JP2520745B2 - 車輛用灯具 - Google Patents
車輛用灯具Info
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- Non-Portable Lighting Devices Or Systems Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は車輛用灯具、特に、自動車用ヘッドランプ等
に用いられる新規構造の灯具に関するものである。
に用いられる新規構造の灯具に関するものである。
従来、自動車用ヘッドランプの光源として、白熱ラン
プ、ハロゲンランプ等が種々の規格をパスして用いられ
ている。しかしながら、このような光源を用いたランプ
の耐久性の向上に対する需要者の要望は高いものの種々
改善の努力をしても限界があるという課題があった。
又、耐久性の優れた新規な光源を用いたランプが望まれ
ていた。
プ、ハロゲンランプ等が種々の規格をパスして用いられ
ている。しかしながら、このような光源を用いたランプ
の耐久性の向上に対する需要者の要望は高いものの種々
改善の努力をしても限界があるという課題があった。
又、耐久性の優れた新規な光源を用いたランプが望まれ
ていた。
本発明は、光源としてHID光源を採用し、かつHID光源
からの紫外線を遮断する新規材料を採用することにより
安全性が極めて高く、かつ耐久性の優れた新規構造の自
動車用灯具を提供することを解決課題としている。
からの紫外線を遮断する新規材料を採用することにより
安全性が極めて高く、かつ耐久性の優れた新規構造の自
動車用灯具を提供することを解決課題としている。
本発明は、HID光源、グルタルイミド変性アクリル樹
脂からなるインナーレンズ及びポリカーボネート樹脂か
らなるアウターレンズからなることを特徴とする車輛用
灯具であり、これにより上記課題を解決することができ
る。
脂からなるインナーレンズ及びポリカーボネート樹脂か
らなるアウターレンズからなることを特徴とする車輛用
灯具であり、これにより上記課題を解決することができ
る。
本発明に用いられるHID光源とは、高輝度放電灯を意
味し、具体的に例示すれば、メタルハライドランプ、高
圧水銀灯、高圧ナトリウム灯等が挙げられる。
味し、具体的に例示すれば、メタルハライドランプ、高
圧水銀灯、高圧ナトリウム灯等が挙げられる。
本発明において、インナーレンズの材料として用いら
れるグルタルイミド変性アクリル樹脂とはN−メチル−
ジメチルグルタルイミド単位、即ち を含有するポリメチルメタアクリレート共重合体を意味
する。
れるグルタルイミド変性アクリル樹脂とはN−メチル−
ジメチルグルタルイミド単位、即ち を含有するポリメチルメタアクリレート共重合体を意味
する。
該変性アクリル樹脂のグルタルイミド単位とメチルメ
タアクレート単位とのモル比は1:9、好ましくは3:7であ
り、該変性アクリル樹脂の粘度平均分子量は7〜10万の
範囲が好ましい。また、該アクリル樹脂は、住化ハース
社から商品名KAMAX(ケイマックス)として入手でき
る。
タアクレート単位とのモル比は1:9、好ましくは3:7であ
り、該変性アクリル樹脂の粘度平均分子量は7〜10万の
範囲が好ましい。また、該アクリル樹脂は、住化ハース
社から商品名KAMAX(ケイマックス)として入手でき
る。
又、該変性アクリル樹脂は他の樹脂、例えばポリメチ
ルメタアクレート等とブレンドして用いることもでき、
その混合比は目的に応じて種々設定できるが、好ましく
は、重量比で該アクリル変性樹脂100重量部に対し、他
の樹脂50重量部の範囲である。
ルメタアクレート等とブレンドして用いることもでき、
その混合比は目的に応じて種々設定できるが、好ましく
は、重量比で該アクリル変性樹脂100重量部に対し、他
の樹脂50重量部の範囲である。
次に、本発明のアウターレンズ材料として用いられる
ポリカーボネート樹脂としては、業界公知のものが種々
選択できるが、好ましくは、レキサンLS2等が挙げら
れ、又、好ましい粘度平均分子量は、1.8万〜2.5万の範
囲である。
ポリカーボネート樹脂としては、業界公知のものが種々
選択できるが、好ましくは、レキサンLS2等が挙げら
れ、又、好ましい粘度平均分子量は、1.8万〜2.5万の範
囲である。
次に本発明の実施態様を第1図を参照して説明する。
本発明の自動車用ヘッドランプ1は、HID光源2、リ
フレクター3、グルタルイミド変性アクリル樹脂からな
るインナーレンズ4及びポリカーボネート樹脂からなる
アウターレンズ5から概略構成される。
