JP2522050Y2 - ガスタービンのシール構造 - Google Patents

ガスタービンのシール構造

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JP2522050Y2 JP4059292U JP4059292U JP2522050Y2 JP 2522050 Y2 JP2522050 Y2 JP 2522050Y2 JP 4059292 U JP4059292 U JP 4059292U JP 4059292 U JP4059292 U JP 4059292U JP 2522050 Y2 JP2522050 Y2 JP 2522050Y2
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勇志 竹原
哲男 巽
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Kawasaki Motors Ltd
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Kawasaki Jukogyo KK
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、耐熱性の向上を図る
ように、タービン翼、ハウジングおよびダクトなどの各
構成部位をセラミックから製作してなるガスタービンの
シール構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のガスタービンのシール構造とし
ては、一般的にピストンリングタイプの軸方向可動シー
ルが多用されている。図6は、従来のピストンリングタ
イプの軸方向可動シールの構造例を示す要部の断面図、
図7はそシール原理の説明図である。
【0003】図6において、1はタービン翼2の外周を
包囲するセラミック製のハウジングで、セラミック製タ
ービンノズル3の高温高圧ガス排出口部に対向して配置
されている。4,5は上記タービンノズル3を嵌合支持
するセラミック製のアウタダクトおよびインナダクト
で、アウタダクト4はリテーナ6およびボルト7を介し
てメタルサポート8に支持されている。9は上記ハウジ
ング1の高温ガス入口部側の外周部に連設したセラミッ
ク製のシール用環状部材であって、その外周部には凹溝
9Aが形成されており、この凹溝9A内に、該凹溝9A
の軸方向幅よりも狭幅で拡径方向への圧接力を有するピ
ストンリング状のシール10を嵌合・保持させている。
【0004】このような構成の従来のガスタービンのシ
ール構造によれば、図7の原理図で示すように、径方向
のシールは、上記ピストンリング状のシール10の拡径
方向への圧接力t1により、その外周面を上記メタルサ
ポート8の内周面に押圧し密着させることで行ない、ま
た、軸方向のシールは、上記タービンノズル3の排出口
部からの高温高圧ガスによる内外圧力差(ΔP=Pi>
Po)により、上記ピストンリング状シール10の軸線
方向の一端面を上記凹溝9Aの内面に押圧し密着させる
ことで行なうものである。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】上記のような従来のガ
スタービンのシール構造においては、セラミック製のシ
ール用環状部材9に凹溝9Aを形成するための機械加工
が非常に難しく、コストアップをまねきやすいばかりで
なく、リング状シール10の装着時に大きな応力が発生
するため、設計応力はガスタービンの運転時でなく、リ
ング状シール10の装着時の応力で決定されることにな
り、それゆえに、実用応力が低いものになって、シール
機能を発揮するうえで要求される応力が得にくく、十分
なシール機能を発揮させることができないという問題が
あった。
【0006】この考案は上記実情に鑑みてなされたもの
で、複雑な加工を要さず、単純な構成でありながら、ま
た熱膨張や組込み誤差などにかかわらず、確実、十分な
シール機能を発揮させることができるガスタービンのシ
ール構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この考案にるガスタービンのシール構造は、セラ
ミック製のタービン翼の外周を包囲するセラミック製筒
状ハウジングと、タービンノズルもしくはそれに連なる
高温ガス通路を形成するセラミック製ダクトとの径方向
内外の嵌合部間の環状空間に構成されるセラミックガス
タービンのシール構造であって、上記環状空間内に、縮
径方向へ変形可能なリング状のインナシールと拡径方
向へ変形可能なリング状のアウタシールと、これら両シ
ールを互いに側面を接触させて軸方向へ押圧する弾性リ
ングとを軸線方向に並設するとともに、上記インナシー
