JP2520027B2 - 細径同軸ケ―ブル用コネクタ - Google Patents

細径同軸ケ―ブル用コネクタ

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JP2520027B2
JP2520027B2 JP1280934A JP28093489A JP2520027B2 JP 2520027 B2 JP2520027 B2 JP 2520027B2 JP 1280934 A JP1280934 A JP 1280934A JP 28093489 A JP28093489 A JP 28093489A JP 2520027 B2 JP2520027 B2 JP 2520027B2
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  • Coupling Device And Connection With Printed Circuit (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はごく細径の同軸ケーブル用コネクタに関し、
特にケーブルをコネクタに固定する構造に関するもので
ある。
〔従来の技術〕
従来同軸ケーブルと同軸ケーブル用コネクタとの固定
は第5図及び第6図に示す構造が多く採用されている。
これらはいずれも同軸ケーブル(40)のケーブル編組
(46)をコネクタボディ(13)の一部に固定することに
よりケーブル編組の物理的強度で同軸ケーブルをコネク
タに引き止めている。なお、中心導体(41)と中心コン
タクト(16)は半田付で接続されている。
第5図では露出させたケーブル編組(46)がリング状
円錐台のクランプ(53)の中心の穴を通り外側に折返さ
れており、この折返されたケーブル編組部分がクランプ
(53)と受けリング(54)の間に挟まれ、更にクランプ
(53)の後方が、ガスケット(52)、ワッシャ(51)を
介して固定ねじ(11)により押圧され、ケーブル編組
(46)はコネクタボディ(13)に固定されている。
第6図では露出させたケーブル編組(46)の内側に一
端に鍔をもつ円筒状の内部スリーブ(61)を挿し込み、
一方、ケーブル編組(46)の外側には短かい円筒状のフ
ェルール(62)を配して、ケーブル編組(46)を内部ス
リーブ(61)とフェルール(62)で挟む構造となってい
る。ここでフェルール(62)の一端の板厚は厚くなって
いてケーブル外被(45)の厚さとほぼ同じ厚さとなって
いる。
次いでコネクタボディ(13)の一部から延びる外部ス
リーブ(63)をフェルール(62)の外側に被せた後、フ
ェルール(62)の真上からカシメ工具(図示せず)でカ
シメると、ケーブル編組(46)は内部スリーブ(61)と
フェルール(62)の間に強く挟さまれ、更にフェルール
(62)の一端の厚くなっている板厚部分が外部スリーブ
(63)とかみ合うことによりケーブル編組(46)はコネ
クタボディ(13)に固定される。
〔発明が解決しようとする課題〕
近年自動車用無線電話の車内機器とアンテナを結ぶ高
周波線路や、電子機器内部でのプリント配線板間の信号
電流の高速伝送路の配線に同軸ケーブルが用いられるよ
うになり、これらの用途では配線スペースの関係上、ケ
ーブル外径の細いもの、例えば外径2〜3mmあるいはそ
れ以下の同軸ケーブルが用いられるようになってきた。
このような細径の同軸ケーブルではケーブル編組の物
理的強度が小さく、コネクタとケーブルの固定にケーブ
ル編組を用いることができにくくなってきた。
またケーブル外径が2〜3mm、あるいはそれ以下の細
径のものでは、第6図に示される従来の技術のように、
ケーブル編組の内側に金属スリーブを挿し込む構造では
組立て作業が大変やっかいである。
更に、近年は同軸ケーブルであっても従来のような金
属線によるケーブル編組をもたず、例えばアルミニウム
箔とアース線(第4図参照)を用いて外部導体とする細
径同軸ケーブルなどでは外部導体の物理的強度はほとん
ど期待できず、ケーブルの固定に供することはできな
い。
また上に述べたような細径の同軸ケーブルでは、外被
の断面形状が従来のような円形だけでなく卵形や正方形
もしくはこれに近い四辺形のものもあり、更に同軸ケー
ブル内部の構造も従来のような中心導体を芯とする同心
円筒状でないものも用いられるようになってくるなど従
来のケーブル固定技術では対応しきれなくなってきてい
る。
本発明はこれらの諸問題を解消する。
〔課題を解決するための手段〕
第1図〜第3図に例示するように、 同軸ケーブル(40)をコネクタボディ(13)に引き止
めて一体化する同軸ケーブル用コネクタにおいて、 少なくとも3本の突柱(21)を基部(22)から垂直に
直立させかつこれらのうちの3本を千鳥形に配したケー
ブルクランプ(20)と、 このケーブルクランプ(20)を前記コネクタボディ
(13)に固定する手段(11等)とを設け、 前記3本の突柱(21)に、同軸ケーブル(40)が、片
側の側面と他側の側面とを交互に接触させて蛇行できる
ようにすることにより、 同軸ケーブル(40)をコネクタボディ(13)に、摩擦
により引き止めて一体化する。
また更に、円筒形であって、同軸ケーブル(40)の外
