JP2523337B2 - 高分子液晶材料 - Google Patents
高分子液晶材料Info
- Publication number
- JP2523337B2 JP2523337B2 JP62217063A JP21706387A JP2523337B2 JP 2523337 B2 JP2523337 B2 JP 2523337B2 JP 62217063 A JP62217063 A JP 62217063A JP 21706387 A JP21706387 A JP 21706387A JP 2523337 B2 JP2523337 B2 JP 2523337B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polymer
- complex
- liquid crystal
- purified
- metal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Liquid Crystal Substances (AREA)
- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 I 発明の背景 技術分野 本発明は、新規な高分子液晶材料に関する。
先行技術とその問題点 液晶は、ある種の結晶性物質を徐々に加熱昇温してゆ
く際に、結晶の融解温度から透明な液体に転移する温度
の間の領域で光学的異方性を示す液体である。
く際に、結晶の融解温度から透明な液体に転移する温度
の間の領域で光学的異方性を示す液体である。
このような液体材料としては、安息香酸エステル系、
ビフェニルおよびテレフェニル系、ビフェニルカルボン
酸エステル系、シクロヘキシルエステル系、ピリミジン
系等、種々の有機物が知られている。また、液晶基を側
鎖に有するビニル高分子やポリー(γ−ベンジル−L−
グルタメート)などの生体関連高分子等の高分子材料も
挙げられる。
ビフェニルおよびテレフェニル系、ビフェニルカルボン
酸エステル系、シクロヘキシルエステル系、ピリミジン
系等、種々の有機物が知られている。また、液晶基を側
鎖に有するビニル高分子やポリー(γ−ベンジル−L−
グルタメート)などの生体関連高分子等の高分子材料も
挙げられる。
これら各種液晶材料を用いてカラー表示を行う場合、
通常は、ゲストホスト方式に従い、液晶材料とブレンド
した多色性色素の回転効果による動作モードを用いてい
る。
通常は、ゲストホスト方式に従い、液晶材料とブレンド
した多色性色素の回転効果による動作モードを用いてい
る。
しかし、このときには、ブレンド系であるがゆえに、
安定性におとるという欠点がある。
安定性におとるという欠点がある。
このような立場から、本発明者らは、先に金属フタロ
シアニン環を担持したポリ−(γ−ベンジル−L−グル
タメート)を高分子液晶材料にする旨の提案を行ってい
る(特開昭60−5507号)。このものはリオトロピックな
液晶である。
シアニン環を担持したポリ−(γ−ベンジル−L−グル
タメート)を高分子液晶材料にする旨の提案を行ってい
る(特開昭60−5507号)。このものはリオトロピックな
液晶である。
従って、高分子に金属を導入するなど、多様な液相材
料が得られれば、液晶としての特性の向上等が期待され
る。
料が得られれば、液晶としての特性の向上等が期待され
る。
II 発明の目的 本発明の目的は、耐熱性や強度を改善でき、ポリマー
鎖の配向を自在に変化させることが可能な高分子液晶材
料を提供することにある。
鎖の配向を自在に変化させることが可能な高分子液晶材
料を提供することにある。
III 発明の開示 このような目的は、下記の本発明によって達成され
る。
る。
すなわち、本発明は主鎖にビピリジル基を有するポリ
エステルを配位子とし、かつ上記ビピリジル基で金属に
配位する高分子金属錯体からなることである。
エステルを配位子とし、かつ上記ビピリジル基で金属に
配位する高分子金属錯体からなることである。
IV 発明の具体的構成 以下、本発明の具体的構成について詳細に説明する。
本発明の高分子液晶材料は、主鎖にビピリジル基を有
するポリエステルを配位子とし、かつ上記ピビリシル基
で金属に配位する高分子金属錯体からなる。
するポリエステルを配位子とし、かつ上記ピビリシル基
で金属に配位する高分子金属錯体からなる。