フレクター3、グルタルイミド変性アクリル樹脂からな
るインナーレンズ4及びポリカーボネート樹脂からなる
アウターレンズ5から概略構成される。
第1図に示したヘッドランプ1の該インナーレンズ4
とアウターレンズ5の形状は特に限定されず、例えば、
第2図から第5図に示したものが用いられる(図示され
てない部分は第1図と同様である)。第2図では、アウ
ターレンズにステップ構造を設けたステップ付インナー
レンズ6を採用した例であり、第3図は、第2図のイン
ナーレンズ6に開口8を設けたインナーレンズ7を採用
し、HID光源により生じた熱をアウターレンズ4側へ移
動させランプの高温化を防止した例であり、第4図は、
更に仕切り板9をインナーレンズ4に設けることにより
インナーレンズとレンズボディ11の接合部12の接着力が
熱により低下するのを防止した構造例で、アウターレン
ズとしてステップ付アウターレンズ10を採用したもので
ある。
とアウターレンズ5の形状は特に限定されず、例えば、
第2図から第5図に示したものが用いられる(図示され
てない部分は第1図と同様である)。第2図では、アウ
ターレンズにステップ構造を設けたステップ付インナー
レンズ6を採用した例であり、第3図は、第2図のイン
ナーレンズ6に開口8を設けたインナーレンズ7を採用
し、HID光源により生じた熱をアウターレンズ4側へ移
動させランプの高温化を防止した例であり、第4図は、
更に仕切り板9をインナーレンズ4に設けることにより
インナーレンズとレンズボディ11の接合部12の接着力が
熱により低下するのを防止した構造例で、アウターレン
ズとしてステップ付アウターレンズ10を採用したもので
ある。
第5図はインナーレンズとしてHID光源2を包囲する
形状のU字型インナーレンズ13を採用し、かつインナー
レンズ13に開口8を設けることによりアウターレンズ5
とインナーレンズ13との空間を広くした排熱構造とした
例である。上記第1図から第5図のランプ構造は各々組
合わせることができ、上図以外の構造のランプが所望に
より構成できる。
形状のU字型インナーレンズ13を採用し、かつインナー
レンズ13に開口8を設けることによりアウターレンズ5
とインナーレンズ13との空間を広くした排熱構造とした
例である。上記第1図から第5図のランプ構造は各々組
合わせることができ、上図以外の構造のランプが所望に
より構成できる。
HID光源は第6図に示した様に従来のハロゲン光源と
較べ紫外線を非常に多く発生させるため第7図の構造に
示した様にガラスレンズ15のみを用いると多くの紫外線
をガラスレンズ15の外に放出し通行人の目や対向車の運
転者の目に刺激を与えるという欠点が生じる。これはガ
ラスが第8図に示したように紫外線を比較的多く透過さ
せてしまうからである。
較べ紫外線を非常に多く発生させるため第7図の構造に
示した様にガラスレンズ15のみを用いると多くの紫外線
をガラスレンズ15の外に放出し通行人の目や対向車の運
転者の目に刺激を与えるという欠点が生じる。これはガ
ラスが第8図に示したように紫外線を比較的多く透過さ
せてしまうからである。
このためレンズ材料として紫外線透過率の極めて低い
透明材料としてポリカーボネート樹脂を第7図のガラス
レンズでの代りに使用すれば第8図の実線に示す通りレ
ンズの外に紫外線を出すことは極めて少くなるために安
全である。しかしながらポリカーボネート樹脂は紫外線
に弱く短時間に黄色に変色し可視光線の透過率が低下し
又、外観も悪くなる。
透明材料としてポリカーボネート樹脂を第7図のガラス
レンズでの代りに使用すれば第8図の実線に示す通りレ
ンズの外に紫外線を出すことは極めて少くなるために安
全である。しかしながらポリカーボネート樹脂は紫外線
に弱く短時間に黄色に変色し可視光線の透過率が低下し
又、外観も悪くなる。
これ等のことを改善するために本発明の灯具構造で
は、該変性アクリル樹脂をインナーレンズとして採用し
たものである。
は、該変性アクリル樹脂をインナーレンズとして採用し
たものである。
グルタルイミド変性アクリル樹脂はポリカーボネート
樹脂と同様耐熱性が有りしかも紫外線を長時間当てても
変色が極めて少く第8図の破線に示す通りさらに紫外線
の透過率が極めて低いためアウターレンズ材料のポリカ
ーボネート樹脂にほとんど紫外線が当らないためポリカ
ーボネート樹脂は黄変することが少い。またポリカーボ
ネート樹脂レンズ一枚の時よりもさらに紫外線のランプ
外部への放出が少くなる。
樹脂と同様耐熱性が有りしかも紫外線を長時間当てても
変色が極めて少く第8図の破線に示す通りさらに紫外線
の透過率が極めて低いためアウターレンズ材料のポリカ
ーボネート樹脂にほとんど紫外線が当らないためポリカ
ーボネート樹脂は黄変することが少い。またポリカーボ
ネート樹脂レンズ一枚の時よりもさらに紫外線のランプ
外部への放出が少くなる。
グルタルイミド変性アクリル樹脂を外側のレンズに使
用することも考えられるが衝撃強度がポリカーボネート
樹脂と比較すると極めて劣るため内側のレンズとしての
み使用するものである。
用することも考えられるが衝撃強度がポリカーボネート
樹脂と比較すると極めて劣るため内側のレンズとしての
み使用するものである。
以下、本発明の具体的実施例を詳述するが、本発明は
これに限定されるものではない。
これに限定されるものではない。
下記構成部材を用いて第1図に示した自動車用ヘッド
ランプを作成した。
ランプを作成した。
a.インナーレンズ: グルタルイミド変性アクリル樹脂; 粘度平均分子量:8万、商品名:超耐熱アクリル系特殊透
明樹脂KAMAX,住化ハース社製 成型条件; シリンダー温度 フィードゾーン 285℃ メータリングゾーン 295℃ ノズル 300℃ 金型温度 90℃ 背圧 15kgf/cm2 スクリュー回転速度 40〜80rpm 充填速度 2〜5秒 b.アウターレンズ: ポリカーボネート樹脂; 粘度平均分子量:2.3万、商品名:レキサンLS2、GEプラ
スチックジャパン社製 成型条件; シリンダー温度 後部 260℃ 中央部 280℃ 前部 280℃ ノズル部 270℃ 金型温度 85℃ スクリュー回転速度 40〜60rpm 背圧 50〜150kgf/cm2 c.HID光源:メタルハライドランプ 特性;光量がハロゲン電球の1.5〜2倍で、使用寿命が
ハロゲン電球の約2倍 上記構成のヘッドランプのインナーレンズの耐黄変性
を実際に該ランプを点灯して評価した。尚、比較とし
て、上記本発明のヘッドランプのインナーレンズをポリ
カーボネート樹脂に代えた他は実施例と同条件で比較品
を作成し、同様にインナーレンズの耐黄変性を評価し
た。その結果、本発明品と比較品のインナーレンズの耐
黄変性には、あまり差がなく、両方とも黄変した。これ
は、メタルハライドランプからでる紫外線量が非常に大
きいためと考えられる。
明樹脂KAMAX,住化ハース社製 成型条件; シリンダー温度 フィードゾーン 285℃ メータリングゾーン 295℃ ノズル 300℃ 金型温度 90℃ 背圧 15kgf/cm2 スクリュー回転速度 40〜80rpm 充填速度 2〜5秒 b.アウターレンズ: ポリカーボネート樹脂; 粘度平均分子量:2.3万、商品名:レキサンLS2、GEプラ
スチックジャパン社製 成型条件; シリンダー温度 後部 260℃ 中央部 280℃ 前部 280℃ ノズル部 270℃ 金型温度 85℃ スクリュー回転速度 40〜60rpm 背圧 50〜150kgf/cm2 c.HID光源:メタルハライドランプ 特性;光量がハロゲン電球の1.5〜2倍で、使用寿命が
ハロゲン電球の約2倍 上記構成のヘッドランプのインナーレンズの耐黄変性
を実際に該ランプを点灯して評価した。尚、比較とし
て、上記本発明のヘッドランプのインナーレンズをポリ
カーボネート樹脂に代えた他は実施例と同条件で比較品
を作成し、同様にインナーレンズの耐黄変性を評価し
た。その結果、本発明品と比較品のインナーレンズの耐
黄変性には、あまり差がなく、両方とも黄変した。これ
は、メタルハライドランプからでる紫外線量が非常に大
きいためと考えられる。
しかし、上記構成の本発明品と比較品のヘッドランプ
のメタルハライドランプの周囲に第5図のU字型インナ
ーレンズの構造の如く無機物U字型UVカットガラスを設
けた場合には、インナーレンズにポリカーボネート樹脂
を用いた場合とグルタルイミド変性アクリル樹脂を用い
た場合とで明らかに耐黄変性等に差がでることが、目視
により観察された。
のメタルハライドランプの周囲に第5図のU字型インナ
ーレンズの構造の如く無機物U字型UVカットガラスを設
けた場合には、インナーレンズにポリカーボネート樹脂
を用いた場合とグルタルイミド変性アクリル樹脂を用い
た場合とで明らかに耐黄変性等に差がでることが、目視
により観察された。
本発明は、HID光源を採用したためランプ寿命を長期
化できたと共にHID光源に特有の多量な発生紫外線を本
発明のレンズの二重構造化により効果的に吸収・遮断し
たものである。特にインナーレンズとして、黄変化に耐
性でかつ紫外線吸収性のグルタルイミド変性アクリル樹
脂を用いた為、レンズ品質、ひいては、照光特性が長期
的に安定するという効果がある。
化できたと共にHID光源に特有の多量な発生紫外線を本
発明のレンズの二重構造化により効果的に吸収・遮断し
たものである。特にインナーレンズとして、黄変化に耐
性でかつ紫外線吸収性のグルタルイミド変性アクリル樹
脂を用いた為、レンズ品質、ひいては、照光特性が長期
的に安定するという効果がある。
第1図は本発明の灯具の1例を説明するための断面図、
第2図から第5図は本発明灯具のインナーレンズとアウ
ターレンズの二重構造の構造例を説明するための図、第
6図は、HID光源、及びハロゲン光源のエネルギースペ
クトル図、第7図は、従来の灯具を説明するための断面
図及び第8図は、レンズ材料の波長に対する透過率を示
すグラフである。 符号の説明: 1は本発明の自動車用ヘッドランプ、2はHID光源、3
はリフレクター、4はグルタルイミド変性アクリル樹脂
からなるインナーレンズ、5はポリカーボネート樹脂か
らなるアウターレンズ、6はステップ付インナーレン
ズ、7は開口を設けたインナーレンズ、8は開口、9は
仕切り板、10はステップ付アウターレンズ、11はレンズ
ボディ、12は接合部、13はU字型インナーレンズであ
る。
第2図から第5図は本発明灯具のインナーレンズとアウ
ターレンズの二重構造の構造例を説明するための図、第
6図は、HID光源、及びハロゲン光源のエネルギースペ
クトル図、第7図は、従来の灯具を説明するための断面
図及び第8図は、レンズ材料の波長に対する透過率を示
すグラフである。 符号の説明: 1は本発明の自動車用ヘッドランプ、2はHID光源、3
はリフレクター、4はグルタルイミド変性アクリル樹脂
からなるインナーレンズ、5はポリカーボネート樹脂か
らなるアウターレンズ、6はステップ付インナーレン
ズ、7は開口を設けたインナーレンズ、8は開口、9は
仕切り板、10はステップ付アウターレンズ、11はレンズ
ボディ、12は接合部、13はU字型インナーレンズであ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】HID光源、グルタルイミド変性アクリル樹
脂からなるインナーレンズ及びポリカーボネート樹脂か
らなるアウターレンズからなることを特徴とする車輛用
灯具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1277180A JP2520745B2 (ja) | 1989-10-26 | 1989-10-26 | 車輛用灯具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1277180A JP2520745B2 (ja) | 1989-10-26 | 1989-10-26 | 車輛用灯具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03141501A JPH03141501A (ja) | 1991-06-17 |
JP2520745B2 true JP2520745B2 (ja) | 1996-07-31 |
Family
ID=17579925
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1277180A Expired - Fee Related JP2520745B2 (ja) | 1989-10-26 | 1989-10-26 | 車輛用灯具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2520745B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03196401A (ja) * | 1989-12-26 | 1991-08-27 | Stanley Electric Co Ltd | 樹脂レンズを有する車両用前照灯 |
JPH11238488A (ja) | 1997-06-06 | 1999-08-31 | Toshiba Lighting & Technology Corp | メタルハライド放電ランプ、メタルハライド放電ランプ点灯装置および照明装置 |
-
1989
- 1989-10-26 JP JP1277180A patent/JP2520745B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03141501A (ja) | 1991-06-17 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |