JP2523916B2 - 物品の停滞検出方法およびその装置 - Google Patents

物品の停滞検出方法およびその装置

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JP2523916B2
JP2523916B2 JP2028478A JP2847890A JP2523916B2 JP 2523916 B2 JP2523916 B2 JP 2523916B2 JP 2028478 A JP2028478 A JP 2028478A JP 2847890 A JP2847890 A JP 2847890A JP 2523916 B2 JP2523916 B2 JP 2523916B2
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憲人 宮本
宏典 高橋
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、貯槽等に投入される物品を撮影装置で撮影
し、その映像信号を利用して投入される物品の停滞を検
出する方法および装置に関する。
〔従来の技術〕
ホッパ、ポケット等の貯槽や、破砕機、粉砕機等の処
理装置に物品を投入している場合、貯槽等に物品が充満
し、または詰まりが発生すると、物品が連続的または断
続的に停滞する。貯槽が充満した場合には物品の投入を
停止してこぼれを防止する必要があり、処理装置の充満
や詰まりの場合にはすでにトラブルが発生したことや、
以後にトラブルが発生することが予想されるのでその処
置を必要とする。こうした状態を検出するため、人間が
直接に、あるいはITVカメラ等で撮影した画面をモニタ
テレビで監視したり、機械式や電極式のレベル検出装置
を使用することなどが行なわれている。
〔発明が解決しようとする課題〕
人間による直接あるいは間接的な監視は、人手を要す
ること、見落としが生ずること等で、確実性に欠けまた
安全衛生面等にも問題がある。
一方、機械式や電極式のレベル検出装置を使用すること
は、物品が検出部に当たって破損や摩耗が生じるため故
障や誤動作が多くなったり、また物品の電気的性質によ
っては検出できないことがあるなど、確実性、設備の寿
命や点検保守等の問題がある。
加えて、取扱う物品が高温や発じん性の物体である場
合には、耐熱、防じん等の対策が必要となり、設備の選
定や点検保守上で十分な対応が困難となることが多く、
これらの問題の解決が待たれていた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、
貯槽等に投入される物品が充満や詰まりの発生によって
連続的または断続的に停滞したときに、その状態を早期
かつ確実に検出して無用のトラブルを未然に防止するた
めの、物品の停滞検出方法およびその装置を提供するこ
とを目的とする。
〔課題を解決する手段〕
上記目的は、次の構成により達成される。
請求項1の発明になる方法は、貯槽等に投入される物
品をITVカメラ等の撮影装置で撮影する。撮影した画面
内で、移動する物品の映像は動像消去手段により消去
し、移動しない物品と背景の映像だけを残す。次に、こ
の画面内で物品の停滞を検出すべき位置と、物品の停滞
の影響されにくい位置を適宜定めて撮影対象の面積が等
しい一対のエリアを設定する。設定したエリア内の信号
はそれぞれ光量信号として抽出する。この2つの光量信
号の差をとって、それが一定値以上となったときに、物
品停滞の検出信号を発する。こうして、貯槽等に投入さ
れる物品の停滞を検出する方法である。
請求項2の発明になる装置は、貯槽等に投入される物
品を撮影する撮影装置と、撮影した画面内で移動する物
品の映像を消去するとともに移動しない物品と背景の映
像だけを残すための動像消去手段と、この画面内の物品
の停滞を検出すべき位置および物品の停滞の影響を受け
にくい位置に撮影対象の面積が等しい一対のエリアを設
定するとともに、設定エリア内の信号をそれぞれ光量信
号として抽出する信号処理回路と、抽出した光量信号の
差を演算する演算回路と、演算回路からの光量差信号と
前もって設定した基準値とを絶対値で比較して光量差信
号が基準値以上になったときに物品停滞の検出信号を発
する比較回路と、前記信号処理回路に接続され設定した
エリアを示すマーカと動像消去された映像信号を合成し
た同回路の信号を表示する画像モニタとを有する物品の
停滞検出装置である。
〔作用〕
貯槽等に投入される物品をITVカメラ等の撮影装置で
撮影する。撮影した画面内で移動している物品の映像は
動像消去手段により消去され、移動しない物品と背景の
