JP2525445C - - Google Patents

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JP2525445C
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は潤滑油組成物に関し、詳しくは高温安定性にすぐれるとともに低温性
能にすぐれ、冷凍機油,ヒートポンプ油等として好適な潤滑油組成物に関する。 〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕 最近、冷凍機は高効率化,小型軽量化が急速に進行し、またコンプレッサーが
レシプロ方式からロータリー方式に移行し、さらにはインバーターの搭載あるい
はヒートポンプによる廃熱回収のために吐出ガス温度が上昇する傾向にある。そ
のため、冷凍機油等に高温安定性が強く要求されている。 従来、このような高温安定性を付与するために、基油に2,6−ジ−t−ブチ
ル−p−クレゾール等の安定化剤を配合することが行われているが、冷凍系内の
膨張弁,キャピラーチューブ等の低温部分で上記の安定化剤が析出して、冷凍系
回路を閉塞したり、冷媒の流れを阻害するなどのトラブルが起こり、冷凍機の正
常な作動を妨げる現象が生じていた。 〔課題を解決するための手段〕 そこで、本発明者は上述のような冷凍機油等の有する課題を解決し、高温安定
性にすぐれ、同時に低温性能の良好な潤滑油を開発すべく鋭意研究を重ねた。 その結果、高度に精製された特定の性状を有する潤滑油基油に、融点が20℃
以下て且つプロピレンのオリゴマーに由来するアルキル基を有するアルキル基置
換フェノール化合物を一定割合で配合したものが上記目的に適うことを見出した 。本発明はこのような知見に基いて完成したものである。すなわち本発明は、(
A)40℃における動粘度が5〜500cSt,流動点が−30℃以下,くもり点
が−20℃以下であり、かつ粘度指数が70以上である基油100重量部及び(
B)融点が20℃以下で且つプロピレンのオリゴマーに由来するアルキル基を有
するアルキル基置換フェノール化合物0.01〜5重量部を主成分とする潤滑油
組成物を提供するものである。 本発明の潤滑油組成物は、上記(A)及び(B)成分を主成分とするものであ
るが、ここで(A)成分である基油は、40℃における動粘度が5〜500cSt
、好ましくは10〜300cStである。この40℃における動粘度が5cSt未満の
ものでは、耐摩耗性,極圧性が低下し、一方500cStを超えるものでは、高粘
性のため動力損失が増大するという不都合が生ずる。また、この基油の流動点に
ついては−30℃以下、好ましくは−35℃以下である。くもり点については特
に制限はないが、好ましくは−20℃以下、特に好ましくは−30℃以下である
。この流動点が−30℃を超えるものでは、低温下で析出物が生じ、その結果、
冷凍機油等として用いたときに、冷凍系の膨張弁等を閉塞させるおそれがある。
この現象はくもり点が−20℃を超えるときも同様の傾向があり、従って、流動
点が−30℃以下であって、かつくもり点が−20℃以下であることが最も好ま
しい。 さらに、この基油は粘度指数が70以上、特に75以上が好ましい。粘度指数
が70未満のものでは、高温での密封性が低下するとともに、耐摩耗性も低下し
好ましくない。なお、上記(A)成分としての基油は、芳香族分含量(%CA
n−d−M法に基く環分析値)については特に制限はないが、5%以下のものが
好ましく、特に3%以下のものが好適である。 このような基油としては、上述した性状を有するものであれば、鉱油,合成油
のいずれを用いることができるが、通常は鉱油が使用され、所望によりこの鉱油
に合成油を50重量%以下の範囲で配合することも有効である。 上記鉱油としては種々の方法によって得られたものを使用でき、例えばパラフ
ィン基系原油,中間基系原油を常圧蒸留して得られる留出油あるいは常圧蒸留の
残渣油を減圧蒸留して得られる留出油を常法にしたがって精製し、さらに深脱ロ ウ処理することによって得られる深脱ロウ油を好適なものとしてあげることがで
