JP2526456B2 - 自動車用ディスクホイ―ルの切削方法 - Google Patents

自動車用ディスクホイ―ルの切削方法

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JP2526456B2
JP2526456B2 JP3351379A JP35137991A JP2526456B2 JP 2526456 B2 JP2526456 B2 JP 2526456B2 JP 3351379 A JP3351379 A JP 3351379A JP 35137991 A JP35137991 A JP 35137991A JP 2526456 B2 JP2526456 B2 JP 2526456B2
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真宏 渡辺
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用ディスクホイ
ールの切削方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車用ディスクホイールを切削
加工する場合は、通常リムフランジをチャッキングして
タイヤが装着されるリムのビードシート部およびハブ穴
を切削加工するが、リムのビードシート部とハブ穴の加
工は必ずしも同じ工程で行われず、またリムのビードシ
ート部についても例えば特開平2−36001号公報等
に開示されているように、表リムをチャッキングして裏
リムのビードシート部を旋盤で切削加工し、しかる後裏
リムをチャッキングして表リムのビードシート部を同じ
く切削加工していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たように従来の切削方法においては、ハブ穴とリムの軸
芯とを厳密に一致させることが難しく、自動車にディス
クホイールを装着した場合リムが縦振れし、乗り心地が
悪いという問題があった。この縦振れはハブ穴を軸芯と
してディスクホイールが回転した際、リムのタイヤ装着
部が径方向に振れて偏心回転するもので、その発生原因
としては次の要因が挙げられる。 (1) 旋盤の精度 (2) チャッキング方法 (3) チャッキング時のワーク自身の変形 (1) は旋盤そのものによって決まってしまうが、(2) に
ついては、ハブ穴加工時の芯の取り方とリム加工時の芯
の取り方が同じであれば精度は向上する。しかし、通常
は1回のチャッキングで表および裏リムのビードシート
部、穴明け加工等全ての加工を行うことはきわめて困難
であるため、上記した通り数工程に分けて加工してい
る。したがって、その工程間では必ずチャッキングを改
めて行うことになるため、ハブ穴の軸芯とリムの軸芯と
が一致せず、これが縦振れの原因となる。(3) について
はチャッキングには必ずある力が必要であるため、ワー
クはチャッキングの力により若干変形する。それ故、加
工後チャッキングを外すとワークは元の状態に戻る。こ
の僅かな変形が縦振れの原因になる。
【0004】本発明は上記したような従来の問題点に鑑
みてなされたもので、その目的とするところは、リムの
切削加工時にリムが縦振れせず、高い寸法精度で仕上げ
加工を行うことができ、リムの軸芯をハブ穴に一致させ
るようにした自動車用ディスクホイールの切削方法を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、鋳造一体ディスクホイールの表リムをチャッ
キングし、裏リムのビードシート部を所定の仕上げ代を
残して切削加工する工程と、前記ディスクホイールの裏
リムをチャッキングし、表リムのビードシート部を所定
の仕上げ代を残して切削加工する工程と、前記ディスク
ホイールのハブ穴を切削加工する工程と、前記ディスク
ホイールのディスク部裏面を定盤上に設置して前記ハブ
穴に嵌合するクランプ軸によってディスクホイールの芯
出しを行い、裏リム端面にショックアブソーバを軽く当
接させ、この状態で前記表および裏リムのビードシート
部を切削加工して所定の寸法精度に収める工程とで構成
したものである。
【0006】
【作用】本発明において、クランプ軸はハブ穴に嵌合す
ることでディスクホイールを芯出しすることにより、ハ
ブ穴と表、裏リムのビードシート部の軸芯を一致させ
る。リムをフリーにした状態で表、裏リムのビードシー
ト部を仕上げ加工すると、リムがバイトの力を受けるた
め、所謂ビビリが発生して正常な加工ができなくなる。
そこで、ショックアブソーバをリム端面に軽く押し付け
ておくと、リムのビビリを少なくすることができる。
