JP2525916B2 - 放射性廃液の処理法 - Google Patents
放射性廃液の処理法Info
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- JP2525916B2 JP2525916B2 JP2010294A JP1029490A JP2525916B2 JP 2525916 B2 JP2525916 B2 JP 2525916B2 JP 2010294 A JP2010294 A JP 2010294A JP 1029490 A JP1029490 A JP 1029490A JP 2525916 B2 JP2525916 B2 JP 2525916B2
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- Japan
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- waste liquid
- uranium
- hydrogen peroxide
- catalase
- water glass
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Description
【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は過酸化水素の共存下ウランを含む放射性廃液
よりウランを除去、回収する放射性廃液の処理法に関す
る。
よりウランを除去、回収する放射性廃液の処理法に関す
る。
（従来技術とその問題点） 核燃料製造工場では、その工程上、一定量のスクラツ
プの発生は避けられず、通常これらのスクラツプは含有
される不純物を除去したのち、原料として再び製造工程
に戻される。これらスクラツプ中のウランまたはトリウ
ムの簡便な精製回収法として、特願昭55−11191号明細
書においてスクラツプを硝酸に溶かしたのち、過酸化水
素を添加して溶出してきた残存のウランまたはトリウム
を殿物として除去する方式が開示されている。
プの発生は避けられず、通常これらのスクラツプは含有
される不純物を除去したのち、原料として再び製造工程
に戻される。これらスクラツプ中のウランまたはトリウ
ムの簡便な精製回収法として、特願昭55−11191号明細
書においてスクラツプを硝酸に溶かしたのち、過酸化水
素を添加して溶出してきた残存のウランまたはトリウム
を殿物として除去する方式が開示されている。
上記スクラツプにこの過酸化水素添加法を適用して精
製する場合に発生する廃液中には過酸化水素が0.2〜0.3
％、ウランが300〜1000mg/程度含有される。このよう
な組成の廃液を水ガラス沈殿法（特公昭48−38320号公
報および特公昭57−5319号公報参照）によつて処理する
場合、処理液にはなお10〜100mg/程度のウランが残存
し、廃液の排出基準値をはるかに越えているため、他の
方法を併用しなければならなかつた。これに対し、過酸
化水素を含有しない場合には水ガラス沈殿法によつて処
理すると、ウランの残存量は0.1mg/以下となり、排出
基準値を下回る。この様に廃液中にウランと共に過酸化
水素が共存した場合には、水ガラス沈澱法によつてウラ
ンの除去率が大幅に低下することが判明している。
製する場合に発生する廃液中には過酸化水素が0.2〜0.3
％、ウランが300〜1000mg/程度含有される。このよう
な組成の廃液を水ガラス沈殿法（特公昭48−38320号公
報および特公昭57−5319号公報参照）によつて処理する
場合、処理液にはなお10〜100mg/程度のウランが残存
し、廃液の排出基準値をはるかに越えているため、他の
方法を併用しなければならなかつた。これに対し、過酸
化水素を含有しない場合には水ガラス沈殿法によつて処
理すると、ウランの残存量は0.1mg/以下となり、排出
基準値を下回る。この様に廃液中にウランと共に過酸化
水素が共存した場合には、水ガラス沈澱法によつてウラ
ンの除去率が大幅に低下することが判明している。
しかし、水ガラス処理法では、過酸化水素を微量でも
含んでいる場合にはウランの除去は充分でない。そのた
め、残過酸化水素反応当量の1.1倍以上のヒドラジンを
添加しアンモニア水によりpHを９に調整、60℃以上の液
温で30分間撹拌後、生成した殿物を別し、液につい
ている水ガラス沈殿法によりウランの除去回収を行つて
いる。しかし、この方法では加熱源を必要とする上、過
酸化水素の分解にも長時間を要するという欠点があつ
た。
含んでいる場合にはウランの除去は充分でない。そのた
め、残過酸化水素反応当量の1.1倍以上のヒドラジンを
添加しアンモニア水によりpHを９に調整、60℃以上の液
温で30分間撹拌後、生成した殿物を別し、液につい
ている水ガラス沈殿法によりウランの除去回収を行つて
いる。しかし、この方法では加熱源を必要とする上、過
酸化水素の分解にも長時間を要するという欠点があつ
た。
（発明の目的） 本発明者らは上記の従来技術の問題点を解決し、過酸
化水素の共存下にウランを含有する放射性廃液の処理に
おいて、効率的に過酸化水素を分解するとともに水ガラ
ス沈殿法によるウランの除去回収に対して妨害成分とし
て作用しない添加剤を見い出すべく検討を重ねた結果、
過酸化水素分割酵素カタラーゼがヒドラジンより有効で
あることを発見し、本発明に到達した。
化水素の共存下にウランを含有する放射性廃液の処理に
おいて、効率的に過酸化水素を分解するとともに水ガラ
ス沈殿法によるウランの除去回収に対して妨害成分とし
て作用しない添加剤を見い出すべく検討を重ねた結果、
過酸化水素分割酵素カタラーゼがヒドラジンより有効で
あることを発見し、本発明に到達した。
（発明の構成） すなわち、本発明によれば、過酸化水素の共存下にウ
ランを含有する廃液に水ガラスを添加して該ウランを除
去回収する放射性廃液の処理法において、該水ガラスの
添加前に該廃液にカタラーゼを添加することを特徴とす
る放射性廃液の処理方法、が得られる。
ランを含有する廃液に水ガラスを添加して該ウランを除
去回収する放射性廃液の処理法において、該水ガラスの
添加前に該廃液にカタラーゼを添加することを特徴とす
る放射性廃液の処理方法、が得られる。
本発明方法では、実施例に示す様に、ヒドラジンとの
比較において、カタラーゼを添加することにより、過酸
化水素の分解除去において適正添加量のもとで有効であ
るとともに、水ガラス沈殿法によるウランの除去回収に
対しても妨害成分として作用することなく、より有効な
ウランの除去回収を可能とならしめるものである。この
効果はカタラーゼの酵素としてのふるまい、つまり触媒
作用によるものと考えられるので、カタラーゼの回収・
リサイクルの可能性もある。
比較において、カタラーゼを添加することにより、過酸
化水素の分解除去において適正添加量のもとで有効であ
るとともに、水ガラス沈殿法によるウランの除去回収に
対しても妨害成分として作用することなく、より有効な
ウランの除去回収を可能とならしめるものである。この
効果はカタラーゼの酵素としてのふるまい、つまり触媒
作用によるものと考えられるので、カタラーゼの回収・
リサイクルの可能性もある。
本発明方法の適用によつて、過酸化水素の共存する放
射性廃液の処理を行なう場合、これを別途に行なう必要
はなく一般の放射性廃液との混合処理が可能である。
射性廃液の処理を行なう場合、これを別途に行なう必要
はなく一般の放射性廃液との混合処理が可能である。
次に、本発明を実施例によつて具体的に説明するが、
実施例は本発明の範囲を限定するものではない。
実施例は本発明の範囲を限定するものではない。
実施例１ 過酸化水素700ppmを含む廃液１に、アンモニア水を
加えてpHを９に調整し、H2O2の分解に必要なカタラーゼ
とヒドラジンの適正使用条件について比較を行つた。
加えてpHを９に調整し、H2O2の分解に必要なカタラーゼ
とヒドラジンの適正使用条件について比較を行つた。
その結果、添加量はカタラーゼが0.3mlとヒドラジン
の6.25mlに比べ約1/30ですみ、又カタラーゼは発生廃液
温度（30〜40℃）のまゝで処理することが可能で、更に
過酸化水素分解時間も10分以下で十分なことがわかつ
た。
の6.25mlに比べ約1/30ですみ、又カタラーゼは発生廃液
温度（30〜40℃）のまゝで処理することが可能で、更に
過酸化水素分解時間も10分以下で十分なことがわかつ
た。
実施例２ 過酸化水素700ppmを含む同一組成の廃液1200mlに、ア
ンモニア水を加えてpHを９に調整後（600mlずつに分
割）各々にカタラーゼ0.3ml、ヒドラジン3.75mlを添加
し、20分間撹拌後、生成した殿物を別した。得られた