このような金属錯体は、模式的に、下記式(I)で示
されるものである。
されるものである。
(ここで、Mは、中心金属原子を表わし、波線はポリエ
ステル鎖を表わす。) 本発明における中心金属原子(M)としては、種々の
ものが可能であるが、遷移金属原子が好ましく、特に、
Fe(II)、Co(II)、Ni(II)、Cu(II)、Ru(II)等
が好ましい。
ステル鎖を表わす。) 本発明における中心金属原子(M)としては、種々の
ものが可能であるが、遷移金属原子が好ましく、特に、
Fe(II)、Co(II)、Ni(II)、Cu(II)、Ru(II)等
が好ましい。
本発明における配位子は主鎖にビピリジル基を有する
ポリエステルであり、下記式(II)で示されるジアルコ
ールから導出されるポリエステルであることが好まし
い。
ポリエステルであり、下記式(II)で示されるジアルコ
ールから導出されるポリエステルであることが好まし
い。
上記式(II)において、R1およびR1′は、それぞれア
ルキレン基またはアリーレン基を表わし、両者は同一で
も異なっていてもよい。このような場合、R1およびR1′
は互いに同一であり、アルキレン基、特に炭素原子数1
〜4の非置換のアルキレン基であることが好ましい。
ルキレン基またはアリーレン基を表わし、両者は同一で
も異なっていてもよい。このような場合、R1およびR1′
は互いに同一であり、アルキレン基、特に炭素原子数1
〜4の非置換のアルキレン基であることが好ましい。
なお、ピリジン環は、置換基を有していてもよい。
このようなポリエステル配位子は下記式(III)で示
される構成単位を有するものである。
される構成単位を有するものである。
上記式(III)において、R1およびR1′は上記と同義
である。また、R2はアルキレン基、アリーレン基やこれ
らの組合せなど、種々の2塩基酸の骨格基を表わす。こ
のような場合、R2は炭素原子数2〜20の非置換のアルキ
レン基であることが好ましい。
である。また、R2はアルキレン基、アリーレン基やこれ
らの組合せなど、種々の2塩基酸の骨格基を表わす。こ
のような場合、R2は炭素原子数2〜20の非置換のアルキ
レン基であることが好ましい。
さらに、ピリジン環は置換基を有していてもよく、上
記構成単位の重合度mは100以上であることが好まし
い。
記構成単位の重合度mは100以上であることが好まし
い。
本発明のポリエステル配位子は、上記式(III)で示
される構成単位の1成分系のポリエステルの他、式(I
V)で示される多成分系ポリエステルであってもよい。
される構成単位の1成分系のポリエステルの他、式(I
V)で示される多成分系ポリエステルであってもよい。
上記式(IV)において、R1、R1′およびR2は上記と同
義であり、またピリジン環は置換基を有していてもよ
い。
義であり、またピリジン環は置換基を有していてもよ
い。
またR3は2塩基酸、またR42価アルコールのそれぞれ
骨格基を表わし、それぞれアルキレン基、アリーレン基
またはそれらの組合せ等いずれであってもよいが、それ
ぞれフェニレン基または炭素原子数2〜20のアルキレン
基であることが好ましい。
骨格基を表わし、それぞれアルキレン基、アリーレン基
またはそれらの組合せ等いずれであってもよいが、それ
ぞれフェニレン基または炭素原子数2〜20のアルキレン
基であることが好ましい。
なお、R2=R3であることが好ましい。
そしてp/(p+q)は0.1〜0.9であり、p+qは100
以上であることが好ましい。
以上であることが好ましい。
このような場合、Mはビピリジル基に対し、100%程
度まで導入可能である。
度まで導入可能である。
本発明における式(I)で示される高分子金属錯体の
合成法について述べる。
合成法について述べる。
(i)式(III)で示される配位子の合成 下記スキーム1に従い、等モル量の式(II)で示され
る化合物と化合物aとを一一酸化鉛等の触媒を用いた窒
素気流下で重縮合させてR2=(CH2)n、n=2〜20の
式(III)のポリマーを得る。
る化合物と化合物aとを一一酸化鉛等の触媒を用いた窒
素気流下で重縮合させてR2=(CH2)n、n=2〜20の
式(III)のポリマーを得る。
(ii)式(IV)で示される配位子の合成 下記スキーム2に従い、化合物b、化合物cおよび式
(II)で示される化合物を所望のモル比となるようにし
