JP2523202Y2 - 渦流室式ディーゼルエンジン - Google Patents
渦流室式ディーゼルエンジンInfo
- Publication number
- JP2523202Y2 JP2523202Y2 JP40070590U JP40070590U JP2523202Y2 JP 2523202 Y2 JP2523202 Y2 JP 2523202Y2 JP 40070590 U JP40070590 U JP 40070590U JP 40070590 U JP40070590 U JP 40070590U JP 2523202 Y2 JP2523202 Y2 JP 2523202Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- swirl chamber
- cylinder head
- chamber
- base
- diesel engine
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)
- Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本考案は、シリンダヘッド部に渦
流室が設けられているディーゼルエンジンに関する。
流室が設けられているディーゼルエンジンに関する。
【０００２】
【従来の技術】シリンダヘッド部に渦流室が配置されて
いるディーゼルエンジンが、実開昭60-52344号公報に記
載されている。これは、圧縮工程中の空気を、主燃焼室
に臨む２つの噴孔から、強度のスワールが発生するよう
に渦流室内に取り入れ、渦流室内で空気と燃料の良好な
混合及び確実な着火及び燃焼を行なわせ、次に主燃焼室
で燃焼を終了させるようにしたものである。また、この
従来技術では、渦流室が主燃焼室の中央上部に設けられ
ており、主燃焼室全体に渦流室内で形成される燃焼ガス
が噴射されるため、主燃焼室内での空気利用率が高い。
いるディーゼルエンジンが、実開昭60-52344号公報に記
載されている。これは、圧縮工程中の空気を、主燃焼室
に臨む２つの噴孔から、強度のスワールが発生するよう
に渦流室内に取り入れ、渦流室内で空気と燃料の良好な
混合及び確実な着火及び燃焼を行なわせ、次に主燃焼室
で燃焼を終了させるようにしたものである。また、この
従来技術では、渦流室が主燃焼室の中央上部に設けられ
ており、主燃焼室全体に渦流室内で形成される燃焼ガス
が噴射されるため、主燃焼室内での空気利用率が高い。
【０００３】
【考案が解決しようとする課題】前述の従来技術の渦流
室は、シリンダヘッド内部に形成され、その加工を可能
とするために、渦流室の上部が底部に凹みを有するシリ
ンダヘッドの凹み上部に加工され、また渦流室の下部
と、その渦流室と主燃焼室を連通する噴孔がシリンダヘ
ッドの凹みに嵌合する口金に加工されている。
室は、シリンダヘッド内部に形成され、その加工を可能
とするために、渦流室の上部が底部に凹みを有するシリ
ンダヘッドの凹み上部に加工され、また渦流室の下部
と、その渦流室と主燃焼室を連通する噴孔がシリンダヘ
ッドの凹みに嵌合する口金に加工されている。
【０００４】口金の最大直径は、渦流室の直径に加えて
渦流室の高い圧力に耐えるための肉厚分が必要であり、
さらに口金をシリンダヘッド部に取付けるための外フラ
ンジ分が加えられるために、比較的大きなものとなる。
加えて、口金と吸・排気弁との間には、口金からの力を
受け止めると共に吸・排気弁の着座衝撃力を受け止める
ためのシリンダヘッド肉厚が必要である。
渦流室の高い圧力に耐えるための肉厚分が必要であり、
さらに口金をシリンダヘッド部に取付けるための外フラ
ンジ分が加えられるために、比較的大きなものとなる。
加えて、口金と吸・排気弁との間には、口金からの力を
受け止めると共に吸・排気弁の着座衝撃力を受け止める
ためのシリンダヘッド肉厚が必要である。
【０００５】従って、口金を主燃焼室の中央上部に設け
ると、十分な通路面積を有する吸・排気弁を設けること
が困難となる。したがって、本考案の目的は、主燃焼室
の中央上部付近に渦流室の噴孔を配置すると共に、十分
な通路面積を有する吸・排気弁を設けることのできる渦
流室式ディーゼルエンジンを提供することである。
ると、十分な通路面積を有する吸・排気弁を設けること
が困難となる。したがって、本考案の目的は、主燃焼室
の中央上部付近に渦流室の噴孔を配置すると共に、十分
