JP2519225Y2 - 家庭浴槽据置型混流体噴出装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、浴槽中の温水を吸引して、該温水に気泡を
混合した混流体を人体局部に高速噴出させることによ
り、該局部に適度な刺激マッサージを行ない得るように
した混流体噴出装置に係り、特に本装置を各家庭内の浴
槽に取り付け自在にした家庭浴槽据置型混流体噴出装置
に関するものである。

（従来技術とその問題点） 一般家庭において、浴槽の温水中で人体を温める事に
より、血行が促進されて、肩のこりや筋肉疲労を緩和で
きる事は、既に経験的に知られていることである。

更に近年では、浴槽内で多数の気泡を発生させて、該
気泡を身体にあてることにより、従来の肩のこりや筋肉
疲労を緩和できると共に美容や健康上にも効果的である
ことも知られている。

そこで本願出願人は、吸水口と吸気口と噴流口とを設
けた噴出装置本体と、該噴出装置本体に一体的に内蔵さ
れ、流体吸水用ポンプと流体吐出ホースと吸気用ホース
とで微細な気泡を発生し得るようにする混流体噴出機構
と、該噴出装置本体の吸水口に設けられ、該吸水口から
吸引される流体を洗浄し得る特殊フイルターと、噴出装
置本体の底面下部及び背面に設けられる本体固定用の吸
着盤と、前記混流体噴出機構を作動させる電源器とで可
及的にコンパクトな形状に構成され、噴出装置本体を浴
槽内に設置するだけで、浴槽内の流体に外気を混流した
気泡含有混流体を高速噴出させることができ、浴槽内の
入浴人体に適度な刺激マッサージを与えると共に、前記
含有気泡の破裂時の刺激により、人体の洗浄効果を高め
ることができるようにした混流体噴出装置を既に発明し
ている。

しかし、上記した発明の混流体噴出装置にあっては、
使用上の作用及び効果においては大変優れているのであ
るが、一般家庭内の浴槽に前記噴出装置本体を設置した
場合に、該本体上部が浴槽上面より稍突出すると共に、
その本体幅が浴槽幅より幅狭に形成されているため、浴
槽上面に保温用の蓋を完全に行うことができず保温性に
問題が生じ、且つ本体を設置浸漬させた状態で湯を沸か
す場合にも、上面が稍開口した状態で湯を沸かすことに
なるため熱効率が悪くなるという問題が生じていた。

（考案の目的） 本考案の家庭浴槽据置型混流体噴出装置は、上記問題
点に鑑みて成されたものであり、前述の問題点をすべて
解消して、可及的にコンパクトな形状で噴出装置本体を
浴槽内に吊持状に据えることができ、従来の混流体噴出
装置と同様の刺激マッサージ効果と含有気泡破裂時の刺
激による洗浄効果を有し、且つ保温性が良好で無駄な熱
損失を与えない熱効率のよい経済的な家庭浴槽据置型混
流体噴出装置を提供することを目的として成されたもの
である。

また本考案のさらに目的とするところは、噴出装置本
体を、一般家庭内のどのような幅の浴槽にも適応させて
据え置くことができると共に、浴槽の本体設置側上面隅
を開口させることなく蓋ができ、熱損失のない経済的且
つ便利な家庭浴槽据置型混流体噴出装置を提供すること
にある。

（考案の構成） すなわち、本考案の家庭浴槽据置型混流体噴出装置
は、吸水口と吸気口と噴流口とを設けた噴出装置本体
と、該噴出装置本体に一体的に内蔵され、流体吸水用ポ
ンプと流体吐出ホースと吸気用ホースとで微細な気泡を
発生し得るようにする混流体噴出機構とからなり、外部
に設置された電源器で該混流体噴出機構を作動させるこ
とができるようにした混流体噴出装置であって、該混流
体噴出装置の前記噴出装置本体上部に、浴槽枠上面の外
壁幅間と同長さに形成されて該両側の浴槽枠上面両側内
壁部位の対応位置に夫々係止用突板を垂下状に設けてな
る本体支持用浴槽蓋を固着して構成されたことを特徴と
するものである。

また、本考案の家庭浴槽据置型混流体噴出装置は、特
に前記本体支持用浴槽蓋を、噴出装置本体上部に固着さ
れた一側開口の本体支持用筒状板と、該本体支持用筒状
板の開口側にこの基部側を摺動自在に嵌入させた幅調整
用筒状板と、これら本体支持用筒状板の他側下部と幅調
整用筒状板の至部側下部に夫々垂下状に対向配設させた
一対の係止用突板とで構成し、両係止用突板間の距離を
調整できるようにした事を特徴とするものである。

（考案の作用） 本考案の家庭浴槽据置型混流体噴出装置は、上記のよ
うに構成した事により下記のような作用をもたらすもの
である。

すなわち本考案の家庭浴槽据置型混流体噴出装置は、
前記噴出装置本体の上部に本体支持用浴槽蓋を固着して
いるため、これを浴槽枠上面一方に設置すると共にその
両側に設けられた係止用突板を浴槽枠上面両側内壁部位
に係止させるだけで、噴出装置本体は浴槽内の一定高さ
位置で安定支持されると共に、その噴出装置本体の取付
側の浴槽上面隅を開口させることなく蓋ができ、通常使
用している浴槽蓋と併用させることで該浴槽上面開口部
は完全に密閉させることができる。

また本考案は、本体支持用浴槽蓋の幅を調整できるよ
うに伸縮可能に構成しているため、予め幅調整用筒状板
を本体支持用筒状板から摺動させて浴槽幅に適応するよ
う調整し乍ら、これを浴槽枠上面一方に設置すると共に
その両側に設けられた係止用突板を浴槽枠上面両側内壁
部位に係止させるだけで、一般家庭内のどのような幅の
浴槽にも適応させることができ、噴出装置本体の取付側
の浴槽上面隅を開口させることなく蓋ができ、通常使用
している浴槽蓋と併用させることで該浴槽上面開口部は
完全に密閉させることができる。

尚、混流体噴出装置本体を設置後、湯を沸かして装置
を使用する事により、該装置本体の刺激マッサージ及び
含有気泡破裂時の刺激による洗浄を行なえることが勿論
である。

以下本考案の家庭浴槽据置型混流体噴出装置を添付図
面に示す一実施例に基づき、これを詳細に説明する。

（実施例） １は、本考案の家庭浴槽据置型混流体噴出装置を構成
する混流体噴出装置であり、該装置１は、吸水口３と吸
気口４と噴流口５とを設けた噴出装置本体２と、該噴出
装置本体２に一体的に内蔵され、流体吸水用ポンプ７と
流体吐出ホース８と吸気用ホース９とで微細な気泡を発
生し得るようにする混流体噴出機構６とからなり、外部
に設置された電源器（図示せず）で該混流体噴出機構６
を作動させることができるようにしたものである。

また10は、前記混流体噴出装置１の前記噴出装置本体
２の上部に固着された本考案の家庭浴槽据置型混流体噴
出装置を構成する本体支持用浴槽蓋である。

前記噴出装置本体２は、前記本体支持用浴槽蓋10によ
り浴槽内に吊持状に支持され、浴槽内の流体を吸引して
これに外気を混合して噴出させるようにしたものであ
り、その下部に浴槽内の流体を吸引するための吸水口３
を開口し、その背部上部には外気を吸引するための吸気
口４を設け、且つ前部略中央に、前記吸水口３からの流
体と前記吸気口４からの外気を混合した混流体を噴出さ
せるための噴流口５が設けられている。

また、前記噴出装置本体２の内部には浴槽内の流体を
吸引してこれに外気を混合して噴出させるための混流体
噴出機構６が内蔵されており、該混流体噴出機構６は、
前記吸水口３に連通するよう配設された流体吸水用ポン
プ７と、該ポンプ７に連通しこれを前記噴流口５へ導く
よう配設された流体吐出ホース８と、前記吸気口４に連
通してこれを前記噴流口５へ導くよう配設された吸気用
ホース９と、該吸気用ホース９を接続し得る吸気用孔
（図示せず）と前記流体吐出ホース８を接続し得る吸流
用孔（図示せず）を備えると共に前記該噴流口５に臨ま
せて配設される噴流管51を設けてなる球状流気体溜管
（図示せず）とから構成され、前記流体吸水用ポンプ７
で吸引された流体と前記吸気用ホース９から吸引される
外気とを前記球状流気体溜管で混合すると共に該混流体
を前記噴流管51から高速噴出できるようにしたものであ
る。