て、一酸化鉛を触媒として窒素気流下で重縮合させれ
ば、例えばR2=R3の式(IV)のポリマーを得る。
(II)で示される化合物を所望のモル比となるようにし
て、一酸化鉛を触媒として窒素気流下で重縮合させれ
ば、例えばR2=R3の式(IV)のポリマーを得る。
(iii)高分子金属錯体の合成 式(III)または(IV)で示される配位子と、所望と
する金属錯体に応じて、ニトロベンゼン、キシレン、ト
ルエン、クロロベンゼン、ジクロルベンゼン等の溶媒中
で種々のモル比の金属塩とを反応させ、高分子金属錯体
を得る。
する金属錯体に応じて、ニトロベンゼン、キシレン、ト
ルエン、クロロベンゼン、ジクロルベンゼン等の溶媒中
で種々のモル比の金属塩とを反応させ、高分子金属錯体
を得る。
本発明におけるポリマーおよび高分子金属錯体は元素
分析、IR測定により同定できる。
分析、IR測定により同定できる。
本発明の高分子液晶材料は、金属錯体に固有な色であ
る赤色や青色を有する着色ポリマーである。
る赤色や青色を有する着色ポリマーである。
そして、加熱融解によって生ずるサーモトロピックな
液晶であり、液晶の特性を示す温度範囲は100〜200℃で
ある。
液晶であり、液晶の特性を示す温度範囲は100〜200℃で
ある。
V 発明の具体的作用効果 本発明の高分子液晶材料は、金属錯体に固有な色であ
る赤色や青色のカラー液晶を呈する。
る赤色や青色のカラー液晶を呈する。
そして、金属をポリマー中へ導入しているため、無金
属のものと比べ耐熱性や強度が改善される。また常磁性
の金属セグメントをポリマー中に導入すれば、外部磁場
によりポリマー鎖の配列方向を自在に変えられる可能性
があり、これらの性質をポリマーの成形加工に利用すれ
ば、従来のフローテクニックでは得られない配合が達成
できると考えられる。
属のものと比べ耐熱性や強度が改善される。また常磁性
の金属セグメントをポリマー中に導入すれば、外部磁場
によりポリマー鎖の配列方向を自在に変えられる可能性
があり、これらの性質をポリマーの成形加工に利用すれ
ば、従来のフローテクニックでは得られない配合が達成
できると考えられる。
VI 発明の具体的実施例 以下、本発明の具体的実施例および実験例を示し、本
発明をさらに詳細に説明する。
発明をさらに詳細に説明する。
実施例1 (1−1)ポリ(5,5′−ジメチレン−2,2′−ビピリジ
ル−1,10−デカンジカルボキシレート)の合成〔R1=
R1′=CH2、R2=CH2 10〕 5,5′−ジヒドロキシジメチル−2,2′−ビピリジルと
α,ω−デカメチレンジカルボン酸メチルエステルとを
等モルずつPbOを触媒にして170℃でN2気流下で3時間重
縮合して得た。これをポリマーAとする。
ル−1,10−デカンジカルボキシレート)の合成〔R1=
R1′=CH2、R2=CH2 10〕 5,5′−ジヒドロキシジメチル−2,2′−ビピリジルと
α,ω−デカメチレンジカルボン酸メチルエステルとを
等モルずつPbOを触媒にして170℃でN2気流下で3時間重
縮合して得た。これをポリマーAとする。
テトラクロロエタン/フェノール(40/60:重量比)中
での固有粘度ηinh=7.287 (1−2)高分子金属錯体の合成 上記のポリマーA1gとFeCl215.4mgとをニトロベンゼン
中で40℃で3時間反応させた。その後減圧下で濃縮し、
メタノールを加え再沈殿により精製した。
での固有粘度ηinh=7.287 (1−2)高分子金属錯体の合成 上記のポリマーA1gとFeCl215.4mgとをニトロベンゼン
中で40℃で3時間反応させた。その後減圧下で濃縮し、
メタノールを加え再沈殿により精製した。
これをFe−A1錯体とする。
実施例2 実施例1のポリマーA1gとFeCl231.0mgとを実施例1と
同様に合成して精製した。
同様に合成して精製した。
これをFe−A2錯体とする。
実施例3 実施例1のポリマーA1gとFeCl251.5mgとを実施例1と
同様にして精製した。
同様にして精製した。
これをFe−A3錯体とする。
実施例4 実施例1のポリマーA1gとCuCl224.6mgとを実施例1と
同様に合成して精製した。
同様に合成して精製した。
これをCu−A1錯体とする。
実施例5 実施例1のポリマーA1gとCuCl249.1mgとを実施例1と
同様に合成して精製した。