アウタシールの接触面を上記軸線に傾斜するテー
パ面に形成し、上記弾性リングの軸方向の押圧力により
上記テーパ面に沿って上記インナシールを縮径方向へ変
形させて上記環状空間を形成する内側嵌合部の外周面へ
の圧接力を増大させ、かつ、上記アウタシールを拡径方
向へ変形させて上記環状空間を形成する外側嵌合部の内
周面への圧接力を増大させるように構成したことを特徴
とする。
【0008】上記弾性リングとしては、軸方向に撓み変
形可能なウェーブリングから構成されていることが好ま
しい。
【0009】
【作用】この考案によれば、セラミック製筒状ハウジン
グと、タービンノズルもしくはそれに連なる高温ガス通
路を形成するセラミック製ダクトとの径方向内外の嵌合
部間の環状空間内に、リング状のインナシールおよびア
ウタシールと弾性リングとを軸線方向に並設すれば、溝
加工などの複雑な機械加工することなく、単純かつ
低コストに構成することができる。また、上記インナシ
ールおよびアウタシールは弾性リングにより軸方向の押
圧力を受けて、互いに接触するテーパ面に沿って摺動変
位し、上記環状空間を形成する内側嵌合部の外周面およ
び外側嵌合部の内周面への圧接力が増強されシール機
を高めることができる。
【0010】特に、軸方向に撓み変形可能なウェーブリ
ングを使用することにより、熱膨張や組込み誤差など
を、そのウェーブリングの撓み代で吸収させることが可
能となり、所定のシール機能を一層優れたものとでき
る。
【0011】
【実施例】以下、この考案の一実施例を図面にもとづい
て説明する。図1は、この考案の一実施例によるガスタ
ービンの要部の断面図であり、同図において、1はセラ
ミック製の第1タービン翼2Aの外周を包囲するセラミ
ック製の筒状ハウジングで、その前端内周部に、セラミ
ック製スクロール11を経て旋回状態に供給される高温
燃焼ガスGを上記第1タービン翼2Aに導くセラミック
製の第1タービンノズル3Aの外周部を嵌合・保持して
いる。4,5はセラミック製の第2タービン2Bに高温
燃焼ガスGを導くための第2タービンノズル3Bを嵌合
支持するセラミック製のアウタダクトおよびインナダク
トで、アウタダクト4はリテーナ6およびボルト7を介
してメタルサポート8に支持されている。
【0012】上記アウタダクト4の前端部は、図2に明
示するように、上記ハウジング1の後端部の外周を同心
状に取り囲むような大径に構成されており、この大径前
端部と小径後端部とにより、径方向嵌合部
よび外側嵌合部4aが形成されているとともに、それら
嵌合部4a,1a間にシール部12を構成する環状空
間13が形成されている。
【0013】上記環状空間13には、リング状のインナ
シール14およびアウタシール15と、これら両シール
14,15を互いに接触させて軸方向押圧する軸方向
圧縮用リング部材16と、カラーリング17とを軸線方
向に並設している。上記インナシール14は、図3
(A),(B)で示すように、リング状部の一側面に中
心軸線に傾斜するテーパ面14aを有するとともに、リ
ング状部の一部に切欠部14bが形成されて、アウタシ
ール15から上記テーパ面14aに軸方向の押圧力が付
勢されると、その内径が縮小する縮径方向への外力が作
用して収縮変形するように構成されている。 他方、上記
アウタシール15は、図4(A),(B)で示すよう
に、リング状部の一側面に中心軸線に傾斜して上記イン
ナシール14のテーパ面14aに摺接するテーパ面15
aを有するとともに、リング状部の一部に切欠部15b
が形成されて、上記インナシール14のテーパ面14a
から上記テーパ面15aに軸方向の押圧力が付勢される
と、その外径が拡大する拡径方向への外力が作用して拡
張変形するように構成されている。 また、上記軸方向圧
縮用リング部材16は、図5示すように、ウェーブ状
に捻曲加工して軸方向に撓み変形可能とされた弾性リン
グとしてのウェーブリング16aとカラーリング16b
とを交互に2個づつ積して構成されている。
【0014】上記リング状のインナシール14およびア
ウタシール15は、上記ウェーブリング16aを含む軸
方向圧縮用リング部材16による軸方向の押圧力を受け
ると上記テーパ面14a,15aに沿って上記インナ
シール14縮径方向へ変形させてセラミック製の筒状
ハウジング1における内側嵌合部1aの外周面に圧接さ
せて、その圧接力(it)を増大させ、かつ、上記アウ
タシール15を拡径方向へ変形させてアウタダクト4に
おける外側嵌合部4aの内周面に圧接させて、その圧接
力(ot)を増大させ、これによって、嵌合部4a,1
a間の環状空間13におけるシール性を高めることがで
きる。
【0015】上記構成のガスタービンのシール構造によ
れば、軸方向圧縮用リング部材16のウェーブリング1
6aにより発生する軸方向の押圧力によって、リング状
インナシール14およびアウタシール15は、上記ウェ
ーブリング16aを含む軸方向圧縮用リング部材16に
よる軸方向の押圧力を受け上記テーパ面14a,15
aに沿って上記インナシール14縮径方向へ変形させ
てセラミック製の筒状ハウジング1における内側嵌合部
1aの外周面に圧接させ、その圧接力(it)大さ
せるとともに、上記アウタシール15拡径方向へ変形
させてアウタダクト4における外側嵌合部4aの内周面
に圧接させて、その圧接力(ot)大させ、これに
よって、嵌合部4a,1a間の環状空間13におけるシ
ール性能を高めることができる。
【0016】また、熱膨張や組込み誤差などがあって
も、上記ウェーブリング16aの撓み変形によりそれを
吸収することが可能であり、したがって、比較的ラフな
設計であっても、シール部12で所定のシール機能を確
実に発揮させることができる。さらに、上記環状空間1
3にインナシール14、アウタシール15、ウェーブリ
ング16aを含む軸方向圧縮用リング部材16およびカ
ラーリング17を並設して配置するだけの簡単な構造で
よく、溝加工などが不要であるから、低コスト化を図る
ことができる。
【0017】なお、上記実施例では、弾性リングとし
て、ウェーブリング16aを使用したものについて説明
したが、これ以外に、インナシール14およびアウタシ
ール15に軸方向の押圧力を付与できるものであればよ
い。
【0018】
【考案の効果】以上のように、この考案によれば、シー
ル部に溝加工などの複雑な機械加工が不要で、インナシ
ール、アウタシールおよび弾性リングを並設した単純な
構造にして低コストに構成することができる。しかも、
装着状態において、上記インナシールおよびアウタシー
ルに弾性リングを介し軸方向の押圧力を与えて、互いに
接触するテーパ面を介してそれぞれの圧接力を増強する
ことができるので、熱膨張や組込み誤差などの発生にか
かわらず、インナシールおよびアウタシールをそれぞれ
内外嵌合部に強く圧接させて確実、かつ十分なシール機
能を発揮させることができる。
【0019】特に、ウェーブリングの使用により、熱膨
張や組込み誤差などの吸収とシールへの弾性力の付与と
をバランスよく行なうことができて、シール性を一層向
上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例によるガスタービンの要部
の断面図である。
【図2】図1の要部の拡大図である。
【図3】インナシールの構成図である。
【図4】アウタシールの構成図である。
【図5】軸方向圧縮用リング部材の構成図である。
【図6】従来のピストンリングタイプの軸方向可動シー
ルの構造例を示す要部の断面図である。
【図7】図6のシール原理の説明図である。
【符号の説明】
1 セラミック製ハウジング1a 内側嵌合部 4a 外側嵌合部 2A,2B セラミック製タービン翼 3A,3B タービンノズル 4,5 ダクト 13 環状空間 14 インナシール 15 アウタシール 14a,15a テーパ面 16a ウェーブリング(弾性リングの一例)

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック製のタービン翼の外周を包囲
    するセラミック製筒状ハウジングと、タービンノズルも
    しくはそれに連なる高温ガス通路を形成するセラミック
    製ダクトとの径方向内外の嵌合部間の環状空間に構成さ
    れるセラミックガスタービンのシール構造であって、上
    記環状空間内に、縮径方向へ変形可能なリング状のイン
    ナシールと拡径方向へ変形可能なリング状のアウタシ
    ールとこれら両シールを互いに側面を接触させて軸方
    向へ押圧する弾性リングとを軸線方向に並設するととも
    に、上記インナシールアウタシールの接触面を上記
    軸線に傾斜するテーパ面に形成し、上記弾性リングの軸
    方向の押圧力により上記テーパ面に沿って上記インナシ
    ールを縮径方向へ変形させて上記環状空間を形成する内
    側嵌合部の外周面への圧接力を増大させ、かつ、上記ア
    ウタシールを拡径方向へ変形させて上記環状空間を形成
    する外側嵌合部の内周面への圧接力を増大させるように
    構成したことを特徴とするガスタービンのシール構造。
  2. 【請求項2】 上記弾性リングが、軸方向に撓み変形可
    能なウェーブリングから構成されていることを特徴とす
    請求項1に記載のガスタービンのシール構造。
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