JP2520222Y2 - 畝整地用地ならし装置 - Google Patents

畝整地用地ならし装置

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JP2520222Y2
JP2520222Y2 JP1990040674U JP4067490U JP2520222Y2 JP 2520222 Y2 JP2520222 Y2 JP 2520222Y2 JP 1990040674 U JP1990040674 U JP 1990040674U JP 4067490 U JP4067490 U JP 4067490U JP 2520222 Y2 JP2520222 Y2 JP 2520222Y2
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一雄 園部
伸光 増山
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  • Soil Working Implements (AREA)
  • Lifting Devices For Agricultural Implements (AREA)
  • Operation Control Of Excavators (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、水耕栽培等の植物栽培用の畝を形成するた
めの水平整地作業に用いられる畝整地用地ならし装置に
関する。
[従来の技術] 従来、この種の地ならし作業は、水準測量を行ないそ
の結果に基づいて排土板を備えたトラクタ等により作業
を行なっていた。したがって、その作業には多大な手間
を要すると共に、熟練オペレータも必要であった。
一方、近年、レーザ光により高低差を正確かつ迅速に
測定することができる電子レベルが開発され、これを用
いた地ならし装置が使用され始めている。
かかる地ならし装置は、トラクタ等に装着されている
排土板の略中央付近にレーザ受光器を所定高さに立設固
定してなり、視通の利く任意の不動部にレーザ受信機で
ある電子レベル本器を備えつけ、移動しているトラクタ
等に取付けた受光器の現在位置の高さを測定する。そし
て、該現在位置の高さと所望する設置面の高さに対応す
る設定高さとを比較しその高低差を受光器から電気信号
に変換してディスプレイに表示し、オペレータがそのデ
ィスプレイに従って、排土板の上下操作を行ない余剰の
土を排除して整地するというものである。
[考案が解決しようとする課題] しかるに、上記した装置は次のような問題がある。
まず、オペレータが受光結果を視認してマニュアルで
操作するものであるため、相当の熟練度がない限り水平
精度をあまり期待することができないという問題があ
る。
また、オペレータがディスプレイを誤認するおそれも
ある。
特に、ロックウール等を敷設する水耕栽培に供するた
めの畝を形成する場合、該畝の上面は、通常長手方向40
mで公差±10mmと、極めて高い水平度が要求される。し
たがって、上記したような問題が大きな影響を及ぼし、
水耕栽培施設の普及の妨げとなるという問題もある。
本考案は上記した課題を解決するためになされたもの
で、受光器からの電気信号に従って上下動する排土板の
動作を自動化することにより、高い精度の整地作業を容
易かつ迅速に行なうことができる畝整地用地ならし装置
を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため本考案の畝整地用地ならし装
置は、駆動走行体の前部又は後部に連結された架台と、
該架台に支持された整地用の排土板と、を備えてなる畝
整地用地ならし装置において、 該装置の任意個所に配設固定されるレーザ光用の受光
器と、該受光器からの電気信号を設定値と比較して制御
信号を出力する制御装置と、該制御装置からの制御信号
に基づき排土板を上下動させるアクチュエータと、上部
連結部と左右一対の下部連結部とを有し、駆動走行体と
架台とを三個所で連結できると共に、該下部連結部のう
ちいずれか一方を油圧装置を用いて上下動させることに
より、他方の下部連結部を支点として、架台を駆動走行
体に対して回動可能に支持できる三点支持器と、を設
け、排土板のカッティングエッヂを所望の整地面の高さ