尚、噴流管51から噴出される混流体が高速に噴出され
るのは、外気の混流によるためであり、一定容積内の球
状流気体溜管に外気が混入することにより外気は圧縮さ
れて、気泡と流体が加速度的に噴出されるのである。

また、前記噴流管51から噴出される混流体中の気泡
は、外気の高速吸引により比較的小さく形成されるた
め、該気泡の破裂時には超音波が発生する。

前記電源器は、図示していないが前記混流体噴出機構
６を作動させるべく、浴槽外部に設置されて電力を前記
混流体噴出機構６に供給するためのものである。

前記流体吸水用ポンプ７は、前記電源器を介して供給
される電力を、前記中継コード等を介して送り込み、作
動させるようにしたものであり、該流体吸水予用ポンプ
７の構造は、上記機能を果たすものであればどのような
ものであっても良い。

而して、前記本体支持用浴槽蓋10は、上記のように構
成された前記混流体噴出装置１の前記噴出装置本体２の
上部に固着されたものであり、該本体支持用浴槽蓋10
は、基本的には第６図に示したように、浴槽枠Ａ上面の
外壁幅間と同長さに形成された本体支持用筒状板11と、
該両側の浴槽枠Ａ上面両側内壁Ｂ部位の対応位置に夫々
垂下状に設けられた対向状一対の係止用突板13とで構成
され、該噴出装置本体２を浴槽内の一定高さ位置で安定
支持させると共に、その噴出装置本体２の取付側の浴槽
上面隅を開口させることなく蓋をすることができるよう
にしている。

尚、本考案を構成する前記本体支持用浴槽蓋10は、特
に第１図・第２図・第３図及び第４図に示したように、
前記本体支持用筒状板11を、本体支持用筒状板11′と、
これに嵌入されて摺動可能な幅調整用筒状板12とに二分
割して組み合わせ、これら各側部に前記と同様な係止用
突板13を夫々配設して、両係止用突板12・12間の距離を
適宜調整できるよう伸縮可能に構成し、一般家庭で使用
される各種大きさの浴槽に適宜適応させて使用できるよ
うにしている。

すなわち、前記本体支持用筒状板11′は、一側が開口
した内部空間を有する筒状に形成され、且つ該他側の下
部には浴槽内壁部位で横ずれ防止用の係止用突板13を垂
下状に配設されてなり、該中央部の下部に前記噴出装置
本体２が固着されている。

また、前記幅調整用筒状板12は、内部空間を有する筒
状に形成され、前記本体支持用筒状板11′の開口側にそ
の基部側が嵌入されて摺動自在に構成されていると共
に、該至部側の下部には前記と同様に横ずれ防止用の係
止用突板13を垂下状に配設されてなり、前記本体支持用
筒状板11′の係止用突板13と前記幅調整用筒状体12の係
止用突板13との距離を任意に調整できるようにしてい
る。

（実施例の作用） 本考案の家庭浴槽据置型混流体噴出装置は、以上の一
実施例に示したように構成されたものであり、これを使
用するにあっては、第５図に示したように、予め本体支
持用浴槽蓋10の幅調整用筒状板12を本体支持用筒状板1
1′から摺動させて一般家庭内の浴槽幅に適応するよう
調整した後、第６図に示したように、幅調整済の本体支
持用浴槽蓋10の両係止用突板13が夫々浴槽枠Ａ上面両側
の内壁部位Ｂに係止するよう該本体支持用浴槽蓋10を浴
槽枠Ａ上面一方に設置するだけで本考案の取付け作業が
完了し、混流体噴出装置１は浴槽内の一定高さ位置に安
定した状態に支持させることができ、更に混流体噴出装
置１の取付側の浴槽上面隅を開口させることなく蓋がで
き、第７図に示したように、通常使用している浴槽蓋Ｃ
と併用させることで該浴槽上面開口部は完全に密閉させ
ることができる。