【0007】
【実施例】以下、本発明に係る自動車用ディスクホイー
ルの切削方法を図面に基づいて詳細に説明する。先ず、
ディスクホイールの構成について説明すると、このディ
スクホイール1は、アルミニウム、マグネシウム等の金
属からなる鋳物製で、図1に示す如く背面側が開放する
筒状体に形成されることにより、ディスク部22と、該
ディスク部22の裏面外周寄りに突設された筒状のリム
3とを一体に備えている。ディスク部22は表面全体が
デザイン面を形成し、中央にはハブ穴4が貫通形成さ
れ、またその周りには複数個のボルト穴5およびデザイ
ン上または軽量化を図る為の開口部6と、1つのバルブ
穴7が形成されている。ハブ穴4はアクスル(車軸)に
嵌合され、ディスクホイール1の回転中心となるため、
高い寸法精度が要求される。リム3は内側にブレーキ装
置が内臓され、外周面にタイヤが装着されるもので、外
観からリム3はさらに表リム8、裏リム9と呼称され
る。また、該表リム8および裏リム9は両端部が径方向
外方に折曲されてそれぞれ表フランジ2および裏フラン
ジ2’とされることにより、浅底リム(または深底リ
ム)を形成している。表リム8と裏リム9のタイヤが装
着されるビードシート部16、16’は、タイヤの内側
開口端縁部が密接されるため高い寸法精度と、リム3の
縦振れを少なくするため上記ハブ穴4の軸芯と一致して
いることが要求される。
【0008】次に、上記構成からなるディスクホイール
1の切削工程について説明する。
【0009】(1) 裏リムのビードシート部の切削工程 鋳造一体ディスクホイール1の表フランジ2の前端面を
NC旋盤チャックの定盤面11に当接して表フランジ2
をチャック12によりチャッキングする。チャッキング
に際しては、ホイールの寸法精度の高い任意の部分を選
定して正確に芯出しを行う。しかる後バイト13によっ
て裏リム9のビードシート部16’を所定の仕上げ代を
残して切削加工する。切削条件の一例としては、リム
径:16インチ、リム幅:7インチのディスクホイール
の場合、リム回転数:1000r.p.m〜1200
r.p.m、バイトの送り:0.2mm/回、取り代:
0.5mmであった。仕上げ代としては、0.2mm〜
0.3mm程度とされる。
【0010】(2) ボルト穴加工工程 上記工程によって切削加工されたディスクホイール1の
ボルト穴5を図2に示すドリル14によって切削加工
し、所定の寸法精度を得る。この時、バルブ穴7も同時
に切削加工してもよいことは勿論である。この穴加工
は、通常マシニングセンターで行われるが、ボール盤で
行ってもよい。
【0011】(3) 表リムのビードシート部の切削工程 上記(2) の工程を経たディスクホイール1を、リム3の
開口端面、すなわち裏リム9の端面15を図3に示すよ
うにNC旋盤チャックの定盤面11に当てて裏リム9を
チャック12によってチャッキングし、バイト13によ
りビードシート部16を所定の仕上げ代を残して切削加
工する。切削条件および仕上げ代は上記した裏リム9と
全く同一である。
【0012】(4) ハブ穴加工工程 ハブ穴4の加工は、通常上記の(1) 裏リム加工、または
(3) 表リム加工時に同時に図4に示すようにドリル30
によって切削加工し、所定の寸法精度に仕上げる。
【0013】(5) 表、裏リムのビードシート部の仕上げ
加工工程 前記工程を経たディスクホイール1をNC旋盤から取り
外して図5に示す竪形旋盤チャックの定盤17上にディ
スク部22の裏面18を設置してハブ穴4にクランプ軸
20を嵌合し、ディスクホイール1の芯出しを行う。さ
らにディスクホイール1の裏フランジ2’の端面15に
ショックアブソーバ31を軽く当接し、しかる後この状
態で表リム8と裏リム9のビードシート部16、16’
をバイト13によって、上記(1)、(3)工程で残しておい
た仕上げ代(0.2mm〜0.3mm)分だけ切削し、
最終製品としてのディスクホイール1を得る。ショック
アブソーバ31は、例えば進退移動自在な押圧子と、こ
れを付勢するばねとで構成され、裏フランジ2’の端面
15をディスクホイール1の軸線方向に付勢することに
より、切削時におけるリム3のビビリを防止する。この
場合のショックアブソーバ31の付勢位置は上記位置に
限らず、裏フランジ2’またはその近傍であって切削加
工を妨げない位置であればいずれの位置でもよいことが
種々の実験により判明している。このような効果をもた
らす理由は正確なことは判明していないが、付勢したシ
ョックアブソーバ31によってリムの共振が抑制される
ためと考えられる。また、ハブ穴4にクランプ軸20を
嵌合してディスクホイール1の芯出しおよびチャッキン
グを行うと、従来のチャッキング方法に比べてチャッキ
ングによるホイール自身の変形を少なくすることができ
る。この結果、正確な仕上げ加工が可能で、表リム8と
裏リム9のビードシート部16、16’の軸芯をハブ穴
4の軸芯と一致させることができる。なお、ショックア
ブソーバ31の押圧力は大きくてもよいが100gr程
度あれば十分なビビリ防止の効果を得ることができる。
【0014】(6) 外観検査と寸法精度の測定 前記工程を経て得られたディスクホイール1を定盤17
から外し、外観検査とハブ穴4、表リム8および裏リム
9のビードシート部16、16’の縦振れをそれぞれ測
定し、ディスクホイール1の製作を終了する。
【0015】19個のディスクホイールについて測定し
たところ、下記表に示す結果が得られた。
【0016】
【表1】
【0017】表リム8および裏リム9のビードシート部
16、16’の縦振れは、ディスクホイールを1回転さ
せた際の最大値と最小値をダイヤルゲージで測定し、そ
の差を縦振れとして表示したものである。Aveは表リ
ム8と裏リム9のそれぞれんの縦振れを加算して2で割
った平均値の全周の最大値と最小値との差、Xはディス
クホイール全ての平均値、σ は標準偏差、CPU は工程
能力値である。CPUは値が大きい程よく、次式によって
表される。
【0018】
【数1】 但し、SUは規格の上限値である。
【0019】ここで、上記した従来の切削方法と本発明
方法とを比較すると、従来方法においてはAve=0.
07mm、CPU =0.48であったのが、本発明方法で
は、Ave=0.04mm、CPU =1.540とするこ
とができた。このことは、従来方法と比較してハブ穴4
の軸芯に対してリム3の軸芯がよく一致し、リムの縦振
れが小さいことを意味し、自動車の振動を改善、換言す
れば乗り心地を向上させることができる。
【0020】
【発明の効果】以上述べたように本発明に係る自動車用
ディスクホイールの切削方法にあっては、ハブ穴にクラ
ンプ軸を嵌合してディスクホイールを芯出しし、裏リム
のフランジ端面をショックアブソーバで軽く押圧し、こ
の状態で表リムおよび裏リムのビードシート部の仕上げ
加工を行うようにしたので、リムの縦振れが少なく、
表、裏リムのビードシート部を高精度に加工することが
でき、リムの軸芯をハブ穴の軸芯と一致させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動車用ディスクホイールの切削
方法における裏リムのビードシート部の切削工程を示す
図である。
【図2】ボルト穴加工工程を示す図である。
【図3】表リムのビードシート部の切削工程を示す図で
ある。
【図4】ハブ穴加工工程を示す図である。
【図5】表、裏リムのビードシート部の仕上げ加工工程
を示す図である。
【符号の説明】
1 自動車用ディスクホイール 2 表フランジ 2’裏フランジ 3 リム 4 ハブ穴 5 ボルト穴 6 開口部 7 バルブ穴 8 表リム 9 裏リム 16、16’ ビードシート部 21 裏リムの端面 22 ディスク部 31 ショックアブソーバ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳造一体ディスクホイールの表リムをチ
    ャッキングし、裏リムのビードシート部を所定の仕上げ
    代を残して切削加工する工程と、前記ディスクホイール
    の裏リムをチャッキングし、表リムのビードシート部を
    所定の仕上げ代を残して切削加工する工程と、前記ディ
    スクホイールのハブ穴を切削加工する工程と、前記ディ
    スクホイールのディスク部裏面を定盤上に設置して前記
    ハブ穴に嵌合するクランプ軸によってディスクホイール
    の芯出しを行い、裏リム端面にショックアブソーバを軽
    く当接させ、この状態で前記表および裏リムのビードシ
    ート部を切削加工して所定の寸法精度に収める各工程を
    含むことを特徴とする自動車用ディスクホイールの切削
    方法。
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KR101521145B1 (ko) * 2010-10-01 2015-05-18 쥬오세이키 가부시키가이샤 차량용 휠 및 차량용 휠의 제조 방법
CN110842218B (zh) * 2019-11-22 2021-07-20 中车株洲车辆有限公司 一种轮毂孔加工方法

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