JP2520378Y2 - 受光回路 - Google Patents

受光回路

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JP2520378Y2
JP2520378Y2 JP1989106612U JP10661289U JP2520378Y2 JP 2520378 Y2 JP2520378 Y2 JP 2520378Y2 JP 1989106612 U JP1989106612 U JP 1989106612U JP 10661289 U JP10661289 U JP 10661289U JP 2520378 Y2 JP2520378 Y2 JP 2520378Y2
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稔 上原
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富士通テン 株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 〔概要〕 受光素子から出力されるパルス変調信号を基準電圧に
より整形して2値化信号を生成するコンパレータと、こ
の2値化信号の平均レベルに追従して上記基準電圧を設
定する基準電圧設定部とを有しており、上記平均レベル
が上記パルス変調信号の最大レベルに近づいたときは、
上記基準電圧を上記最大レベル近傍の値に固定し、また
一方で、上記平均レベルが上記パルス変調信号の最小レ
ベルに近づいたときは、上記基準電圧を上記最小レベル
近傍の値に固定する振幅制限部を備えた受光回路であっ
て、光信号が受光素子に入力されない場合または無変調
の一定レベルの光信号が入力された場合にコンパレータ
等の誤動作を防止することが可能となる。
〔産業上の利用分野〕
本考案は光ファイバ等を媒体として伝送される光信号
を受光素子により受光して電気的なパルス変調信号に変
換するための受光回路に関する。
さらに詳しく言えば、本考案は、上記パルス変調信号
におけるパルス波形の歪みにより上記パルス変調信号が
誤って復調されるのを防止する機能を備えた受光回路に
ついて言及するものである。
〔従来の技術〕
第4図は従来の受光回路を示す図である。ただし、こ
こでは、送信装置内でオーディオ信号等の各種データ信
号をパルス変調方式により変調した後に出力され、かつ
光ファイバ等により伝送される光信号を受光するための
受光回路を代表して示す。
上記受光回路においては、一般に、上記光信号を受光
して電気的なパルス変調信号Spを出力するホトトランジ
スタ等の受光素子1が設けられている。さらに、この受
光素子1の出力側にコンパレータ2が設けられている。
このコンパレータ2は、上記パルス変調信号Spと、スレ
ッショールドレベル、すなわち基準電圧Vrとを比較して
上記パルス変調信号Sp内の複数のパルスを各々整形する
ことにより正確な矩形波状のディジタルの2値化信号Sb
を出力するものである。さらに、この2値化信号Sbは、
復調部(図示されていない)により復調されて元の各種
データ信号として再生される。しかし、一般に、上記受
光素子1の応答特性により、パルス変調信号Sp内のパル
スの立ち下り時間が立ち上り時間よりも長くなってパル
ス波形が歪む傾向にある。さらに、コンパレータ2内の
基準電圧Vrは、通常、パルスのピークレベルのばらつき
に影響されずに、“H"(High)または“L"(Low)の判
定が容易に行えるような値、例えば上記ピークレベルの
約1/2の値に固定されている(TTLでは約2.5V)。このた
め、パルス変調信号Spにおいて、あるパルスの直後に次
のパルスが発生した場合、パルス波形の立ち下り部分の
歪みによりピークレベルの1/2の付近では両パルスが重
なり合い、1つのパルスと判定されてコンパレータ2か
ら出力されるおそれがある。この結果、正しい2値化信
号Sbが生成されないという不都合が生ずる。
この不都合に対処するために、従来は、コンパレータ
2の出力側に、2値化信号Sbの平均レベルに追従して基
準電圧Vrの設定値を変化させる基準電圧設定部3を接続
して受光回路を形成していた。この場合、上記基準電圧
設定部3は、上記2値化信号Sbを平滑化するCR回路等の
積分回路13と、この積分回路13からの出力を適当に増幅
し、基準電圧Vrとしてコンパレータ2に入力するための
アンプ23とから構成されている。上記受光回路において
は、ある短い期間内でパルス変調信号Sp中の“H"の部分
が多い場合、すなわち、パルスの停止期間が少ない場合
は、上記積分回路13により基準電圧Vrが自動的に上昇し
てパルスの立ち下り部分の影響がほとんどなくなるの
で、コンパレータ2から2値化信号Sbが誤って出力され
るのを防止することができる。さらに、比較的長い期間
で見た場合に、パルス変調信号Sp中の“H"の部分と“L"
の部分とがほぼ同じ割合になるように、すなわち、パル
スのデューティ比が50%になるように予め規定しておけ
ば、基準電圧Vrは概ねピークレベルの1/2付近に設定さ
れるので、上記ピークレベルのばらつきによりコンパレ
ータ2の動作が不安定になることもない。
〔考案が解決しようとする課題〕
上記のとおり、従来は、受光回路においてパルス波形
の歪みによりパルス変調信号Spが誤って伝送されるのを
防止するために、基準電圧設定部3により、2値化信号
Sbの平均レベル、すなわち上記パルス変調信号Spの平均
レベルに応じてコンパレータ2の基準レベルVrを自動的
にコントロールしていた。
もし、比較的長い期間で上記パルス変調信号Spにおけ
る複数のパルスのデューティ比が約50%になっていさえ
すれば、基準電圧設定部3の積分回路13が正常に動作す
るので特に問題はない。しかし、第5図に示すように、
光信号が受光素子1に全く入力されない状態が続いてい
る場合や無変調の一定レベルの光信号が入力され続けて
いる場合等は、積分回路13がもはや正常に動作せずコン
パレータ2の入力レベルと基準電圧Vrとがほぼ同じ値に
なってしまうので(第5図の(A))、コンパレータ2
の出力レベルが“H"になったり“L"になったりする状
態、すなわち発振状態になる(第5図の(B))。この
結果、2値化信号Sbが発振を起こしたままで復調部に入
力されるので、誤ったデータ信号が再生されるという問
題が生ずる。さらに、上記発振の周波数は、一般の放送
周波数である10MHz〜100MHzのオーダーなので、上記2
値化信号Sbが電磁波になって他のラジオ等の電装品に輻
射するおそれがある。
本考案は上記問題点に鑑みてなされたものであり、光
信号が全く入力されない場合または無変調の一定レベル
の光信号が入力されている場合にコンパレータの発振等
により誤動作が発生するのを防止することが可能な受光
回路を提供することを目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
第1図は本考案の原理構成を示すブロック図である。
なお、前述した構成要素と同様のものについては、同一
の参照番号を付して表す。
第1図に示すように、本考案によれば、受光素子1か
らのパルス変調信号Spと、基準電圧Vrとを比較して2値
化信号Sbを生成するコンパレータ(2)と、この2値化
信号Sbの平均レベルに追従して基準電圧Vrを設定する基
準電圧設定部3とを有し、さらに、上記平均レベルがパ
ルス変調信号Spの最大レベルに近づいたときは、この最
大レベル近傍の値であって、かつ、コンパレータ2が発
振する閾値に対応する電圧よりも低い値に基準電圧Vr
固定し、上記平均レベルがパルス変調信号Spの最小レベ
ルに近づいたときは、この最小レベル近傍の値であっ
て、かつ、コンパレータ2が発振する閾値に対応する電
圧よりも高い値に基準電圧Vrを固定する振幅制限部4
を、基準電圧設定部3の出力側とコンパレータ2の入力
側との間に設けてなる受光回路が提供される。
用〕 本考案の受光回路において、光信号が全く入力されな
い状態が続いてパルス変調信号Spの平均レベルが最小レ
ベル、例えば0に近づいたときは、基準電圧Vrを0より
少し大きい値に強制的にクランプする。このようにすれ
ば、パルス変調信号Spが上記基準電圧Vrより確実に小さ
くなるので、コンパレータ2の出力レベルが必然的に
“L"に固定され発振が生じない。また一方で、無変調の
一定レベルの光信号が入力されている状態が続いてパル
ス変調信号Spの平均レベルが最大レベル、例えば5Vに近
づいたときは、基準電圧Vrを5Vより少し小さい値に強制
的にクランプする。このようにすれば、パルス変調信号
Spが上記基準電圧Vrより確実に大きくなるので、コンパ
レータ2の出力レベルが必然的に“H"に固定されて発振
が生じない。なお、パルス変調信号Spの平均レベルが上
記以外のときは、コンパレータ2は従来と同様の動作を
行う。
かくして、本考案では、光信号が全く入力されない場
合または無変調の一定レベルの光信号が入力されている
場合に、パルス変調信号の振幅を制御することによっ
て、無変調信号時の不必要かつ有害なコンパレータの発
振等による誤動作が防止される。
〔実施例〕
第2図は本考案の一実施例を示す回路図である。ここ
では、受光素子1(第1図)として、ホトトランジスタ
10を設けている。このホトトランジスタ10により、光信
号における光の有無を検出して電気的なパルス変調信号
Spに変換している。さらに、ホトトランジスタ10の出力
側とコンパレータ2の入力側との間に、このコンパレー
タ2の入力インピーダンスを見かけ上高くするためのバ
ッファ用アンプ5を設けている。さらに、振幅制限部4
は、基準電圧Vrの下限をクランプする第1ダイオード14
と、この第1ダイオード14のクランプ電圧を設定する第
1電源15と、基準電圧Vrの上限をクランプする第2ダイ
オード24と、この第2ダイオード24のクランプ電圧を設
定する第2電源25とから構成される。ここで、上記第1
電源15および第2電源25の電圧は、積分回路13の時定数
や第1ダイオード14および第2ダイオード24の順方向電
圧降下等に応じて予め調整することができる。
第3図は本実施例の動作を説明するためのタイミング
チャートである。複数のパルスを有するパルス変調信号
Spが、ホトトランジスタ10よりバッファ用アンプ5を介
してコンパレータ2に入力された場合、上記コンパレー
タ2の基準電圧Vrは、各々のパルス幅やパルスの停止期
間等に応じて時々刻々変化する(第3図の(A))。し
かし、比較的長い期間で上記複数のパルスのデューティ
比が約50%になっていれば、上記基準電圧Vrは、概略的
に見て信号の最大レベルの1/2付近を上下している。こ
の場合、振幅制限部4の第1および第2ダイオード14,1
5はいずれも非導通状態になっており、上記振幅制限部
4は動作しない。すなわち、このときのコンパレータ2
の動作は従来(第5図、ただし発振の部分を除く)と同
様である(第3図の(B))。
さらに、第3図の(A)において、光信号が受光素子
1に全く入力されないときは、パルス変調信号Spの平均
レベルが低下して第1ダイオード14が導通状態になり、
基準電圧Vrは第1電源15の電源電圧にほぼ等しい値にク
ランプされる。したがって、上記電源電圧を、最小レベ
ル近傍でコンパレータ2が発振する電圧よりも少し高め
の値(例えば0.5V)に予め設定しておけば、コンパレー
タ2の出力レベルは“L"の状態を維持するので、従来と
異なり発振は生じない(第3図の(B))。また一方
で、無変調の一定レベルの光信号が受光素子1に入力さ
れたときは(第3図の(A))、パルス変調信号Spの平
均レベルが上昇して第2ダイオード24が導通状態にな
り、基準電圧Vrは第2電源25の電源電圧にほぼ等しい値
にクランプされる。したがって上記電源電圧を、最大入
力レベル付近でコンパレータ2が発振する電圧よりも少
し低めの値(例えば4.5V)に予め設定しておけば、コン
パレータ2の出力レベルは“H"の状態を維持するので、
やはり発振は生じない(第3図の(B))。この結果、
コンパレータ2により正確な2値化信号Sbが生成される
ので、復調部から元のオーディオ信号等を忠実に再生す
ることができる。
本実施例(第2図)においては、ダイオードや電源等
からなる簡単な振幅制限回路によりコンパレータの発振
等による誤動作を防止することができるので、従来(第
4図)に比べて回路全体の占有面積およびコストはほと
んど増加しない。
〔考案の効果〕
以上説明したように本考案によれば、光信号の伝送時
にこの光信号が受光素子に入力されなくなった場合また
は無変調の一定レベルの光信号が入力されている場合
に、パルス変調信号の振幅を制御することによって、不
必要かつ有害な信号波形整形用のコンパレータの発振等
による誤動作を防止することが可能な受光回路が実現さ
れる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の原理構成を示すブロック図、 第2図は本考案の一実施例を示す回路図、 第3図は本実施例の動作を説明するためのタイミングチ
ャート、 第4図は従来の受光回路を示す図、 第5図は従来の問題点を説明するためのタイミングチャ
ートである。 図において、 1……受光素子、2……コンパレータ、3……基準電圧
設定部、4……振幅制限部。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】受光素子(1)からのパルス変調信号
    (Sp)と、基準電圧(Vr)とを比較して2値化信号
    (Sb)を生成するコンパレータ(2)と、 該2値化信号(Sb)の平均レベルに追従して前記基準電
    圧(Vr)を設定する基準電圧設定部(3)とを有する受
    光回路において、 前記平均レベルが前記パルス変調信号(Sp)の最大レベ
    ルに近づいたときは、前記最大レベル近傍の値であっ
    て、かつ、前記コンパレータ(2)が発振する閾値に対
    応する電圧よりも低い値に前記基準電圧(Vr)を固定
    し、前記平均レベルが前記パルス変調信号(Sp)の最小
    レベルに近づいたときは、前記最小レベル近傍の値であ
    って、かつ、前記コンパレータ(2)が発振する閾値に
    対応する電圧よりも高い値に前記基準電圧(Vr)を固定
    する振幅制限部(4)を、前記基準電圧設定部(3)の
    出力側と前記コンパレータ(2)の入力側との間に設け
    ることを特徴とする受光回路。
JP1989106612U 1989-09-13 1989-09-13 受光回路 Expired - Lifetime JP2520378Y2 (ja)

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JPH0346257U JPH0346257U (ja) 1991-04-30
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