同様に合成して精製した。
これをCu−A2錯体とする。
実施例6 実施例1のポリマーA1gとCuCl281.9mgとを実施例1と
同様に合成して精製した。
同様に合成して精製した。
これをCu−A3錯体とする。
実施例7 (7−1)ポリ(5,5′−ジメチレン−2,2′−ビピリジ
ル−1,11−ウンデカンジカルボキシレート)の合成〔R1
=R1′=CH2、R2=CH2 11〕 実施例1の(1−1)において、α,ω−デカメチレ
ンジカルボン酸メチルエステルのかわりにα,ω−ウン
デカメチレンジカルボン酸メチルエステルを用いる他
は、同様にして得た。これをポリマーBとする。
ル−1,11−ウンデカンジカルボキシレート)の合成〔R1
=R1′=CH2、R2=CH2 11〕 実施例1の(1−1)において、α,ω−デカメチレ
ンジカルボン酸メチルエステルのかわりにα,ω−ウン
デカメチレンジカルボン酸メチルエステルを用いる他
は、同様にして得た。これをポリマーBとする。
η=inh=0.314 (7−2)高分子錯体の合成 上記のポリマーB1gとFeCl214.9mgとをニトロベンゼン
中で40℃で3時間反応させた。その後減圧下濃縮したメ
タノールを加え、再沈殿により精製した。
中で40℃で3時間反応させた。その後減圧下濃縮したメ
タノールを加え、再沈殿により精製した。
これをFe−B1錯体とする。
実施例8 実施例7のポリマーB1gとFeCl229.9mgとを実施例7と
同様に合成して精製した。
同様に合成して精製した。
これをFe−B2錯体とする。
実施例9 実施例1のポリマーB1gとFeCl249.8mgとを実施例1と
同様に合成して精製した。
同様に合成して精製した。
これをFe−B3錯体とする。
実施例10 実施例7のポリマーB1gとCuCl223.8mgとを実施例7と
同様に合成して精製した。これをFe−B1錯体とする。
同様に合成して精製した。これをFe−B1錯体とする。
実施例11 実施例7のポリマーB1gとCuCl247.5mgとを実施例7と
同様に合成して精製した。
同様に合成して精製した。
これをFe−B2錯体とする。
実施例12 実施例7のポリマーB1gとCuCl279.2mgとを実施例7と
同様に合成して精製した。
同様に合成して精製した。
これをCu−B3錯体とする。
実施例13 (13−1) コポリ(5,5′−ジメチレン−2,2′−ビピ
リジル−1,10−デカメチレンテレフタレート)の合成
〔R1=R1′=CH2、 R4=CH2 10〕 テレフタル酸ジメチル0.1モル、1,10−デカンジオー
ル0.09モル、および5,5′−ジヒドロキシ−2,2′ビピリ
ジル0.01モル(つまりモル比で10:9:1)をPbOを触媒に
して170℃でN2気流中で3時間縮合して得た。これをポ
リマーCとする。
リジル−1,10−デカメチレンテレフタレート)の合成
〔R1=R1′=CH2、 R4=CH2 10〕 テレフタル酸ジメチル0.1モル、1,10−デカンジオー
ル0.09モル、および5,5′−ジヒドロキシ−2,2′ビピリ
ジル0.01モル(つまりモル比で10:9:1)をPbOを触媒に
して170℃でN2気流中で3時間縮合して得た。これをポ
リマーCとする。
ηinh=0.203 (13−2) 高分子金属錯体の合成 上記のポリマーC1gとFeCl22.1mgとをニトロベンゼン
中で40℃で3時間反応させた。その後減圧下で濃縮し、
メタノールを加えて再沈殿により精製した。
中で40℃で3時間反応させた。その後減圧下で濃縮し、
メタノールを加えて再沈殿により精製した。
これをFe−C1錯体とする。
実施例14 実施例13のポリマーC1gとFeCl24.1mgとを実施例13と
同様に合成して精製した。
同様に合成して精製した。
これをFe−C2錯体とする。
実施例15 実施例13のポリマーC1gとFeCl26.8mgとを実施例13と
同様に合成して精製した。
同様に合成して精製した。
これをFe−C3錯体とする。
実施例16 実施例13のポリマーC1gとCuCl23.3mgとを実施例13と
同様に合成して精製した。
同様に合成して精製した。
これをCu−C1錯体とする。
実施例17 実施例13のポリマーC1gとCuCl26.5mgとを実施例13と
同様に合成して精製した。
同様に合成して精製した。
これをCu−C2錯体とする。
実施例18 実施例13のポリマーC1gとCuCl210.9mgとを実施例13と
同様に合成して精製した。
同様に合成して精製した。
これをCu−C3錯体とする。
実施例19 (19−1) コポリ(5,5′−ジメチレン−2,2′−ビピ
リジル−1,10−デカメチレンテレフタレート)の合成
〔R1=R1′=CH2、 R4=CH2 10〕 テレフタル酸ジメチル0.1モル、1,10−デカンジオー
ル0.08モル、および5,5′−ジヒドロキシ−2,2′ビピリ
ジル0.02モル(つまりモル比で10:8:2)をPbOを触媒に
して170℃でN2気流中で3時間重縮合して得た。これを
ポリマーDとする。
リジル−1,10−デカメチレンテレフタレート)の合成
〔R1=R1′=CH2、 R4=CH2 10〕 テレフタル酸ジメチル0.1モル、1,10−デカンジオー
ル0.08モル、および5,5′−ジヒドロキシ−2,2′ビピリ
ジル0.02モル(つまりモル比で10:8:2)をPbOを触媒に
して170℃でN2気流中で3時間重縮合して得た。これを
ポリマーDとする。
η=inh=0.155 (19−2) 高分子金属錯体の合成 上記のポリマーD1gとFeCl24.0mgとをニトロベンゼン
中で40℃で3時間反応させた。その後減圧下で濃縮し、
メタノールを加えて再沈殿により精製した。
中で40℃で3時間反応させた。その後減圧下で濃縮し、
メタノールを加えて再沈殿により精製した。
これをFe−D1錯体とする。
実施例20 実施例19のポリマーD1gとFeCl28.1mgモルとを実施例1
9と同様に合成して精製した。
9と同様に合成して精製した。
これをFe−D2錯体とする。
実施例21 実施例19のポリマーD1gとFeCl213.5mgとを実施例19と
同様に合成して精製した。
同様に合成して精製した。
これをFe−D3錯体とする。
実施例22 実施例19のポリマーD1gとCuCl26.4mgとを実施例19と
同様に合成して精製した。
同様に合成して精製した。
これをCu−D1錯体とする。
実施例23 実施例19のポリマーD1gとCuCl212.8mgとを実施例19と
同様に合成して精製した。
同様に合成して精製した。
これをCu−D2錯体とする。
実施例24 実施例19のポリマーD1gとCuCl221.4mgとを実施例19と
同様に合成して精製した。
同様に合成して精製した。
これをCu−D3錯体とする。
本発明におけるポリマーおよび高分子金属錯体は元素
分析、IR測定により同定した。
分析、IR測定により同定した。
上記合成例に示すポリマーおよび高分子金属錯体の物
性について表1にまとめる。
性について表1にまとめる。
表1に示すように、各ポリマーの面間隔は金属の有
無、およびその種類によらないことがわかる。
無、およびその種類によらないことがわかる。
実施例 前記実施例で得たポリマーA、Dおよび高分子金属錯
体Fe−A1〜A3、Cu−A1〜A3、Fe−D1〜D3、Cu−D1〜D3に
ついて示差走査熱量測定(DSC)を行った。
体Fe−A1〜A3、Cu−A1〜A3、Fe−D1〜D3、Cu−D1〜D3に
ついて示差走査熱量測定(DSC)を行った。
なお、昇温速度は10℃/minとした。
この結果を第1図および第2図に示す。
第1図には、ポリマーAと、そのFe錯体をおよびCu錯
体(A系列)に、第2図には、ポリマーDと、そのFe錯
体およびCu錯体(D系列)について、それぞれのDSC測
定図が示されている。
体(A系列)に、第2図には、ポリマーDと、そのFe錯
体およびCu錯体(D系列)について、それぞれのDSC測
定図が示されている。
第1図の結果について考案する。
122℃で1回目の吸熱ピークが、142℃付近で2回目の
吸熱ピークが観測された。偏光顕微鏡による観察から1
回目の吸熱は、液相相への転移であり、2回目の吸熱は
等方性液体への転移であることがわかった。従って122
℃〜142℃が液晶の特性を示す温度範囲であり、Fe錯体
では赤色の、Cu錯体では青色のそれぞれカラー表示が可
能である。
吸熱ピークが観測された。偏光顕微鏡による観察から1
回目の吸熱は、液相相への転移であり、2回目の吸熱は
等方性液体への転移であることがわかった。従って122
℃〜142℃が液晶の特性を示す温度範囲であり、Fe錯体
では赤色の、Cu錯体では青色のそれぞれカラー表示が可
能である。