と常時略一致するよう調整保持可能としたことを特徴と
する。
[作用] かかる構成では、まず、発信器となる電子レベル本器
をできるだけ広域に視通が利く位置に設置する。
そして、地ならしのための基準となる地盤高を決め、
整地開始位置において排土板の下縁カッティングエッヂ
がこれに合致するようにアクチュエータにより調節す
る。
続いて受光器の高さを読み取り、これを初期設定高さ
とする。そして、駆動走行体を前進又は後退させて、受
光器にレーザ光を発信する。これにより受光器の現在位
置における高さを任意位置に取付けた制御装置へ電気信
号に変換して伝達する。該制御装置においては、該現在
位置における受光器の高さと初期設定値とを比較し、そ
の高低差をアクチュエータに送り、該アクチュエータを
上下作動させて排土板のカッティングエッヂが整地面の
高さとなるように調節する。かかる作業を繰り返すこと
により、整地作業がなされる。
[実施例] 以下、図面に示した本考案の実施例に従いさらに詳細
に説明する。第1図及び第2図は本考案の一実施例を示
す。
1は実施例にかかる畝整地用地ならし装置を示し、駆
動走行体と、アクチュエータ,排土板9,受光器10等を搭
載した架台3と、から構成される。
駆動走行体としては、第1図に示すようにトラクタ2
等、後述する架台3をその前部又は後部に取付け可能で
あれば特に限定されるものではない。トラクタ2として
は、車輪式のものを用いてもよいし、装軌式等他の形式
のものを用いてもよい。
架台3は、第2図に示すように、架台板3aとフレーム
3bとからなり、図面では平面略方形のものを示している
がその形状は特に限定されるものではない。
該架台3と上記トラクタ2とは三点支持器4を介して
連結される。この三点支持器4は上部連結部4aと左右一
対の下部連結部(図示せず)とを有して構成され、それ
ぞれの連結部をトラクタ2の後部に突設した上部リンク
2c及び左右一対の下部リンク2dに連結することにより固
定される。この場合、該三点支持器4の下部連結部の一
方に油圧装置(図示せず)が設けられ他方の下部連結部
を支点として所定圧力を付与することにより回動可能と
なるものを用いることが好ましい。トラクタ2自体が左
右に傾斜した場合、かかる油圧装置を作動させることに
より、架台3の両側を常に水平維持することができるか
らである。
アクチュエータとしては、図面に示すように、例えば
油圧シリンダ5を用いることができる。該油圧シリンダ
5は該架台3の架台板3a上において任意の位置に載置装
着される一方、ピストン6の作動端部6aは該架台板3aを
貫通してその下方に突出している。また、オイルタン
ク,油圧ポンプ,調節弁等から構成される油圧源(図示
しない)に対し接続パイプにより連結されており、該ピ
ストン6が昇降自在となっている。
排土板9は、図面に示すように、連結板9a〜9dにより
背面同士を対向させて配設した2枚一対の排土板91,92
からなる。この場合、1枚の排土板91のみを装着する構
造としてももちろんよい。
この排土板9は中央部に配設した連結板9aに上記ピス
トン6の作動端部6aが固着されて、該ピストン6の昇降
にともなって該排土板9も上下動するように構成されて
いる。7,8は架台3に固定したガイドロッドであり、該
架台3の下方に突出させた突出部が7a,8aが上記排土板
9の両側付近に配設した連結板9b,9cに遊挿されてい
る。
受光器10は、上記架台3に形成した切欠き部3cに挿通
されて上記排土板9の連結板9d上に固定したマスト11
に、その上下位置を調節可能に取付けられる。
かかる受光器10は、また、制御装置12と電気的に接続
されており、受光板10aがレーザ光を受光すると、それ
を電気信号に変換し、該電気信号を該制御装置12に伝達
する。一方、該制御装置12は前記油圧シリンダ5とも電
気的に接続されており、該油圧シリンダ5に対し電気信
号を送り該油圧シリンダ5のピストン6を所定量上下動
させる。また、該受光器10は、後述する他の実施例にお
いて示したように、水平方向に、所定角度回転可能とす
ることが好ましい。受光板10aを電子レベル本器13に対
し、常に相対面する方向に向けることができ、レーザ光
の受光を円滑に行なわせることができるからである。
該受光器10にレーザ光を発振する電子レベル本器13
は、畝等の整地したい場所に対しできるだけ広域に視通
が利く場所に設置する。また、排土板9はそのカッティ
ングエッヂ91a,92aが整地時の地盤高GLと一致するよう
に初期設定しておく。さらに、電子レベル本器13の視準
線が初期設定時におい受光板10aの垂直方向略中心位置
と合致するように、該電子レベル本器13の器械高あるい
は受光器10のマスト11における取付位置を調節して設置
しておく。いずれも、受光器10の上下動に対応させるた
めである。
本実施例の整地用自動地ならし装置1は次のように作
用する。
まず、整地を行なう畝14等の基準地盤高GLを決定す
る。このとき、整地場所全域の内で最も低い箇所の地盤
高を基準にして決定する。すなわち、40m長の畝に対し
±1cmの水平精度が要求される場合には、該最低地盤高
+1cm程度を基準地盤高として決定する。最低地盤高以
下では余剰土を削り取ることができなくなるからであ
る。
次に、整地開始箇所において、決定した基準地盤高GL
に排土板9のカッティングエッヂ91a,92aが当接するよ
うに油圧シリンダ5により調節する。このとき、ピスト
ン6のシリンダ5内における位置はできるだけ中立位置
としておくことが好ましい。
続いて、電子レベル本器13を畝14全体に視通が利く場
所に設置する。このときの器械高は上記したように整地
開始箇所における受光器10の中心位置と視準位置とがで
きるだけ合致するように据える。そして、スイッチをON
にして測定を開始する。なお、このときの基準地盤高GL
から受光器10における視準高さを初期設定高さとし、図
面上H0で表わしている。
次に、トラクタ2を発進させる。トラクタ2の車輪2
a,2bは第1図に示すように畝14の長手方向側部の通路部
15を走行する。これにより、通路15が水平であるとき
は、排土板9が設定高さに維持されているので余剰の土
を該左右通路15側へ散土していく。
一方、後部車輪2a、あるいは両車輪2a,2bが共に凸部
に至ると架台3はこれにともない上昇する。これにより
電子レベル本器13の読定値は、例えば架台3が(x)上
昇すれば受光板10a上(H1)の値となる。したがって、
受光器10はこの値を制御機器12に送る。制御装置12にお
いては、(H1−H0)の演算を行ないその差すなわち
(x)下降することを油圧シリンダ5に伝達し、これに
応じてピストン6が(x′)下降する。かかる調整を行
うことにより、受光器10の高さは、再び(H0)の位置と
なる。
かくしてトラクタ2が前進していくと、順次畝面を設
定範囲内の高さに整地していくことができる。再び、例
えばトラクタ2が凹部に至り架台3が下降すると、今度
は、電子レベル本器13の読定値が初期設定値(H0)より
も高い値(H2)(図示せず)を読むことになる。したが
って、この場合には該読定値(H2)と初期設定値(H0
とを比較してその差に応じて油圧シリンダ5のピストン
6が上昇する。その結果、受光器10の高さが(H0)とな
り、排土板9のカッティングエッヂ91a,92aは再び基準
地盤高GLと合致することになる。
第3図は本考案の他の実施例を示す。本実施例の畝整
地用地ならし装置1′においては、下部の一部に開口部
30aが形成されてなる略コ字状の架台枠30を用い、油圧
シリンダ5を該架台枠30の上面枠30bの裏面から下方に
向けて突設した上側支持アーム31にピン34を介して回動
可能に吊下げ支持し、かつ、排土板9の上部に固着した
固定支持板32に突設した下側支持アーム33にピストン6
の作動端部6aがピン35を介して回動可能に連結されてい
る。
また、受光器10は、そのマスト11が架台枠30の上面枠
30bに設けた挿通孔44に遊挿されて、上記固定支持板32
の適宜位置に固着されていると共に、ハンドル43により
水平角度調整が可能となっている。そのため、このハン
ドル43を手動で操作することにより、常に、電子レベル
本器13と受光器10とを相対面させることができる。
さらに、上記排土板9には進行方向と反対側に突出す
る補強板36が設けられており、進行方向後ろ側となる側
面枠30cと該補強板36との間には、2枚の連結アーム37,
38がピン39〜42を介して取付けられている。これによ
り、余剰土を排除することにより排土板9に大きな圧力
が加わっても、連結アーム37,38によりその圧力に耐え
ることができ、ピストン6等に変形が生じるのを防ぐこ
とができる。この場合、例えば、ピストン6が上昇した
ときには、該連結アーム37,38はピン39,40を支点として
回動することになるが、ピストン6と排土板9とがピン
35を介して回動可能に連結されているので無理な力が加
わることはない。
なお、上記各実施例における架台3あるいは架台枠30
の両側水平調整は、上記した油圧制御装置付き三点支持
器4の油圧装置を調整することにより行なうことができ
る。
また、油圧制御装置を備えていない三点支持器を使用
した場合には、上記受光器10の他に、他の受光器(図示
せず)を、上記受光器10と所定間隔をおいて排土板9に
取付けると共に、上記油圧シリンダ5と別に他の油圧シ
リンダ(図示せず)を取付け、各受光器の読定値が常に
一致するように該各油圧シリンダで調節可能に設けるこ
ともできる。この場合、各受光器及び油圧シリンダの一
方は、上記実施例と同様、排土板9の上下調整のために
用いられる。
さらに、上記各実施例においては、受光器10を排土板
9に固定して取付け、排土板9と共に上下動可能とした
ものを示したが、受光器10及び排土板9を共に架台3や
架台枠30に固定して取付け、架台3や架台枠30自体を上
下動することができる連結器によりトラクタ2と連結し
て上下動可能なものとすることもできる。
また、排土板9は上記各実施例と同様にして取付ける
一方、受光器10を架台3や架台枠30上に固定して取付け
る構成としてもよい。なお、この場合には、排土板9の
カッティングエッヂ91a,92aと受光器10との相対的位置
関係は、排土板9の昇降により変化するので、上記実施
例と異なり、制御機器12においては、現在測定値(Hn
に対し前回測定値(Hn-1)を設定値として、その差を比
較演算し排土板9の上下調整に用いる必要がある。
[考案の効果] 本考案の畝整地用地ならし装置によれば、電子レベル
本器からのレーザ光を受光して現在位置の高さ測定を行
なうことができる受光器を備えているので、駆動走行体
自体が上下動しても、常に所定の設定高さに排土板を位
置させることができる。したがって、極めて精度の高い
整地作業を行なうことができる。
しかも、排土板の上下動が自動制御されるので、熟練
オペーレータでなくとも迅速かつ容易に整地作業を行な
うことができる。
したがって、ロックウールを敷設する水耕栽培等の畝
作り等、高い精度を要求される整地作業に適している。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例を示す概略側面図、第2図は
同実施例の架台の外観を示す概略斜視図、第3図は本考
案の他の実施例の一部を示す側面図、である。 1,1′……整地用自動地ならし装置 2……トラクタ 3……架台 30……架台枠 4……三点支持器 5……油圧シリンダ 6……ピストン 7,8……ガイドロッド 9……排土板 10……受光器 11……マスト 12……制御装置 13……電子レベル本器

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動走行体の前部又は後部に連結された架
    台と、該架台に支持された整地用の排土板と、を備えて
    なる畝整地用地ならし装置において、 該装置の任意個所に配設固定されるレーザ光用の受光器
    と、該受光器からの電気信号を設定値と比較して制御信
    号を出力する制御装置と、該制御装置からの制御信号に
    基づき排土板を上下動させるアクチュエータと、上部連
    結部と左右一対の下部連結部とを有し、駆動走行体と架
    台とを三個所で連結できると共に、該下部連結部のうち
    いずれか一方を油圧装置を用いて上下動させることによ
    り、他方の下部連結部を支点として、架台を駆動走行体
    に対して回動可能に支持できる三点支持器と、を設け、
    排土板のカッティングエッヂを所望の整地面の高さと常
    時略一致するよう調整保持可能としたことを特徴とする
    畝整地用地ならし装置。
JP1990040674U 1990-04-18 1990-04-18 畝整地用地ならし装置 Expired - Lifetime JP2520222Y2 (ja)

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