JP2526104B2 - テント - Google Patents

テント

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JP2526104B2
JP2526104B2 JP63226971A JP22697188A JP2526104B2 JP 2526104 B2 JP2526104 B2 JP 2526104B2 JP 63226971 A JP63226971 A JP 63226971A JP 22697188 A JP22697188 A JP 22697188A JP 2526104 B2 JP2526104 B2 JP 2526104B2
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長一郎 森
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、膜体とこれを支持するフレームとから成る
テントに関するものであり、例えば、小型のものでは、
オートキャンピング等のアウトドア活動に利用され、中
型や大型のものでは、博覧会やその他の一時的な催し等
における仮設の簡易なシェルターや野球場やラグビー場
等の運動場を覆う恒久的なシェルターとして利用され
る。
〔従来の技術〕
小型のテントや中型のテントを例にとって説明する
と、テントには、測地線理論を応用したドーム型テント
(耐風性能に優れているが、ドーム型の屋根と床とが一
枚物の膜体で形成されていて、外部空間との繋がりをも
たない略完全な『閉ざされた空間』を形成している。)
や四角い屋根用の膜体の四隅を支柱で支えたターフテン
ト(周囲の解放されたテント)があるが、これらは、い
ずれも、使用時の形態が一定しており、用途も自ずと限
られていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記の現状に鑑み、本発明は、簡単な操作によって、
形態を変化させることができて、用途や天候、その他の
条件に応じて、所望の使用形態を選択できるテントを提
供しようとするものである。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するために、本発明が講じた技術的
手段は、次の通りである。即ち、本発明のテントは、中
央部に略垂直なアーチ状のセンターフレームを設け、該
センターフレームにおける前後の支柱部分には、前後に
所定間隔を隔てて相対向する前後一対の支持フレームを
連設し、各支持フレームは、横向きのアーチ状に湾曲さ
せた弾性を有する横向きアーチ状フレームと該横向きア
ーチ状フレームにおける上下両側の自由端近傍部間にわ
たって張設された引張材とから成る左右一対の弓状部材
を、両弓状部材のアーチ状湾曲部分側が互いに交差した
状態に配置して構成されており、各支持フレームと前記
センターフレームとは、左右の横向きアーチ状フレーム
における両アーチ状湾曲部分側と前記センターフレーム
の支柱部分との交差部において互いに連結され、前記セ
ンターフレームの左右両側方には、前後の横向きアーチ
状フレームの上側自由端近傍部間に架設された間隔維持
フレームを設け、前記センターフレームと前後の支持フ
レームと左右の間隔維持フレームとにわたって膜体を張
設し、前記引張材の長さを調節することにより、前記支
持フレームを上下方向に弾性変形可能に構成してあるこ
とを特徴としている。
センターフレームや間隔維持フレームは、弾性変形し
ない剛性の高い材料で剛に構成してもよく、支持フレー
ムと同様に、アーチ状に湾曲させた弾性を有するアーチ
状フレームと引張材とから成る弓状部材によって構成し
てもよい。またセンターフレームや間隔維持フレームを
弓状部材から構成する場合、引張材は一定の長さであれ
ば足り、必ずしも引張材の長さを調節可能に構成する必
要はない。
〔作用〕
上記の構成によれば、前後の支持フレームを構成する
各々の弓状部材は、横向きアーチ状フレームが弾性を有
するので、前記引張材の長さを短くすることにより、支
持フレームの上側自由端部が下方へが弾性変形し、引張
材の長さを長くすることにより、今度は、支持フレーム
の上側自由端部が弾性復元力により上方へと変形する。
従って、引張材の長さを調節するだけの簡単な操作に
よって、テントの形態を種々変化させることができる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図示の実施例は、本発明をアウトドア活動に利用され
る小型のテントに適用したものであり、該テントは、膜
体Aとこれを緊張状態に支持するフレームBとによって
構成されている。
膜体Aの周縁部には、ゴムコードaが付設されてい
る。
前記フレームBは、7組の弓状部材b…によって分解
組立可能に構成されており、その具体的な構成は次の通
りである。
