JP2520995Y2 - パワーステアリング装置用ロータリーバルブ - Google Patents
パワーステアリング装置用ロータリーバルブInfo
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- JP2520995Y2 JP2520995Y2 JP1990002171U JP217190U JP2520995Y2 JP 2520995 Y2 JP2520995 Y2 JP 2520995Y2 JP 1990002171 U JP1990002171 U JP 1990002171U JP 217190 U JP217190 U JP 217190U JP 2520995 Y2 JP2520995 Y2 JP 2520995Y2
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- input shaft
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Description
【考案の詳細な説明】 A.考案の目的 (1)産業上の利用分野 本考案は、油圧によって操舵をアシストするパワース
テアリング装置において、油圧ポンプとパワーシリンダ
間に介装されて該パワーシリンダに作動油を供給する油
路を切り換えるためのロータリーバルブに関する。
テアリング装置において、油圧ポンプとパワーシリンダ
間に介装されて該パワーシリンダに作動油を供給する油
路を切り換えるためのロータリーバルブに関する。
(2)従来の技術 従来、自動車用のパワーステアリング装置として、エ
ンジンによって駆動される油圧ポンプが吐出する作動油
を、ステアリングホイールの操作に連動して切り換えら
れるロータリーバルブを介してパワーシリンダの左右の
油室に選択的に供給し、このパワーシリンダの駆動力で
前記ステアリングホイールによる操舵をアシストするよ
うにしたものが一般的に用いられている。かかるパワー
ステアリング装置に用いられるロータリーバルブは、ス
テアリングホイールに連結したインプットシャフトとラ
ックバーに噛合するピニオンシャフトをトーションバー
を介して結合し、前記ピニオンシャフトと一体に回転す
るスリーブと前記インプットシャフトがトーションバー
の捩じれによって相対回転することにより油路を切り換
えるように構成されている。
ンジンによって駆動される油圧ポンプが吐出する作動油
を、ステアリングホイールの操作に連動して切り換えら
れるロータリーバルブを介してパワーシリンダの左右の
油室に選択的に供給し、このパワーシリンダの駆動力で
前記ステアリングホイールによる操舵をアシストするよ
うにしたものが一般的に用いられている。かかるパワー
ステアリング装置に用いられるロータリーバルブは、ス
テアリングホイールに連結したインプットシャフトとラ
ックバーに噛合するピニオンシャフトをトーションバー
を介して結合し、前記ピニオンシャフトと一体に回転す
るスリーブと前記インプットシャフトがトーションバー
の捩じれによって相対回転することにより油路を切り換
えるように構成されている。
ところで、ステアリング操作に必要とされる操舵力の
大きさは路面反力に比例し、車速が小さいとき、例えば
裾え切り時に最も大きくなり、車速が大きくなるに従っ
て小さくなるため、油圧ポンプからパワーシリンダに供
給される作動油の流量を路面反力の大きさに応じて制御
することが行われている。すなわち、大きな操舵力が要
求される定速走行時にはパワーシリンダに充分な作動油
を供給するが、車速の増加に伴って必要な操舵力が減少
すると、それに伴って前記作動油の供給量を次第に減少
させる制御が行われる。
大きさは路面反力に比例し、車速が小さいとき、例えば
裾え切り時に最も大きくなり、車速が大きくなるに従っ
て小さくなるため、油圧ポンプからパワーシリンダに供
給される作動油の流量を路面反力の大きさに応じて制御
することが行われている。すなわち、大きな操舵力が要
求される定速走行時にはパワーシリンダに充分な作動油
を供給するが、車速の増加に伴って必要な操舵力が減少
すると、それに伴って前記作動油の供給量を次第に減少