液にNaOH（25％）を7.83ml、水ガラス（200g/）を
4.7mlを添加し、水ガラス処理を行い、10分間撹拌後生
成した水ガラス殿物を別し、得られた液について、
ウラン濃度を測定し、ウランの除去効果について比較し
た結果、カタラーゼ使用廃液でウラン濃度が175ppb、ヒ
ドラジン使用廃液でウラン濃度が329ppbであり、ウラン
濃度はカタラーゼ使用で約1/2に減少した。
ンモニア水を加えてpHを９に調整後（600mlずつに分
割）各々にカタラーゼ0.3ml、ヒドラジン3.75mlを添加
し、20分間撹拌後、生成した殿物を別した。得られた
液にNaOH（25％）を7.83ml、水ガラス（200g/）を
4.7mlを添加し、水ガラス処理を行い、10分間撹拌後生
成した水ガラス殿物を別し、得られた液について、
ウラン濃度を測定し、ウランの除去効果について比較し
た結果、カタラーゼ使用廃液でウラン濃度が175ppb、ヒ
ドラジン使用廃液でウラン濃度が329ppbであり、ウラン
濃度はカタラーゼ使用で約1/2に減少した。
又、一般の放射性廃液との混合廃液（H2O2分解後廃
液：一般廃液＝1:9）において同様の処理を行つた結
果、カタラーゼ使用廃液でウラン濃度が375ppb、ヒドラ
ジン使用廃液でウラン濃度が610ppbとなりカタラーゼ使
用時の方がウラン除去に有効であつた。
液：一般廃液＝1:9）において同様の処理を行つた結
果、カタラーゼ使用廃液でウラン濃度が375ppb、ヒドラ
ジン使用廃液でウラン濃度が610ppbとなりカタラーゼ使
用時の方がウラン除去に有効であつた。
（発明の効果） 本発明は上記構成をとることによつて、次の効果を示
す。すなわち、カタラーゼの添加により、ウラン含有廃
液の共存する過酸化水素の分解除去、又水ガラスにより
沈殿を可能ならしめるものである。
す。すなわち、カタラーゼの添加により、ウラン含有廃
液の共存する過酸化水素の分解除去、又水ガラスにより
沈殿を可能ならしめるものである。
Claims (1)
- 【請求項１】過酸化水素の共存下にウランを含有する廃
液に水ガラスを添加して該ウランを除去回収する放射性
廃液の処理法において、該水ガラスの添加前に該廃液に
カタラーゼを添加することを特徴とする放射性廃液の処
理方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2010294A JP2525916B2 (ja) | 1990-01-19 | 1990-01-19 | 放射性廃液の処理法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2010294A JP2525916B2 (ja) | 1990-01-19 | 1990-01-19 | 放射性廃液の処理法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03215799A JPH03215799A (ja) | 1991-09-20 |
| JP2525916B2 true JP2525916B2 (ja) | 1996-08-21 |
Family
ID=11746265
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2010294A Expired - Lifetime JP2525916B2 (ja) | 1990-01-19 | 1990-01-19 | 放射性廃液の処理法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2525916B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS611718A (ja) * | 1984-06-13 | 1986-01-07 | Chiyoda Chem Eng & Constr Co Ltd | 含水軟弱土処理工法における水質汚染防止方法及び装置 |
-
1990
- 1990-01-19 JP JP2010294A patent/JP2525916B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH03215799A (ja) | 1991-09-20 |
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