部導体(43等)が接続され、その中心軸がコネクタの中
心コンタクト(16)の軸線の延長上にあって、かつその
一円形端面(31)がほぼ全面でコネクタボディ(13)と
当接する導電性のプレート(30)を、ケーブルクランプ
(20)とコネクタボディ(13)の間に設けて、 同軸ケーブル(40)の外部導体(43等)とコネクタボ
ディ(13)との電気的接続を図る。
以下図面(実施例)に基づいて詳しく説明する。
〔作用および実施例〕
第1図は第4図に示すような細径同軸ケーブルを用い
た本発明の実施例であって、同図左側から引き入れられ
た同軸ケーブル(40)は固定ねじ(11)及びワッシャ
(12)の中心部分の穴を通り、後に説明するケーブルク
ランプ(20)の突柱(21)に片側の側面と他側の側面と
を交互に接触させながら蛇行し、後に説明するプレート
(30)の中心部の穴を通っている。ここでこの実施例で
はプレート(30)に入る直前でケーブルの外被が取り去
され、絶縁層(421)を露出させた被覆線(42)となっ
ている。この被覆線(42)はプレート(30)の中心部の
穴及び絶縁カラー(14)を通ったところで、絶縁層(42
1)も取り去され、中心導体(41)が露出している。こ
の中心導体(41)は中心コンタクト(16)に半田付けに
より電気的接続されている。この半田付けは中心コンタ
クト(16)に設けられている半田付用穴(161)から行
なわれる。
この中心コンタクト(16)はコネクタボディ(13)に
カシメにより固定されている絶縁体(15)により前方
(第1図右方向)への動きが規制され、逆に後方への動
きは絶縁カラー(14)により規制されるようになってい
る。この絶縁カラー(14)は後方(第1図左方向)にあ
るプレート(30)により動きが規制される。プレート
(30)はプレート肩部(31)がコネクタボディ(13)に
押圧されてコネクタボディ(13)とほぼ全周で電気的接
触するようになっている。この押圧力はプレート(30)
の後方にあるケーブルクランプ(20)及びワッシャ(1
2)を介して固定ねじ(11)により与えられる。
この固定ねじ(11)の押圧によりケーブルクランプ
(20)も押圧固定されることとなる。
第2図(a),(b),(c)はケーブルクランプ
(20)を示し(a)は平面図、(b)は正面図、(c)
は側面図で、断面が1.1mm×1.3mmで塩化ビニル製の外被
をもつ第4図に示すような細径同軸ケーブル(40)に用
いた例である。
中央の突柱は基部(22)のほぼ中央にあり、他の2本
の突柱は3本の突柱が千鳥となるように中央の突柱の両
側に設けられている。突柱の大きさは□1mm×高さ約2mm
とした。ケーブルクランプ(20)全体はφ3mm×5mmの円
筒内に接するように成形してあるため両側の突柱2本が
肩を切りおとされたようになっている(第2図(c)参
照)がケーブルを引き止める上では支障はない。材質は
黄銅としたが、アルミニウムでもよく、またケーブルを
引き止めることができるものであれば金属に限らずセラ
ミックやプラスティクなど非金属もよい。
第3図はプレート(30)を示す斜視図で、プレート肩
部(31)をもつ段付の円筒形である。この実施例では大
きな円筒部分の直径が約3mmの黄銅製で、円筒形の軸方
向に沿って幅約0.4mm深さ約0.8mmの溝(32)を設け、更
に全体に金メッキを施した。
このプレートの溝(32)には同軸ケーブルのアース線
(43)が落し込まれ半田付けにより電気的接続される。
この例におけるアース線(43)の直径は0.18mmであっ
た。
このプレート(30)はプレート肩部(31)を、コネク
タボディ(13)に全周で接触させることにより、このプ
レートに接続されたアース線(43)又はケーブル編組
(46)などの外部導体をコネクタボディ(13)に高周波
的に良好な電気的接続をさせるためのものである。
以上の構成によって、同軸ケーブル(40)はケーブル
クランプ(20)の突柱(21)との間の摩擦力によりケー
ブルクランプ(20)に引き止められ、ケーブルクランプ
(20)はコネクタボディ(13)に固定ねじ(11)で押
圧、挟持されることによりコネクタボディ(13)に固定
され、この結果同軸ケーブル(40)はコネクタボディに
固定され、 また同軸ケーブル(40)のアース線(43)はプレート
(30)を介してコネクタボディ(13)即ち外部コンタク
ト(131)に電気的に接続され、中心導体(41)は中心
コンタクト(16)に電気的に接続されて同軸コネクタと
なっている。このコネクタの大きさはコネクタボディ
(13)の外径が約4mm、外部コンタクト(131)と固定ね
じ(11)間の最大寸法が約19mmとなった。なお、上記実
施例の同軸コネクタを雄・雌嵌合させた後、ケーブル
(40)を手で引っ張り、コネクタの嵌合を解いたのち耐
圧及び特性インピーダンスの測定を行ったが嵌合を解く
前後での変化はみられなかった。
更に引張り試験機でコネクタボディ(13)とケーブル
(40)の間に荷重を加えたところほぼ4kgfでケーブルの
外被(45)が破断するまでケーブル(40)はケーブルク
ランプ(20)に保持された。
第1図においてワッシャ(12)は固定ねじ(11)で押
圧する際、ケーブルクランプ(20)に回転力を伝えにく
くするために用いられている。。また円筒スプリング