きる。この際の留出油の精製法は特に制限はなく様々な方法が考えられる。通常
は(a)水素化処理,(b)脱ロウ処理(溶剤脱ロウまたは水添脱ロウ),(c)溶剤抽
出処理,(d)アルカリ蒸留または硫酸洗浄処理,(e)白土処理を単独であるいは
適宜順序で組み合わせて行う。また同一処理を複数段に分けて繰り返し行うこと
も有効である。例えば、留出油を水素化処理するか、または水素化処理した後
、アルカリ蒸留または硫酸洗浄処理を行う方法、留出油を水素化処理した後、
脱ロウ処理する方法、留出油を溶剤抽出処理した後、水素化処理する方法、
留出油に二段あるいは三段の水素化処理を行う、またはその後にアルカリ蒸留ま
たは硫酸洗浄処理する方法などがある。 本発明の(A)成分として用いる鉱油は、このようにして得られる精製油を、必
要に応じて再度脱ロウ処理して深脱ロウ油としたものが好適に使用される。ここ
で行う脱ロウ処理は、深脱ロウ処理と称されるもので、苛酷な条件下での溶剤脱
ロウ処理法やゼオライト触媒を用いた接触水添脱ロウ処理法などによって行われ
る。 また、上記鉱油と併用することのできる合成油としては、アルキルベンゼン,
ポリグリコールエーテル,ポリオールエステル,ポリα−オレフィンなど各種の
ものをあげることができる。 次に、本発明の潤滑油組成物において、(B)成分としてはプロピレンのオリ
ゴマーに由来するアルキル基を有するアルキル基置換フェノール化合物が用いら
れ、これは安定化剤として作用するものである。このアルキル基置換フェノール
化合物は、融点(凝固点)が20℃以下のものでなければならず、好ましくは融
点が10℃以下、さらに好ましくは0℃以下のものである。このフェノール化合
物に置換するアルキル基の数は特に制限はなく、モノ,ジ,トリ置換体などいず
れでもよい。また、置換するアルキル基の種類は、その炭素数が6〜21のもの
が好ましく、特にプロピレンのオリゴマー(例えば炭素数9あるいは12のアル
キル基)が最適である。なお、ここで云うアルキル基には式Cn2n+1(nは6
〜21の整数)で表わされるものに限らず、アルキル鎖中にイオウ原子あるいは
酸素原子を含むものも包含される。 本発明において、融点が20℃を超えるアルキル基置換フェノール化合物は、
低温下で析出しやすいので不適当である。 本発明で使用できるアルキル基置換フェノール化合物の具体例をあげれば、p
−ノニルフェノール;2,6−ジ−ノニルフェノール;2,6−ジ−ノニル−4
−メチルフェノール;2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−ノニルフェノー
ル);2,6−ビス(2−ハイドロキシ−3−ノニル−5−メチルベンジル)p
−クレゾール;p−ドデシルフェノール;m−ペンタデシルフェノール;オクタ
デシルフェノール;2,6−ジ−t−ブチル−4−(ラウリルチオメチル)フェノ
ール;2,6−ジ−t−ブチル−4−(ノニルチオメチル)フェノールなどがある
。 本発明の潤滑油組成物では、上記(A)成分である基油100重量部に対して
、(B)成分としてのアルキル基置換フェノール化合物を、0.01〜5重量部
、好ましくは0.1〜2重量部の割合で配合する。この(B)成分の配合量が少
なすぎると、充分な効果を発現することができず、また多すぎても効果の向上が
期待できず、むしろ溶解力が不足して、安定剤が析出するおそれがあるなどの様
々なトラブルが生じやすく好ましくない。 本発明の潤滑油組成物は、上記(A
)成分及び(B)成分を主成分とするものであるが、さらに必要に応じてその他
の添加剤、例えば塩素捕捉剤,極圧剤,油性剤,銅不活性化剤,消泡剤等を適宜
配合することもできる。 ここで、塩素捕捉剤としてはエポキシ系化合物を代表的なものとしてあげるこ
とができ、このエポキシ系化合物の例を示せば、モノアルキルグリシジルエーテ
ル(モノメチルグリシジルエーテル,モノブチルグリシジルエーテル,,モノ2
−エチルヘキシルグリシジルエーテル,モノデシルグリシジルエーテル,モノス
テアリルグリシジルエーテル,モノフェニルグリルシジルエーテル,モノsec−