また予め給湯が完了した浴槽内に、使用者が浴入浴
し、電源器の電力供給スイッチを入れるだけで、噴出装
置本体２の流体吸水用ポンプ７が作動し、浴槽内の流体
を吸水口３から吸引すると共に、流体吐出ホース８を介
して該流体を球状流気体溜管へ送り込み、一方の吸気口
４から外気を吸引して吸気用ホース９を介して該外気を
球状流気体溜管へ送り込み、該球状流気体溜管で前記流
体及び外気の両者を混合させた後、噴流口５の噴流管51
から気泡を含む混流体を高速噴出させ、これが入浴者の
局部に当たる事で、該混流体の当接局部を適度に刺激マ
ッサージすると共に、前記含有気泡の破裂時に発生する
超音波刺激により、該局部の老廃物や分泌物を除去でき
る。

（考案の効果） 以上のように、本考案の家庭浴槽据置型混流体噴出装
置は、流体吸水用ポンプと流体吐出ホースと吸気用ホー
スとを噴出装置本体内に一体的に内蔵した混流体噴出装
置の上部に、本体支持用浴槽蓋を固着しており、混流体
噴出装置を浴槽内の一定高さ位置で安定支持させること
ができ、しかもその噴出装置本体の取付側の浴槽上面隅
を開口させることなく蓋ができ、通常使用している浴槽
蓋と併用させることで該浴槽上面開口部は完全に密閉さ
せることができるため、従来の混流体噴出装置とは事な
り、浴槽上面隅が開口する事により生じる無駄な熱損失
が一切なく、保温性が良好で且つ湯沸かしのための熱効
率が良く経済的であるという効果を有し、更に、前記本
体支持用浴槽蓋の幅を任意に調整できるように伸縮可能
に構成しているため、一般家庭内のどのような幅の浴槽
にも適応させて設置することができるものである。

よって本考案は、大がかりな取付工事を要することな
く従来の欠点を一掃することができ、且つ利用価値を大
幅に向上させて、従来の混流体噴出装置と同様の刺激マ
ッサージ効果と含有気泡破裂時の刺激による洗浄効果を
行うことができるようにした価値高いものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の家庭浴槽据置型混流体噴出装置の一実
施例を示す斜面図、第２図は本考案の家庭浴槽据置型混
流体噴出装置の一実施例を示す一部切欠正面図、第３図
は本考案の家庭浴槽据置型混流体噴出装置の一実施例を
示す平面図、第４図は本考案の家庭浴槽据置型混流体噴
出装置の一実施例を示す中央縦断面図、第５図は本考案
の家庭浴槽据置型混流体噴出装置の一実施例を示す説明
図、第６図・第７図は本考案の家庭浴槽据置型混流体噴
出装置の使用状態の一実施を示す説明図。 １は混流体噴出装置、２は噴出装置本体、３は吸水口、
４は吸気口、５は噴流口、６は混流体噴出機構、７は吸
水用ポンプ、８は流体吐出ホース、９は吸気用ホース、
10は本体支持用浴槽蓋、11・11′は本体支持用筒状板、
12は幅調整用筒状板、13は係止用突板。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】吸水口と吸気口と噴流口とを設けた噴出装
   置本体と、該噴出装置本体に一体的に内蔵され、流体吸
   水用ポンプと流体吐出ホースと吸気用ホースとで微細な
   気泡を発生し得るようにする混流体噴出機構とからな
   り、外部に設置された電源器で該混流体噴出機構を作動
   させることができるようにした混流体噴出装置であっ
   て、該混流体噴出装置の前記噴出装置本体上部に、一側
   開口の本体支持用筒状板と、該本体支持用筒状板の開口
   側にこの基部側を摺動自在に嵌入させた幅調整用筒状板
   と、これら本体支持用筒状板の他側下部と幅調整用筒状
   板の至部側下部に夫々垂下状に対向配設させた一対の係
   止用突板とからなる本体支持用浴槽蓋を固着して構成さ
   れ、両係止用突板間の距離を調整できるようにした事を
   特徴とする家庭浴槽用据置型混流体噴出装置。