(132)は外部コンタクト(131)に相手コネクタへの嵌
合に必要なばね力を与えている。
上記実施例ではケーブルクランプ(20)の固定手段と
してコネクタボディ(13)に嵌合する固定ねじ(11)を
用いたが、要するにケーブルクランプ(20)をコネクタ
ボディ(13)に固着できればよいから、例えばケーブル
クランプ(20)の基部(22)に軸線方向の貫通穴を設け
て、この穴をボルト穴としてコネクタボディ(13)に固
定したり、接着剤を用いてケーブルクランプ(20)をケ
ーブル(40)ごと一本化するようにコネクタボディ(1
3)に固着してもよい。
〔発明の効果〕
以上よりこの発明では、以下の効果が得られた。
(1) ケーブルの固定に同軸ケーブルの金属編組を使
用することなく、同軸ケーブル全体で固定力をもたせる
ようにしたので同心円状の同軸ケーブルだけでなく、例
えばアース線とアルミニウム箔から成る外部導体をもつ
同軸ケーブルなどでもなんら問題なく固定できるように
なった。
(2) ケーブル固定のためにケーブル外形に合わせた
スリーブなどの部品を必要としないから、近年の細径同
軸ケーブルにみられるように丸形断面以外の卵形や角形
の断面、あるいは、その他の特殊な断面のものであって
もなんら支障なく固定することができるようになった。
(3) ケーブルの固定のためにケーブル被覆の内部に
スリーブなどを挿入する工程がなく、単にケーブルクラ
ンプの突柱に沿ってケーブルを蛇行させるだけであるか
ら、ごく細径の例えば直径2mmあるいは1mmといった極く
細径の同軸ケーブルであっても、コネクタの組立て作業
は著しく容易となった。
(4)同軸ケーブルは、単にケーブルクランプの突柱に
片側の側面と他側の側面とを交互に接触させて蛇行させ
るだけであるから、外部導体や誘電体が変形することが
ない。
よつて、同軸ケーブルとしてのインピーダンス整合性
を乱すことがなく、電送損失も増大しない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例の断面図、第2図は本発明にお
けるケーブルクランプの実施例図、第3図は本発明のプ
レートを説明する斜視図、第4図は1例としての細径同
軸ケーブルの拡大断面図、第5図、第6図は各々従来の
同軸ケーブル用コネクタの断面図である。 11:固定ねじ、13:コネクタボディ、15:絶縁体、16:中心
コンタクト、20:ケーブルクランプ、21:突柱、30:プレ
ート、40:同軸ケーブル、41:中心導体、53:クランプ、5
4:受けリング、61:内部スリーブ、62:フェルール、63:
外部スリーブ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 香西 博 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社 日立製作所神奈川工場内 (72)発明者 鈴木 盛夫 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社 日立製作所神奈川工場内 (56)参考文献 実開 昭59−132178(JP,U) 実開 昭58−68081(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】同軸ケーブルを同軸ケーブル用コネクタの
    ボディに引き止めて一体化する同軸ケーブル用コネクタ
    において、 その基部に少なくとも3本の突柱を、前記基部に対して
    垂直に固定して設け、これら突柱のうちの3本は、千鳥
    形に配されていて、当該3本の突柱に前記同軸ケーブル
    が片側の側面と他側の側面とを交互に接触させて蛇行で
    きるようになっているケーブルクランプと、 このケーブルクランプを前記同軸ケーブル用コネクタの
    ボディに固定する手段とを備えていることを特徴とする
    細径同軸ケーブル用コネクタ。
  2. 【請求項2】同軸ケーブルを同軸ケーブル用コネクタの
    ボディに引き止めて一体化する同軸ケーブル用コネクタ
    において、 その基部に少なくとも3本の突柱を、前記基部に対して
    垂直に固定して設け、これら突柱のうちの3本は、千鳥
    形に配されていて、当該3本の突柱に前記同軸ケーブル
    が片側の側面と他側の側面とを交互に接触させて蛇行で
    きるようになっているケーブルクランプと、 このケーブルクランプを前記同軸ケーブル用コネクタの
    ボディに固定する手段とを備え、 更に、円筒形であって、前記同軸ケーブルの外部導体が
    接続され、その円筒の中心軸は前記同軸ケーブル用コネ
    クタの中心コンタクトの軸線の延長上にあって、かつそ
    の一円形端面はほぼ全面でコネクタボディと当接する導
    電性のプレートが、前記ケーブルクランプとコネクタボ
    ディの間に配されていることを特徴とする細径同軸ケー
    ブル用コネクタ。
JP1280934A 1989-10-27 1989-10-27 細径同軸ケ―ブル用コネクタ Expired - Lifetime JP2520027B2 (ja)

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