1は、中央部に設けた略垂直なアーチ状のセンターフ
レームであり、該センターフレーム1は、アーチ状に湾
曲させた弾性を有するアーチ状フレーム1Aとその下端近
傍部間に張設された引張材1Bとから成る弓状部材bによ
って構成されている。2,2は、センターフレーム1にお
ける前後の支持部分1a,1aに対応する間隔を隔てて相対
向する前後一対の支持フレームである。各支持フレーム
2は、横向きのアーチ状に湾曲させた弾性を有する横向
きアーチ状フレーム2Aと該横向きアーチ状フレーム2Aに
おける上下両側の自由端近傍部間にわたって張設された
引張材2Bとから成る左右一対の弓状部材b,bを、両弓状
部材b,bのアーチ状湾曲部分側が互いに交差した状態に
配置して構成されている。
各支持フレーム2と前記センターフレーム1とは、左
右の横向きアーチ状フレーム2A,2Aにおける両アーチ状
湾曲部分側と前記センターフレーム1の支持部分1aとの
交差部(3本のフレーム交差部)において互いに連結さ
れている。前記センターフレーム1の左右両側方には、
前後の横向きアーチ状フレーム2Aの上側自由端近傍部間
に間隔維持フレーム3,3が架設されている。各間隔維持
フレーム3は、アーチ状に湾曲させた弾性を有するアー
チ状フレーム3Aとその自由端近傍部間に張設された引張
材3Bとから成る弓状部材bによって構成されている。
そして、センターフレーム1と前後の支持フレーム2,
2と左右の間隔維持フレーム3,3とにわたって前記膜体A
が張設され、前記引張材2B…の長さを調節することによ
り、前記支持フレーム2,2が上下方向に弾性変形するよ
うになっている。
尚、前記膜体Aは、その周囲の6箇所(イ〜ヘ)をフ
レームBの所定箇所(支持フレーム2,2を構成する弓状
部材bの上側自由端近傍部と、支持フレーム2,2とセン
ターフレーム1との上側の連結部)に設けた係止部4…
係止させるようになっている。第1図中の5は、引張材
2Bを横向きアーチ状フレーム2Aに連結する連結具の一例
を示し、該連結具5は、横向きアーチ状フレーム2Aを挟
持する挟持部材5aと、一端に引張材2Bの連結用貫通孔5b
を有するボルト5cと、これに螺合する蝶ナット5dとによ
って構成されている。6は、支持フレーム2と間隔維持
フレーム3とを連結する連結具の一例を示す。該連結具
6は、支持フレーム2と間隔維持フレーム3を挟持する
係止部4付きの挟持部材6aと、一端に引張材2Bの連結用
貫通孔6bを有するボルト6cと、これに螺合する蝶ナット
6dとによって構成されている。また挟持部材6aは、長手
方向の両端に、夫々、支持フレーム2と間隔維持フレー
ム3の挟持作用部を有しており、隣接する別のフレーム
Bを接続できるようになっている。7は、支持フレーム
2とセンターフレーム1を連結する連結具の一例を示
す。この連結具7は、第2図に示すように、横向きアー
チ状フレーム2Aを挟持する一対の挟持片7a,7aと、セン
ターフレーム1の支持部分1aに装着した先端に係止部4
を有する雄ねじ部材7bと、リング状のスペーサー7cと、
これらスペーサー7c、挟持片7a,7aに挿通した雄ねじ部
材7bと螺合する雌ねじ部材7dとによって構成されてい
る。
前記弓状部材b…は、いずれも同材質であり、例え
ば、第3図に示すように、差し込み連結可能な複数本の
ジュラルミン製パイプcと、各パイプcにわたって挿入
し且つ両端を夫々両端のパイプcに連結したゴムコード
dによってアーチ状フレームを構成することができる。
引張材1B,2B,3Bとしては、例えば、ロープやチェーン、
ワイヤー等が使用される。8…は長さ調節機構であり、
クサビ作用を利用した既知構造のものを採用できる。
尚、第3図では、支持フレーム2用の弓状部材bのみを
示したが、他の弓状部材bも同様である。
上記のテントは、フレームBが上述のように、7組み
の弓状部材b…を連結して構成されているため、自立可
能であり、十分な耐風性能を備えている。
また上記のテントは、通常、第4図〜第5図に示すよ
うな形態にして使用されるが、天候や用途に応じて、そ
の形態を変更することができる。
即ち、第7図や第8図に示すように、支持フレーム2
の左右の引張材2B,2Bの長さを短くすることにより、支
持フレーム2の上側自由端が下方へ弾性変形し、膜体A
の左右両端側が下方へ垂れ下がったドーム状あるいはそ
れに近い形状の形態が得られる。そして、間隔維持フレ
ーム3がアーチ状であるため、支持フレーム2の上側自
由端が下方へ弾性変形するにつれて、膜体Aが間隔維持
フレーム3の中央部(アーチ状湾曲部分)によって上方
へ持ち上げられる傾向が生じ、中弛みのない状態に張り
渡されることになる。また、いずれの場合も、第7図や
第8図に二点鎖線で示すように、引張材2B,2Bの途中部
分を支持フレーム2の自由端に付設したリング状のロー
プガイド9,9に通して引っ張るようにすれば、支持フレ
ーム2の上側部分を容易に下方へ変形させることができ