させる制御が行われる。
このように、路面反力が小さい時には油圧によるパワ
ーアシストの比率が減少し、ステアリングホイールの操
作がインプットシャフト、トーションバー、ピニオンシ
ャフト、およびラックバーを介して直接操向輪に伝達さ
れるようになるが、このときインプットシャフトとピニ
オンシャフトの間にトーションバーが介在するため、こ
のトーションバーの捩じれによって微小操舵時の応答性
が低下して操舵フィーリングが悪化してしまう。
ーアシストの比率が減少し、ステアリングホイールの操
作がインプットシャフト、トーションバー、ピニオンシ
ャフト、およびラックバーを介して直接操向輪に伝達さ
れるようになるが、このときインプットシャフトとピニ
オンシャフトの間にトーションバーが介在するため、こ
のトーションバーの捩じれによって微小操舵時の応答性
が低下して操舵フィーリングが悪化してしまう。
上記不都合を回避するために、インプットシャフトと
スリーブ間にソレノイドで駆動される結合部材を設けた
り、あるいは電磁クラッチを設けることにより、路面反
力が小さい時にインプットシャフトとスリーブを、すな
わちインプットシャフトとインプットシャフトを一体に
結合して前記トーションバーの捩じれの影響を除去する
ものが提案されている(特開昭60−252072号公報参
照)。
スリーブ間にソレノイドで駆動される結合部材を設けた
り、あるいは電磁クラッチを設けることにより、路面反
力が小さい時にインプットシャフトとスリーブを、すな
わちインプットシャフトとインプットシャフトを一体に
結合して前記トーションバーの捩じれの影響を除去する
ものが提案されている(特開昭60−252072号公報参
照)。
(3)考案が解決しようとする課題 しかしながら、上記従来のパワーステアリング装置
は、インプットシャフトとスリーブを結合するためにソ
レノイドで駆動される結合部材や電磁クラッチを必要と
するため、部品点数が増加して構造が複雑化し、その結
果コストが増大するという問題があった。
は、インプットシャフトとスリーブを結合するためにソ
レノイドで駆動される結合部材や電磁クラッチを必要と
するため、部品点数が増加して構造が複雑化し、その結
果コストが増大するという問題があった。
本考案は前述の事情に鑑みてなされたもので、パワー
ステアリング装置のロータリーバルブにおいて、そのイ
ンプットシャフトとスリーブを簡単な構造で結合可能に
することを目的とする。
ステアリング装置のロータリーバルブにおいて、そのイ
ンプットシャフトとスリーブを簡単な構造で結合可能に
することを目的とする。
B.考案の構成 (1)課題を解決するための手段 前記目的を達成するために、本考案は、ステアリング
ホイールに連結されるインプットシャフトとラックバー
に噛合するピニオンシャフトをトーションバーを介して
結合し、前記ピニオンシャフトと一体に回転するスリー
ブと前記インプットシャフトと相対回転によりパワーシ
リンダに接続する油路を切り換えるパワーステアリング
装置用ロータリーバルブにおいて、前記スリーブをイン
プットシャフトの外周に軸方向摺動自在に支持し、この
スリーブとインプットシャフトとに、該スリーブの摺動
により互いに圧着し得るクラッチ面をそれぞれ形成し、
それらクラッチ面を互いに圧着させる方向に付勢すべく
前記スリーブに作用する油圧を導入し得る圧力室を設
け、前記圧力室には、該室の油圧を制御し得る制御手段
を接続したことを特徴とする。
ホイールに連結されるインプットシャフトとラックバー
に噛合するピニオンシャフトをトーションバーを介して
結合し、前記ピニオンシャフトと一体に回転するスリー
ブと前記インプットシャフトと相対回転によりパワーシ
リンダに接続する油路を切り換えるパワーステアリング
装置用ロータリーバルブにおいて、前記スリーブをイン
プットシャフトの外周に軸方向摺動自在に支持し、この
スリーブとインプットシャフトとに、該スリーブの摺動
により互いに圧着し得るクラッチ面をそれぞれ形成し、
それらクラッチ面を互いに圧着させる方向に付勢すべく
前記スリーブに作用する油圧を導入し得る圧力室を設
け、前記圧力室には、該室の油圧を制御し得る制御手段
を接続したことを特徴とする。