映像だけが残る。次に、信号処理回路によってこの画面
内で物品の停滞を検出すべき位置と、物品の停滞の影響
を受けにくい位置を適宜定めて撮影対象の面積が等しい
一対のエリアを設定し、設定したエリア内の信号をそれ
ぞれ光量信号として抽出する。この2つの光量信号の差
を演算回路により演算する。比較回路は、この光量差信
号と前もって設定した基準値とを絶対値で比較し、物品
の停滞が生じて光量差信号が基準値以上となったとき
に、物品停滞の検出信号を発する。
〔実施例〕
第1図は本発明の一実施例を示す図であるが、本発明
はこの実施例に限定されるものではない。
ホッパ1に連続して投入されている物品2を撮影装置
3で撮影し、その映像信号Vは動像消去回路4に送られ
る。この撮影装置3としては、ITVカメラ、家庭用ビデ
オカメラ等が使用できる。また、物品2が高温の物体や
発じん性の物体などであった場合には、前記各カメラに
対し長焦点レンズを使用して物品2と撮影装置3との距
離を大きくとったり、必要により防熱、防じん等の対策
をしておくことが好ましい。
動像消去回路4は、例えば第3図に示す画面内で移動
する物品の像を消去して移動しない物品と背景の像だけ
を残すための回路で、3つの演算回路5,6および8と1
組のメモリ7によって構成されている。映像信号Vの輝
度信号は、演算回路5により画素ごとに1/N倍されて輝
度信号群Y2となり演算回路6に送られる。メモリ7には
前回画面の輝度信号群Y0が記憶されており、読出した輝
度信号群Y0は、演算回路8により(N−1)/N倍されて
輝度信号群Y1となる。演算回路6は、輝度信号群Y1と輝
度信号群Y2の2つの画面の対応する画素ごとに加算し
て、今回画面の輝度信号群Yとする。この輝度信号群Y
はメモリ7に記憶され、かつ信号処理回路9に送られ
る。
ここで、Nは動像消去定数を示し、N>1である。こ
のNが大きいほど動像消去効果が大きいが、電源投入時
に画面に像が現れる時間、あるいは画面内で停止してい
た物品が移動したり、移動していた物品が停止したとき
に、その像が消えたり現れたりするまでの時間もNによ
り決定されることになるので、検出する条件等により適
宜定める。本発明を日本の標準テレビ方式に適用した場
合、停止していた物品が急に移動したときに物品の像が
1%残る(99%消失する)時間、あるいは移動していた
物品が急に停止したときに物品の像が99%現れる時間
は、Nが10のとき約1.5秒、Nが100のとき約15秒であ
る。
こうして輝度信号群Yの内容には、画面内で移動する
物品の像がしだいに薄くなって行き、移動しない物品と
背景の像だけが残ることになる。
信号処理回路9は、輝度信号群Yによる画面内の物品
の停滞を検出すべき位置および物品の停滞の影響を受け
にくい位置に撮影対象の面積が等しい一対のエリアを設
定し、設定したエリアは第2図に示すように輝度信号群
Yによる画面内にマーカa、bをそれぞれ表示させる。
ここで設定される一対のエリアは、物品2の停滞を検出
すべき位置と、これと対比できる位置、例えばホッパ1
内で物品2が存在しない位置や物品2の停滞が時間的に
遅れて発生する位置から選ばれ、その大きさおよび形状
は検出すべき物品2の投入されている状態に応じて適宜
決定されるが、2つのエリア内の光量信号の差が、物品
2が移動状態にあるときにはなるべく小さく、停滞状態
にあるときにはなるべく大きくなるようにすることが好
ましい。また前記の決定においては、信号処理回路9の
信号を画像モニタ10によって監視することにより容易に
実施することができる。さらに信号処理回路9は、設定
したエリア内の信号を光量信号A,Bとしてそれぞれ抽出
し、演算回路11に送る。この光量信号A,Bは電圧信号で
あっても、電流信号であってもよく、また一画面ごとあ
るいは一画面ごとの信号であっても、数画面あるいは数
画素の信号を平均した信号であってもよい。
演算回路11は、光量信号A,Bの差を演算し、その結果
を光量差信号Sとして比較回路12に送る。
比較回路12は、光量差信号Sとあらかじめ設定した基
準値Stとを絶対値で比較する。物品2が検出すべき位置
まで溜まってきて停滞状態となると光量差信号Sが大き
くなる警報信号ALを発する。この基準値Stは、物品2が
移動している状態にあるときの光量差信号Sによって、
比較回路12が警報信号ALを発しないようにする不感帯レ
ベルに相当し、物品2の投入されている状態により適宜
決定する。この警報信号ALによって、警報装置や異常処
理装置などを作動させることができる。
なお、画像モニタ10は、点検調整のみならず、必要に
より物品2の投入状態の監視にも使用できる。