る。
第9図に示すように、引張材2Bの長さを長くすること
により、支持フレーム2の上側自由端が弾性復元力によ
り上方へ変形し、片側を跳ね上げた片流れに近い形態が
得られる。図示しないが、両側を跳ね上げた形態にする
ことも可能である。
また、用途によっては、第10図に示すように、複数個
のテントを繋ぎ合わせて使用することもできる。
尚、上記の各実施例においては、センターフレーム1
や間隔維持フレーム3も、弓状部材bによって構成した
が、センターフレーム1や間隔維持フレーム3は、必ず
しも、弾性変形を必要としないので、剛性の高い材料に
よって剛に構成してもよく、また間隔維持フレーム3は
アーチ状に限らず、直線的な形状でもよい。但し、これ
らの場合でも、センターフレーム1や間隔維持フレーム
3を分割可能又は折り畳み可能に構成することが、運搬
上、望ましいことは言うまでもない。また、前記連結具
6を、支持フレーム2と間隔維持フレーム3を形成する
パイプ内に嵌入するU字状の金物によって構成したり、
前記連結部7をゴムバンドにする等々、連結具6,7とし
ては、種々の構造のものを使用でき、図示の構造に限定
されるものではない。上記の各実施例では、小型のテン
トであるため、膜体Aとしては、ポリエステル防水シー
ト等が軽量で、好適であるが、膜体Aの材質は、テント
の規模、用途等に応じて適宜選択でき、例えば、中型の
テントでは、キャンバス、大型のテントでは、フッ素コ
ーティングしたガラス繊維膜等が好適に使用される。
〔発明の効果〕
本発明は、上述した構成よりなり、引張材の長さを短
くすることにより、支持フレームの上側自由端部が下方
へが弾性変形し、引張材の長さを長くすることにより、
支持フレームの上側自由端部が弾性復元力により上方へ
と変形するので、引張材の長さを調節するだけの簡単な
操作によって、テントの形態を変化させることができ
て、用途や天候、その他の条件に応じて、所望の使用形
態を簡単に選択できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示し、第1図は本発明に係る
テントのフレームと膜体の斜視図、第2図はセンターフ
レームと支持フレームとの連結具の一例を示す分解斜視
図、第3図は弓状部材の一例を示す斜視図、第4図は本
発明に係るテントの基本形態を示す側面図、第5図は同
テントの正面図、第6図は同テントの平面図、第7図〜
第9図はテントの形態を変化させた状態を示す側面図、
第10図はテントを複数個連結して使用する状態を示す側
面図である。 A…膜体、B…フレーム、b…弓状部材、1…センター
フレーム、2…支持フレーム、3…間隔維持フレーム、
1a…支柱部分、1A,3A…アーチ状フレーム、2A…横向き
アーチ状フレーム、1B,2B,3B…引張材。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中央部に略垂直なアーチ状のセンターフレ
    ームを設け、該センターフレームにおける前後の支柱部
    分には、前後に所定間隔を隔てて相対向する前後一対の
    支持フレームを連設し、各支持フレームは、横向きのア
    ーチ状に湾曲させた弾性を有する横向きアーチ状フレー
    ムと該横向きアーチ状フレームにおける上下両側の自由
    端近傍部間にわたって張設された引張材とから成る左右
    一対の弓状部材を、両弓状部材のアーチ状湾曲部分側が
    互いに交差した状態に配置して構成されており、各支持
    フレームと前記センターフレームとは、左右の横向きア
    ーチ状フレームにおける両アーチ状湾曲部分側と前記セ
    ンターフレームの支柱部分との交差部において互いに連
    結され、前記センターフレームの左右両側方には、前後
    の横向きアーチ状フレームの上側自由端近傍部間に架設
    された間隔維持フレームを設け、前記センターフレーム
    と前後の支持フレームと左右の間隔維持フレームとにわ
    たって膜体を張設し、前記引張材の長さを調節すること
    により、前記支持フレームを上下方向に弾性変形可能に
    構成してあることを特徴とするテント。
  2. 【請求項2】前記センターフレームがアーチ状に湾曲さ
    せた弾性を有するアーチ状フレームとその下端近傍部間
    に張設された引張材とから成る弓状部材によって構成さ
    れていることを特徴とする請求項(1)記載のテント。
  3. 【請求項3】前記間隔維持フレームがアーチ状に湾曲さ
    せた弾性を有するアーチ状フレームとその自由端近傍部
    間に張設された引張材とから成る弓状部材によって構成
    されていることを特徴とする請求項(1)又は(2)に
    記載のテント。
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