JP2520291B2 - 摩擦係合装置のメイテイングプレ―ト - Google Patents

摩擦係合装置のメイテイングプレ―ト

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JP2520291B2
JP2520291B2 JP63293479A JP29347988A JP2520291B2 JP 2520291 B2 JP2520291 B2 JP 2520291B2 JP 63293479 A JP63293479 A JP 63293479A JP 29347988 A JP29347988 A JP 29347988A JP 2520291 B2 JP2520291 B2 JP 2520291B2
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friction
plate
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mating plate
friction engagement
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一仁 向
隆夫 渋谷
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、オイル存在下で使用される、オートマチッ
クトランスミッション等の摩擦係合装置における、クラ
ッチ、バンドブレーキ及びトルクコンバータロックアッ
プ機構等に装着されるメィティングプレートに関する。
メィティングプレートとは、例えばクラッチにおいて
は、摩擦材が固着された摩擦プレートと対になり、両プ
レート間でトルクを伝達するためのプレートのことであ
る。
従来技術及びその課題 摩擦係合装置は、摩擦プレートと、この摩擦プレート
に対向、或い摩擦プレートと交互に配置されたメィティ
ングプレートを有してなる。
摩擦係合装置は主として摩擦プレートの性能、特に摩
擦材の性能に支配され、単なる一枚板の鋼板から成形さ
れるメィティングプレートは、機械的な機能としては摩
擦プレートのトルクを受け取るためだけのものであっ
た。
このような従来のメィティングプレートは、長期使用
における係合の繰り返しによってヒートスポットを発生
したり、熱によって変形したりして、摩擦プレート、メ
ィティングプレート及び摩擦係合装置の性質を低下させ
てしまうという問題を抱えていた。また、長期使用によ
って摩擦係数は大幅に低下し、これにより大きな安全率
を設定する必要があり、そのため装置全体を大きくして
しまうという問題がある。
これらの問題に対処すべく、メィティングプレート
に、溝加工や高い熱伝導率を具えた物質の被膜処理を施
したものがある。しかし、これらの案は冷却効果による
寿命向上を目的とするもので、例えば、動摩擦係数
μD、静摩擦係数μS及びμ−ν特性(動摩擦係数μD
相対回転0時の摩擦係数μ0)等の、摩擦係合装置とし
ての根本的な摩擦性能の向上を意図するものではなかっ
た。
本発明の目的は、前述の性能を向上させるとともに、
長期使用における摩擦係数の変化を抑え、焼け変形を防
止するメィティングプレートを提供することにある。
課題を解決するための手段 本発明は、オイル存在下で使用される、摩擦プレート
に固着された摩擦材にして接離する摩擦係合装置のメィ
ティングプレートであって、鋼製の芯金の少なくとも前
記摩擦材と対向する面にクロムめっきを施すという構成
により前記課題を解決したものである。
作用 クロムめっきを施したメィティングプレートでは、第
1に、長期使用における摩擦係数の変化が防止され、第
2に、動摩擦係数が向上するため、係合装置の相対回転
0時直前直後における伝達トルクの変動の防止、第3
に、焼け熱劣化によるメィティングプレートの焼け変形
が防止される。
実施例 第1図及び第2図は、本発明による実施例のメィティ
ングプレート10の断面図及び正面図である。芯金11及び
硬質クロムめっき部分12の厚みは、理解を助けるために
誇張して示してある。芯金11は従来品と同じ鋼製であ
る。
クロムめっきは、一般的に、サージェント浴を用いた
電気めっきによって行うが、無電界めっき、乾式めっき
によっても可能である。なお、めっき厚みは、0.5〜10
ミクロンで充分であるが、使用条件に応じてその厚みを
変更すればよい。
第3図及び第4図は、メィティングプレート10と対に
なる摩擦プレート14を示し、芯金16に摩擦材18が固着さ
れている。第1図と同様に芯金16と摩擦材18は厚みは誇
張して示されている。
実験例 本発明によるメィティングプレートによれば実際にど
の程度性能が向上するかを知るため、その確認実験を行
った。
第5図はSAE No.2摩擦試験機を示す。メィティングプ
レート10はケース22内に、摩擦プレート14は軸24上にス
プライン嵌合されている。軸24には、イナーシャ26を介
してモーター28が設けられている。試験条件は次表Iの
とおりである。
表I 摩擦プレート枚数 1 メィティングプレート枚数 2 摩擦プレート厚み 1.6mm メィティングプレート厚み 1.7mm オイル マチックD ピストン面積 151.1cm2 慣性量 0.0150kgms2 運転方式 慣性吸収 試料油温度 120℃ 面圧 8kg/cm2 試験品は、(a)従来品、(b)従来品にクロムめっ
きを施したものである。従来品とは、鋼製の一枚板のメ
ィティングプレートである。
その結果、メィティングプレートと摩擦プレートとの
相対回転数と伝達トルクの関係(トルク波形)を得た。
第6a図は従来品、第6b図はクロムめっき品についての試
験結果である。また、表IIに示されるように、相対回転
数が1800rpm(μD1800)と相対回転数0時(μ0)の摩
擦係数、静止摩擦係数(μS)及びその比率を得た。
さらに、同じ装置を使用し、試験品(a)と試験品
(b)につき耐久試験を行った。第7図に、その結果得
られた動摩擦係数の変化を示す。
これらの実験結果から、次に示す摩擦性能の向上が認
められた。
クロムめっきが施されたメィティングプレート(b)
について: (1) 第6b図及び表IIに示されるように従来品(a)
に比べて動摩擦係数(μD1800)が約10〜20%向上し
た。
相対回転時においては同じ押圧力で伝達できるトルク
が向上して両プレートの係合完了時間を短縮するととも
に、係合を行うための油圧を低く設定でき、油圧機構の
設計に余裕を与えて、摩擦係合装置全体をコンパクトに
することができる。
動摩擦係数の向上に伴いμ−ν特性が0.1〜0.2小さく
なり(表II参照)、摩擦係合装置の係合完了直前直後に
おける摩擦係数の変化が抑えられる。このことは、オー
トマチックトランスミッションにおける変速時のショッ
ク緩和に寄与する。
(2) 第7図に示されるように、長期使用中における
動摩擦係数の変化が小さいことを確認した。
このことは、設計時の安全率を低く、そしてその精度
を高く設定できることを意味する。すなわち、必要な耐
久寿命が満足できるものであるとした上で、摩耗量や摩
擦係数の変化等を想定して安全率が決められるわけであ
るから、これら変化幅が小さくなることにより安全率の
上限を低く設定でき、過大な安全率を設定をする必要が
なくなる。これによって、摩擦係合装置及び関連部品の
縮小軽量化が図られる。
(3) 図面等には示されていないが、焼け熱劣化によ
る変形は認められなかった。
従って、摩擦プレートにおけるヒートスポットの発生
は防止されたものと考えれる。これによって、偏当たり
による偏摩耗が防止され、摩擦材の耐久寿命の向上、ひ
いては摩擦係合装置の耐久寿命の向上に寄与する。
発明の効果 本発明は以上の構成であるから、従来では摩擦プレー
トからのトルクを受け取るためだけのメィティングプレ
ートにクロムを施することにより、動摩擦係数を向上さ
せるとともに、前者の経時変化を少なくでき、従来より
低い安全率の設定を可能にするとともに、摩擦係合装置
をよりコンパクトにできる効果がある。そして、相手摩
擦材の耐久性も向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明のメィティングプレートの断
面図及び正面図、第3図及び第4図は摩擦プレートの断
面図及び正面図、第5図はSAENo2摩擦試験機の一部断面
図、第6a図及び第6b図は各試験品のメィティングプレー
トと摩擦プレートの間の相対回転数とトルクの関係を示
すグラフ、第7図は耐久試験の結果を示すグラフであ
る。 10……メィティングプレート 12……めっき部分 14……摩擦プレート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−68676(JP,A) 特開 昭61−31734(JP,A) 特開 昭58−170919(JP,A) 特開 昭62−194035(JP,A) 特開 昭60−37431(JP,A) 実開 昭61−58741(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オイル存在下で使用される、摩擦プレート
    に固着された摩擦材に対して接離する摩擦係合装置のメ
    ィティングプレートであって、鋼製の芯金の少なくとも
    前記摩擦材と対向する面にクロムめっきを施したことを
    特徴とする、摩擦係合装置のメィティングプレート。
JP63293479A 1988-11-22 1988-11-22 摩擦係合装置のメイテイングプレ―ト Expired - Lifetime JP2520291B2 (ja)

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JPH02142925A JPH02142925A (ja) 1990-06-01
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GB1544994A (en) * 1975-12-03 1979-04-25 Goodyear Aerospace Corp Carbon brake disc having oxidation limiting coating
US4552259A (en) * 1984-06-27 1985-11-12 Borg-Warner Corporation Resin-reinforced, nodular plated wet friction materials

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