(2)作用 上記特徴によれば、パワーアシストが必要な時には、
クラッチ面相互の圧着力を弱めるように、スリーブに作
用する圧力室の油圧を制御することにより、インプット
シャフトとスリーブとはトーションバーを介して相対回
転自在な状態になり、その相対回転に応じて、パワーシ
リンダに接続する油路の切り換えが行われる。一方、パ
ワーアシストが不要な時には、クラッチ面の圧着力を強
めるように、スリーブに作用する圧力室の油圧を制御す
ることにより、インプットシャフトとスリーブが一体に
結合されてステアリングホイールの回転はトーションバ
ーを介さずに直接ピニオンシャフトに伝達される。その
結果トーションバーの捩じれによる微小操舵時の応答性
の低下が防止され、操舵フィーリングが向上する。
クラッチ面相互の圧着力を弱めるように、スリーブに作
用する圧力室の油圧を制御することにより、インプット
シャフトとスリーブとはトーションバーを介して相対回
転自在な状態になり、その相対回転に応じて、パワーシ
リンダに接続する油路の切り換えが行われる。一方、パ
ワーアシストが不要な時には、クラッチ面の圧着力を強
めるように、スリーブに作用する圧力室の油圧を制御す
ることにより、インプットシャフトとスリーブが一体に
結合されてステアリングホイールの回転はトーションバ
ーを介さずに直接ピニオンシャフトに伝達される。その
結果トーションバーの捩じれによる微小操舵時の応答性
の低下が防止され、操舵フィーリングが向上する。
(3)実施例 以下、図面に基づいて本考案の実施例を説明する。
第1図〜第5図は本考案の一実施例を示すもので、第
1図はそのロータリーバルブの縦断面図、第2図は第1
図の要部拡大図、第3図はスリーブの縦断面図、第4図
は内スリーブとインターリングの分解斜視図、第5図は
本考案によるロータリーバルブを備えたパワーステアリ
ング装置の特性を示すグラフである。
1図はそのロータリーバルブの縦断面図、第2図は第1
図の要部拡大図、第3図はスリーブの縦断面図、第4図
は内スリーブとインターリングの分解斜視図、第5図は
本考案によるロータリーバルブを備えたパワーステアリ
ング装置の特性を示すグラフである。
第1図に示すように、このロータリーバルブBは上部
ハウジング1と下部ハウジング2よりなるバルブハウジ
ング3を備えており、上部ハウジング1にはステアリン
グホイール4に接続されたインプットシャフト5がボー
ルベアリング6を介して回転自在に支持されるととも
に、下部ハウジング2には前記インプットシャフト5と
同軸に配置されたピニオンシャフト7がボールベアリン
グ8とニードルベアリング9を介して回転自在に支持さ
れている。ピニオンシャフト7の下部に形成されたピニ
オン71は、下部ハウジング2に紙面に対して垂直方向に
摺動自在に支持されたラックバー10の一側面に形成した
ラック101に噛合しており、このラックバー10は図示せ
ぬタイロッドやナックル等を介して操向輪に接続されて
いる。インプットシャフト5は中空に形成され、その内
部に挿通されたトーションバー11の上端は該インプット
シャフト5にセレーション結合され、その下端は前記ピ
ニオンシャフト7の上部にセレーション結合されてい
る。上部ハウジング1には前記インプットシャフト5の
外周に嵌合する筒状のスリーブ12が軸方向摺動自在に配
設されており、このスリーブ12の下端と前記ピニオンシ
ャフト7の上端は半径方向に形成した複数の係合歯13に
よって相対回転不能、かつ軸方向に僅かに相対移動可能
に係合している。
ハウジング1と下部ハウジング2よりなるバルブハウジ
ング3を備えており、上部ハウジング1にはステアリン
グホイール4に接続されたインプットシャフト5がボー
ルベアリング6を介して回転自在に支持されるととも
に、下部ハウジング2には前記インプットシャフト5と
同軸に配置されたピニオンシャフト7がボールベアリン
グ8とニードルベアリング9を介して回転自在に支持さ
れている。ピニオンシャフト7の下部に形成されたピニ
オン71は、下部ハウジング2に紙面に対して垂直方向に
摺動自在に支持されたラックバー10の一側面に形成した
ラック101に噛合しており、このラックバー10は図示せ
ぬタイロッドやナックル等を介して操向輪に接続されて
いる。インプットシャフト5は中空に形成され、その内
部に挿通されたトーションバー11の上端は該インプット
シャフト5にセレーション結合され、その下端は前記ピ
ニオンシャフト7の上部にセレーション結合されてい
る。上部ハウジング1には前記インプットシャフト5の
外周に嵌合する筒状のスリーブ12が軸方向摺動自在に配
設されており、このスリーブ12の下端と前記ピニオンシ
ャフト7の上端は半径方向に形成した複数の係合歯13に
よって相対回転不能、かつ軸方向に僅かに相対移動可能
に係合している。
スリーブ12の内周には軸方向に複数の長溝121が刻設
されており、この長溝121に対向するようにインプット
シャフト5の外周に複数の長溝51が刻設されている。前
記スリーブ12の長溝121は該スリーブ12の外周に形成さ
れたグループ122を介して作動油の供給ポート14aに連通
するとともに、その下方において排出ポート14bに連通
している。また、他のグループ123,124は第1出力ポー
ト15a、、および第2出力ポート15bを介して操向輪の転
舵をアシストするパワーシリンダ16の第1シリンダ室16
1および第2シリンダ室162にそれぞれ連通している。
されており、この長溝121に対向するようにインプット
シャフト5の外周に複数の長溝51が刻設されている。前
記スリーブ12の長溝121は該スリーブ12の外周に形成さ
れたグループ122を介して作動油の供給ポート14aに連通
するとともに、その下方において排出ポート14bに連通
している。また、他のグループ123,124は第1出力ポー
ト15a、、および第2出力ポート15bを介して操向輪の転
舵をアシストするパワーシリンダ16の第1シリンダ室16
1および第2シリンダ室162にそれぞれ連通している。
前記供給ポート14aと排出ポート14bの間にはリザーバ
17、エンジン18によって駆動される油圧ポンプ19が接続
されて閉回路が形成されている。
17、エンジン18によって駆動される油圧ポンプ19が接続
されて閉回路が形成されている。
油圧ポンプ19と供給ポート14aの間に介装される制御
手段としてのカットオフバルブ20は、弁孔21に摺動自在
に嵌合し、調整スクリュウ22との間に縮設したカットオ
フスプリング23で付勢されたスプール24で備えており、
このスプール24の頂面は油路25を介して前記リザーバ17
に連通している。油圧ポンプ19に接続する油路26は前記
スプール24の底面に連通するとともに、この油路26から
分岐した油路27はスプール24の上部に形成したグループ
241および油路28を介して前記スリーブ12の上部に形成
された圧力室29に連通している。圧力室29の内部には、
一端をインプットシャフト5に装着したばね座30に係止
し、他端をスリーブ12の上面に係止した予圧スプリング
31が縮設されており、圧力室29に作用する油圧と前記予
圧スプリング31の弾発力によってスリーブ12を下方に向
けて付勢している。
手段としてのカットオフバルブ20は、弁孔21に摺動自在
に嵌合し、調整スクリュウ22との間に縮設したカットオ
フスプリング23で付勢されたスプール24で備えており、
このスプール24の頂面は油路25を介して前記リザーバ17
に連通している。油圧ポンプ19に接続する油路26は前記
スプール24の底面に連通するとともに、この油路26から
分岐した油路27はスプール24の上部に形成したグループ
241および油路28を介して前記スリーブ12の上部に形成
された圧力室29に連通している。圧力室29の内部には、
一端をインプットシャフト5に装着したばね座30に係止
し、他端をスリーブ12の上面に係止した予圧スプリング
31が縮設されており、圧力室29に作用する油圧と前記予
圧スプリング31の弾発力によってスリーブ12を下方に向
けて付勢している。
第2図から明らかなように、スリーブ12の内周にはテ
ーパ状のクラッチ面125が形成されており、インプット
シャフト5の外周には前記クラッチ面125に当接可能な
クラッチ面52が互いに対向するように形成されている。
而して、スリーブ12が圧力室29に供給される作動油の圧
力によって下方に押圧されると、そのクラッチ面125が
インプットシャフト5のクラッチ面52に圧着され、イン
プットシャフト5の回転はスリーブ12を介して直接ピニ
オンシャフト7に伝達される。
ーパ状のクラッチ面125が形成されており、インプット
シャフト5の外周には前記クラッチ面125に当接可能な
クラッチ面52が互いに対向するように形成されている。
而して、スリーブ12が圧力室29に供給される作動油の圧
力によって下方に押圧されると、そのクラッチ面125が
インプットシャフト5のクラッチ面52に圧着され、イン
プットシャフト5の回転はスリーブ12を介して直接ピニ
オンシャフト7に伝達される。
第3図および第4図に示すように、スリーブ12は内ス
リーブ32と外スリーブ33、および両スリーブ32,33間に
配設されるインターリング34から構成されている。内ス
リーブ32は円筒状部材の周面に複数の長溝121を貫通形
成したもので、その外表面には2本の縦溝321が刻設さ
れている。一方、前記インターリング34は板金をプレス
およびロール加工したもので、前記内スリーブ32の外表
面と頂部にそれぞれ当接する円筒部341とフランジ部342
からなり、その円筒部341には前記内スリーブ32の縦溝3
21に対応する縦溝343が形成されている。而して、前記
スリーブ12の製造は、先ず内スリーブ32の外周にインタ
ーリング34を嵌合させて両縦溝321,343を一致させ、そ
の外側を外スリーブ33によって鋳包みすることにより行
われる。これにより、外スリーブ33の溶湯がインターリ
ング34の縦溝343と内スリーブ32の縦溝321に流れ込んで
三者が相対回転不能に一体に結合され、その際にインタ
ーリング34によって溶湯が内スリーブ32の長溝121に流
れ込むことが防止される。上述のスリーブ12の製造方法
によれば、内スリーブ32の長溝121を形成するために特
別の加工機を用いたり、この内スリーブ32を複数の部材
に分割して構成する必要がなくるため、その製造コスト
を低減することができる。
リーブ32と外スリーブ33、および両スリーブ32,33間に
配設されるインターリング34から構成されている。内ス
リーブ32は円筒状部材の周面に複数の長溝121を貫通形
成したもので、その外表面には2本の縦溝321が刻設さ
れている。一方、前記インターリング34は板金をプレス
およびロール加工したもので、前記内スリーブ32の外表
面と頂部にそれぞれ当接する円筒部341とフランジ部342
からなり、その円筒部341には前記内スリーブ32の縦溝3
21に対応する縦溝343が形成されている。而して、前記
スリーブ12の製造は、先ず内スリーブ32の外周にインタ
ーリング34を嵌合させて両縦溝321,343を一致させ、そ
の外側を外スリーブ33によって鋳包みすることにより行
われる。これにより、外スリーブ33の溶湯がインターリ
ング34の縦溝343と内スリーブ32の縦溝321に流れ込んで
三者が相対回転不能に一体に結合され、その際にインタ
ーリング34によって溶湯が内スリーブ32の長溝121に流
れ込むことが防止される。上述のスリーブ12の製造方法
によれば、内スリーブ32の長溝121を形成するために特
別の加工機を用いたり、この内スリーブ32を複数の部材
に分割して構成する必要がなくるため、その製造コスト
を低減することができる。
次に、前述の構成を備えた本考案の実施例の作用を説
明する。
明する。
ステアリングホイール4の操作が行われないとき、イ
ンプットシャフト5とスリーブ12の間に位相差は発生せ
ず、供給ポート14aから供給された作動油はパワーシリ
ンダ16に供給されることなく排出ポート14bからリザー
バ17に還流する。
ンプットシャフト5とスリーブ12の間に位相差は発生せ
ず、供給ポート14aから供給された作動油はパワーシリ
ンダ16に供給されることなく排出ポート14bからリザー
バ17に還流する。
裾え切り時のように路面反力が大きい時、ステアリン
グホイール4を操作してインプットシャフト5を一方向
に回転させると、ラックバー10を介して路面反力が伝達
されるピニオンシャフト7との間にトーションバー11の
捩じれによる相対回転が生じ、このピニオンシャフト7
と一体に回転するスリーブ12とインプットシャフト5の
間に位相差が発生する。これにより、スリーブ12の内周
に形成した長溝121とインプットシャフト5の外周に形
成した長溝51が相互に連通し、作動油は例えば供給ポー
ト14aから第1出力ポート15aを介してパワーシリンダ16
の第1シリンダ室161に供給され、第2シリンダ室162の
作動油は第2出力ポート15bから排出ポート14bを介して
リザーバ17に還流する。このようにして、ステアリング
ホイール4の回転方向に応じてロータリーバルブBが切
り換えられ、パワーシリンダ16の何れかのシリンダ室16
1,162に供給される作動油によって操舵のアシストが行
われる。このとき、パワーシリンダ16に生じる負荷のた
めに油路26の圧力が高まってカットオフバルブ20のスプ
ール24がカットオフスプリング23に抗して上昇し、圧力
室29に対する加圧が遮断された状態となる。その結果、
スリーブ12のクラッチ面125とインプットシャフト5の
クラッチ面52の圧着力が低下してスリーブ12は予圧スプ
リング31の弾発力のみによって下方に付勢され、スリー
ブ12とインプットシャフト5は前述の油路の切り換えの
ために相対回転可能な状態に保たれる。
グホイール4を操作してインプットシャフト5を一方向
に回転させると、ラックバー10を介して路面反力が伝達
されるピニオンシャフト7との間にトーションバー11の
捩じれによる相対回転が生じ、このピニオンシャフト7
と一体に回転するスリーブ12とインプットシャフト5の
間に位相差が発生する。これにより、スリーブ12の内周
に形成した長溝121とインプットシャフト5の外周に形
成した長溝51が相互に連通し、作動油は例えば供給ポー
ト14aから第1出力ポート15aを介してパワーシリンダ16
の第1シリンダ室161に供給され、第2シリンダ室162の
作動油は第2出力ポート15bから排出ポート14bを介して
リザーバ17に還流する。このようにして、ステアリング
ホイール4の回転方向に応じてロータリーバルブBが切
り換えられ、パワーシリンダ16の何れかのシリンダ室16
1,162に供給される作動油によって操舵のアシストが行
われる。このとき、パワーシリンダ16に生じる負荷のた
めに油路26の圧力が高まってカットオフバルブ20のスプ
ール24がカットオフスプリング23に抗して上昇し、圧力
室29に対する加圧が遮断された状態となる。その結果、
スリーブ12のクラッチ面125とインプットシャフト5の
クラッチ面52の圧着力が低下してスリーブ12は予圧スプ
リング31の弾発力のみによって下方に付勢され、スリー
ブ12とインプットシャフト5は前述の油路の切り換えの
ために相対回転可能な状態に保たれる。
一方、路面反力が小さい時にステアリングホイール4
を操作してインプットシャフト5を一方向に回転させて
も油路26の圧力は上昇せず、カットオフバルブ20のスプ
ール24は図示の位置に保たれる。その結果、圧力室29に
油路27,グループ241および油路28を介して油圧が作用し
てスリーブ12が下方に押圧される。するとスリーブ12の
クラッチ面125とインプットシャフト5のクラッチ面52
が圧着され、ステアリングホイール4の操作はインプッ
トシャフト5とスリーブ12を介して直接ピニオンシャフ
ト7に伝達されるようになり、トーションバー11は実質
的に機能しなくなる。したがって、路面反力が小さい時
にはステアリングホイール4の操作がトーションバー7
を介さずにピニオンシャフト5に伝達されることにな
り、微小操舵時の応答性の低下による操舵フィーリング
の悪化が防止される。
を操作してインプットシャフト5を一方向に回転させて
も油路26の圧力は上昇せず、カットオフバルブ20のスプ
ール24は図示の位置に保たれる。その結果、圧力室29に
油路27,グループ241および油路28を介して油圧が作用し
てスリーブ12が下方に押圧される。するとスリーブ12の
クラッチ面125とインプットシャフト5のクラッチ面52
が圧着され、ステアリングホイール4の操作はインプッ
トシャフト5とスリーブ12を介して直接ピニオンシャフ
ト7に伝達されるようになり、トーションバー11は実質
的に機能しなくなる。したがって、路面反力が小さい時
にはステアリングホイール4の操作がトーションバー7
を介さずにピニオンシャフト5に伝達されることにな
り、微小操舵時の応答性の低下による操舵フィーリング
の悪化が防止される。
すなわち、第5図に示すように、路面反力R/Lが約100
kg f以下の状態ではスリーブ12とインプットシャフト5
が一体に結合されて実質的にマニュアルステアリングの
状態となり、ピニオントルクPtは約30kg f・cmまでリニ
アに上昇する。そして、路面反力R/Lが約100kg fに達し
た時点でカットオフバルブ20が作動してパワーステアリ
ングが機能し、以後ピニオントルクPtはリニアに漸増す
る。このようにして、第5図において破線で示す非線型
の領域が解消し、リニアリティのある操舵フィーリング
を得ることが可能となる。
kg f以下の状態ではスリーブ12とインプットシャフト5
が一体に結合されて実質的にマニュアルステアリングの
状態となり、ピニオントルクPtは約30kg f・cmまでリニ
アに上昇する。そして、路面反力R/Lが約100kg fに達し
た時点でカットオフバルブ20が作動してパワーステアリ
ングが機能し、以後ピニオントルクPtはリニアに漸増す
る。このようにして、第5図において破線で示す非線型
の領域が解消し、リニアリティのある操舵フィーリング
を得ることが可能となる。
以上、本考案の実施例を詳述したが、本考案は前記実
施例に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範
囲に記載された本考案を逸脱することなく種々の小設計
変更を行うことが可能である。
施例に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範
囲に記載された本考案を逸脱することなく種々の小設計
変更を行うことが可能である。
C.考案の効果 以上のように本考案によれば、ステアリングホイール
側のインプットシャフトと車輪側のピニオンシャフトと
の間をトーションバーを介して結合し、そのピニオンシ
ャフトと一体に回転するスリーブと、インプットシャフ
トとの相対回転により、パワーシリンダ側への油路切換
を行なうようにしたパワーステアリング装置用ロータリ
バルブにおいて、インプットシャフトとスリーブ間にク
ラッチ面を設けると共にそのスリーブを軸方向摺動自在
として該スリーブの摺動(前記クラッチ面相互の圧着力
変化)を油圧制御するだけの極めて簡単な構造により、
トーションバーの捩じれに因る微小操舵時の応答性低下
の不都合を防止できるようにしたので、その不都合防止
のために従来必要であった、スリーブ及びインプットシ
ャフト間の特別な結合部材や電磁クラッチが不要にな
り、従って装置全体として部品点数の減少と構造の簡略
化が図られ、コストの低減に大いに寄与することができ
る。
側のインプットシャフトと車輪側のピニオンシャフトと
の間をトーションバーを介して結合し、そのピニオンシ
ャフトと一体に回転するスリーブと、インプットシャフ
トとの相対回転により、パワーシリンダ側への油路切換
を行なうようにしたパワーステアリング装置用ロータリ
バルブにおいて、インプットシャフトとスリーブ間にク
ラッチ面を設けると共にそのスリーブを軸方向摺動自在
として該スリーブの摺動(前記クラッチ面相互の圧着力
変化)を油圧制御するだけの極めて簡単な構造により、
トーションバーの捩じれに因る微小操舵時の応答性低下
の不都合を防止できるようにしたので、その不都合防止
のために従来必要であった、スリーブ及びインプットシ
ャフト間の特別な結合部材や電磁クラッチが不要にな
り、従って装置全体として部品点数の減少と構造の簡略
化が図られ、コストの低減に大いに寄与することができ
る。
第1図〜第5図は本考案の一実施例を示すもので、第1
図はそのロータリーバルブの縦断面図、第2図は第1図
の要部拡大図、第3図はスリーブの縦断面図、第4図は
内スリーブとインターリングの分解斜視図、第5図は本
考案によるロータリーバルブを備えたパワーステアリン
グ装置の特性を示すグラフである。 4…ステアリングホイール、5…インプットシャフト、
52…クラッチ面、7…ピニオンシャフト、10…ラックバ
ー、11…トーションバー、12…スリーブ、125…クラッ
チ面、16…パワーシリンダ、20…カットオフバルブ(制
御手段)
図はそのロータリーバルブの縦断面図、第2図は第1図
の要部拡大図、第3図はスリーブの縦断面図、第4図は
内スリーブとインターリングの分解斜視図、第5図は本
考案によるロータリーバルブを備えたパワーステアリン
グ装置の特性を示すグラフである。 4…ステアリングホイール、5…インプットシャフト、
52…クラッチ面、7…ピニオンシャフト、10…ラックバ
ー、11…トーションバー、12…スリーブ、125…クラッ
チ面、16…パワーシリンダ、20…カットオフバルブ(制
御手段)
Claims (1)
- 【請求項1】ステアリングホイール(4)に連結される
インプットシャフト(5)とラックバー(10)に噛合す
るピニオンシャフト(7)をトーションバー(11)を介
して結合し、前記ピニオンシャフト(7)と一体に回転
するスリーブ(12)と、前記インプットシャフト(5)
との相対回転によりパワーシリンダ(16)に接続する油
路を切り換えるパワーステアリング装置用ロータリーバ
ルブにおいて、 前記スリーブ(12)をインプットシャフト(5)の外周
に軸方向摺動自在に支持し、このスリーブ(12)とイン
プットシャフト(5)とに、該スリーブ(12)の摺動に
より互いに圧着し得るクラッチ面(52,125)をそれぞ
れ形成し、それらクラッチ面(52,125)を互いに圧着
させる方向に付勢すべく前記スリーブ(12)に作用する
油圧を導入し得る圧力室(29)を設け、前記圧力室(2
9)には、該室(29)の油圧を制御し得る制御手段(2
0)を接続したことを特徴とする、パワーステアリング
装置用ロータリーバルブ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1990002171U JP2520995Y2 (ja) | 1990-01-12 | 1990-01-12 | パワーステアリング装置用ロータリーバルブ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1990002171U JP2520995Y2 (ja) | 1990-01-12 | 1990-01-12 | パワーステアリング装置用ロータリーバルブ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0393283U JPH0393283U (ja) | 1991-09-24 |
JP2520995Y2 true JP2520995Y2 (ja) | 1996-12-18 |
Family
ID=31506050
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1990002171U Expired - Fee Related JP2520995Y2 (ja) | 1990-01-12 | 1990-01-12 | パワーステアリング装置用ロータリーバルブ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2520995Y2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60110570A (ja) * | 1983-11-21 | 1985-06-17 | Toyota Motor Corp | 動力舵取装置 |
JPS60252072A (ja) * | 1984-05-29 | 1985-12-12 | Fuji Heavy Ind Ltd | パワステアリング装置 |
-
1990
- 1990-01-12 JP JP1990002171U patent/JP2520995Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0393283U (ja) | 1991-09-24 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |