990-06-13 1990-06-13 加熱素子およびこれを用いた蒸発装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0445802A JPH0445802A (ja) 1992-02-14
JP2527633B2 true JP2527633B2 (ja) 1996-08-28

Family

ID=15588681

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2154642A Expired - Fee Related JP2527633B2 (ja) 1990-06-13 1990-06-13 加熱素子およびこれを用いた蒸発装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2527633B2 (ja)

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53124383A (en) * 1977-04-04 1978-10-30 Ren Tokigawa Air purifier

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0445802A (ja) 1992-02-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101125863B1 (ko) 다단 응축기를 구비한 폐수처리장치
EP2630292B1 (en) Method and arrangement for separating contaminants from liquids or vapors
US4581133A (en) Solvent reclamation apparatus
SE9402971L (sv) Förfarande för rening av sekundära kondensat vid indunstning av avlutar
JP2008049242A (ja) ごみ浸出水処理システム
CA2195298C (en) Method and apparatus for cleaning a vapour
KR101023958B1 (ko) 폐유 재생공정에서 발생하는 유분함유 폐수의 처리방법 및 장치
JP2527633B2 (ja) 加熱素子およびこれを用いた蒸発装置
CA2236479C (en) Process for purifying condensate while evaporating waste liquors
KR960014030B1 (ko) 진공증발기 폐수처리설비
CA2999857A1 (en) System and process for stripping volatile organic compounds from foul condensate
NO324285B1 (no) Apparat for a rense vaeske i form av damp fra et kretslop.
KR940001419B1 (ko) 진공증류법에 의한 폐수처리방법
EP0309415B1 (en) A circuit for the recovery of residual solvent from vapour lingering in the distilling apparatus of dry cleaning machines and/or systems
NO142737B (no) Fremgangsmaate for fjernelse av luktende organiske stoffer fra tallolje.
US6261412B1 (en) Regenerative heat recovery for high temperature condensate stripping plants
JPS59392A (ja) 有機性廃液の処理方法
US4647383A (en) Apparatus and method for processing sewage scum
KR960001397Y1 (ko) 폐수 처리기
KR20010101436A (ko) 폐수 정화방법 및 장치
USRE28476E (en) Control of environmental pollution in tall oil fractionation
CN212713164U (zh) 一种高浓度乙醇废水处理系统
KR970004196Y1 (ko) 증류 정수기
KR960001398Y1 (ko) 폐수 처리기
KR810001419B1 (ko) 증류법에 의한 사진현상 폐액 처리방법

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees