JP2519099Y2 - エンジンの潤滑油通路 - Google Patents

エンジンの潤滑油通路

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JP2519099Y2
JP2519099Y2 JP1990047863U JP4786390U JP2519099Y2 JP 2519099 Y2 JP2519099 Y2 JP 2519099Y2 JP 1990047863 U JP1990047863 U JP 1990047863U JP 4786390 U JP4786390 U JP 4786390U JP 2519099 Y2 JP2519099 Y2 JP 2519099Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、エンジンの潤滑油通路に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
従来より、エンジンとして、例えば実開昭63-112号公
報に示されるように、吸排気バルブの開閉タイミングを
変更するバルブタイミング変更手段(VVT)を備えたも
のが知られている。
すなわち、このエンジンは、シリンダヘッドに回転可
能に支承され吸気バルブを開閉駆動するインテークカム
シャフトの前端部に上記VVTが設けられ、タイミングベ
ルトと上記VVTとを介してクランクシャフトからインテ
ークカムシャフトに駆動力が伝達されるように構成され
ている。VVTは、エンジン運転状態に応じて制御される
油圧によって作動してインテークカムシャフトのクラン
クシャフトに対する回転位相を変更し、これにより吸気
バルブの開閉タイミングを変更するように構成されてい
る。そして、このエンジンは、上記構成により、例えば
エンジン負荷が小さい場合には、吸気バルブの開閉タイ
ミングを遅らせて、吸気バルブと排気バルブとのオーバ
ラップ量を小さくし、燃焼安定性を図ること等ができる
ようになっている。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところで、従来、上記VVTを作動させるためのオイル
は、インテークおよびエキゾーストカムシャフトの各カ
ムシャフトジャーナル部等の動弁系の潤滑油供給通路か
ら分岐して供給されていた。つまり、オイルポンプから
漏れ面積の大きな動弁系の潤滑油供給通路を介して供給
されていた。このため、従来のエンジンでは、上記オイ
ルの圧力が低く、VVTの応答性が悪いという問題があっ
た。
また、通例、エンジンにおいては、前面側にタイミン
グベルト、ベルトプーリ等、クランクシャフトからカム
シャフトへ駆動力を伝達するための駆動力伝達手段が設
けられているために、エンジン前端のカムシャフトジャ
ーナル部には他のカムシャフトジャーナル部よりも高荷
重が掛かる。ところが、従来のエンジンの構成では、エ
ンジン前端のカムシャフトジャーナル部にも他のカムシ
ャフトジャーナル部と同様に動弁系の潤滑油供給通路か
らオイルを供給するようにしていたため、エンジン前端
のカムシャフトジャーナル部に供給されるオイルの圧力
が低く、そのカムシャフトジャーナル部で油膜切れを起
こし、焼付を発生するという問題があった。
以上の事情に鑑みて、本考案は、バルブタイミング変
更手段の応答性を向上させることができるとともに、エ
ンジン前端のカムシャフトジャーナル部の焼付を防止す
ることができるエンジンの潤滑通路を提供しようとする
ものである。
〔課題を解決するための手段〕
本考案にかかるエンジンの潤滑油通路は、油圧によっ
て作動してエンジンのポート開閉バルブの開閉タイミン
グを変更するバルブタイミング変更手段を備えたエンジ
ンにおいて、前記バルブタイミング変更手段をカムシャ
フトのエンジン前端側部に設けるとともに、上記バルブ
タイミング変更手段にオイルを供給するための作動油供
給通路と、動弁系の潤滑油供給通路とを別系統でそれぞ
れ個別にオイルポンプに接続し、かつ、前記作動油供給
通路から分岐してエンジン前端側のカムシャフトジャー
ナル部にオイルを供給する潤滑用通路を設けたる。
〔作用〕
以上の構成によれば、バルブタイミング変更手段のオ
イルの作動油供給通路を動弁系の潤滑油供給通路とは別
系統に設けたことによって、作動油供給通路の漏れ面積
が小さくなり、この結果、作動油供給通路内のオイル圧
が高く、オイル流速が速くなる。このため、オイルポン
プから素早くバルブタイミング変更手段にオイルが供給
されるようになり、バルブタイミング変更手段の応答性
が向上する。また、作動油供給通路から分岐したオイル
を高荷重の掛かるエンジン前端のカムシャフトジャーナ
ル部に供給するようにしたため、エンジン前端のカムシ
ャフトジャーナル部には高圧のオイルが供給されるよう
になり、エンジン前端のカムシャフトジャーナル部の焼
付が防止される。
〔実施例〕
第1図および第2図は、本考案にかかるエンジンの潤
滑油通路の一実施例を示している。これらの図におい
て、1はエンジンAのシリンダヘッドであって、その上
端部の左右には、吸気バルブおよび排気バルブ(共に図
示省略)をそれぞれ開閉駆動するインテークカムシャフ
ト2およびエキゾーストカムシャフト3がそれぞれ前後
方向に延びるように配設されている。
カムシャフト2,3は、それぞれ吸気バルブおよび排気
バルブの少なくとも一方からなるエンジンのポート開閉
バルブの各後端部に当接するカム部21,31と、ジャーナ
ル部22a,22b,32a,32bとを有し、このジャーナル部22a,2
2b,32a,32bがシリンダヘッド1の前後方向に所定間隔を
置いて形成された軸受部11a,11bとこの軸受部11a,11bに
合わされたカムキャップ12aとで挟持されることによっ
てシリンダヘッド1に回転可能に支承されている。
シリンダヘッド1の前面側(エンジンAの前面側)に
は、VVT(バルブタイミング変更手段)4が設けられて
いる。また、このVVT4の後端部にはベルトプーリ51が連
結され、このベルトプーリ51にはクランクシャフト(図
示省略)のベルトプーリ(図示省略)に掛けられたタイ
ミングベルト52が掛けられて、クランクシャフトとイン
テークカムシャフト2とがタイミングベルト52およびVV
T4を介して連結されている。
VVT4は、インテークカムシャフト2の前端部にボルト
41によって固定された固定部材42と、この固定部材42の
外周に回転可能に設けられた筒状駆動部材43と、これら
両部材42,43間に前後移動かつ回動可能に介在された環
状のピストン部材44と、このピストン部材44を後方に付
勢するスプリング45と、固定部材42の前端部に固定され
スプリング45の前端側を支持するスプリング受46とを有
している。
固定部材42の後端部の外周には上記ベルトプーリ51が
回転可能に設けられ、このベルトプーリ51は駆動部材43
の後端部に固定されている。ピストン部材44の後方には
圧力室47が設けられ、この圧力室47にオイルが給排され
ることによってピストン部材44は前後に移動させられる
ようになっている。
駆動部材43とピストン部材44、およびピストン部材44
と固定部材42とはそれぞれスプライン歯によって結合さ
れ、これによりクランクシャフトからタイミングベルト
52およびベルトプーリ51を介して駆動部材43に伝達され
た駆動力がピストン部材44を介して固定部材42に伝達さ
れ、さらにこの固定部材42を固定するインテークカムシ
ャフト2に伝達されるようになっている。上記部材42,4
3,44間のスプライン歯のいずれか一方はスパイラル状の
斜行歯に形成されており、ピストン部材44の前後移動に
より駆動部材43に対して固定部材42が相対的に回転する
ように構成されている。すなわち、VVT4を作動させる
(ピストン部材44を前後移動させる)ことによって、ク
ランクシャフトに対するインテークカムシャフト2の回
転位相が変更されるように構成されている。
各カムシャフト2,3の前端のジャーナル部22a,32aの後
方部分にはそれぞれスプロケット61,62が外嵌固定さ
れ、これら両スプロケット61,62はカム間チェーン63に
よって互いに連結され、これによりインテークカムシャ
フト2とエキゾーストカムシャフト3とが連動するよう
に構成されている。このため、クランクシャフトに対し
てインテークカムシャフト2の回転位相が変更される
と、エキゾーストカムシャフト3の回転位相もインテー
クカムシャフト2と等しく変更されるようになってい
る。
そして、VVT4のピストン部材44を後退させたときには
第5図に実線で示す排気および吸気バルブの開閉タイミ
ングα1が得られ、前進させたときには第5図に破
線で示す排気および吸気バルブの開閉タイミングα2
が得られるように、クランクシャフトに対するインテ
ークカムシャフト2の回転位相およびVVT4による回転位
相変更量が設定されている。
上記両スプロケット61,62間には、オートテンショナ
7が設けられている。このオートテンショナ7は、プッ
シャ71とシリンダヘッド1の前端部に装着されたシリン
ダ72とを備えている。プッシャ71は、シリンダ72に上下
動可能に保持され、下方に形成された圧力室73にオイル
が導入されることによって上方に付勢されてカム間チェ
ーン63を内側から押付けるように構成されている。この
ため、オートテンショナ7が作動する(圧力室73にオイ
ルが導入される)と、カム間チェーン63が張られ、弛み
が防止されるようになる。
シリンダヘッド1の左右両側部分には、それぞれ動弁
系の潤滑油供給通路91が前後に延びるように形成されて
いる。この潤滑油供給通路91にはこのエンジンAの駆動
力によって駆動されるオイルポンプ(図示省略)からオ
イルが供給され、この潤滑油供給通路91に供給されたオ
イルは、各カムシャフト2,3の前端のジャーナル部22a,3
2aを除くジャーナル部22b,32bに導入孔92を介して供給
されるように構成されている。
シリンダヘッド1の前端部には、VVT4にオイルを供給
するための作動油供給通路93が上記潤滑油供給通路91と
は別系統に設けられている。この作動油供給通路93は、
インテークカムシャフト2の前端のジャーナル部22aの
略下方位置に上下に延びるように形成され、シリンダヘ
ッド1の中間高さ位置に左右に延びるように設けられた
分岐部94を境として下側の主通路部93aが上側の給排通
路部93bに対して僅かに右側にずれた位置に形成されて
いる。作動油供給通路93の下端(主通路部93aの下端)
は上記潤滑油供給通路91にオイルを供給するオイルポン
プと図示省略したオイル通路を介して接続され、作動油
供給通路93の上端(給排通路部93bの上端)は前端ジャ
ーナル部22aに形成された帯状のオイル溝23に開口して
いる。この帯状のオイル溝23はVVT4の固定部材42に形成
された給排孔42aを介してVVT4の圧力室47に接続され、
これにより圧力室47と給排通路部93bとは帯状のオイル
溝23および給排孔42aを介して互いに連通されている。
作動油供給通路93の分岐部94からは、インテークカム
シャフト2の前端ジャーナル部22aにオイルを供給する
ためのインテーク側潤滑油通路95と、エキゾーストカム
シャフト3の前端ジャーナル部32aにオイルを供給する
ためのエキゾースト側潤滑油通路96とが分岐されてい
る。上記インテーク側潤滑用通路95は上記分岐部94の上
側で上記主通路部93aの延長上に上下に延びるように形
成され、その上端はインテークカムシャフト2の前端ジ
ャーナル部22aに向かって開口している。また、エキゾ
ースト側潤滑用通路96は、分岐部94の右端からエキゾー
ストカムシャフト3の下方位置まで左右方向に延び、さ
らにその下方位置から上方に延びるように形成され、そ
の上端はエキゾーストカムシャフト3の前端ジャーナル
部32aに向かって開口している。このエキゾースト側潤
滑用通路96の左右方向延長部の途中からは、オートテン
ショナ7にオイルを供給するためのオートテンショナ用
作動油通路97が分岐されている。このオートテンショナ
用作動油通路97は上下に延び、その上端は、オートテン
ショナ7のシリンダ72に形成され圧力室73と連通した連
通穴74に接続されている。
上記分岐部94には、給排通路部93bの僅か右寄りにド
レーン通路98が接続されているともに、VVT4の作動状態
を切換えるVVT作動切換バルブ8の先端部に設けられた
有底円筒状のケーシング81が挿入されている。このケー
シング81には、主通路部93a、給排通路部93b、インテー
ク側潤滑用通路95、エキゾースト側潤滑用通路96および
ドレーン通路98との各接続部分にそれぞれ吸入ポート81
a、給排ポート81b、インテーク側潤滑ポート81c、エキ
ゾースト側潤滑ポート81dおよびドレーンポート81eが開
口されている。
ケーシング81内にはスプール82が軸方向(左右方向)
に摺動可能に設けられ、このスプール82は、その右端面
とケーシング81の底面との間に介在されたスプリング83
によって常に左方に付勢され、ソレノイド84がOFFして
いるときには第3図に示すように左方に寄せられ、ソレ
ノイド84がONすると第1図および第4図に示すように右
方に寄せられるように構成されている。また、上記ソレ
ノイド84は、通常OFF、低負荷時にONに制御されるよう
に構成されている。
スプール82には、軸方向に所定間隔を置いてドレーン
ポート開閉用ランド82a、給排ポート開閉用ランド82bお
よびガイド用ランド82cが設けられている。各ランド82
a,82b,82cの外径は、それぞれケーシング81の内径と合
わされている。ランド82a,82b同士およびランド82b,82c
同士はそれぞれ小径の連結部で連結され、これにより、
給排ポート開閉用ランド82bの両側にはそれぞれ左密閉
室82dおよび右密閉室82eが形成されている。
給排ポート開閉用ランド82bは、その幅t1が吸入ポー
ト81aおよびインテーク側潤滑ポート81cの各開口幅t2
りも狭く形成されている。そして、この給排ポート開閉
用ランド82bは、ソレノイド84がOFFしているとき(第3
図に示す状態のとき)には吸入ポート81aと給排ポート8
1bとの間に位置して左密閉室82dに対し吸入ポート81aを
閉じ、ソレノイド84がONしているとき(第1図および第
4図に示す状態のとき)には吸入ポート81aの中間に位
置して左密閉室82dに対し吸入ポート81aを開くように位
置設定されている。また、ドレーンポート開閉用ランド
82aは、ソレノイド84がOFFしているときにはドレーンポ
ート81eの左方に位置して左密閉室82dに対しドレーンポ
ート81eを開き、ソレノイド84がONしているときには給
排ポート81bより少し右寄りのドレーンポート81e上に位
置して左密閉室82dに対しドレーンポート81eを閉じるよ
うに位置設定されている。さらに、ガイド用ランド82c
は、ソレノイド84がON・OFFいずれのときにも吸入ポー
ト81aよりも右方に位置するように位置設定されてい
る。スプール82の右端部には、スプリング83を介在させ
た空間部82fと右密閉室82eとを連通する小孔82gが形成
されている。
なお、17はタイミングベルト52、VVT4等を覆うベルト
カバーであって、このベルトカバーとシリンダヘッド1
とは図示省略したシリンダヘッドカバーによって覆われ
ている。
上記構成において、エンジンAを始動すると、エンジ
ンAの駆動力がクランクシャフトからタイミングベルト
52およびVVT4を介してインテークカムシャフト2に伝達
され、インテークカムシャフト2が駆動する。そして、
インテークカムシャフト2の駆動に伴って、このインテ
ークカムシャフト2とカム間チェーン63を介して連結さ
れたエキゾーストカムシャフト3も駆動するようにな
る。
また、同時に、オイルポンプが駆動して動弁系の潤滑
油供給通路91と作動油供給通路93の主通路部93aとにオ
イルがそれぞれ個別に供給されるようになる。
通常時には、VVT作動切換バルブ8のソレノイド84がO
FFしているために、スプール82が第3図に示す状態とな