本発明をより効果的に実施するためには、撮影場所や
範囲、物品を照明する設備の量、位置、および角度、ま
た設定エリアの位置、大きさ、および形状などを考慮し
て、設定エリア内の光量差信号が、物品が移動状態にあ
るときと停滞状態にあるときとで、できるだけ大きく変
化するようにして、誤動作を防ぐことが好ましい。
〔発明の効果〕
本発明の方法および装置におれば、ホッパ、ポケット
等の貯槽や、破砕機、粉砕機等の処理装置に投入される
物品が、貯槽等に充満し、または詰まりが発生して連続
的または断続的に停滞したことを確実にかつ早期に検出
できるので、物品の充満や詰まりによるライントラブル
の対処や、以後に発生が予想される無用のトラブルを未
然に防止することができる。さらに、撮影装置のレンズ
を適宜選択することにより撮影距離を大きくとることも
できるので、物品が高温の物体や発じん性の物品であっ
ても、防熱、防じん等の対策が必要に応じて容易に実施
でき、検出の信頼性を向上することができること、また
物品のレベル検出装置としても使用できるなど、その工
業的価値は大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
第1図は制御回路をブロック図で示す本発明の一実施
例、第2図は第1図の画像モニタの表示例、第3図は第
2図において本発明を実施しなかった場合の画像モニタ
表示例である。 1……ホッパ、2……物品 3……撮影装置、4……動像消去回路 5……演算回路、6……演算回路 7……メモリ、8……演算回路 9……信号処理回路、10……画像モニタ 11……演算回路、12……比較回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−80615(JP,A) 特開 昭64−8157(JP,A) 特開 昭60−196607(JP,A) 実開 昭61−165408(JP,U) 実開 昭60−3721(JP,U) 実開 昭61−92863(JP,U)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】貯槽等に投入される物品を撮影装置で撮影
    し、その映像信号を利用して投入される物品の停滞を検
    出する方法において、撮影装置で撮影した画面内で移動
    する物品の映像を消去して移動しない物品と背景の映像
    だけを残し、次に画面内の物品の停滞を検出すべき位置
    および物品の停滞の影響を受けにくい位置に、撮影対象
    の面積が等しい一対のエリアを設定し、設定したエリア
    内の信号をそれぞれ光量信号として抽出し、これらの光
    量信号の差が一定値以上となったときに物品停滞の検出
    信号を発することを特徴とする、物品の停滞検出方法。
  2. 【請求項2】貯槽等に投入される物品を撮影装置で撮影
    し、その映像信号を利用して投入される物品の停滞を検
    出する方法において、投入される物品を撮影する撮影装
    置と、撮影した画面内で移動する物品の映像を消去する
    とともに移動しない物品と背景の影像だけを残すための
    動像消去手段と、この画面内の物品の停滞を検出すべき
    位置および物品の停滞の影響を受けにくい位置に、撮影
    対象の面積が等しい一対のエリアを設定し、かつ設定エ
    リア内の信号をそれぞれ光量信号として抽出する信号処
    理回路と、抽出した光量信号の差を演算する演算回路
    と、演算回路からの光量差信号と前もって設定した基準
    値とを絶対値で比較して、光量差信号が基準値以上にな
    ったときに物品停滞の検出信号を発する比較回路と、前
    記信号処理回路に接続され設定したエリアを示すマーカ
    と動像消去された映像信号を合成した同回路の信号を表
    示する画像モニタとを有することを特徴とする、物品の
    停滞検出装置。
  3. 【請求項3】動像消去手段が、撮影した画像の輝度信号
    を画素ごとに1/N倍(ただし、Nは動像消去定数)して
    輝度信号群Y2とする演算回路と、後述の輝度信号群Y1
    前記輝度信号群Y2とを画面の対応する画素ごとに加算し
    て今回画面の輝度信号群Yとする演算回路と、輝度信号
    群Yを記憶するためのメモリと、このメモリから読出し
    た前回画面の輝度信号群Y0を画素ごとに(N−1)/N倍
    して輝度信号群Y1とする演算回路とからなる、請求項2
    に記載の物品の停滞検出装置。
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