液晶相は偏光顕微鏡の観察によりネマチック相である
ことがわかった。
ことがわかった。
第2図の結果について考案する。
144℃で1回目の吸熱ピークが、135℃付近で2回目の
吸熱ピークが観測された。偏光顕微鏡による観察から1
回目の吸熱は、液晶相への転移であり、2回目の吸熱は
等方性液体への転移であることがわかった。従って114
℃〜135℃が液晶の特性を示す温度範囲であり、Fe錯体
では赤色の、Cu錯体では青色のそれぞれカラー表示が可
能である。
吸熱ピークが観測された。偏光顕微鏡による観察から1
回目の吸熱は、液晶相への転移であり、2回目の吸熱は
等方性液体への転移であることがわかった。従って114
℃〜135℃が液晶の特性を示す温度範囲であり、Fe錯体
では赤色の、Cu錯体では青色のそれぞれカラー表示が可
能である。
液晶相は偏光顕微鏡の観察によりネマチック相である
ことがわかった。
ことがわかった。
ポリマーA、D系列以外のものについても上記と同様
のDSC測定を行ったが、第1図および第2図の結果と同
様に転移温度は金属の有無、種類、含有量に関係なく一
定であった。しかし、第1図および第2図の結果からも
明らかなように、エンタルピー変化が金属の含有量が増
すに従い徐々に減少した。これは金属イオンとビピリジ
ル基との間に結合が形成されるため、液晶形成に直接関
与するメソーゲン基が減少されるためと考えられる。
のDSC測定を行ったが、第1図および第2図の結果と同
様に転移温度は金属の有無、種類、含有量に関係なく一
定であった。しかし、第1図および第2図の結果からも
明らかなように、エンタルピー変化が金属の含有量が増
すに従い徐々に減少した。これは金属イオンとビピリジ
ル基との間に結合が形成されるため、液晶形成に直接関
与するメソーゲン基が減少されるためと考えられる。
なお、偏光顕微鏡によりB系列は、スメクチック相、
C系列はネマチック相の液晶相を示すことが確められ
た。
C系列はネマチック相の液晶相を示すことが確められ
た。
次に、Cu−C2錯体について、ESR測定を行った。この
結果を第3図に示す。
結果を第3図に示す。
第3図の結果より、それぞれ対称的なCu錯体の環境を
示しており、固体、液晶、等方性液体の状態による大き
な変化は認められなかった。しかし、26℃(固相)と比
べ、120℃(液晶相)と140℃(等方性溶液相)では、わ
ずかにシグナルの分裂が観測され、配位環境の異方性が
生じている。つまり、液晶状態における環境は、固体状
態よりも等方性液体の状態に近いことがわかった。
示しており、固体、液晶、等方性液体の状態による大き
な変化は認められなかった。しかし、26℃(固相)と比
べ、120℃(液晶相)と140℃(等方性溶液相)では、わ
ずかにシグナルの分裂が観測され、配位環境の異方性が
生じている。つまり、液晶状態における環境は、固体状
態よりも等方性液体の状態に近いことがわかった。
さらに、ポリマーAとFe−A1、A2、A3との耐熱性を測
定した。
定した。
すなわち、ポリマーA、Fe−A1、Fe−A2、Fe−A3の耐
熱性を熱重量測定(TG)により測定した。この結果、ポ
リマーAは310℃で分解するが、Fe−A1では380℃、Fe−
A2では390℃、Fe−A3では410℃まで安定であることが確
かめられた。
熱性を熱重量測定(TG)により測定した。この結果、ポ
リマーAは310℃で分解するが、Fe−A1では380℃、Fe−
A2では390℃、Fe−A3では410℃まで安定であることが確
かめられた。
ポリマーAにFeを導入することにより耐熱性が改善さ
れることがわかる。
れることがわかる。
これらの結果から本発明の効果が明らかである。
第1図および第2図は、それぞれ、ポリマーおよび高分
子金属錯体についての示差表示熱量測定の結果を示すグ
ラフである。 第3図は、高分子金属錯体についてのESR測定の結果を
示すグラフである。
子金属錯体についての示差表示熱量測定の結果を示すグ
ラフである。 第3図は、高分子金属錯体についてのESR測定の結果を
示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白井 汪芳 長野県小県郡丸子町長瀬2496 (72)発明者 北條 舒正 長野県上田市保屋藤塚611
Claims (1)
- 【請求項1】主鎖にビピリジル基を有するポリエステル