り、左密閉室82dに対しドレーンポート81eが開かれる一
方、給排ポート開閉用ランド82bによって左密閉室82dに
対し吸入ポート81aが閉じられ主通路部93aから給排通路
部93bにオイルが供給されないようになる。このため、V
VT4の圧力室47内のオイルが給排孔42a、帯状のオイル溝
23、給排通路部93b、給排ポート81b、左密閉室82dおよ
びドレーンポート81eを通ってドレーン通路98に排出さ
れ、VVT4のピストン部材44がスプリング45に押されて後
退し、この結果、第5図に実線で示す排気および吸気バ
ルブ開閉タイミングα1が得られるようになる。
また、第3図の状態では、右密閉室82eに対し吸入ポ
ート81aが開かれるために、主通路部93aからオイルが、
吸入ポート81a、右密閉室82eおよびインテーク側潤滑ポ
ート81cを介してインテーク側潤滑用通路95に導入され
るとともに、吸入ポート81a、右密閉室82e、小孔82g、
空間部82fおよびエキゾースト側潤滑ポート81dを介して
エキゾースト側潤滑用通路96に導入され、さらにオート
テンショナ用作動油通路97にも導入されるようになる。
一方、低負荷時には、ソレノイド84がONするために、
スプール82が第1図および第4図に示す状態となり、左
密閉室82dに対してドレーンポート81eが閉じられ吸入ポ
ート81aが開かれる。このため、主通路部93aからオイル
が給排通路部93b等を通ってVVT4の圧力室47内に導入さ
れ、VVT4のピストン部材44が前進して、この結果、第5
図に破線で示す排気および吸気バルブ開閉タイミングα
2が得られるようになる。これにより、低負荷時に
は、吸気バルブが下死点後に通常時よりも長く開くよう
になり、実質的な圧縮行程が減り、ポンピングロスが低
減され、燃費を向上させることができるとともに、排気
バルブが上死点後に通常時よりも長く開くようになり、
燃焼ガスがシリンダ内に多く残され、内部EGR効果が向
上し、エミッションを改善することができる。
また、第1図および第4図の状態では、給排ポート開
閉用ランド82bが吸入ポート81aおよびインテーク側潤滑
ポート81cに対面するが、t1<t2であるために、吸入ポ
ート81aが右密閉室82eに対しても開かれ、インテーク側
潤滑ポート81cも左密閉室82dおよび右密閉室82eに対し
て開かれる。このため、通常時と同じく、主通路部93a
からオイルがインテーク側潤滑用通路95、エキゾースト
側潤滑用通路96およびオートテンショナ用作動油通路97
に導入されるようになる。
すなわち、この潤滑油通路の構成では、通常時、低負
荷時にかかわらず、エンジンが始動すると、常にオイル
ポンプからオイルがインテーク側潤滑用通路95、エキゾ
ースト側潤滑用通路96およびオートテンショナ用作動油
通路97に導入され、インテークカムシャフト2およびエ
キゾーストカムシャフト3の各前端ジャーナル部22a,32
aが潤滑されるとともに、オートテンショナ7が作動し
てカム間チェーン63が張られるようになる。
以上に示すように、この潤滑油通路の構成では、VVT4
用の作動油供給通路93を動弁系の潤滑油供給通路91とは
別系統に設けるようようにしたため、作動油供給通路93
の漏れ面積が小さくなり、これにより作動油供給通路93
内のオイル圧が高く、オイル流速が速くなる。このた
め、VVT4にオイルが素早く導入されるようになり、VVT4
の応答性が向上する。
また、インテーク側潤滑用通路95およびエキゾースト
側潤滑用通路96によって作動油供給通路93から分岐した
オイルを高荷重の掛かるエンジン前端のインテークカム
シャフト2およびエキゾーストカムシャフト3の各ジャ
ーナル部22a,32aに供給するようにしたため、各カムシ
ャフトジャーナル部22a,32aには高圧のオイルが供給さ
れるようになり、カムシャフトジャーナル部22a,32aの
焼付が防止されるようになる。
さらにまた、エキゾースト側潤滑用通路96から分岐し
たオートテンショナ用作動油通路97によって作動油供給