ブチルフェニルグリシジルエーテルなど)、エポキシ化脂肪酸モノエステル(エ
ポキシ化オレイン酸メチル,エポキシ化オレイン酸ブチル,エポキシ化オレイン
酸オクチル,エポキシ化ステアリン酸メチル,エポキシ化ステアリン酸ブチル,
エポキシ化ステアリン酸オクチルなど)、エポキシ化油脂(エポキシ化大豆油,
エポキシ化綿実油,エポキシ化アマニ油,エポキシ化紅花油など)およびエポキ シヘキサヒドロフタル酸エステル(エポキシ化ヘキサヒドロフタル酸オクチル;
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル;3',4'−エポキシシクロヘキサンカ
ルボキシレートなど)がある。 また、極圧剤としてはリン系極圧剤やイオウ系極圧剤があげられるが、このう
ちリン系極圧剤は、ホスフェート系(トリフェニルホスフェート,トリクレジル
ホスフェート,トリ(イソプロピルフェニル)ホスフェート,トリブチルホスフ
ェート,トリオクチルホスフェート,トリフェニルチオホスフェート,トリクレ
ジルチオホスフェートなど)及びホスファイト系(トリフェニルホスファイト,
トリクレジルホスファイト,トリ(ノニルフェニル)ホスファイト,トリラウリ
ルホスファイト,トリステアリルホスファイト,トリラウリルチオホスファイト
など)に分類することができる。またイオウ系極圧剤の具体例としては、ジ−ラ
ウリルチオジプロピオネート,ジトリデシルチオジプロピオネート,ジステアリ
ルチオジプロピオネート,チオフェン,ベンゾチオフェン,ドデシルサルファイ
ド,ステアリルメルカプタンなどが挙げられる。 さらに、油性剤としてはジ(2−エチルヘキシル)セバケート,ジ(2−エチ
ルヘキシル)アゼレートなどがあり、銅不活性化剤としてはベンゾトリアゾール
,メチルベンゾトリアゾール,ジメチルベンゾトリアゾール,メルカプトベンゾ
チアゾールなどがあり、消泡剤としてはジメチルシリコーン,フェニルメチルシ
リコーンなどがあげられる。 〔実施例〕 次に、本発明を実施例および比較例に基いて更に詳しく説明する。 実施例1〜3および比較例1〜11 第1表に示す性状を有する鉱油((A)成分)と所定の安定化剤((B)成分
)を配合して潤滑油組成物を調製した。 次に、得られた潤滑油組成物について、低温特性および高温安定性の試験を行
った。結果を第2表に示す。 上記第2表からわかるように、実施例1〜3の潤滑油組成物は、流動点が低く
、シールドチューブ試験の結果が良好な上に、シールドフロック点が試料油自体
のみならず、安定化剤の濃度が高くなった場合(即ち、安定化剤濃度10%,1
00%)でも低いので、低温下でも析出物は生じない。 また、比較例2,3では安定化剤が融点20℃以上のものを用いているため、
安定化剤濃度が高まるにつれてシールドフロック点が高くなり、析出物が生じや
すい。さらに、比較例4では安定化剤が融点20℃以下のものであるが、その種
類がアルキル基置換フェノール化合物ではないので、上記比較例2,3と同様の
結果となっている。その他の比較例(比較例,5〜11)はいずれも、低温特性
,高温安定性共に不充分である。 〔発明の効果〕 叙上の如く、本発明の潤滑油組成物は、高温安定性,低温特性にすぐれ、低温
下でも析出物は生ぜず、また冷媒であるフロン雰囲気下でも安定である。 したがって、本発明の潤滑油組成物は、冷凍機油,ヒートポンプ油,作動油,
熱媒体油等として幅広くかつ有効に利用される。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)(A)40℃における動粘度が5〜500cSt,流動点が−30℃以下,
    くもり点が−20℃以下であり、かつ粘度指数が70以上である基油100重量
    部及び(B)融点が20℃以下で且つプロピレンのオリゴマーに由来するアルキ
    ル基を有するアルキル基置換フェノール化合物0.01〜5重量部を主成分とす
    る潤滑油組成物。

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