な通路面積を有する吸・排気弁を設けることのできる渦
流室式ディーゼルエンジンを提供することである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
めに、本考案の渦流室式ディーゼルエンジンは、主燃焼
室の中央上部に凹みを有するシリンダヘッドと、前記凹
みに嵌合する口金とを有し、渦流室の上部が前記口金に
形成され、前記渦流室の下部が前記凹みの底部に形成さ
れていることを特徴とする。
めに、本考案の渦流室式ディーゼルエンジンは、主燃焼
室の中央上部に凹みを有するシリンダヘッドと、前記凹
みに嵌合する口金とを有し、渦流室の上部が前記口金に
形成され、前記渦流室の下部が前記凹みの底部に形成さ
れていることを特徴とする。
【０００７】
【作用】上述の構造によれば、渦流室下部はシリンダヘ
ッド自体で形成されているため、渦流室と吸・排気弁と
の間のシリンダヘッド肉厚は十分確保される。渦流室上
部は口金によって形成されるが、この部分では吸・排気
弁の着座衝撃力を直接受けることはないので口金と吸・
排気弁軸との間に必要とされるシリンダヘッド肉厚は小
さい。
ッド自体で形成されているため、渦流室と吸・排気弁と
の間のシリンダヘッド肉厚は十分確保される。渦流室上
部は口金によって形成されるが、この部分では吸・排気
弁の着座衝撃力を直接受けることはないので口金と吸・
排気弁軸との間に必要とされるシリンダヘッド肉厚は小
さい。
【０００８】また吸・排気通路は、通常シリンダヘッド
底面部から少し立ち上り、シリンダ中心から離れる方向
に延在しているので、吸・排気通路を渦流室に近づけて
も口金と吸・排気通路との干渉は生じにくい。従って、
渦流室を主燃焼室の中央上部に設けつつ、渦流室の周囲
の均等なスペースに、十分な通路面積を有する吸・排気
弁を設けることができる。
底面部から少し立ち上り、シリンダ中心から離れる方向
に延在しているので、吸・排気通路を渦流室に近づけて
も口金と吸・排気通路との干渉は生じにくい。従って、
渦流室を主燃焼室の中央上部に設けつつ、渦流室の周囲
の均等なスペースに、十分な通路面積を有する吸・排気
弁を設けることができる。
【０００９】
【実施例】図１において、１は主燃焼室４の中央上部に
凹みを有するシリンダヘッド、２はシリンダヘッド１の
凹みに嵌合し、円柱形の本体２ａとフランジ部２ｂとを
有する口金を示す。シリンダヘッド１は、凹みの底部に
渦流室３の下部が形成され、その下側に主燃焼室４と渦
流室３とを連通する噴孔５が設けられている。必要なら
ば、シリンダヘッド１の噴孔５の近傍だけを耐熱処理す
ることは可能である。シリンダヘッド１の渦流室３の周
囲には、シリンダヘッド１の底面から少し立ち上り、シ
リンダ中心軸線から離れる方向に延在する四本の吸・排
気通路６（図１ではその内の一本が示されている）が設
けられている。吸・排気通路６には、下方向に移動する
ことにより開放状態となる弁７が取付けられている。ま
た、グロープラグ８が、シリンダヘッド１の側面から渦
流室３の下部へ貫通する取付穴に気密に取付けられてい
る。
凹みを有するシリンダヘッド、２はシリンダヘッド１の
凹みに嵌合し、円柱形の本体２ａとフランジ部２ｂとを
有する口金を示す。シリンダヘッド１は、凹みの底部に
渦流室３の下部が形成され、その下側に主燃焼室４と渦
流室３とを連通する噴孔５が設けられている。必要なら
ば、シリンダヘッド１の噴孔５の近傍だけを耐熱処理す
ることは可能である。シリンダヘッド１の渦流室３の周
囲には、シリンダヘッド１の底面から少し立ち上り、シ
リンダ中心軸線から離れる方向に延在する四本の吸・排
気通路６（図１ではその内の一本が示されている）が設
けられている。吸・排気通路６には、下方向に移動する
ことにより開放状態となる弁７が取付けられている。ま
た、グロープラグ８が、シリンダヘッド１の側面から渦
流室３の下部へ貫通する取付穴に気密に取付けられてい
る。
【００１０】口金２は、本体２ａの中央部に渦流室３の
上部が形成され、燃料噴射ノズル９がフランジ２ｂ側か
ら渦流室３の上部に臨むように気密に取付けられてい
る。口金２に形成された渦流室３の上部は、口金２をシ
リンダヘッド１の凹みに嵌合した時、シリンダヘッド１
に形成された渦流室３の下部と適合し、両方で渦流室３
として必要な大きさ及び形状を形成するように作られて
いる。口金２の円柱形の本体２ａは、渦流室３の上部を
形成した後、渦流室３の運転時の高圧力に耐える肉厚が
残るような直径を有している。
上部が形成され、燃料噴射ノズル９がフランジ２ｂ側か
ら渦流室３の上部に臨むように気密に取付けられてい
る。口金２に形成された渦流室３の上部は、口金２をシ
リンダヘッド１の凹みに嵌合した時、シリンダヘッド１
に形成された渦流室３の下部と適合し、両方で渦流室３
として必要な大きさ及び形状を形成するように作られて
いる。口金２の円柱形の本体２ａは、渦流室３の上部を
形成した後、渦流室３の運転時の高圧力に耐える肉厚が
残るような直径を有している。
【００１１】本実施例の渦流室式ディーゼルエンジン
は、前述のように、口金２をシリンダヘッド上部に配置
することにより、口金２と吸・排気通路６の間に必要と
されるシリンダヘッド１の肉厚を、この部分が弁７から
離れており、着座衝撃力を直接受けることはないので、
従来に比べて薄くすることができ、一方弁７に近いシリ
ンダヘッド１の下部においては、渦流室３がシリンダヘ
ッド１自体に形成されているために、渦流室３と吸・排
気通路６の間に十分な肉厚が確保されている。また口金
２のフランジ２ｂは、吸・排気通路６と干渉しないシリ
ンダヘッド１の上部に配置されている。従って、口金２
と吸・排気通路６の間のシリンダヘッド肉厚の減少分と
口金２のフランジ２ｂの長さＬ分との和だけ、従来に比
べて吸・排気通路６を渦流室３に近づけることが可能と
なり、渦流室３を主燃焼室４の中央上部に設けることに
より、図２に示すように渦流室３の周囲の均等なスペー
スに二個の十分な通路面積を有する吸気弁７ａと二個の
同様な形状の排気弁７ｂとを設けることが可能となる。
は、前述のように、口金２をシリンダヘッド上部に配置
することにより、口金２と吸・排気通路６の間に必要と
されるシリンダヘッド１の肉厚を、この部分が弁７から
離れており、着座衝撃力を直接受けることはないので、
従来に比べて薄くすることができ、一方弁７に近いシリ
ンダヘッド１の下部においては、渦流室３がシリンダヘ
ッド１自体に形成されているために、渦流室３と吸・排
気通路６の間に十分な肉厚が確保されている。また口金
２のフランジ２ｂは、吸・排気通路６と干渉しないシリ
ンダヘッド１の上部に配置されている。従って、口金２
と吸・排気通路６の間のシリンダヘッド肉厚の減少分と
口金２のフランジ２ｂの長さＬ分との和だけ、従来に比
べて吸・排気通路６を渦流室３に近づけることが可能と
なり、渦流室３を主燃焼室４の中央上部に設けることに
より、図２に示すように渦流室３の周囲の均等なスペー
スに二個の十分な通路面積を有する吸気弁７ａと二個の
同様な形状の排気弁７ｂとを設けることが可能となる。
【００１２】また渦流室３の噴孔は、主燃焼室４の中央
上部付近に設けられ、主燃焼室４への燃焼ガスが主燃焼
室４全体に噴射されるために、主燃焼室４内での空気利
用率が向上する。さらにグロープラグ８をシリンダヘッ
ド１のみの加工によって、渦流室３の下部へ取付けるこ
とができ、これは熱の対流によって渦流室内を早く暖め
ることを可能とする。
上部付近に設けられ、主燃焼室４への燃焼ガスが主燃焼
室４全体に噴射されるために、主燃焼室４内での空気利
用率が向上する。さらにグロープラグ８をシリンダヘッ
ド１のみの加工によって、渦流室３の下部へ取付けるこ
とができ、これは熱の対流によって渦流室内を早く暖め
ることを可能とする。
【００１３】
【考案の効果】このように、本考案の渦流室式ディーゼ
ルエンジンによれば、渦流室の一部が形成される口金を
シリンダヘッド中央上部に配置したことにより、吸・排
気通路を渦流室に近ずけることが可能となり、シリンダ
ヘッドの渦流室の周囲の均等なスペースに、複数組の十
分な通路面積を有する吸・排気弁を設けることができ、
さらにこれらの吸・排気弁は、渦流室の噴孔に対して自
由な位置に配置することができ、最も有利な配置にする
ことが可能となる。それにより、エンジンを高回転化及
び高出力化することができる。
ルエンジンによれば、渦流室の一部が形成される口金を
シリンダヘッド中央上部に配置したことにより、吸・排
気通路を渦流室に近ずけることが可能となり、シリンダ
ヘッドの渦流室の周囲の均等なスペースに、複数組の十
分な通路面積を有する吸・排気弁を設けることができ、
さらにこれらの吸・排気弁は、渦流室の噴孔に対して自
由な位置に配置することができ、最も有利な配置にする
ことが可能となる。それにより、エンジンを高回転化及
び高出力化することができる。
【図１】本考案の渦流室式ディーゼルエンジンのシリン
ダヘッド部の断面図。
ダヘッド部の断面図。
【図２】図１のシリンダヘッドの底面図。
１…シリンダヘッド ２…口金 ３…渦流室 ５…噴孔 ７ａ…吸気弁 ７ｂ…排気弁 ８…グロープラグ
Claims (1)
- 【請求項１】 主燃焼室の中央上部に凹みを有するシリ
ンダヘッドと、前記凹みに嵌合する口金とを有し、渦流
室の上部が前記口金に形成され、前記渦流室の下部が前
記凹みの底部に形成されていることを特徴とする渦流室
式ディーゼルエンジン。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP40070590U JP2523202Y2 (ja) | 1990-12-15 | 1990-12-15 | 渦流室式ディーゼルエンジン |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP40070590U JP2523202Y2 (ja) | 1990-12-15 | 1990-12-15 | 渦流室式ディーゼルエンジン |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0489826U JPH0489826U (ja) | 1992-08-05 |
| JP2523202Y2 true JP2523202Y2 (ja) | 1997-01-22 |
Family
ID=31878915
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP40070590U Expired - Lifetime JP2523202Y2 (ja) | 1990-12-15 | 1990-12-15 | 渦流室式ディーゼルエンジン |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2523202Y2 (ja) |
-
1990
- 1990-12-15 JP JP40070590U patent/JP2523202Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0489826U (ja) | 1992-08-05 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| EP0801216B1 (en) | Combustion chamber of an internal combustion engine | |
| JPS63196429U (ja) | ||
| JP2523202Y2 (ja) | 渦流室式ディーゼルエンジン | |
| EP0397191B1 (en) | Combustion chamber for compression ignition internal combustion engine | |
| JP2565322Y2 (ja) | 直噴式ディーゼルエンジンのシリンダヘッド構造 | |
| US4532898A (en) | Fuel injection type internal combustion engine | |
| JPS6030417Y2 (ja) | デイ−ゼルエンジンの渦流室構造 | |
| JPS622267Y2 (ja) | ||
| JPH068272Y2 (ja) | デイ−ゼルエンジンの渦流室構造 | |
| JPH0133810Y2 (ja) | ||
| JPH036824Y2 (ja) | ||
| JPS6218663Y2 (ja) | ||
| JP3070186B2 (ja) | 副室を持つ断熱エンジン | |
| JPS63191271U (ja) | ||
| JPS62143035U (ja) | ||
| JPS585064Y2 (ja) | 吸気装置 | |
| JPH01124042U (ja) | ||
| JPS6017222A (ja) | エンジンの燃焼室構造 | |
| JPH1182031A (ja) | エンジンの燃焼室構造 | |
| JPH0274524U (ja) | ||
| JPH02124219U (ja) | ||
| JPS6055726U (ja) | エンジンの燃焼室構造 | |
| JPH0378524A (ja) | 副室式ディーゼルエンジンのシリンダヘッド | |
| JPS62122125U (ja) | ||
| JPH01157224U (ja) |