JP2521463B2 - 塩酸ジラゼプ持効性錠剤 - Google Patents
塩酸ジラゼプ持効性錠剤Info
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- JP2521463B2 JP2521463B2 JP62060410A JP6041087A JP2521463B2 JP 2521463 B2 JP2521463 B2 JP 2521463B2 JP 62060410 A JP62060410 A JP 62060410A JP 6041087 A JP6041087 A JP 6041087A JP 2521463 B2 JP2521463 B2 JP 2521463B2
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- Japan
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- dilazep hydrochloride
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- sustained release
- release
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- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 1)産業上の技術分野 塩酸ジラゼプは狭心症、無痛性虚血性心疾患、脳硬塞
後遺症、脳出血後遺症、脳動脈硬化症などの治療薬とし
て有用である。本発明は、徐放化剤としてアルギン酸ナ
トリウムを使用した塩酸ジラゼプ持効性錠剤に関する。
更に、詳しくは、製造方法が簡単で、製剤が小さくて服
用し易く、かつ、製剤からの主剤の放出速度が均一であ
って、製剤間に偏差の少ない1日1回投与型塩酸ジラゼ
プ持続性錠剤に関する。
後遺症、脳出血後遺症、脳動脈硬化症などの治療薬とし
て有用である。本発明は、徐放化剤としてアルギン酸ナ
トリウムを使用した塩酸ジラゼプ持効性錠剤に関する。
更に、詳しくは、製造方法が簡単で、製剤が小さくて服
用し易く、かつ、製剤からの主剤の放出速度が均一であ
って、製剤間に偏差の少ない1日1回投与型塩酸ジラゼ
プ持続性錠剤に関する。
2)従来の技術との関係 患者のノンコンプライアンスの実体調査結果(病院薬
局協議会第7小委員会.昭和57年施行)によると、一日
の服用回数が3回以上になると、ナンコンプライアンス
の率が急に増大する。また、服薬を忘れる時期は昼食時
に最も多く、朝食時も高率であった(堀岡正義ほか:病
院薬学、8,43,1982)。
局協議会第7小委員会.昭和57年施行)によると、一日
の服用回数が3回以上になると、ナンコンプライアンス
の率が急に増大する。また、服薬を忘れる時期は昼食時
に最も多く、朝食時も高率であった(堀岡正義ほか:病
院薬学、8,43,1982)。
従って、一日の服薬回数を2回以下とし、また、一日
1回夕食時投与とすることにより、コンプライアンスは
上昇することになる。それ故、狭心症など、ノンコンプ
ライアンスにより重大な結果を招く恐れのある医薬品に
ついては、近年、持効性製剤の開発が要望されている。
1回夕食時投与とすることにより、コンプライアンスは
上昇することになる。それ故、狭心症など、ノンコンプ
ライアンスにより重大な結果を招く恐れのある医薬品に
ついては、近年、持効性製剤の開発が要望されている。
ところで、塩酸ジラゼプは通常1回50〜100mgを一日
3回投与するため、一日の投与量は150〜300mgにも達
し、従来公知の持効性製剤技術(崩壊し難い物質を多量
配合した製剤、薬物の顆粒に胃溶性皮膜を施したものを
混合した製剤、半透明膜で薬剤を被覆した製剤、水溶性
あるいは難溶性高分子化合物を薬剤と混合または吸着、
結合させた薬物を徐々に放出させるようにした製剤)に
よるときは、その製剤は、服用が困難な程度に大型とな
らざるを得ない。その上、製造方法は煩雑であるばかり
でなく、製剤からの主剤の放出制御も困難であった。
3回投与するため、一日の投与量は150〜300mgにも達
し、従来公知の持効性製剤技術(崩壊し難い物質を多量
配合した製剤、薬物の顆粒に胃溶性皮膜を施したものを
混合した製剤、半透明膜で薬剤を被覆した製剤、水溶性
あるいは難溶性高分子化合物を薬剤と混合または吸着、
結合させた薬物を徐々に放出させるようにした製剤)に
よるときは、その製剤は、服用が困難な程度に大型とな
らざるを得ない。その上、製造方法は煩雑であるばかり
でなく、製剤からの主剤の放出制御も困難であった。
いま、少量のアルギン酸ナトリウムを徐放化剤として
使用することにより、以外にも、極めて、満足すべき塩
酸ジラゼプの一日1回投与型の持効性製剤を製造できる
ことが分かった。その際、特殊な製剤方法を用いる必要
は全くなく、通常の製剤技術によって錠剤することがで
きる。
使用することにより、以外にも、極めて、満足すべき塩
酸ジラゼプの一日1回投与型の持効性製剤を製造できる
ことが分かった。その際、特殊な製剤方法を用いる必要
は全くなく、通常の製剤技術によって錠剤することがで
きる。
3)発明の目的 本発明は、製造方法が簡単で、製剤が小さいため服用
し易く、かつ、製剤からの主剤の放出速度が均一で製剤
間に偏差の少ない一日1回投与型の塩酸ジラゼプ持効性
錠剤を提供することを目的とする。
し易く、かつ、製剤からの主剤の放出速度が均一で製剤
間に偏差の少ない一日1回投与型の塩酸ジラゼプ持効性
錠剤を提供することを目的とする。
4)発明の構成の説明 本発明において用いる塩酸ジラゼプの配合量は適宜増
減できるが、通常組成物の全重量に対して30〜95%、好
ましくは50〜80%である。また、アルギン酸ナトリウム
は食品添加物公定書の規格に適合するものであれば何れ
でもよいが、好ましくは重合度118〜130のものがよい。
また、その配合量は適宜増減できるが、通常組成物の中
その全重量に対して5〜50%、好ましくは20〜40%であ
る。更に、錠剤を製するに際しては、通常使用される腑
形剤、結合剤、滑沢剤等を添加することができる。
減できるが、通常組成物の全重量に対して30〜95%、好
ましくは50〜80%である。また、アルギン酸ナトリウム
は食品添加物公定書の規格に適合するものであれば何れ
でもよいが、好ましくは重合度118〜130のものがよい。
また、その配合量は適宜増減できるが、通常組成物の中
その全重量に対して5〜50%、好ましくは20〜40%であ
る。更に、錠剤を製するに際しては、通常使用される腑
形剤、結合剤、滑沢剤等を添加することができる。
5)発明の効果 本発明による塩酸ジラゼプの持効性錠剤は、特殊な製
剤方法を用いなくてもよいため製造方法が簡単であり、
製剤が小さいため服用し易く、かつ、製剤からの主剤の
放出速度が均一で製剤間の偏差が少ないという利点を有
している。本持効性錠剤を一日1回投与すると24時間以
上、塩酸ジラゼプの血中濃度を維持できる。
剤方法を用いなくてもよいため製造方法が簡単であり、
製剤が小さいため服用し易く、かつ、製剤からの主剤の
放出速度が均一で製剤間の偏差が少ないという利点を有
している。本持効性錠剤を一日1回投与すると24時間以
上、塩酸ジラゼプの血中濃度を維持できる。
次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
実施例 1. (1)持効性錠剤の調製 表−1の成分・分量に従い、次のようにして持効性錠
剤を製した。
剤を製した。
塩酸ジラゼプにアルギン酸ナトリウムを加え、これに
適当量のエタノールを添加して練合した。40℃で乾燥
後、ステアリン酸マグネシウムを滑沢剤として加えて整
粒し、直径13mm、圧力600Kg/cm2で打錠した。
適当量のエタノールを添加して練合した。40℃で乾燥
後、ステアリン酸マグネシウムを滑沢剤として加えて整
粒し、直径13mm、圧力600Kg/cm2で打錠した。
(2)溶出試験 上記のようにして製造した持効性錠剤1個ずつにつ
き、日局一般試験法第1法の回転バスケット法を準用し
て試験した。
き、日局一般試験法第1法の回転バスケット法を準用し
て試験した。
即ち、試験液(日局崩壊試験法第1液、pH1.2)900ml
を用い、100回転で試験した。試験開始後、各時間毎に
溶出液0.5mlをとり、直ちに予め37±0.5゜とした試験液
0.5mlを補充した。溶出液は試験液4.5mlを加えて10倍
し、試料溶液とした。溶出開始120分後に試験液を日局
崩壊試験法の第2液(pH6.8)に変更した。引き続き、
溶出液をとり、同様に操作した。
を用い、100回転で試験した。試験開始後、各時間毎に
溶出液0.5mlをとり、直ちに予め37±0.5゜とした試験液
0.5mlを補充した。溶出液は試験液4.5mlを加えて10倍
し、試料溶液とした。溶出開始120分後に試験液を日局
崩壊試験法の第2液(pH6.8)に変更した。引き続き、
溶出液をとり、同様に操作した。
別に、塩酸ジラゼプ約25mgを精密に量り、100mlのメ
スフラスコに入れ、水を用いて性格に100mlとした。こ
の液10mlを正確に100mlとし、標準溶液とした。
スフラスコに入れ、水を用いて性格に100mlとした。こ
の液10mlを正確に100mlとし、標準溶液とした。
試料溶液及び標準溶液につき、日局一般試験法吸光法
を準用して、水を対照として波長267nmにおける吸光度
を測定して溶出率を求めた。その結果を第1図に示し
た。
を準用して、水を対照として波長267nmにおける吸光度
を測定して溶出率を求めた。その結果を第1図に示し
た。
第1図から、徐放化剤としてのアルギン酸ナトリウム
の添加量に依存して各時間毎の溶出率が低下し、持続し
ていることが判る。
の添加量に依存して各時間毎の溶出率が低下し、持続し
ていることが判る。
実施例 2. (1)持効性錠剤の調製 下記の処方に従い、実施例(1)と同様にして1錠重
量285mgの持効性錠剤を製した。ただし、錠剤の直径は9
mmとした。
量285mgの持効性錠剤を製した。ただし、錠剤の直径は9
mmとした。
(処方) 塩酸ジラゼプ 40g アルギン酸ナトリウム 16g (重合度118)ステアリン酸マグネシウム1g 合計 57g (2)溶出試験 この持効性錠剤6個のつき、実施例1と同様の方法で
溶出試験を実施して各時間での溶出率(%)を測定し、
その平均値と偏差(標準偏差S.E.)を求めた。その結果
を表−2に示した。
溶出試験を実施して各時間での溶出率(%)を測定し、
その平均値と偏差(標準偏差S.E.)を求めた。その結果
を表−2に示した。
各時間の溶出率は、錠剤間にほとんど偏差は認められ
ず、安定した溶出性を示していることが判る。
ず、安定した溶出性を示していることが判る。
(3)動物試験 被験動物 被験動物はウサギ(ニュージーランドホワイト系、
雄、体重2.7〜3.4Kg)6羽ずつを用いた。試験に先立
ち、2日間前に胃洗浄(ペントバルビタール麻酔下、生
理食塩液50mlで10回)を行った。
雄、体重2.7〜3.4Kg)6羽ずつを用いた。試験に先立
ち、2日間前に胃洗浄(ペントバルビタール麻酔下、生
理食塩液50mlで10回)を行った。
投与量及び投与方法 投与量はアサギ1羽あたり、上記の持効性錠剤(塩酸
ジラゼプ200mg)を強制経口投与した。また、対照とし
て塩酸ジラゼプり水溶液(10mg/ml)の10ml(塩酸ジラ
ゼプ100mg)を強制経口投与した。
ジラゼプ200mg)を強制経口投与した。また、対照とし
て塩酸ジラゼプり水溶液(10mg/ml)の10ml(塩酸ジラ
ゼプ100mg)を強制経口投与した。
血中濃度測定溶検体は0、1、2、4、6、8、12、
24、36時間後にヘパリン100単位を加えた注射筒でそれ
ぞれ採血し、その全血を直ちに、−20℃で凍結保存し
た。血中の薬物濃度測定は液体クロマトグラフィーによ
り行った。その結果を表−3に示した。
24、36時間後にヘパリン100単位を加えた注射筒でそれ
ぞれ採血し、その全血を直ちに、−20℃で凍結保存し
た。血中の薬物濃度測定は液体クロマトグラフィーによ
り行った。その結果を表−3に示した。
本発明による持効性錠剤は、投与後速やかに血中濃度
が上昇し、また、極端に高くなることもなく、対照例
(液)に比べ長時間血中濃度が持続し、その持続時間は
24時間以上であった。また、血中濃度曲線下面積(AU
C)も対照例(液)に比べて向上した。
が上昇し、また、極端に高くなることもなく、対照例
(液)に比べ長時間血中濃度が持続し、その持続時間は
24時間以上であった。また、血中濃度曲線下面積(AU
C)も対照例(液)に比べて向上した。
Claims (1)
- 【請求項1】徐放化剤としてアルギン酸ナトリウムを含
有することを特徴とする塩酸ジラゼプ持効性錠剤
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62060410A JP2521463B2 (ja) | 1987-03-16 | 1987-03-16 | 塩酸ジラゼプ持効性錠剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62060410A JP2521463B2 (ja) | 1987-03-16 | 1987-03-16 | 塩酸ジラゼプ持効性錠剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6425721A JPS6425721A (en) | 1989-01-27 |
JP2521463B2 true JP2521463B2 (ja) | 1996-08-07 |
Family
ID=13141380
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62060410A Expired - Lifetime JP2521463B2 (ja) | 1987-03-16 | 1987-03-16 | 塩酸ジラゼプ持効性錠剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2521463B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4873877B2 (ja) * | 2005-03-30 | 2012-02-08 | 小林製薬株式会社 | アルギン酸ナトリウム含有錠剤の製造方法及び該製造方法により得られる錠剤 |
-
1987
- 1987-03-16 JP JP62060410A patent/JP2521463B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6425721A (en) | 1989-01-27 |
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