通路93から分岐したオイルをオートテンショナ7に導入
するようにしたため、エンジンの始動とともに、オイル
ポンプからオートテンショナ7にオイルが素早く導入さ
れるようになり、オートテンショナ7の応答性が向上す
る。このため、エンジン始動と同時にカム間チェーン63
の弛みが解消されるようになり、カム間チェーン63の弛
みによって特に冷間始動時に多く発生していた騒音が防
止されるようになる。
しかも、高荷重の掛かるシリンダヘッド1のエンジン
前端部に作動油供給通路93、インテーク側潤滑用通路9
5、エキゾースト側潤滑用通路96およびオートテンショ
ナ用作動油通路97が設けられているため、シリンダヘッ
ド1のエンジン前端部が補強され、シリンダヘッド1の
剛性が向上する。
なお、前記実施例では、吸気バルブおよび排気バルブ
の各開閉タイミングが等しく変更される、いわゆる同位
相VVTと呼ばれるタイプを示したが、本考案は、上記タ
イプに限定されるものではなく、例えば前記公報に示し
た吸気バルブの開閉タイミングのみが変更されるタイプ
にも適用される。
〔考案の効果〕
本考案にかかるエンジンの潤滑油通路は、バルブタイ
ミング変更手段にオイルを供給するための作動油供給通
路を動弁系の潤滑供給通路とは別系統でオイルポンプに
接続するようにしているため、作動油供給通路の漏れ面
積が小さくなり、この結果、作動油供給通路内のオイル
圧が高く、オイル流速が速くなる。このため、オイルポ
ンプから素早くバルブタイミング変更手段にオイルが供
給されるようになり、バルブタイミング変更手段の応答
性が向上する。また、潤滑用通路によって作動油供給通
路から分岐したオイルを高荷重の掛かるエンジン前端の
カムシャフトジャーナル部に供給するようにしたため、
エンジン前端のカムシャフトジャーナル部には高圧のオ
イルが供給されるようになり、エンジン前端のカムシャ
フトジャーナル部の焼付が防止されるようになる。しか
も、バルブタイミング変更手段をカムシャフトのエンジ
ン前端側部に設けたため、上記バルブタイミング変更手
段に連通する作動油供給通路およびこの作動油供給通路
から分岐する潤滑油供給通路がシリンダヘッドの前端部
側に配設され、上記作動油供給通路および潤滑油供給通
路を構成する壁部によってシリンダヘッドの前端部が補
強されるようになるため、シリンダヘッドの剛性を高め
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は第2図のI-I線断面図、第2図は本考案にかか
るエンジンの潤滑油通路の一実施例を示す部分断面平面
図、第3図はソレノイドON状態におけるVVT作動切換バ
ルブの部分断面図、第4図はソレノイドOFF状態におけ
るVVT作動切換バルブの部分断面図、第5図は吸気バル
ブおよび排気バルブの開閉タイミングを示すグラフであ
る。 4……VVT(バルブタイミング変更手段)、22a,32a……
エンジン前端のカムシャフトジャーナル部、91……動弁
系の潤滑油供給通路、93……作動油供給通路、95,96…
…潤滑用通路、A……エンジン。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】油圧によって作動してエンジンのポート開
    閉バルブの開閉タイミングを変更するバルブタイミング
    変更手段を備えたエンジンにおいて、前記バルブタイミ
    ング変更手段をカムシャフトのエンジン前端側部に設け
    るとともに、前記バルブタイミング変更手段にオイルを
    供給するための作動油供給通路と、動弁系の潤滑油供給
    通路とを別系統でそれぞれ個別にオイルポンプに接続
    し、かつ、前記作動油供給通路から分岐してエンジン前
    端側のカムシャフトジャーナル部にオイルを供給する潤
    滑用通路を設けたことを特徴とするエンジンの潤滑油通
    路。
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