を配位子とし、かつ上記ビピリジル基で金属に配位する
高分子金属錯体からなることを特徴とする高分子液相材
料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62217063A JP2523337B2 (ja) | 1987-08-31 | 1987-08-31 | 高分子液晶材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62217063A JP2523337B2 (ja) | 1987-08-31 | 1987-08-31 | 高分子液晶材料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6460689A JPS6460689A (en) | 1989-03-07 |
JP2523337B2 true JP2523337B2 (ja) | 1996-08-07 |
Family
ID=16698249
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62217063A Expired - Fee Related JP2523337B2 (ja) | 1987-08-31 | 1987-08-31 | 高分子液晶材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2523337B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112745477B (zh) * | 2020-12-29 | 2022-08-19 | 江苏恒力化纤股份有限公司 | 一种聚氨酯弹性体材料及其制备方法 |
CN112745493B (zh) * | 2020-12-29 | 2022-08-19 | 江苏恒力化纤股份有限公司 | 一种耐热性聚酯树脂及其制备方法 |
CN112746348B (zh) * | 2020-12-29 | 2022-05-10 | 江苏恒力化纤股份有限公司 | 一种缆绳用涤纶工业丝及其制备方法 |
CN112724383B (zh) * | 2020-12-29 | 2022-03-18 | 江苏恒力化纤股份有限公司 | 一种高阻隔水蒸汽聚酯薄膜及其制备方法 |
CN112708117B (zh) * | 2020-12-29 | 2022-03-18 | 江苏恒力化纤股份有限公司 | 一种高阻隔瓶级聚酯及其制备方法 |
CN112779809B (zh) * | 2020-12-29 | 2022-08-19 | 江苏恒力化纤股份有限公司 | 一种造纸成型网及其制备方法 |
-
1987
- 1987-08-31 JP JP62217063A patent/JP2523337B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6460689A (en) | 1989-03-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH07107095B2 (ja) | 全芳香族熱互変性ポリエステル | |
JP2523337B2 (ja) | 高分子液晶材料 | |
US5243060A (en) | Silylene-diethynyl-arylene polymers having liquid crystalline properties | |
Bruce | Novel calamitic side-chain metallomesogenic polymers with ferrocene in the backbone: synthesis and properties of thermotropic liquid-crystalline poly (ferrocenylsilanes) | |
EP3502161A1 (en) | Process for polymerizing ss-butyrolactone | |
Bagheri et al. | Synthesis and characterization of thermotropic liquid crystalline polyesters with biphenyl unit in the main chain | |
Marcos et al. | Metallomesogenic homopolymers. 1. Synthesis and influence of metalloorganic structure on mesogenic behavior | |
JPH11222527A (ja) | ポリアリーレンスルフィド及び芳香族ポリエステルからのコポリマー | |
Sun et al. | Studies on the synthesis and properties of thermotropic liquid crystalline polycarbonates. VII. Liquid crystalline polycarbonates and poly (ester‐carbonate) s derived from various mesogenic groups | |
Gao et al. | Ferrocene-containing liquid crystalline polymers | |
George et al. | On thermotropic liquid crystalline polymers combined with low molecular weight mesogens | |
US5358661A (en) | Liquid crystalline polyesters | |
JPH07304860A (ja) | 新規な剛直鎖ポリエステル及びその製造方法 | |
Hsiue et al. | Synthesis and characterization of liquid crystalline copolysiloxanes containing azobenzene dyes and 1, 3-dioxane based mesogenic side groups | |
Sato et al. | Synthesis and thermotropic liquid‐crystalline properties of polyurethane‐polystyrene graft copolymers | |
JPH05287061A (ja) | 液晶ポリマー組成物 | |
US5157103A (en) | Copolymer of liquid crystal triad aromatic ester mesogenic unit with flexible spacer and polyester | |
Sun et al. | Studies on the thermotropic liquid crystalline polycarbonates. II. Synthesis and properties of fully aromatic liquid crystalline polycarbonates | |
Park et al. | Synthesis and liquid crystalline properties of hyperbranched aromatic polyesters consisting of azoxybenzene mesogens and polymethylene spacers | |
Chen et al. | Studies on thermotropic liquid crystalline polymers. XVI. Synthesis and properties of fully aromatic poly (amide‐ester) s with naphthalene structures | |
Dong et al. | Synthesis and Properties of Thermotropic Copoly (ester imide) s | |
JPH0455235B2 (ja) | ||
US5037940A (en) | Wholly aromatic copolyester | |
AU624855B2 (en) | Thermotropic liquid crystalline aromatic polyesters | |
JP3104149B2 (ja) | 液晶性ポリエステル |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |